バラエティ番組の若手ディレクターなどが、犯人とされた男性の死刑が確定した、
10代の女性が連続して殺害された事件の冤罪疑惑を追う中で、
一度は失った自分の価値を取り戻していく姿を描いていくという作品です。
これは話題になりましたね。
なった。
エルピスね。
そうです。
じゃあ早速ですけど、山口さんからお勧めポイントを教えてもらってもいいですか?
お勧めポイントの前にですね、丸山先生に一つ謝りたいことがありまして、
今回死刑を考えるエンタメということで、
これまでの罪の話の死刑関連エピソードをもう一回聞いてきたんですが、
24回目の丸山先生冒頭に、映画フリークな夜のオープニングされてるんですけど、
なんかそういうボケ掘り返されるのしんどいけど、
私すごいその時冷たーく返してた。
そうよ。
ひどかったよね。
ちょっと。
思い出した。またそれですか。
なんか変わり映えしませんね。
18回でも覚えてるんだったら、変えてくれたらいいのにみたいなすごい悪い。
言ってた言ってた。
さらにあれでしょ。またそんな服着てるんですか。
それは言ってない。
そんなことは言ってない。
いつまでそんな髪型してるんですか。
言ってない言ってない。
いつも同じ髪型ではありますけど、そこは気になってないんですけど。
返してて、ちょっと自分でもびっくりするぐらい冷たく返してたので、
これちょっと謝らせて。
あれはね、ヤンキーで出たよね。
そうですね、ちょっと自我れちゃいましたね。
ちょっと待って。
これさ、皆さんにエンタメおすすめする番組やから。
なんで今謝られてるんだかちょっと思い出せへんから。
山口さん気を取り直してさ、おすすめポイント行こうよ。
おすすめポイントの前にもう一つ。
いいね。
いいよ。
スケの回を聞くのに、前回南口さんからご紹介があったノートを活用させていただきまして。
あら、よかった。
デッドマンウォーキング紹介しているページに死刑関連エピソードも全部まとめてくださってて、振り返りが大変しやすかったので、皆さんももしよければ使っていただければ。
素敵。ありがとうございます。
と思っています。
で、本来エルピスのおすすめポイントなんですが、今回は南口さんを見習って私も3つご紹介できればと思います。
いいじゃないですか。
いいね。流行っていきそうだね3つ。
1つ目がエンターテイメント作品としても楽しめるっていうところが1つ目なんですが、第36回の罪の話、冤罪会の時に冤罪パターンは3つあるっていうふうに紹介されてたと思うんですが、
言いましたね。
エルピスはパターン1の事件は起こったけれど私はやってないタイプの、36回でも紹介されてたドラマ映画によくあるパターンの冤罪事件を取り扱ってるんですが、ですので別に真犯人がいるという設定なんですね。
なので誰が真犯人かっていうのを追求していくっていうところも描かれていて、
そこが私は結構謎解きとかミステリーとかが好きなので、謎解きが好きな方には楽しく、大きなテーマとして死刑っていうのがある中で、ミステリー作品というか謎解きっていう点でもエンターテイメント作品としても楽しめていただけるのじゃないかなっていうのが1点目のおすすめポイントです。
2点目が実際に起こった事件を元にしたフィクション作品ということで、事件のこととか当時の時代背景とかを調べながら見るとまた違った見方ができるっていうところ。
私は調べながら楽しく見れたんですけれども、確かエンディングに賞味期限が2022年10月24日っていうシールが貼られたケーキの箱が映るんですけど。
それなんか意味があるんだろうなぁと思って見てて、ある時調べてみたらゾゾッとする説がネット上で紹介されてたりとか。実際のその事件、足利事件とか飯塚事件とかがベースになってるらしいんですけれども、そういう事件のことも調べながら見るとまた違った見方ができて楽しかったので。
足利事件とか飯塚事件のことが出てくるわけ?
