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2025-02-19 12:38

映画の製作委員会方式とファンド方式が根本的に違うことが理解できました #883

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K2Pictures紀伊宗之さんのインタビューで、製作委員会方式とファンド方式が根本的に違うことがようやく理解できました。|徳力基彦(tokuriki)
https://note.com/tokuriki/n/n56b5baba9304
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サマリー

日本の映画製作における制作委員会方式とファンド方式の違いについて解説しています。制作委員会方式はリスク分散に効果的ですが、海外市場での成功が難しいという指摘があります。一方、ファンド方式は新たな挑戦の可能性を示唆しています。K2 Picturesはファンド方式を採用することで、制作委員会方式の構造的問題に挑戦し、映画製作の新しい可能性を切り開こうとしています。この新しい仕組みでは、クリエイターやスタッフにもインセンティブが与えられることが検討されています。

制作委員会方式の理解
はい、こんにちは、徳力です。今日はですね、ちょっと映画の製作方式、製作委員会の作り方について、前からちょっと疑問だったんですよね。
日本は製作委員会方式が多いんだけれども、それだと世界で勝負できないんじゃないかみたいな議論があって、個人的には別にみんなお金出し合ってやってるだけだから、
そんなになんか海外進出と相関関係はないんじゃないかなと思ってたんですけど、どうも僕が間違ってましたっていうことがちょっとわかったのでご紹介したいと思います。
きっかけはですね、文化通信の方に文化通信ジャーナルって業界誌ですね、いわゆる映画放送音楽の業界誌っていうのを送っていただいた方がいたんですよね。
徳力さん、多分この話面白いと思いますよっていう。その送っていただいたのが2月号でK2 Picturesという、前編も立ち上がったばかりのこれ、ちょっとだけ僕も気になったので取り上げたことあったんですけど、
その代表の方、キーさんのインタビュー記事が非常に僕みたいな素人にもわかりやすく構造を説明したインタビューでしたんで、ちょっとすいません、有料の業界誌なんでちょっと一部だけ引用する形で紹介させていただく記事をノートに書かせていただきました。
制作委員会方式って何かこう、たくさんの企業が集まって作ることを言うのかなって僕は勝手に思ったんですけど、実はちゃんとその法律とかそういう仕組みに基づいて生まれた仕組みなんだそうです。
ちゃんと調べればわかるだろうって話なんですけど、もともとはお金を出し合って映画を作るっていうのをその仕組みにしてしまうと、お金を出し合うってこと自体が金融庁の管轄の仕事になっちゃうんですよね。
そうすると映画を作る行為自体をこの金融商品的に扱っちゃうと、それを扱えるのが実は金融機関だけになっちゃうんだよな。
それだとやっぱり映画業界としては非常にやりにくくなるんでっていうのが2000年頃から結構議論されていて、制作委員会っていう、制作委員会って任意団体ですね。
任意団体でお金を集めるって行為自体が本来は金融庁の法律上はNGなんですけど、映画に関しては任意団体で盲人かつ映画を制御にしている事業者同士の出し合いであればOKっていうことに、金融庁のガイドラインか何か、パブリックコメントかな。
それにも明言される形で生まれたっていうのは、実は料金活動によって勝ち取ったものみたいですね、制作委員会方式。
制作委員会の課題
なので、映画を制御にしているというのは映画会社とか放送局とか広告代理店とか、映画から直接お金を得ることができる企業。
逆にTさんは映画村って言及されてましたけども、そうじゃない会社がお金出せなくなっちゃったらしいんですよね。
自動車会社とか飲食店とか、お金はあって本店作りに関わりたいんだけれども、制作委員会方式の映画作りにはそういう企業は参加できないと。
