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TOKYO NORTH MOVEMENT 飛鳥山の窓から
東京都北区飛鳥山。暖炉のある小篠光洋さんの部屋には、未来を思う様々な人たちが遊びに来ます。情熱とアイデアが交錯した素敵なおしゃべり。さあ、今夜はどんな話が飛び出すんでしょうか。
はい、こんばんは。小篠光洋です。今週も引き続き、衆議院議員高木けいさんにお話を伺っていきたいと思います。高木さん、よろしくお願いいたします。
前回はちょっと時間切れで、サミットの話、ちょっと突っ込んだところを伺えなかったんで、その辺のエピソードから伺いたいんですが、結構お話聞いてみると、首脳との個人的な関係の構築みたいなところで、非常にそこが重要だということがあるようですよね。
そうですね。僕はですから、広島サミットについては、主に空港での出迎えというね、一番最初に会う人ということで、日本に印象を持ってもらわないといけないということと、これから広島でサミットが始まりますよというオープニングですから、少しリラックスをしていただいたりとか、というようなことを心がけて、
空っぽ降りてきたところで握手をして、ウェルカムという広島からちょっとした本当にショートスピーチというかね、会話をするというのが役割だったんですね。
もともと知っている人と国際機関の長なんかもともと知っている人もいるんで。
それより前に伺っててね。
だけど、例えばイギリスのスナック氏とフランスのマクロン大統領とか、初対面ですよ、はっきり言って。
だからそこでね、どういうふうに多少の会話をするかというのは、一人一人ちょっとどういう話をしようかななんていうのをよく考えながらやってましたね。
スナックさんとは結構長く話した。
スナックさんと動画も公開しましたけど、ちょっと雨降ってたんであれでしたけど、1、2分喋ってたんじゃないかな、下で。
それでスナックさんは本当にですね、広島に来る前に東京に1回来て、英国大使とお昼ご飯を食べてから広島に入ってきた。
どこで食べたんですか?
渋谷の渋谷保護庁で食べたっていう感じが。
宮下パークの渋谷クロスFMのご近所で。
その情報があったんで、速報で居酒屋メニューを食べたという話が入ってきたんで、これは何を食べたかちゃんと聞いといた方がいいと。
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奥様と一緒に来られてたんで、お昼は渋谷横丁でランチを食べられたというふうに聞きましたけど、何を食べたんですかって言ったら、
うーんって笑いながら、餃子、キャベツ、焼き鳥とかって言って、非常に和んだ会話になったという。
よくぞ聞いてくれましたみたいな。
つまり彼は日本の居酒屋文化とか、そういうことによく造形が深いよっていう話と、そういうのが好きだよっていうことを日本国民にアピールしたいと同時に、
スナックさんは英国ではかなりのハイクラスの人なんですよ。大金持ちだし。
その人が日本の居酒屋メニューを食べて、庶民的な日本でそうやって歓迎をされたということは、
実は英国の中での自分の宣伝というか広報にも非常に役に立つというふうに思ってやられたと思います。
じゃあそこをある程度お立場も理解してピックアップして表現していくということも大事ですよね。
お招きした立場としてね。
なるほど。
で、その後もオタフックソースのハッピー化なんか来たりとかってやってたじゃないですか。
そういうある意味情報を取ってっていうのは、その後の高木さんのいろんなところに行かれた。
例えばスナックさんの話で言えば、次にイギリスに行った時に役立ったみたいなことはあるんですか。
そうですね。サミットは5月にあって、6月にロンドンに国際国務つかい議というのに出席するので行ったんですけれども、
その時に貿易の関係をやっているハドルストン副大臣という方がいらして、この方とは旧知の間柄なんですけど、
その方に会うのはもう決まっていたから、スナック首相がオタフックソースのオレンジの前掛けでお好み焼きを焼いたというのが日本でもずいぶん新聞テレビに出ましたけれども、
あの前掛けを持って行ってですね、ハドルストン大臣にそれをプレゼントして、それを首にかけさせてですね、写真を撮ったって喜んでましたね。
なるほどね。
ぜひね、スナック首相に言ってくれと。この前掛けオレももらったよって言ってほしいと言ったら喜んで笑ってましたけどね。わかったわかったとか。
やっぱりその会議に入っていく中で、会議の中ではかなり利害も対立したりとか、もしくはガチ組んでとかいろいろあるんでしょうから、
そういうものの前振りとしては非常にそのサミットでの体験も生きたということですかね。
そうですね。だから一つ一つやっぱりそういうのが重なっていって、外交ってね、やっぱり個人的な関係も含めて積み上げていくっていう感じがすごくありますね。
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あの今高木さんの話聞いてて思い出したんだけど、日中国交回復交渉に田中角栄さんが行ったときに中国にね、
その田中角栄さんの好物のものがずらりと並んでて、改めて田中首相が恐ろしい国とこれから交渉するんだと。
そんなこと誰も問い合わせを受けてないのに全てそれが用意されたっていうね、その話をちらっと思い出しましたけど。
まああの要するに時代はね、きっとそうだったと思うし、今はですね、もうありとあらゆる情報の時代だから、
まあその例えば首相のね、好物だとかその好きなこととか、朝必ずウォーキングをするとかランニングするとかあるじゃないですか。
もうありとあらゆること全部知ってると思いますよ。お互いに。
お互いにね。でもそれをちゃんと知ってる?