あ、足利事件とか飯塚事件のことが出てくるっていうわけではないんですけれども、エンディングかな?なんかにそういう参考にした文献みたいなのが出てきて、そこに足利事件、飯塚事件って確か書かれていて、冒頭だったかな?実際に起こった事件を元に作ってる作品ですみたいなのも流れたりするので。
その事件をなぞってるってわけではないんですけども、調べていくとモデルになった人なんじゃないのかな?とかいうのが出てきたりとかして。
じゃあドラマをきっかけに実際起きてる事件も調べていくきっかけになるので、いいんじゃねえの?ってことね。
なんかモチーフとか問われていることとかが結構ヒントが多分実際の事件なんだろうなっていうところがあるんですよ。一個の事件をなぞっているわけではないんだけども、複数の冤罪事件を元に脚本が組み立てられているので、結構パーツパーツでそういう話あったなみたいな感じが結構ありましたね。
ぜひね、それをドラマを機に知っていただけると嬉しいなと思いますね。
三つ目ですが、ヒューマンドラマとしても良かったっていうところです。
良かったね。
中でも私は岡部隆さんが心奪われたんですが、初めはなんかハラスメント上司なんかなーっていう感じで見てたんですけど、なんか回を重ねるごとにすごい強いしっかりした信念を持ってて、
口も態度も悪いんですけど、周りの人たちのことをよく見てて、ちょっとした変化も見逃さなかったりとか、そういう洞察力があったり、自分の所属する組織にちょっと抗おうとしたりとか、人間味あふれる姿にすごく胸が熱くなったのを覚えてて、この作品がきっかけで私は岡部隆さんを岡部隆さんとして認識した。
分かる。
言いたいことは分かるけど。
見たことあるんですけど、いいおじさんだなって思ってた岡部さんを岡部さんとして認識して、その後でもいろんな作品で見かけするようになって、岡部さんだと思って見るようになったので、そういう意味でもエルピスは思い出のある作品で、ヒューマンドラマとしてのところもおすすめポイントです。
岡部さんの他にも長澤正美さんとか鈴木良平さん、前田ゴードンさんとか六角星司さんとか素晴らしい俳優さん、演技がとても素晴らしい俳優さんが出てらっしゃるので、そういう豪華キャストっていうところもおすすめポイントです。
私もう2個おすすめポイント足していいですか。
エルピスの?
そう。
いいよ。
まず1個は被害者のご遺族の方、ご兄弟の方が言うセリフで、ちょっと一言一句じゃないんだけど、本当のことが分かって自分も良かった。その自分の兄弟がこんな子だって報道されたんだけど、そうじゃないって分かって良かったっていうシーンがあるんですよ。
これはやっぱりその冤罪事件っていうのが、冤罪で逮捕されて、もちろん死刑囚になるとかっていう人をものすごい傷つけてるのは間違いないけど、被害者の方ともちろんそのご家族にとってもすごい重い意味があるよねっていうところが言葉としてちゃんと描かれてて、結構グサッとくるんですよね。っていうのが1点目。そういう面でもおすすめ。
で、2点目はマスメディアの在り方っていうところで、かなり今の時代にみんなで見たい。作った人たちのメディアとはどうあるべきかっていうところも思いを込めて作ってらっしゃると思うんですよね。
で、私たちも何度か触れてるその、実名報道とか。どんなふうに報道するのか。報道された後の影響とかっていうところをすごい考えてるなっていうのがチャレンジングやなっていう感じがしてですね。これはね、ぜひ見てほしい。
そうか。これはほら、法廷ものとか犯罪扱うもんってそんなわけあるかいってなるがちやから。あと刑事もんとかね。絶対マイクール1個か2個は刑事もんとか入ってくるやん。さらにもうすごい失礼なこと言うけど、長澤正美さんとか豪華俳優人が出て、だいたいそういうのかなと思っちゃって見る前にね。