映画、日本の制作委員会方式で映画を作る時には、いわゆる映画を中心にしている人同士しかお金を出せないっていう仕組み。
これは便利だし意味があるんで、日本ではそれが中心になってきたんですけど。
なんでそれがそうなったかというと、昔は映画が3本連続して外すと映画会社が潰れちゃうみたいな財務状況だったらしいんですよね。
結局当たるかどうか分からない映画を先にお金を投じて作って、それが全部受けちゃうとお金も入ってこないから予算しか出ない。
そこのリスクを分散するために、制作委員会方式でいろんな会社からお金を集めてリスクを下げた。
その結果2、3億ぐらいの映画を作るには非常に便利な仕組みになったっていうことです。
ただ、10億を超えるぐらいの金額になってくると、日本国内だけで回収するリスクが上がってしまうので、関係者からするとそこまでしなくていいんじゃないってなりがちみたいなことみたいですね。
キーさん自身も11人の族群を最後に手がけられたのが、これが10億円で作られた映画で、本当にそこを10億出してもらう決済を取るのがめちゃめちゃ大変だったみたいなインタビュー記事もあったんですけれども、
多分国内だとやっぱり10億以上のヒットになる映画ってそんなに多くないんで、やっぱりゼロから映画を作るとリスクになるみたいな話だと思うんですよね。
だから海外にもちゃんと出して稼ぐことをやれば10億超える可能性もあるんで、そういうつもりでキーさんは多分映画作りをされるんだと思うんですけど、
これがね、やっぱり制作因果方式で金を出してもらうと、例えば多分広告代理店は国内授業しかやってないし、テレビ会社も国内の市場だけ見ちゃうし、
映画自体の投資のリターンが大きくなるよりも、自分が制作委員会に参加していることによって自分たちの授業にシナジーがあることの方を重視しちゃうみたいな。
そうするといや、そんなに世界で大ヒットする映画じゃなくていいから、安全に2、3億のリターン返してくれる映画でいいですみたいな感じで、やっぱり小さくなりがちっていうのが実はポイントなのかなと思いますね。
日本の中で国内向けの映画を作るためには制作委員会が欲しくて非常に便利な仕組みなんだけれども、海外で勝負するような大きい作品を作ろうと思うと難しいっていう。
記事読んでてなるほどなと思ったら、この11人の俗文は10億で日本の映画の中ではかなり投資をした大作になるんですけど、これはアメリカだとインディ映画ですらもっとお金かけてるっていう。
ファンド方式の可能性
お金の投資の水準が全然違うってことですね。
記事の中であったのが、この状況を突破する方式が2つあって、単独資本でやるかファンドでやるか。知らなかったんですけど東宝のゴジラってずっと単独制作なんですね。
だから新ゴジラがヒットしたときに東宝単独制作、新ゴジラで露呈した制作委員会方式の講座という記事が出てまして、
単独でやっているからこそある意味新ゴジラのような尖った作品にできたんじゃないかみたいな分析記事もあったんですけれども、
そう言われてみればゴジラ-1も結局東宝さんが本気でアメリカの配給会社に力を入れて配給を自らやってみたいなのもやるのも単独制作でもリターンが全部自分たちのものだから当然全力でやるみたいな話だと思うんですよね。
これが制作委員会方式だと結局取り分が何分の1とかになっちゃうんで、そうするとなんかそのやっぱりみんなほどほどになっちゃう。
記事の中でやっぱりサラリーマンプロデューサーがサラリーマン制作者の提案を判断するとどうしても会社が規模が小さくなるみたいな話もありましたけども、
単独だとトップなり関係者がリスクを取ってチャレンジすればゴジラ-1みたいなでかい成功もあり得る。
日本だとゴジラが東宝さん単独制作でエヴァンゲリオンがカラーが庵野さんが単独制作みたいですね。
これもなんか庵野さんが過去にやっぱり制作委員会方式でやってうまくいかなかったんで単独にしたみたいな偽装がちょっとありましたけど、
ただこれはエヴァンゲリオンとかゴジラとかファンがいるからある程度リターンが見込めるやつじゃないとなかなか単独でリスク取れないんで、
