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あのー、オーストラリアって、選挙の投票に行かないと、だいたい2,000円ぐらいの罰金が取られるんですよね。
ええ、義務投票制ですね。
でも、もしこの罰金制度を日本に持ち込もうとしたら、一体どうなると思いますか?
おそらく、ものすごい猛反発にあって、逆に若者とか社会的弱者の声を、完全に政治家で消し去ってしまうかもしれないんです。
確かに、制度を一ついじるだけで、全く逆の効果を生む危険性がありますよね。
はい。というわけで、今回の深掘りセッションへようこそ。
あなたのために複数のソースを読み解くこの番組ですが、今日のテーマは、私たちが社会に対して推せる唯一のまあ、同意ボタンというか、
つまり、参政権と選挙のリアルな姿についてです。
今回手元にあるソース、これがまた非常に多角的な視点を提供してくれているんですよね。
ええ、いろいろありましたね。
はい。大学の日本国憲法の抗議録とか、あとは憲法に関する歴史的な図録、テキスト、
それからここ最近の選挙を報じる様々なニュース番組のクリップですね。
これらをバラバラの出来事としてではなくて、一つの線で繋いでいくことで見えてくるものがあります。
はい。
私たちが当たり前だと思っている民主主義に参加するっていうシステムのバグとその本質ですね。
そうなんです。
なので今回のミッションは、選挙で投票することは果たして権利なのか、義務なのか、それとの自由なのかっていう、
この根本的な問いを解き明かすことです。
なかなか一筋縄ではいかないテーマですよね。
ええ。SNSでの誹謗中傷からアルゴリズムが政治を行う未来の可能性、
さらには投票したくてもできない人々の存在まで、かなり複雑な情報をあなたと一緒に整理していきます。
はい。よろしくお願いします。
さて、まずはその義務か自由かっていう点なんですけど、
ソースにあった抗議録の若者への意識調査を見ると、ちょっとハッとさせられるんですよね。
ああ、あのデータですね。
はい。半数に当たる約52%の若者が、投票を個人の自由だって答えているんですよ。
ここで重要なのは、同じ抗議内で行われた学生へのアンケート結果とのコントラストなんです。
コントラストというと。
ええ。抗議というアカデミックな空間の中では、国民の義務であるとか、
権利だけど危険すべきではないっていう意見が多数を占めたんですね。
ああ、なるほど。建前としては分かっていると。
そうです。でも一歩外に出た一般的な意識調査では、行っても行かなくても個人の自由というのが過半数になる。
つまり、義務や大切な権利だと頭では分かっていても、
実生活の感覚としては、まあ自分の選択肢の一つに過ぎないっていう意識が広がっていることの表れなんですよね。
なるほどな。自由であるならまあ行かなくてもいいやと。
その結果として投票率は低迷し続けるわけですが、
そこで抗議録の中で提示されているのが、冒頭で触れたオーストラリアの義務投票制ですよね。
ええ。
罰金があるから投票率が高いのは当然として、
ソースによればこれがなんと政策そのものに大きな影響を与えているそうですね。
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そこがこのメカニズムの面白いところなんです。
政治家というのは当然選挙で勝つために投票に来る人に向けた政策を優先しますよね。
まあそうなりますよね。票が欲しいわけですから。
なので日本のように特定の層しか投票に行かないシステムだと、政策も当然その層に偏ってしまいます。
ええ。
しかしオーストラリアのように全員が強制的に投票するシステムだとどうなるか。
政治家はコアな支持層だけじゃなくて、政治に無関心な層とかマイノリティ、貧困層を含めた全員を納得させる必要が出てくるんです。
なるほど。全員が来るってわかってるから無視できないんですね。
その通りです。
結果として極端なポピュリズムとか一部の利益に偏った政策が打ち出しにくくなって、
社会全体として中道寄りのバランスが取れた政策に落ち着きやすくなるんですよ。
すごく理にかなってますね。
ただ、日本でいきなり今日から罰金だというのは反発が強すぎますよね。
間違いなく大炎上するでしょうね。
ですよね。
そこで抗議の中である一つの試行実験が提示されていました。