で、気づいたら2話3話と過ぎていくわけじゃないですか。
そうですね。
じゃあもう今からはいいかなって思っちゃって、ちゃんと見なかったんだけど、今の話を聞くとですよ。なんかちゃんと追ってみたほうがいいかなっていう気にはなってきましたね。確かに。
メディアものとして、もちろんその中に山口さんが言ってたヒューマンドラマというか、人としてそれぞれが自分を取り戻していくみたいなとこなんですよね。
なるほど。
生きていくんだっていうのを、それぞれが戦っていくっていう感じがあって。で、警察ものじゃないからさ。メディアやからこの人。
まあまあそうね。確かに確かに。
ジャーナリストものやから。
確かに確かに。
ちょっと少し距離を置いてみれる。
分かりました。
おすすめポイントじゃないんですけど、すごい印象に残ってるシーンがあって。
そうそう言ってください。
最後に。ちょっと丸山先生これから見られるってことなんですけども、エンタメ回あるで。最後のシーンのこと。
ああなるほど。これ見てこなかったら僕の責任なんでどうぞ言ってください。
最後に死刑確定してた松本さんっていう方が外に出てきて、一緒にそれまで暮らしてた女の子と一緒にケーキを食べるシーンがあるんですけど。
当時見ていた頃に私の中で死刑で冤罪が疑われている事件っていうと、墓間田事件のことがすごい頭にあって、その二人がケーキ食べてるシーンを見ると墓間田さんとお姉さんの姿がなんか浮かんできて、墓間田さんたちもこうなればいいなーって思ってたのが。
なるほど。わかったぞ。
印象的だったのを、また今日この話を撮るっていう時に思い出して、言いたいなと思って最後言わせていただきました。
わかったとか全然わかってなかった言葉はわかりました今。
それでは第2位。癒やしと和解への旅です。
癒やしと和解への旅 犯罪被害者と死刑囚の家族たちは
坂上香織さんがアメリカで行われているジャーニーオブホープ 希望を追い求める旅と名付けられた犯罪被害者の遺族と死刑囚の家族が語り合う旅と
そこに集う人々の心の葛藤をインタビューで綴るルポルタージュです。
1999年に岩波書店から出版されています。
坂上香織さんといえばもういろんな有名作品がいろいろありますけども、
今回この癒やしと和解への旅っていう本を選ばれたと、
なんか南美さんらしいチョイスだなと思うんですが、
じゃあ今回もポイントは3つですかね、もしかして。
先に言われるとあれなんですけど、まあ3つなんですけど。
やっぱりね。
そもそも丸山さんは本を読むのが好きですか?
難しい質問しますね。なんか義務的に読んでるやつもあるからな。
あとはまあでも好きなんだと思います。
山口さんはどうですか?
山口 私は正直映像の方が好きです。
そうですよね、そっか。私は比較的好きなんですよね、昔から。
これがなぜ好きかというと、知らないことを知れて、
なんかびっくりすることいっぱいあるから、本の世界に。
もちろん映像にもあるしさ、丸山さんにもびっくりは詰まってるんですよ。
そうね。
詰まってるけど、ここで本の良さっていう意味で、
この本をね、ぜひとも私は今から3点に分けてお勧めしたいと思うんですよ。
ちょっとね、やっぱり次の話がびっくり詰まってるのはあなたですよね。
そう?
いや、丸山さんってほらやっぱ海外のこととかもよく知ってるしさ。
すごいいい話やった。
そうですよ。だって私にとってはですよ、そんななんか保護ちゃんの中に入りたいとか。
なるほど。
私の人生で考えたことないことを、
みんな入りたいんやと思ってた。
いやいや、人生で考えたことないことを言い出す友達の一人ですよ、あなたは。
取り合いやと思ってて誰が入んねん。おい、いや俺じゃ。
保護ちゃんに?