まあ例えばそのお役人のサイドのところで知ってるって言っても、ちゃんと活用できるかどうかっていうのはやっぱりそのそれぞれの政治家の。
その感性がありますよ。
ということですよね。
まあさてあのそのサミットの後、そのイギリスにも出かけになったという話がありましたけど、
改めてこの資料を見るとですね、13ヶ月間で15カ国訪問ということなんですけど、いやー強行日程が随分ありましたね。
そうですね。あのまあ強行っちゃ強行なんだけど、僕としてはあの結構飛行機の中でよく寝てたりとかしてたんで。
そうなんだよね。あのまあもちろんそんな全然体力も違うんだけど、あのとても僕なんか耐えられないと思うんだけど、割と軽々とやってましたね。
いやー本当にね、いい眠りをいただきましたよ。日本にいるよりもよく眠れたっていう感じがして。
だけどあのベルギーなんだっけ?バングラデッシュでしたっけ?
はい。
あの2泊6日。2泊6日って何のことだかよくわからないんだけど。
普通の時代よくわかんない。普通だったら5泊6日なんですけど、2泊っていうのはホテルで泊まったという意味なんですね。
なるほど。
あとの3泊は飛行機の中かトランジットで寝ているみたいな。
まあね、今あのビジネスクラスのトランジットなんか結構立派ないい施設がたくさんあるとは聞いてるけど、それにしてもすごいなと思うんですけど、
まあそういうことで15カ国まわられてて、この15カ国っていうカテゴリーというか、
まあ要するに高木さんが担当されたっていうのはどういう地域だったんですか?
地域的にはですね、いわゆるグローバルサウスと言われる地域が多くて、東南アジアのアセアンの地域。
なるほど。
それから南西アジア、インドとかパキスタン、バングラディッシュ、それからその西側にある中東、そしてアフリカ。地域的にはここまでなんですよ、僕の担当。
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なるほど。
それから先ほど言ったように局の担当ってのがあって、私は総合外交政策局と経済局を担当してたんで、経済局の会議っていうのは結構多くてですね。
先ほど言ったロンドンの国際国物会議だとか、それから再生可能エネルギーの会議だとか、これは大体経済局の担当のところなんで、そういうのをよく出張してたんですね。
なるほど。東南アジアは今非常に経済成長が著しいし、それからアフリカも次の時代はアフリカだと。
それから忘れちゃいけないのはインドが担当の中にあるっていう意味で言うと、経済局の担当っていうものと組み合わせられてるっていうのもすごく重要な感じがしますよね。
そうですね。経済局といっても結構いろいろなセクションがあって、広島サミットで例えば再生可能エネルギーのね、このことなんかはすごく取り上げられたんだけども、前段で実はその広島サミットに入る前に、
僕は経済局の会議、様々な会議の中で日本の主張っていうのを実は地ならしをしてきた部分もあるんですよ。
あとはだからその7月に行ったカリブのね、カリブ諸国の漁業会議、東カリブ漁業会議、これなども実は漁業の関係も経済局がやってるんで、そういうところに行ったりとかしてたんですよね。
この経済局の仕事って本当に外交的にはすごく大事なところでして、特に再生可能エネルギーは、もちろん日本には経産省のエネ庁があってそっちはそっちでやるんだけども、外交的に何かこういろんな国際機関との接触だとかっていうのは外務省経済局がやってる部分があるんですよ。
そこに要は、例えば再生可能エネルギーの会議、これはアイリーナっていう国際組織がありますが、こういうところで出ていって日本の主張をしてくるというようなことが実は大事なんですね。
この再生可能エネルギーの中で広島サミットですごく重要なことが合意されたのは、今は再生可能エネルギーに世界が向かっていくんだけども、その過渡期にあるっていう時代認識を確認ができたっていうことをお話ししてください。
エネルギー移行期にあると。
この移行期にはそれぞれの国にはそれぞれの国の事情があるんで、多様な道筋がありますよねっていうこのバリアスパスウェイズっていうこの言葉を入れられたっていうのが非常に重要だった。
