つい先生、最近押し勝つって知ってますか? 押し勝つ?
押し勝つ。 押し勝つを?僕ですか?
いや、知ってないですよ。 押しの何かとかないんですか?
アイドル的な? 押し?
押しって言ったらあれかもしれないですけど、野球で大谷翔平選手とか。 スポーツとかも押しって言ったりしますよね。
押しっていうのかわかんないですけどね。 野球が好きなんでしたっけ?
野球は昔ちょっと甲子園でバイトしてたみたいな。 ああ、びっくりした。
そこは掘りたくないですけどね。 ちょっと知ってるかなって。
押しの裁判官はどうですか? 押し最高裁判事?
押しの裁判官?
そりゃあ知的財産とはいえ、法律に関わる仕事をしてるんだから、当然押しの最高裁判事の一人や二人いますよね。
それは判長がいますけど、押してるかって言うと、押さないですよ。そういう人はいますけど。
いやーそうですか。 いるんですか?逆に。
いやー私はなんといっても田原睦夫裁判官。最高裁判事。圧倒的にやっぱり田原裁判官が押しですね、私の。
マジですか?どうすごいんですか? 知ってます?田原裁判官。
いや、聞いたことないです。 本当ですか?いやーものすごい裁判官なんですよ。
元々は弁護士出身の最高裁判事なんですね。
最高裁判事ってそもそも裁判官をずっとやってた人が最高裁まで上り詰めるっていうわけじゃなくて、いろんなところから取ってくるんですよ。
裁判官だった人とか弁護士だった人、学者だった人とか。いろんなところから取って最高裁っていうものを作るんですけど、その中でも弁護士出身の最高裁判事。
まず弁護士出身って珍しいんですか?
いやそういう枠があるので、それ自体は全然珍しくないんですけどね。
少なくとも実務家出身で学者ではない裁判官。
田原裁判官がすごいところっていうのが、ちょっと説明が難しいんですけど、最高裁判所って15人の裁判官で構成されてるんですね。
例えば判例を変更するっていう時だったりとか、そういう大きい時には大法廷といって15人全員で判決を下す。
そうじゃない時には5人ずつの小法廷で、5人で裁判隊として判決を下す。
5×3の15人という形でやるんですけど、判決文中に個人的な意見をつけることができるんですよ。
つまり5人だとしたら、3人が賛成したけども、あと2人は反対した。
けども3人の多数決でこっちの結論になりました。
という時に残りの2人も反対意見っていうのを判決文中に書くことができるんです。
全体としてはこうなったけど、私はこうだった。
そういう反対意見であったりとか、多数意見に賛成なんだけども理由が違うっていう意見であったりとか、
もうちょっと詳しく言いたいっていう補足意見であったりとか、そういう意見をつけることができるんですけど、
田原裁判官のめちゃめちゃかっこいいところっていうのが、最高裁に判事に選ばれました。
就任のパーティーへの挨拶の場でお話したことが、私は絶対に反対意見は書きませんっていうことを宣言したんですよ。
どうしたかというと、自分がもしこの結論に反対なのであれば、
その5人の小法廷の裁判官の残りの4人、これを必ず説得して自分の意見にしますと。
なので、最終的に説得できなかったっていうことで、めめめしい反対意見っていうのは私は書きません。
なるほど。
めちゃめちゃかっこよくないですか。
これ見た時、私鳥肌立ちましたよね。
あんまりね、ピンときてない。
めちゃくちゃ盛り上がってるとか悪いけど。
そうですか。
めちゃくちゃ盛り上がってるとか悪いけど。
いや、実務家としての教授、絶対に説得してやると。
逆に間違ってるのであれば自分の意見は変えるから、反対意見っていう形にはならないし。
絶対相手を説得するんだと。
だから相手も最高裁判事ですよ。
5人の最高裁判事を説得して自分の意見に変えてみせると。
これを就任の一番、いわば新米の状態で言い放つ。
新米の時に?