そう。
そういう世界も素敵やなって思ってるよ、私。ただ私はあんまり考えたことなかった。
え、でもさ、20数年、何なら30年近く住んだ地元の町で道に迷う方が不思議ですよね。
いや、それは間違いない。人生には驚きが満ちてるからね。
本の説明言ってもらっていいですかね。
言ってもらっていいですか?おすすめポイントね。
で、まず1点目。この本にはね、99年当時、今も多分そうだと思うんですけど、すごい驚きが詰まってるんですよ。
で、驚き1。そもそもですよ、よくみんなさっきの山口さんの説明を聞いていて、引き飛ばしてないといいと思うんだけど、
殺人事件の被害者のご遺族と加害者のご家族が一緒にツアーをしてるって、結構びっくりしませんか?冷静に考えて。
なんかイメージとして相入れない人たちが、これはなんと93年から被害者遺族及び加害者家族が共に旅をするというジャーニー・オブ・ホープが毎年死刑制度を持つ州をね、今年はここって選んで、
で、キャンプ場にみんな集まって、そこで3泊4泊して、それぞれイベントやって、そのキャンプ場がその州の中で4つとか3つとかいて、2週間ぐらいの旅を毎年するんですよ。
まずこの事実に呼んだ時やっぱすごいびっくりした。そして驚きその2、この主催ですよ。この旅があること自体も驚きなんだけど、この旅の主催者が出版当時4000人の会員を持っている市民団体。
4000人?
そうなんですよ。これもまたびっくりなんだけど、そのどういう市民団体かというと、和会のための殺人事件被害者遺族の会なんですよ。
なんだろ、被害者遺族の方々が和会を目的とした会を維持されているってこと?
そうなんです。その会員が4000人いて、主催してこのジャーニーをやってるんですよ。つまりご自分の事件においていろいろな事情で死刑に反対するとかっていうことを超えて、制度としての死刑自体に反対して運動隊としてご遺族が活動してらっしゃるっていうことにも結構な驚きがあって私。
和会のための被害者の会でありかつ、死刑制度にも反対運動されているってことね。
そうなんです。そして驚きポイント3。
もう3つ見てくれるんですね。
これはあれよ、驚きが詰まっているの中の3つ。
すげえ。3のうちの3。
1の1。
1の1。
1の2。
1の3。
1の3ですよ、次は。
え、これ9個いくってこと?
違います、大丈夫です。
新しいパターンですね。
1の3ですよ、驚きポイント。
なんかペース早いな、思ってない?
そうでしょう。薄々感じてたはずですよ、2人とも。
なんかすぐいくな、思って。
なぜならばこれは1の3だからです。
時間をまいてるわけではないよね。
1の3はね、それぞれのルポルタージュなので、いろいろな方。
自分の子供が殺人を犯したって方。
自分の子供が殺された方。
とか、自分が妻を殺したとして、逮捕されて死刑判決まで受けて、冤罪だったことがわかった方。
とか、いろんな方が出てくるんですよ、そのパターンは。
が、それぞれなぜ今死刑に反対しているのかっていうことがじっくり語られるんだけれども、
本当に人それぞれってことって、経験に言えないってことがむちゃくちゃ感じるんですよね。
ここで私まとめてだいたいこうでしたとかも絶対言えないんですよ。
1人1人違うし、なんか私が考えたこともなかったりとか、
多分これを聞いてくださっている皆さんが呼んでいたときに、
その視点あったかとか、いろんなことが書いてある。
で、もちろんみんながね、死刑に反対している人ばっかりのストーリーではなくて、
そのイベントで大学に話しに行ったりとかするときに、被害者遺族と死刑囚の親とかのセットで行くんですよね。
で、すごい学生さんからかなり辛辣なというか率直なというか、
死刑制度あって当然だっていう質問を受けてやり取りをしたりとか、
死刑の執行しないでくれってデモにみんなで行ったときは、
死刑をしろっていうデモをやっている人もいるわけですよね。
ぶつかり合ってるよね。
ぶつかり合ってるそう。
あれの人と1人なんか接触をして、接点があってお話をするんだけど、
こんなことをした犯人に死刑があり得るだってみたいな話とかも書いてあって、
みんなが反対なわけもないし、
それぞれいろんなことを考えててっていうのが、
もう一個一個がすごい詰まってるんですよね。
中身がすごい詰まってる。
しかも死刑損地集にジャーンにするわけでしょ。
そう。
すごいね。
死刑損地集を選んで行くんですって。
なるほど。
だからすごい驚きが詰まってる。
新しい気づきとか驚きが詰まってるのが1点目。
3つありがとうございました。
今1点目や。
1の3が終わった。
1の3まで終わった。
これは長いんじゃないの?