つまり一気に再生可能いかないんで、そのためには二酸化炭素を減らしていく作業は大事なんだけども、いきなり例えば全部太陽光パネルになりますよねとか風力になりますよねとか地熱になりますよねって話はできませんよねと。
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だからうまく化石燃料も使いながら再生可能エネルギーにシフトしていく今その時代なんですよっていうことをみんなで合意ができたっていうのが実は広島サミットの一番大きな成果だったと思いますよ。
僕なんかの受け取り方でも、例えば日本を支えてきた自動車産業というものが一気にEVにシフトしてしまうとすると、いろんな破裂症が起きるというか日本に決してプラスでない影響がいろいろ出るだろうと思うんですよね。
そういう中でトヨタの社長さんなんかも、ある意味では徐々にやっていく部分と一気にやっていく部分とのバランスを強制されたくないっていうニュアンスが多分あったと思うんだけど、それはそのままある意味日本の国益にもつながっていく。
例えばEVもそれは良い部分もあると思いますよね。だけどもEVに車がなった時には部品の数が圧倒的に少なくなるわけですよ。産業構想が全部狂ってくるんでしょ。
ですから内燃機関が悪いんじゃなくてCO2の発生が悪いとするならば燃料を改良することによって内燃機関はこれからも使い続けていくということが大事なわけじゃないですか。あるいはハイブリッドのような形でCO2の削減をしていくということも大事です。だからこそバリアスパスウェイズなんですよ。
多様な道筋があって一つのことに強制するのは良くないよと。さらに言うと一つの内燃機関が悪いみたいな技術を悪者にするのも良くないよと言うんでだんだんとだからそういうふうに我が国がずっと言ってきたことが世界のスタンダードになりつつあるわけですよ。
今まで強調的にねそういうことをCO2が悪いんだ削減するためにはこうなければならないと言ってたことがだんだんとでもそうじゃないよねっていう感じでどんどんなってきていてましてやグローバルサウスはそんなこと言われたって先進国がね今までやってきたことを俺たちはやってるだけじゃないかという話はそれもその通りなんであんまり強制するのは良くないよねっていうふうにだんだんとシフトはできてきたかなというふうに思います。
僕の本来の仕事の一つであるその東京商工会議所の北支部の会長という立場からしてもやっぱり中小企業が今まで本当にその自動車産業というものの中で一生懸命ものづくりをやってきたそれをその延長線上でやっぱりあの時代にあったものを作っていきたいと思う中でやっぱりいっぺんにすべてはい皆さんのやったことは退場ですって言われちゃうのはこれはやっぱり切なすぎるっていうのはあるからね。
あり得ないですよ。それはねやっぱりみんな生きとし生けるものって産業でねやっぱりそれでなりわいをしている人たちがいらっしゃる中でそれはやっぱり時間のかかることだし。
我々はパリ協定と言われているCO2削減で要はマイナス1.5度に抑えていこうねという話をこれベースにしてるわけじゃないですか。そうすると悪いのはCO2の量が増えることである。そのCO2を例えばカーボンキャプチャーのような形でね。要するに取り出して地中に埋めていく技術だとかいろんな形があるわけですよ。
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だからその技術革新をやっぱりきちっとやった上でやりながらその削減をしていくという努力をしていこうねっていうのがやっぱり我々の生きる道筋なんじゃないかなっていう感じがしますよね。
いやすごい深い話だなというふうに思いますけどもでもそういう日本の主張をしっかりとしたことによって世界の潮流もある意味では買い得ることになったというサミットだったということですね。
やっぱり日本の役割大きかったと思いますよ。来年が今度はヨーロッパのイタリアが離庁国になるんでここでもう1回そういう話がね蒸し替えされるわけですよ。
