結構じゃあ近代化の前は、
明文化されたルールがなくって、
その部族とかの集団の中の暗黙のルールみたいな、
その時のその集団の雰囲気とか監修とかで、
何が罪になるかとかが、
結構曖昧だったりしたけれど、
そのベッカリアの登場によって、
刑罰っていうのはここであって、
ここに書かれていないと罰は与えられない。
だってほら、そもそも在刑法定主義から持ってこれる原則って覚えてます?
拡大解釈禁止とかで。
おお、惜しい。
類推適用の禁止。
そうそうそう、そういうことそういうこと。
例えばそこで言ったのが、
監修刑法の禁止だよね。
その村でずっと言われてるようなやつを維持しないとか。
だからさっき言ってくれた部族のって言ってたのは、
その部族だけで守ってる法律で特別にそこでその罰を与えるとかしないとか。
あとは訴求処罰の禁止。
そこから法律を作ったのに、
法律作る前のやつを罰しないよとか。
で、類推解釈の禁止とか。
そういうことそういうこと。
そういうことがここから出てるんで。
だからまさに今言ってくれた通り、
近代化こっからっていうのは、
そういうのを禁止していきましょうねっていうのがここでできてたんで。
だからここは一個の起点じゃないかって言われてるわけ。
はい。
ということはベッカリーヤが犯罪と刑罰を出版したのが、
1764年っていうことなので、
結構言って最近なんですね。
そうね。
これまでは刑罰の近代化っていうところまで教えていただいたんですけど、
国家がどんどん近代化が進むにつれて、
できていって大きくなっていくと思うんですけれども、
国が大きくなることで、
また刑罰に変化っていうのは起きてくるんでしょうか。
そうですね。
刑罰内容も今ちょっと自由刑、今日のテーマは自由刑なんだけど、
そもそもがそこに定住している人に食材禁断してもらって、
国家が大きくしていくために国庫に納入させるみたいなのが前提だったようなものもあるんだけど、
それが非定住者が犯罪を行うとか、
そもそもお金持ってないために食材禁払えないとか、
いろんな問題がどんどん出てくるので、
国を統治してコントロールするためには、さっきも言ってたんだけど、
犯罪者だけじゃなくて、不労している人とか無宿者の人とか、
定着してない人を集めて、
それまでの刑罰がそういうお金払ったりとか身体刑みたいなのが中心的なものだったんだけど、
徐々に労働力に変えていったりとか、
もう一度社会で活躍できる人にっていう概念がちょっとずつ入ってきて、
なので自由刑っていうのがまた刑罰の中心に向かっていくのよ。
これまでは割と世界的なところで教えていただいたんですけれども、
じゃあ日本に焦点を当てた時に、日本の自由刑っていうのはどんな感じになってるんですか?
だから自由刑の近代化をどこに置くかって結構また揉めるんだけど、
一応最近よく言われているのは、
1790年に松平貞宣が、長谷川平蔵、鬼の平蔵ね。
鬼平。
鬼平繁華町の鬼平ですよ。
の長谷川平蔵に命令をして、
現在の佃の辺ですね。東京の佃になるとこね。
の石川島っていうところに建設した無宿舎のための養成所っていうのが、
石川島人足寄せ場って言われてるんだけど、
ここを起源とするんじゃないかっていうのが結構根強い説になってきてて、
で、そこではいろんな犯罪者っていう今のようながっちりした法律とそれに反したと、
っていうのじゃなくて、その周辺の人たちを含めて、
要は町でうまく働けなくなったりとか、
追い出された人たちが無宿舎になったり不労舎になったりしてるので、
この人たちを集めて、もう一度江戸の町で生活してもらおうっていうようなものに、
労働力をつけてもらって、
江戸の町に戻そうっていうような公正とか社会復旧を目指すっていうのが長事情があって、
これが近代刑務所の起源の一つって言われてて、
それがこの1790年に始まった石川島人足寄せ場が起源なんじゃないのって言われたりするわけです。
私もぜひ聞きたいです。
さてここで犯罪学をもっと身近に感じてもらうために、犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います。
はい。今回のおすすめは鬼兵繁華町シリーズです。
鬼兵繁華町は池並章太郎による日本の時代小説です。
実在の人物である棺桶盗賊改め方長官、長谷川平沢を主人公とする取物町です。
長谷川平沢が棺桶盗賊改め方長官になったのは、田沼置次の失脚を受け、松平貞信が老中に就任した1787年です。
1783年の浅間山大噴火や大饑饉による農作物の不作や各地の打ち壊しなど不安定な時代で犯罪が増加し、凶悪化した時代のお話です。
池並章太郎さんの代表作でテレビドラマ家、映画家、歌い家、漫画家、テレビアニメ化されています。
はいありがとうございます。鬼兵繁華町知ってる?そもそも。
知ってます。
あ、そうなの?
私は子供の頃チャンバラが大好きで、すごい時代劇好きで、いろんな時代劇見てた中の一つ鬼兵繁華町があるんですけど、
この子供の頃好きで見てた鬼兵繁華町が大人になって興味を持って携わってる刑事政策に結びついてるっていうことがすごい感慨深いです。
なるほどな。さっき言った俺、佃の方から当時の人足寄せ場をぐるぐる歩くのも好きだったけど、そのまま長谷川平蔵ゆかりの地を巡っていくっていうルートもあるので。
参加したいです。
参加したい?じゃあこれまた企画しましょうか。
丸山先生に解説してほしいエンタメ作品がありましたら番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください。
さてこの番組では感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
Xではカタカナでハッシュタグ罪な話をつけてポストしてください。
ここでメッセージをご紹介します。
Xでポストしていただきました。
死刑制度はちゃんと議論しないといけないと思う。
少し前に聞いたこのポッドキャスト、死刑について考えるのにすごく参考になるのでおすすめとコメントいただいております。
死刑のことを考えるというのは、僕がこの佃の方に行ってみたっていうところのきっかけにもなると一緒で、
やっぱり死刑って社会復旧を前提としない刑罰でしょ。
そこから近代の刑務所の運営にどう変わっていったのかっていうのを発展してくるし、
その近代刑務所の起源はどこなのかっていう今回のテーマにもなってくるし、
だから一つのテーマからこうやってどんどん広がっていくっていうことに関しても今日のコメントってすごいありがたいですね。
最後に大切なお知らせがあります。
第1回目から48回目まで毎月第2・第4火曜日に配信してきた丸ちゃん教授の罪な話ですが、
今後は毎月第2火曜日にポッドキャスト番組として配信。
第4火曜日はYouTube Liveでリアルタイムなお話をしていこうと思っています。
YouTube Liveはアーカイブとして残していきますので、
ぜひそちらもご視聴いただきチャンネル登録などいただければありがたいと考えています。よろしくお願いします。
YouTube Liveではポッドキャストで話しきれなかった内容や参加してくださった皆さんの質問にお答えしています。
こちらのご参加もお待ちしております。
それからnoteも始めました。ぜひこちらもフォローをしていただけると嬉しいです。
また私が所属する一般社団法人刑事司法未来でも犯罪学や刑事政策について発信しています。
刑事司法未来で検索してみてください。ではまたお会いしましょう。
お相手は丸山靖彦と山口由紀でした。