いきますよ。
じゃあ2点目。
この本には希望が詰まってるんですよ。
コープやもんな。
コープだけに。
詰まってるシリーズです。
そう。
驚きが詰まってて、やっぱ辛いんです。書いてあること。
そりゃそうですよ。
家族が殺されたか、自分の家族が今から死刑で殺されるかの二択な話が詰まってるんで。
読みながら、ほんと辛いんですよ。
それなのに、みんなが少なくとも生きていこうという、どうすればこの苦しみの中、この辛さの中、この人生を生きていけるのかっていうことを、それぞれの人が真剣に考えてて。
そのこと自体に、私も人生を真面目に生きていこうって、一生懸命生きようって思える、すごい希望が詰まってる。
泣かしに生きてます?
今日だって、また読み直しながら来たけど、ほぼ満員の電車の中で涙が溢れてしまって。
そうだよね。これは。
やっぱり、人生は続くっていう時に、この世界で生きていくことを諦めないみたいな思いが、すごい詰まってて。
自分も、書いてあることはめちゃくちゃ悲しいことなんだけど、生きようって思える希望が詰まった本なんですよ。
以上2点目で、3点目に。
2点目、すごいコンパクトやったね。
はい。
じゃあ3点目いきましょうか。
すごい大事なこと言いますよ。めちゃくちゃ大事なこと言います、3点目に。
なんとですね、この本、2024年12月に再刊されました。
え?99年の本なのに。
これが25年の年月を経て、これ実はね、手に入りにくくなってたんですよ、この本。
それで、私たちの番組でいくとですね、17回にムキチョー駅の話をした時に、
しましたね。
坂上さんのライファーズを紹介した時に、私が無理やり押し込んで、タイトルは言ってるんですよ、実はね。
はい、言ってましたね。
言ってるんですよね。ただ、なくてもほぼ。
だから皆さんにお読みいただけないので、ご紹介もしにくかったんですけど、
なんと25年の年月を経て、ジャーニーオブホープ、被害者遺族と死刑囚家族の回復への旅というふうに解題されまして、
岩波現代文庫から再刊されます。
いいことしますね、岩波。
それでですね、坂上さんのXによれば、25年を経た参加者たちのその後のエピソードが収録されているということなんですよ。
でですよ、単行本は25年前ね、2100円だったんですよ。
今回なんと1500円。
25年の年月を経て、まさかの3割引きで追録までされて入手できます。
これね、南美さんこれ聞いて、買おうって思った人いるはずないよ。
その分3割もらいや。
いやいや、それおかしいやんか。
25年の年月を経てやな。岩波現代文庫様ですよ。
ここまですごい丁寧に言ってたのに、経てやなって。
お金の話しだした頃から関西人ぽいなと思ってたんやけど、ついに関西人の本性が出てきた。
ここでお金の話をするのもこんないい話してんのに、やらしいなと思うんですけど。
25年経って、こんな全部ぶっかかってんのに、安くなって中身増えてるんですよ。
もう買うしかないよね、こんな。
っていうことで、この3点目、なんと手に入る日が来ました。
そこにね、でもぽつぽついるんですよ。
で、僕としてはね、おぬしもか。
おぬしもじゃなみたいなアイコンタクト。
謎のアイコンタクトを取りながらね。
一人その人じゃないんだけど。
違うのね、びっくりしたじゃない。
たぶんね、ポケモンGOをやりに来てくれた人たちは。
びっくりした。私、世の中結構いい人、面白い人いっぱいいんじゃないかと思ってね。
そこはたぶんポケモンGOのやるところだったんだろうと思うけど、