就任の時ですから。
先輩方に対してそれを言い放つわけ。
いや、かっこいいなと思って。
もちろん実際それだけじゃなくて、判決文とか読んだ時の論理の緻密さであったりとか、それも惚れ惚れするような内容なんですけど。
この5本を見た時にすごいなってなりましたね。
実際反対意見書いてるんですけどね、その後。
書いてるんですね。
実際書いてるんですけどね。
そこを宣言してコミットしたみたいなところね。
そうなんです。
そういうところがあって。
他にも話せば毎協に挑まらないんですけど。
みたいな温度差がどうしても出てしまうっていうのは、推し勝つのどうしてもしょうがないところではあるのかなと思っていて。
田原裁判官の話をしようと思ったらいくらでも正直できるんですけど、それはまたの機会と。
ちょっと。
というところで。
田原裁判官時代は2016年、平成28年の2月に亡くなられていて。
なので今は最高裁ではなくて、かつて最高裁判事だった人というような形ではあるんですけど。
実は田原裁判官、当たり前ですけどだけではなくて。
現代の裁判官にもとんでもないすごい裁判官っていうのはやっぱりゴロゴロいるので裁判官って。
今日はちょっとその中の一つで、とんでもない裁判官ということで血股を賑わせた裁判官とその判決の話っていうのをちょっとしていこうかなというふうに思います。
名物裁判官みたいにいるんですね、今でも。
そうですそうです。
いっぱいいるんですけどね。
その中の一つを注目すべきものをお話ししていこうかなというふうに思います。
ということでこのチャンネルでは弁護士と弁理士の間で他界の専門分野についてひままにトークをしていくというようなものになります。
今までは割と抽象的なお話であったりとか仕事には関係ないお話みたいなことが多かったんですけど。
今日はちょっと具体的な事件というのに一つフォーカスしてみようかなと思っていて。
一つのある具体的な事件を追っていこうというふうに思います。
今回の話というのがバイナリデータを解析した判決というようなものになっています。
バイナリデータが何かというものに関してはちょっと後でまた解説をしようと思うんですけど。
事件の詳細というかそもそもどういう事件だったのかというとこれ交通事故の事件です。
交通事故って何か弁護士が関わって裁判になるみたいなものって何かイメージつきます?
パトカーっていうかただの車。
普通の車と一緒のルールってことだから赤信号もしだめだよねって話。
そう青信号対赤信号。
逆でサイレンが鳴ってたとしたら赤信号だとしてもパトカーが優先なんだから。
そういうことか。
むしろ優先されるべきと走っちゃいけないのに突っ込んだトラックっていう構造。
だからこの事件はパトカー側は悪くないよというか過失割合そんなに高くないんじゃないのっていう話?
トラック側としては完全に赤信号を突っ込んできたパトカーだっていう話だし
パトカー側からすれば赤信号だとしてもサイレン鳴らしてるんだからむしろこっちが優先だと。
過失割合が向こうがほとんどだと。
青信号だからといってサイレンを無視した向こうが悪いんだと。
という過失割合が争いになってしまう。
ということは今回の争点って何でしょう?
今回の争点?
結局突き詰めていくと何で結論が決まるかっていう。
今回のサイレンを実際鳴らしてたかみたいな話?
そうですね。サイレンを鳴らしてたのか鳴らしてなかったのかっていうそこが全てという事案なわけなんですよ。
簡単というか出そうな気がするんですけどね。
でもあれかあれか。実際の事故の現場のデータとかってそんな残ってるわけじゃないですもんね。
カメラのデータとか。
一般的に防犯カメラみたいなことをイメージしてますよね。
防犯カメラって一般的には大体24時間とか48時間で消えちゃって。
あ、そうなのか。
すぐに保存しておかないと消えちゃうっていう。
消えるんですねあれ。
そうですよ基本的に。
街中でもたまにあったりしますけどあれは全部保存してるわけじゃないのか。
24時間経ったら24時間前のやつをどんどん消して24時間かどうかは物によりますけど
永遠に撮ってるものじゃないっていうのがほとんどだったりとかしますね。
だから最近ドラレコとかがあったりとか。
単純な話として交差点ってあんまり防犯カメラとかないですよ。
確かにね。
大体店の出入り口とかを撮ってるのでそもそも写るような防犯カメラがあったのかなかったのかっていう問題はあって
今回は少なくとも提出はされてないんですよ。
ただドライブレコーダーの映像とかっていう形になるんですけど
実際今回のドライブレコーダーの映像で見てみましょうっていう話にはなったんですよ。
そうしたら今度はトラック側のドライブレコーダーを見たところ
ぶつかった後はサイレンが鳴ってるのはわかったんですよ。
ぶつかった後もうドライブレコーダーって記録し続けるじゃないですか。
その後見ていったらサイレンが鳴ってたっていうのがわかったんですよ。
なんですけどぶつかる前はサイレンの音は一切聞こえなかったんです。
でもこれってわかんないじゃないですかまだ。
何でかっていうと遠いからサイレンが音に入ってなかっただけの可能性がある。
特にドライブレコーダーって基本的には車内についているので
普通に音楽とか流してたら音は聞こえないとか全然あり得るんですよね。
少なくとも鳴ってたっていう証拠にはなってないんだけども
鳴ってなかったという証拠としてもいまいちみたいな
そういう状況だったのがトラック側のドライブレコーダー。
でパトカー側のドライブレコーダーを証拠として提出させたところ