1. 徳力のミライカフェ
  2. SKY-HIの投じた一石は日本の音..
「日本の音楽業界には重大な欠陥がある」SKY-HIの投じた一石は業界変化のきっかけになるか(徳力基彦) - エキスパート - Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6ab4a0e2916b791db7657f78edb475976ec6c1c1
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/63d3437e70af05f9d1fa0caa
00:06
こんにちは、徳力です。今日はですね、BMSGさんの発表会が先日ありまして、東京イズムっていう、東京を象徴するグローバルイズムを推進するっていう、SKY-HIさんがプレゼンをされたイベントがあったんですけれども、
ちょっとそこに参加させていただいて、ちょっといろいろ思うところがあったので、Yahoo!に記事を寄稿させていただきました。
Yahoo!の記事のタイトルは、「日本の音楽業界には重大な欠陥がある。SKY-HIの投じた一石は業界変化のきっかけになるか?」って、ちょっと煽り気味のタイトルにさせていただきましたけど、
僕のことよく知っている方は、僕はSKY-HIさんウォッチャーなの。記事のタイトルにこの呼び捨てで入れるの、実はちょっとプレッシャーになるんですけど、記事のタイトルに呼び捨てにさせていただきましたけれども、
今回の発表の内容は、YouTube側にもVR空間プレゼンテーション的なやつのバージョンで、YouTubeにもフルで上がっています。
私が聞いたプレゼンもほぼこれと同じものなので、皆さんもこれを見ていただくと多分発表会の雰囲気が伝わるんじゃないかなと思うんですけども、
今回本当にいろんな発表があったんですよね。これだからBMSGさんの、グリーティング・ザ・アンド・ギャザリングって年に1回やるやつの3回目とかなんですかね。
それの前半発表会の中身で、本当にトピックが盛りだくさんで、メインはこの東京イズムの発表なんだと思うんですけど、
この3年半になるのかな、の振り返りがあったり、BMSGがこだわっている理念とかについての説明があったり、それに基づいて、やはり自社ビル建てるだろう、自社ビルにはサウナがあるだろう、社員の方はダンス教室はアーティストの指導のもとを受けることができるみたいな、ヘルス&オネスティだったかな、いろいろ発表があったんですけど、
個人的にYahoo!の記事のネタとして一番気になったのが、音楽業界を持続不可能にしないための提言ですね。
持続不可能っていうと、いわゆるプラスチック問題がやっぱCDは問題になりやすいので、そのCD、プラスチック使いすぎてるのをこんな大量にファンに買わせてるのどうなんだっていう文脈の議論がメインかなと思いきや、
実はそれだけじゃなくてビジネス構造の方が問題なんだっていうのが、今回のスカイハイさんの日高社長の問題提起でした。
まずそのプラスチック問題に対しては、今回リリースするB-FASTのマスタープランから、プラスチックではなくて紙ジャケットに変更すると。
実は紙の方がコスト高いんですよね。なんかこれ一般にはちょっと誤解されるかもしれないですけども、紙ジャケットに変更して、いわゆるSDGs的な文脈の対応をするんだけれども、
03:05
でもこれが実はメインじゃないっていうのが今回のプレゼンの一番重要なポイントかなと思います。
実は日本の音楽市場は音楽業界には重大な欠陥があって、平賀さんの言葉を借りると、ある意味タイタニック号が氷山に向かっているのがわかっているのに向きを変えられないっていう例え話をされていましたけれども、
それを説明するのに使われていたのが世界の音楽市場と日本の音楽市場のグラフですね。
まあ似たようなグラフに見えるかもしれないですけど、全然違くて、世界の音楽市場は見事なV字回復後の急成長を今遂げている状態なんですよね。
成長率がなんかもう下手したら2桁パーセンテージとかになってるんじゃないかな。どうなんだろう。グローバルで見るともうちょっと低いかもしれないですけど、綺麗な右肩上がり。逆に拡大のスペース加速してるんですよね。
これは世界の人口が増えて、世界的にそのいわゆる発展途上国と呼ばれてたところが普通に中流国になってるからっていうのもあると思いますけれども、
まあ綺麗なV字回復グラフですよね。2000年代から右肩下がりにCD、ミジカル市場が縮小していってしまうんですけれども、
ストリーミング配信が2005、6年くらいから現れて、2014年をそこにその後ストリーミング配信の急拡大によって、実は音楽市場というのは今、急成長産業なんですよね。
急成長は言い過ぎかもしれない、成長産業なんですね、グローバル。非常に象徴的なのが、いわゆるフィジカル、CDビジネス5.1に対してトータルストリーミング、ストリーミング配信が19.3%なのでもほぼ4倍。
ストリーミング配信がメインって、当たりますよね。で、この実は5.1のかなりの割合を日本が占めちゃってるらしいんですけど、CDビジネス。
じゃあ日本はどうかっていうと、これスカイハイさんのプレゼンテーションでは白黒のグラフで長い期間になってますけれども、