僕としては勝手にね、スマホ片手に集まってくるその人たちにアイコンタクトを取りながらね。
おぬしもか。おぬしもじゃな。ってこうやりながら、こう歩くと。
で、まだオリンピックの時期だから、コロナの時期じゃないですか。
僕としてはサングラスしてマスクして、
で、リュック背負いながら、白シャツ短パンって山下清志スタイルで行くわけですよ。
サングラスかけてないですけどね。
確かに。おにぎり持ってとかね。
で、ここスタートするわけです。
で、ちょっと東京の地図がわかる人は想像してもらいながら聞いてくださいね。
で、古田馬町ってね、もうすごく繁華街というか、
もうちょっと地名言っていこうか。
そこから日本橋に行くんです。
ここで首が晒されてたりするところなんですけど、そこに通り、
その後銀座通りに入りまして、
銀座通りとかを歩いていくとですよ。
銀座通りってね、想像してもらったらね、高級ショップがバーって並んでるわけじゃないですか。
もちろんです。
で、僕はその炎天下の中、そこをずっと歩いていきながらね、
ハリウィンストンとかね、ティファニーとかね、
高級なショップから幸せそうなカップルがキャッキャッキャーって出てくるわけですよ。
それ僕としてはもう、これから資材を受ける人だっていう気持ちにはちょっと入ってますから。
睨みつけながらですよ。
クソッと思いながら、どんどん気が高まってきながら、
そうですか。
で、こうずっと行くわけです。
で、ちょっと想像してください。そこからね、三田の方まで行きまして、まっすぐ。
で、柴公園の方通り、で、そこから折り返してきて、
で、今度四ツ谷の方まで進んでいくんだけども、
で、この引き回しされてる、四ツ谷の方にもっと行く前か、東京タワーの方に向かっていくところで、
なんかこっちの方がもっと楽な道だなとか、平坦だなとか、ちょっと坂があったりするね、あの辺ね。
そうですね。
で、さらに30何度を超えてるわけだから、
僕としては、いやもう絶対こっちの方が楽だなと思いながら、ただここまで来るとですよ。
僕その古地図、当時はここには何々手跡があったんだとか思いながら、
当時をこう想像しながら、何々家の人はここでこれから資材を受ける人たちをこうやって見てたんだとか、
こう想像しながらですよ。
こう歩いていくわけですよ。
で、こう汗だくのおっさんがヒーヒー歩いてるわけですね。
そこにまた今度ね、慶応大学があの辺に柴を通っていくとあるわけじゃないですか。
でもこれまたね、おしゃれな学生たちがね、すかした顔で歩き寄るわけですよ。
いや、別にすかしてはないと思う。
聞いてくださってたらあれなんで、慎んでお詫び申し上げたい。
おしゃれな学生たち。
素敵ですよ。
見てくれてたわけですよ。こいつ怪しいなと。
多分見てないと思うけどね、私の予想では。
だんだんね、心がすさみ出すわけですよ。
そうですよね。
よく考えたですよ。当時の市中引き回しの絵とか見ていただきますと、
在任って絞られとるけど馬の上乗ってるんですよ。
そうなんですよ。歩いてないよね。
なんでその人たちは馬に乗ってるのに、俺は歩いているのかと。
またどんどんすさみ出すようになるんですよ。
で、この辺でですよ。
半分ぐらい、十何キロぐらいまで来まして。
で、まだ半分ぐらい残ってるのにスマホの電池が30%ぐらいまで来てるっていう。
これもまずやばいですね。
で、モバイルバッテリーも持ってないってことに嫉妬に気づくわけですよ。
で、どうしようかなって。
でもしょっちゅう見ないとね、ルートがわからんくなったりするわけじゃないですか。
そりゃそうですよ。