そうじゃない選択肢として記事さんがK2 Picturesで始めたのがファンドっていうことみたいですね。
ファンド方式の利点
このファンドはファンドなんで、ちゃんと金融商品としてのファンドなんで、その分多分法律上はいろいろ調整も大変だったと思うんですけど、
でもその分いわゆる制作委員会方式のところに参加できない企業もお金を出せる。一番大きいのは海外ですね。
制作委員会方式だと海外は基本日本の映画に制御にしてないとダメなのかな。海外のお金入れられないらしいですね。
海外のお金入れられないと結局やっぱり大きいお金がなかなか動かないっていう。
なのでK2 Picturesはファンドにして、まずファンドの目標金額が100億らしいですね。
もう今2桁億円まま集まってるみたいですけど、今までのその制作委員会方式での業界の構造問題みたいなのを真っ向から立ち向かうっていうのがK2 Picturesっていうことみたいです。
非常に面白いなと思ったのが、今の制作委員会方式だと儲かった分の分配は一時利用の収益はもう出資者だけっぽいんですよね。
当然ね、制作委員会が出資者で分けるってのは分からんではないんですけど、実は監督とか脚本とか俳優さんとかはこの一時利用がいくら伸びても最初の固定給分しかリターンがないっていう。
で、一時利用の分はインセンティブ的に分配があるらしいんですけど、それも監督とか脚本とかのいわゆる権利者しか一時利用の収益分配はなく、俳優さんにはないらしいんですよね。
だから俳優さんはやっぱりその固定給に。
で、結局映画がどれだけヒットしても、次回作のギャラバがあるかもしれないけど、そこの一作目のリターンはないみたいなことになっちゃうらしいですよね。
なので、K2 Picturesではもうファンドにおける、逆にK2 Picturesの取り分を固定にして、もう買った利益はファンドに戻すんだけど、そのうちの3割程度はクリエイターとかスタッフとか映画の制作がかかったスタッフ全員に配分する形を検討してるんだそうです。
ここはやっぱりそういうファンドが自分たちでリスクを取ってやってるから、ファンドが決めるってことができるからこのリターンが決められるってことかと思うんですよね。
制作委員会方式だって、ある意味リスクも分散している分、決定も分業制なんで、なかなかみんな公平になっちゃうみたいな、出資した側でですね。
新しい映画製作の展望
そうすると意外に俳優の方に戻らないみたいなことなのかなと思いました。
K2 Pictures、100億円を集めて7年間で60から70作品を作る予定です。
一見100億円で70作品だと1個あたり1億円ちょっとしかないじゃんって見えちゃうかもしれないけど、ファンドなんで多分投資して、
当然そのある程度の平均的確率で作品がヒットすればそのリターンがファンドに戻ってくるんで、そのファンドの戻ってきたお金をまた作品に投資するっていう形で、
何年もかけて回せばこれだけ作品ができるってことみたいですね。
この作品が出てくるのが2026年、来年からみたいなんで、ちょっとまだアウトプットが見れないんで、なかなか何が変わるのかちょっと見えづらいですけど、
いわゆる個人的にはとにかく日本の制作人がいい作品作ろうと思ったら、
Netflixとかデジプラスとか外資のお金を上手く持ってくるしかないかなって勝手に思い込んでたんですけど、
ファンドではなくてちゃんとファンドっていう形でそういう投資のお金を集めて、日本の才能ある人たちが作りたい作品を作るっていうパターンの映画作りっていうのを
K2 Picturesがされてるっていうことで、ちょっと楽しみな感じになってきたなというのでちょっとご紹介です。
こちらのチャンネルでは日本の円溜めのアカデミーライを応援すべく、円溜めのSNS活用や押し活動進化を感じるニュースを紹介していきたいなと思っております。
他にもこんな話していなかった方がおられましたら、ぜひコメントやDMで教えていただけると幸いです。
今日はありがとうございます。
12:38

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