罰金っていう無知じゃなくて、投票に行けば所得税から2000円控除されるっていう飴の制度を日本に導入したらどうなるか。
はい。
これパッと見は誰も損をしないし、すごくスマートな解決策に見えますよね。
まさに政策決定者がよく落ち入りやすい罠ですね。
罠ですか。
はい。行政からすれば税額控除という仕組みは既存の仕組みに載せるだけなので、非常にコストが安く済むんです。
手軽に導入できるポジティブなインセンティブに見えちゃうんですよね。
いや、でもちょっと待ってください。これってよく考えると結構恐ろしい制度ですよね。
と言いますと。
例えるなら、空港のBIPラウンジの割引権をハイパイに旅行客を増やそうとしているようなものじゃないですか。
ああ、なるほど。
そもそも所得税を払っていない学生とか、非課税世帯の低所得者の人たちは、その2000円の控除っていう恩恵を一切受けられないですよね。
彼らが普段一番苦しんでいるのは消費税なわけで。
そうですね。
一番飛行機のチケットすら買えない層を無視して、BIPラウンジに入る層だけを優遇している。
結果として、政治家はこの制度で喜んで投票に来るような、所得税を納税している中間層以上にばかりアピールするようになりませんか。
まさにその指摘の通りなんです。
政策立案者は決して悪意を持って貧困層を排除しようとしているわけじゃないんですが。
ええ。
単に事務手続きが楽だからっていう理由で税額控除を選びがちなんです。
でもその手続きの合理性が結果として社会の構造的な不平等をさらに拡大させてしまう。
良かれと思ってやったことがですね。
そうです。
インセンティブの設計を少し間違えるだけで投票率を上げるっていう本来の目的が逆に制度に声が届かない層を制度的に固定化してしまうという皮肉な結果を生むわけです。
なるほどな。
つまり今のままでは若者や低所得者には有利に働かないし、かといって安易な制度変更も危険だということですね。
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ええ。
このどうせ自分たちの声は届かないっていう構造的な無力感こそがZ世代の投票率が国政選挙でも30%から40%台と低迷している最大の理由でしょうね。
そう言えると思います。
でもここで一つ疑問が湧くんです。
じゃあ仮に若者たちが全員無理してでも投票に行けば世の中は劇的に変わるんでしょうか。
それに対する非常に冷酷な分析がソースの中で成田雄介氏によって提示されていますね。
はい、ありましたね。
彼は日本の若者は今や超マイノリティであると指摘しています。
平均年齢が約50歳というこの国において人口のボリュームゾーンは完全に高齢者層にあるわけです。
ええ。圧倒的な差ですよね。
ですから仮に20代や30代の若者が100%投票に行ったとしても、数学的な事実として超マイノリティが単なるマイノリティになるだけであり、選挙結果を根底からひっくり返すことは不可能に近いという主張なんです。
うわあ、それは絶望的ですね。
選挙箱っていうシステム自体がもう若者にとっては数学的に積んでるゲームだと言われているようで。
ええ。
さらに成田市はソースの中で、その先の未来として無意識データ民主主義という極端なビジョンを提示していますよね。
はい、非常に興味深いコンセプトです。
これ、人間がいちいち投票所に行って紙に書かなくても、私たちが日々生み出しているスマホの検索履歴とか購買データ、位置情報、そういう無数の行動データをAIが常時読み取って、この社会が何を望んでいるかを推測して自動で政策に反映させるっていう。
ええ。
そうなると、政治家はもう不要になって、ただの猫とかアバターみたいなマスコットになるっていう世界観ですよね。
まさにアルゴリズムによる民意の最適化ですね。
現状の選挙システムって、数年に一度しか民意を測れない上にノイズも多いじゃないですか。
確かに、その時の雰囲気で流されたりしますしね。
ええ。それをデータという偽り用のない結果だけを抽出して処理するシステムに置き換える。
メカニズムとしては非常に効率的で、ある意味で究極の直接民主制のようにも見えます。
いやでもちょっと待ってください。
それって、自分の人生の重要な決断をすべて、動画サイトのオススメアルゴリズムに丸投げするようなものじゃないですか?