で、どうしようかなと思いながら、ちょうどこの辺でアメリカ大使館の近くまで来るわけです。
サングラス、マスク、短パン、白Tシャツの人がですよ。
ちょっと緊張感が。
Tシャツ着てからね。
で、オリンピックの時期だったんで、
大使館周りって警察の人たちが、普段もいらっしゃったりする時もあるけど、
いっぱいいたんでしょ、その時は。
で、ルートはそっちを通りたい。
ここまで十何キロ歩いてきたわけだから。
そうですね。
で、どちらに行かれますかと閉鎖されたりするから、
どちらに行かれますかと聞かれるんだけど、
いや、今市中引き回し中でございましてとか。
言えんや。
余計怪しいし。
よかった、よかったかと思いました。
ちょっと私も今、すごい緊張感がきながら。
さすがにここまで来て拘束されるわけにも、質問されてもめんどくさい。
もう十何キロ歩いてきて。
そうですよ。
だけど、いや、なんでもないんです。
そういうことじゃないんですよ。
余計に怪しいですけどね。
確実になんでもあるからね。
っていう、こうなんか、しんどいなっていうところを頑張っていくと、
最後の方に来てね、やっぱりもうこれでこの世の見納めかとかって、
ここからまた浅草の方に行って、
浅草からさらにまた北に登りまして、
で、どっかの橋まで行ってまた戻ってくるって、
ちょっとわけわからない北上があって、
それで降りてきて根間町に行くっていうこのルート。
これはなかなかね、やりたい人いますかね。
ちょっとやりたいです。
そうですか。
私もね、興味はある。
なぜかというと、今丸山さんのこの面白おかしい話の橋橋に、
やっぱりその支柱引き回される方の気分というか。
そう。
今から殺されると分かっていく道のり。
そう。
だんだんそういう気持ちになってくるんよ。
とかっていうのに興味はあるけど、夏は無理かな。
これね、そうでしょ。
で、当時ね、僕こう家帰ってね、いやー大変やったなーって言って、
今日ちょっと支柱引き回しのルート歩いたんやーって話したんですよ。
当時、小学生だった長男がね、えーなー。
えーって言って。
えーなーって言うんですよ。
そういうのに。
いいことや。
そう。
興味を持つのはいいことや。
歴史も好きやし。
いいこといいこと。
それは面白いなっていう意味で言ったんかなと思って、
誰も興味ないよねって家族で話してたら、
自由研究にええなーって言ったんですよ。
おーおーって。
ちょっと怖い響き出てきた。
マジで?って言って。
確かにさっきも言ったけど、吉田松陰とかがいるわけだから、
安政の大国とか、幕末の政治犯とされる人たちがいるんで、
その人たちの時代背景を調べながらルートを語るって言ったら、
これ自由研究としては確かに面白いんじゃないかなと。
っていう風になってきて、
でもそんなんでいいって言われるかなーって。
で、支柱引き回しって言ったよね。
当時の先生がね。
悪いことをした人たちがされるやつかもしれないんで、
ちょっと怖い話なのかなーとかって言ったらね、
その時の長男すごくて、悪い人だけではありません。
政治犯とされている人たちも入っていて。
すごい。
吉田松陰などもいますからとかって言って、
吉田松陰どう見るかそれぞれだけども、
いわゆる刑法犯に当たるような罪人だけじゃなくて、
政治犯とされた人とか、
日本のことを思ってそうなってしまった人たちもいるんだから、
悪いことをした人だけではありませんとかって解説して、
いよいよ一緒に回るっていうことになりまして、
これ昼間行ったら死んでまうやろって言って。
そうですね。ちょっと危ない。