ヨーロッパやっぱりかなり強調的なCO2削減の国が多いからドイツなんか中心ですね。
ですからそういうふうにまた何か強調的なシフトならないようにこの次の年のつなぎをこれからどうしていくかということに我が国はやっぱり力を尽くしていかなきゃいけないじゃないですかね。
さて本当に15カ国全部について伺いたいんだけど僕はちょっとリストの中で着目したというか目に止まったのはやっぱりイスラエルパレスチナも行かれてるんですね。
今非常にガザ地区を中心としたところで戦闘状態ということなんですがこれについては田中さんどういうふうな考え方というか。
我が国の立場からするとイスラエルとパレスチナは2国家解決といって両方が国家として共存ができるようにすることが望ましい。
これが世界のスタンダードであり我が国の立場なんです。
言ってみてわかったのは実はパレスチナのやっぱり力が衰えてるんですよ。
パレスチナが衰えれば衰えるほどその過激派のねハマスが力を持ってくるというのが今の状況であって。
ですから本来的に言えばパレスチナの力をやっぱり上げてあげるということは一つは大事なんだと思います。
そうしないとハマスを抑えきれない。
つまりパレスチナとハマスは違う。
だからイスラエルとパレスチナが戦争しているというんじゃなくて
ハマスが過激派がイスラエルを攻撃したのでイスラエルが反撃をしたというのが今までのこの間の経緯なんですね。
イスラエルとパレスチナは今までもいろんな形で紛争が起こってたんだけども
僕が行った時はちょうど今年の2月ですよね。
ものすごく平和だったんですよ。
イスラエルとパレスチナは定戦協定を結ぶというか
定戦の合意をとりあえずしましょうねと。
攻撃するのでやめましょうねというのの仲介も実はやってきたんですよ。
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僕が。
それでその時は国連が決議をするとかしないとかって話があって
それでパレスチナのアバース大統領と40分くらいしゃべりました。
直にね。
日本の友人の高木政務官にだけは話しとくけどって言ってくれたのは
明日か明後日イスラエルとの交渉が打結をして
しばらくの間の定戦の合意ができると。
要はイスラエルが入植地に対して攻撃をするとか
それからウエストバンク西岸に対していろんなことをやるってことを
やらないという合意がもうすぐできるよって言ってくれたのは
3日後に僕らが行った日ですよ。
でもそこから結局数ヶ月経って。
というよりも3日後に破られてましたけどね。
3日後に破られたんだけど
その話を持って実はイスラエルの代表者とも会いました。
あんまりこれ言っちゃいけないんだけど。
本当にガラス細工のようだね。
言葉のやり取りとかそういうところから含めて。
本当に子供たちの泣き顔とか見てるとね。
アバース大統領と会って
何でその40分も1時間も話したかというと
話が非常に盛り上がったんですよ。
何で盛り上がったかというと
多分腰のパーソナリティ覚えてると思うけど
羽田空港にアラファト議長がいきなり来た時があった。
あの話をしたんですよ。
僕は高校生だったけどね。
あれはテレビで見ててものすごく印象深かったと。
あの後ろに映ってたのが私だよって言ってですね。
アバース議長がすごく話に乗ってくれたっていう。
このつかみが大事。
やっぱり中学卒業の時に外国人になりたいと思ってたと。
そこがこんなとこでも生きたっていうことなんですね。
その時に私の親父がですね
すごい大変なことが起こったって言った。
何が大変かよく分からなかった。
だけどなんかすごいことが起こったのは分かったんですよ。
羽田空港のタラップを降りてきて
アラファト議長が歩いてきたっていうシーンをテレビで見ててね。
なんかすごいことが起こったと思ったんですって言ったら
その後ろに映ってたのが俺だって言ったんですよ。
面白い話だね。
第2回目のお話もちょうど時間になりました。
続きはまた次週ということでよろしくお願いします。
ありがとうございました。