ああ、なるほど。耳が痛い例えですね。
確かに、私が好きな動画を勝手に再生してくれるみたいに、私にとって心地よい制作が勝手に実行されるのは楽ですよ。
でも、アルゴリズムっていうのは必ず誰かが最適化の基準を設計していますよね?
そうですね。プログラミングする人間がいます。
もしそのAIが特定のプラットフォーマーに都合よくデータを重み付けしたらどうなるんですか?
私たちは、私が選んだわけじゃないって文句すら言えなくなりますよね。
誰がそのAIの価値観や倫理観をプログラミングするのか、そこが完全にブラックボックスなのが怖いです。
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そこが最大の懸念点であり、ソースの抗議の教授もまさにそこを指摘しているんです。
やっぱりそうですか?
特に日本のように独自の巨大なAI基盤を持たない国が、海外のテクノロジー企業に依存する形でそれを導入してしまえば、国家の主権そのものをプラットフォーマーに明け渡すことになりかねませんからね。
国のルールを海外の一企業に握られるようなものですよね?
ええ。それに加えて、民主主義において重要なのは効率だけではないんです。
と言いますと?
不利益を負った時に異議を申し立てるプロセスとか、他者と意見をぶつけ合う摩擦そのものが社会の合意形成には不可欠なんですよ。
AIがすべてを先回りして解決してしまうと、この摩擦という人間的なプロセスが消滅してしまいます。
摩擦の消滅ですか?
確かに、私たちが直面している現実って、まさにその摩擦だらけですよね。
投票だこが数学的に機能しないと感じた時とか、あるいはアルゴリズムのような見えない力にシステムが支配されていると感じた時、人々のフラストレーションはどうなるのか?
それは結局、路上でのデモとかSNSという別の表現の自由として溢れ出すわけですよね。
歴史的に見ても、制度化された参加リュートが閉ざされていると感じられた時、人々は必ず別の経路で声を上げます。
ソースに含まれているアメリカのBLM運動のクリップが良い例ですね。
ブラックライブズマター運動ですね。
はい。私たちはあの抗議行動の激しさばかりを記憶しがちですが、ここで注目すべきはジョージ・フロイド氏の弟の演説願です。
どんな演説でしたっけ?
彼は怒りに燃える群衆に対して、街のものを壊すのではなく、投票について学び、誰に投票すべきかを知って投票で社会を変えようと訴えたんです。
なるほど。路上で爆発した怒りという表現の自由をもう一度システムの中、つまり投票箱へと貫流させようとする力強いメッセージですね。
ええ。まさに民主主義の根本に立ち返るような言葉です。
それを聞いてほんのって日本の状況を見ると、この表現の自由と選挙をつなぐルールが本当にいびつなことになっていると思うんです。
ソースによれば日本の公職選挙法はべからず州と言われるほど禁止事項だらけですよね。
そうですね。非常に細かい規制があります。
例えば、都別訪問は全面禁止ですよね。これってなんでなんですか?
その歴史的な背景には買収の防止があるんです。
昭和の時代、有権者の家を直接訪問して現金や品物を渡すという直接的な票の買収がかなり横行したんですよ。
ああ、なるほど。
それを防ぐために物理的な接触を厳しく制限したというメカニズムですね。
現金を配るのを防ぐためっていうのはよくわかります。
でも、電子メールを有権者に送るのも禁止されているのに、なぜかインターネットのSNSでの選挙運動は全面的にOKになっていますよね。
このアンバランス差ってちょっと異常じゃないですか?
それは単純に法律がテクノロジーの進化に全く追いついていないからです。
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追いついていない?