2007年ぐらいのピークに下がり続けていて、ここ数年ようやく右肩上がりになってるんだけれども、
実は内訳も全然違ってですね、ストリーミング配信伸び始めてるんだけど、まだ実は一応いわゆるオーディオレコード、CDビジネス産業の方がデカいっていう状態なんですよね。
でまぁ普通にほっとけば日本もグローバルと同じようにCDが減ってストリーミングシフトするだろうと僕も思ってたんですけど、
実はですね今違うトレンドが生まれてしまっていて、流石にCDビジネス終わりだろうと思ってたら、実はそのいわゆる
握手拳ビジネスを参考にしたK-POPが今そのCDの特典モデルっていうのを確立しちゃって、実はCDビジネス、世界的に右肩上がり戻ってるんですよね。
06:02
韓国のCDビジネスが急成長してるんですね。でその売り先は多分メイン日本っていう。
日本に多いと実はCDビジネスが生きながらえちゃうんですよね。
これはやっぱりそのCD産業にとっては良いことかもしれないんですけど、実はその古いモデルが維持されちゃうっていう意味で、いわゆる日本の典型的な
古い企業が生きながらえてしまって、新しい産業が伸びるペースが鈍ってしまって、結局グローバルに全部持っていかれちゃうっていう
典型的なパターン実はなってるんですよね。一見これが右肩上がり戻っているのが良いじゃないかと思うかもしれないですけど、
これが多分スカイハイさんが言うところの業界の欠陥ってことだと思いますね。
ちょっとプレゼンは今回時間がなかったら待って、ここのパートの深掘りはあんまりされてないんで、あんまり
僕みたいに業界を詳しくない人がいるとちょっと誤解しちゃうかもしれないなと思ってちょっと情報を補足したんですけど。
やっぱり一番大きいのは、実は単純に配信ルートが変わってるだけじゃなくて、それによってアーティストの取り分のモデルが大きく変わってるっていうところにあると思うんですよね。
これはスカイハイさんと去年セガのイベントでご一緒させていただいた時に、スカイハイさん自身リリースでもおっしゃってますけれども、
現在のモデルだと実はCDの売り上げのメインの収入っていうのはアーティストに入らないんですよね。
いわゆる作曲家とか作詞家とかレーベルの方にメインに入って、アーティストの取り分は1%だと。
多くても3%ぐらい。当然だから作詞とかをアーティストがすればその分取り分が増えると思うんですけども、
実は1%ですよね。CDを一生懸命買ってファンの人がアーティストを応援していても、実は金額としては1%ずつしかアーティストにも変えらず、
流通部分が45%とか、レーベルの製造する部分が30%ぐらいとかかな。
実はCD産業を維持するお金にほとんどのお仕事のお金がいっちゃうんですよね。
ストリーミングがどうかっていうと、ストリーミングの現場券とアーティスト印税が55%、著作権使用料まで合わせると67%とからしいです。
これは山口さんの著作の画像からちょっと借りてきたんですけれども、
当然ケースバイケースと契約の両立とか取り分は違うと思うんですけど、いかに違うかって話は、
山口さんの言葉を借りると音楽家側への分配比率はCD時代に比べて2、3倍に増えたんですよね。
特にアーティストの多分取り分の率っていうのは大きく1%とか3%ですからね、そこから大きく変えられる余地がストリーミングにおいては出てきている。
なのでグローバルにおいては実はもうフェジカルの4倍近くストリーミングが伸びている。
特に日本市場と韓国市場を外しちゃえばほとんどストリーミングなんで、アーティストが大きくリターンを得られる時代になって、インターネットってそういうことなんですよね。
09:02
中継が削除する構造が飛んだ結果、クリエイター自身のリターンが大きくなるっていう。
でも残念ながら日本はやっぱりそのビジネス構造上、やっぱりまだまだその中継の力が強いので、
実はアーティストが正しく評価されてない、収入がリターン返ってないっていう構造なんですよね。
当然トップオブトップのアーティストはもう大量にCDが売れればその分売るんですけども、この構造をこのままインディー歌手に当てはめてしまうと全然生きていけなくなっちゃうんですよね。
やっぱりこれがやっぱりスカイハイサーの問題提起だと思います。
ファンの方からするとこの構造を知らない方はまだまだ多いと思うので、知るとびっくりすると思うんですよね。
自分はアーティストのためにお金をたくさん投下しているはずなのに、実は間の古い構造を生きのがらえるためのお金に回ってしまっている。
ただ難しいのは、じゃあこれをBMSGが提案したからといって日本の音楽産業、他の大手事務所、大手レベルがこれに追従するのかっていう、賛同するのかっていうところなんですよね。
ただ個人的に期待したいのは、やっぱりなんといってもスカイハイさんは、THE FIRSTをやった時からも実はこの問題提起はずっとされていて、日本の音楽産業はこのままじゃダメだっていう問題提起をされていて、新しいボーイズグループを作るって言った時には、
なかなか新しいボーイズグループが成功するなんて難しいよみたいな、結構音楽業界の方がおっしゃってたんですけど、見事にBFIRSTは大成功させましたし、なんといってもダンクですよね。