ええ。公職選挙法はもともとアナログな時代に作られましたよね。
インターネットが登場した際に、ウェブサイトやSNSはOKだけど、直接届く電子メールは密接性が高くて買収のリスクがあるからNGという非常に継ぎはぎの改正を行ってしまったんです。
なるほど。メールは密接だからダメだと。
そうです。その結果、SNSという誰でも匿名で発信できる空間だけが実質的な無法地帯として選挙戦の主戦場になってしまったんです。
その法制度のバグが最悪の形で露呈したのが最近の選挙ですよね。
はい。ソースのニュースクリップにもいくつか事件がありました。
東京都知事選挙では制度の抜け穴をついて立候補者とは全く無関係なエステサロンのポスターが公式の掲示弁に大量に貼られるという事態が起きましたよね。
ありましたね。
そしてさらに深刻なのが昨年の兵庫県知事選挙でのSNSの誹謗中傷問題です。
ここでは特定の政治的立場をどうこう言うつもりは一切ないんですが。
ええ、あくまで客観的な事実としてですね。
はい。客観的な事実としてSNS上のデマや誹謗中傷が深刻な事態を招いたことがソースでも報告されています。
この問題は単なるサイバー空間のトラブルとして片付けることは絶対にできません。
事実としてある県議会議員が自ら命を断ち、別の県議会議員は今も膨大な数の誹謗中傷と戦い、投稿者を特定するための開示請求を裁判所で行っています。
本当に痛ましい事態ですよね。
裁判所も虚偽であることを知りながら、世論を誘導する意図があったとして有権者の判断を歪める行為の悪質性をはっきりと認定していますから。
私がソースの映像で一番驚いたのは、その開示請求の機の当たるようなハードルの高さなんです。
ええ。
まず裁判所に訴えてプロバイダーを特定して、そこから個人の情報を引き出す、100件以上請求して氏名まで特定できたのはたったの5人だったと。
非常に厳しい現実ですね。
しかも海外のプラットフォームは対応が遅い上に、通信ログの保存期間がわずか93日しかないそうですね。
手続きをしている間に証拠そのものがサーバーから消滅してしまうというメカニズムになっている。
これじゃ被害者は泣き寝入りするしかありませんよ。
93日という壁はデジタル時代における司法の限界を如実に表していますね。
表現の自由は絶対的に守られるべきですが、アルゴリズムに乗って拡散されるデマや誹謗中傷が世論をハックすることを放置すれば、有権者が正しい情報に基づいて選ぶという民主主義の前提そのものが崩壊してしまいます。
本当にその通りですね。
物理的な空間では個別訪問まで禁止してガチガチに管理しているのに、デジタル空間のシステム的な暴力には全く手当てができていない。これが現在の日本の選挙が抱える最大の矛盾です。
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リアルな郵便局の手紙はダメで、海外サーバーを経由したノクメイの攻撃は防げない。私たちが社会のルールを決めるためのツールがこれほどまでに機能不全を起こしているわけですね。
でもだからこそ、歴史的に国家はこの投票という権利を強く制限してきたし、排除された人々はそれを取り戻すために戦い続けてきたんだということが、ソースの憲法図録を見るとよくわかります。
そうですね。私たちは学校で1890年の最初の総選挙では、税金をのさめている25歳以上の富裕な男子、つまり人口の約1.1%しか投票できなかったと習いますよね。
はい。歴史の授業でやりました。
それを単なる昔の歴史として捉えがちですが、権利をめぐる戦いは決して過去のものではないんです。
そうなんです。私たちが注目すべきはその戦いが今、この瞬間も法廷で続いているということなんですよね。
青年非公権人とか海外在住者の投票権が最高裁でようやく認められたのもごく最近の話ですし、ニュースクリップには現在進行形の議論として受刑者の選挙権をめぐる裁判が登場していましたよね。
はい。現在日本では、服役中の受刑者は一律に選挙権を制限されていますが、高松自裁がこの一律の制限は違憲であるという画期的な判決を出しました。
今は国側が上国して最高裁で争われているんでしたっけ?
そうです。反対派は他人の権利や社会のルールを破ったのだから、社会のルールを作る権利を一時的に制限されるのは当然の放題場と主張しています。
まあ、その感覚もわからなくはないです。
一方で、原告側の弁護士は、選挙権は国家からのサービスではなく、国政に参加する根源的な権利であると。むしろ、社会とのつながりを保ち、社会の構成員としての自覚を持たせることが裁判率を下げ、結果的に良い社会を作ることにつながるんだ、という論理を展開しています。
なるほど。ここで私、もう一つの事実と照らし合わせてすごく矛盾を感じるんです。
矛盾ですか?
はい。受刑者に対しては、社会とのつながりを保つためにルール作りに参加させるべきか、というこんなに深い議論がされているじゃないですか。
一方で、日本の非選挙権、つまり立候補する権利はどうでしょう?選挙権は18歳に引き下げられましたけど、衆議院議員や市区町村長になるには25歳まで、参議院議員や都道府県知事になるには30歳まで待たなければなりませんよね。
確かにOECDの多くの国が立候補年齢を18歳や21歳にしている中、日本の年齢制限は非常に高い水準にありますね。
なぜこんなに高いんですか。
東京地裁の過去の判決では、知事や議員には社会的経験に基づく資料分別が必要であり、そのために年齢制限を設けることには合理性があるとして合憲とされています。
いや、それって例えるなら、18歳の若者に、君たちにはバスの運転手を選ぶ権利は与える。でも、君たちには社会的経験がないから、25歳になるまで絶対にハンドルには触らせないし、運転席に座る資格もないって言ってるようなものですよね。
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なかなか鋭い例えですね。
18歳の若者は、経験不足っていう理由だけで一方的に立候補から排除されて政治のプレイヤーから切り離されてしまっているわけじゃないですか。
それは民主主義の構造的な欠陥をつく非常に重要な指摘です。なぜなら、最高裁の判例によれば、選ぶ権利である選挙権と立候補する権利である非選挙権は表裏の関係にあるからです。
表裏の関係?
はい。若者が立候補できないということは単に彼らが議員になれないというだけではなくて、私たち有権者が同世代の若い代表者を選ぶ自由を最初から奪われていることを意味するんです。
ああ、なるほど。選びたくても候補者がいないわけですね。
そうです。立候補の自由が制限されることは選択肢の制限に直結します。社会のルールを作る場に特定の世代の経験や視点が欠落するということは、システム全体にとって大きな損失なんですよ。
今回、複数のソースを通して賛成権というものをあらゆる角度から読み解いてきました。オーストラリアの罰金制度のメカニズムから、AIが民意を推測する未来、SNSの93日の壁、そして現在進行形の権利をめぐる裁判まで。
本当に多岐に渡りましたね。
こうしてみると、投票というのは単に選挙の結果を変えるための作業ではないですね。私たちがこの社会のルールの形成にどう関わり、社会との繋がりをどう維持するかを示す、試験者としての根源的なパスポートなんだということがはっきりと見えてきました。
ええ。選挙システムが抱える矛盾やデジタル空間の法整備の遅れなど、課題はまだまだ山積みです。しかし、きょうあなたがこれらの事象の背後にある、なぜそうなるのかというメカニズムを知ったことは大きな意味を持ちます。
はい。
次にニュースで選挙の話題を見たとき、あるいはSNSで政治の話題に触れたとき、きょう共有した視点が、表面的な出来事の奥にある本質を見抜く強力なレンズになるはずです。
最後に、あなたに一つの試行実験を残して、今回のセッションを終わりにしたいと思います。先ほど若者が立候補できない理由として、裁判所が社会的経験や資料分別が足りないからだと判断していることを紹介しましたよね。
ええ、ありましたね。
一方で、成田市のソースでは、あらゆる行動データをAIが読み取り、自動で政策を決める未来が提示されていました。考えてみてください。
もし近い将来、人類の数百年分の政治、経済、歴史、法律のデータをたった数秒で学習して、いかなる人間よりも遥かに経験豊富で合理的で資料分別のあるアルゴリズムが登場したとき、私たちはまだ経験が浅い時刻の18歳の若者よりも先に、その完璧なAIに対して喜んで立候補する権利を明け渡してしまうのでしょうか。
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なるほど。
私たちは、自分たちの手で社会のルールを作るという、時に非効率で泥臭い権利をいつまで手放さずにいられるのでしょうか。それでは、また次回の深掘りでお会いしましょう。