冷静に考えたらまだ1年しか経ってないですよね。ダンクのプロジェクトが始まった時に、僕は、いわゆるキュージア人質事務所、特にTRAVIS JAPANがダンクに出る未来とか来たらいいなって勝手に素人だったのでノートに書いてましたけど、
関係者の方々ともそれは相当難しいよって言われましたからね。3年とか5年とかのスパンじゃないみたいに言われたのが、あっという間に半年でTRAVIS JAPANとBFIRSTのコラボが実現する。
これは当然ジャニーズ側の成果買い問題があったのも大きいですけど、でもある意味SKY-HIさんの予言がめちゃめちゃ前倒しに実現してしまったっていう実績は実はあるんですよね。
これすごいよく覚えてるんですけど、去年SEGAさんのイベントでSKY-HIさんとご一緒させていただいた関係で、ちょっと別のイベントでSKY-HIさんにまたお会いする機会があって、その時にちょうど音楽の日の発表があった時かな。
だからそのTRAVIS JAPANとBFIRSTをコラボするっていうのの発表があったタイミングとかでSKY-HIさんにもこんなに立ち続けに音楽番組がコラボするような時代が来ると思いませんでしたよみたいな話したら、ちょっと正確な言葉をそのまま覚えてないんですけど、
12:03
SKY-HIさんこういう新しい変化みたいなのって富田男氏が起こると早いんですよっていうのを結構サラッとおっしゃってたのがめちゃめちゃ印象的だったんですよね。
そういう意味で言うと、やっぱり実はこのCDビジネスに対する問題点っていうのは業界の方みんな気づいてたはずなので、案外乗っかってくれるんじゃないかなっていうのはちょっと個人的な違法的観測なんですけど、期待値です。
これが実は、今回発表のところにはあんまり細かい話が書いてないんですけど、リアルサウンドさんのインタビューでかなり日高さんが今回の声明と発表に対する裏側を具体的に話されてます。
実際にその紙ジャケットにするだけじゃなくて、マスタープランでは、いわゆるCDの特典を取りやめて特典に値するグッズを販売するっていうスキームに変えるらしいんですよね。
これがちょっと今の特典ビジネスどう変わるのかちょっと僕もよくわかってないんですけど、多分そのCD、同じものを大量に買わすっていうのではなくて、必要なものを別でくっつけて売るっていう。
それで当然そのCDの販売をチャートに影響するスコアになるんで、それを急減させるつもりもないし、ファンがやっぱり欲しがってるのは事実だから、それを出すんだけど無駄なものを買わないで済ますようにするっていうのを模索される。
ここで興味深いのが、レコード会社には作品のリリースに紐付けたグッズ販売の際に、商造利用のロイヤリティとしてパーセンテージを支払いします。
自分の型番の中のその番ではどちらもプラスになるはずです。いわゆるこのCD販売でビジネスを行っているレコード会社が損をしないようなスキームをちゃんと描いてるって話だと思うんですよね。
さらに都内大手CDショップさんから直接メールをいただいたのですが、彼らも強い同意をいただけただけでなく意見公開会を行いましたが、とても有意義なものになりました。
当然CDからストリーミングにシフトしちゃうとCDショップ潰れちゃうんですよね。もうアメリカではタワーレコードは遥か昔に倒産してますから、日本がCDショップがこんなにあるっていうのは海外の人からすると衝撃なんですけど、
じゃあその日本独自のそのCDショップとどう、ある意味当然BMSG側のCDショップにはパンシャーもあるはずで、じゃあその後ろ足で砂をかけるのではなくてどうビジネスをシフトしていくかっていう意見交換をしているっていうのがポイントだと思います。
これによってその本来であれも巨大な抵抗勢力になるはずのレコード会社とCDショップがBMSG、スカイハイさんの理念に賛同した新しいビジネスシフトを一緒に歩んでくれると、
このね、日本のせっかく今海外からも注目が詰まって日本のアーティストが世界に役できる状態になっている時に、日本のアーティストだけリターンがやたらと少ないっていう構造が変わる可能性が見えてきている気がするんですよね。
15:04
ちょっと僕が理想をしちゃいすぎるかもしれないですけど、どう考えても日本のこの人口が少なくなる市場で戦っているよりは、グローバルのこの成長産業の中に日本の音楽が出ていった方がみんなハッピーになるの間違いないんで、
今年はね、いろんな意味でマスタートエンターテインメントを始動しましたし、いろんな意味で日本の音楽業界が新しいチャレンジをしてもらえると、今年は本当にその日本の音楽産業にとっていい意味での分岐点になったなって振り返れるんじゃないかなっていうのをちょっと期待して、希望的に続く記事をヤフーに書いてみました。
はい、よければ記事の方も読んでいただければ幸いです。こちらのチャンネルでは日本のエンタメの応援を密かにしたいなと思っておりますので、他にもこんな話してますよって方がおられましたら、ぜひコメントやDMで教えていただけると幸いです。
今日はありがとうございます。
16:08

コメント

スクロール