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2022-05-29 15:15

#89-2 中川政七商店から学ぶビジョン経営(書籍紹介:ビジョンと共に働くということ 山口周×中川淳 後編)

ビジョンを中心にした会社の作り方、ブランド作り、ファン作りの本質が学べます。
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はい、また本の話に戻るんですけれども、このビジョンと共に働くということで、中川淳さんという方が対談相手として出ているんですけれども、中川政七商店、もう今4代目ですかね、中川さん4代目の代表という形で、もうすでに社長は次の後継者に引き渡してですね、今会長っていうポジションにいるみたいなんですけれども、
中川政七商店、今全国に60店舗ぐらい店舗もあるし、やっぱり今オンラインがすごく強くなっていまして、最近はですね、企業の経営コンサルティングみたいなこともガンガンやられていて、そっちの仕事も多くなっているっていうことをおっしゃられていました。
花布巾っていう布巾とかが結構有名で、ファンの方も結構いらっしゃるみたいですね。僕の周りでも結構ファンで買ってるんですっていう人がいたんですけれども、このビジョンの話の本の中でなぜ中川さんが出てきているかというところで言うと、まさに中川政七商店の中川淳さんがビジョン経営をしているんですね。
ビジョンっていうものを明確に打ち出して、それによっていわゆるステークホルダーで周りの企業さんとか、あるいは最終的な消費者の心も動かして共感を得て、ビジネスをどんどん大きくしているという会社さんですね。
僕もそんなに詳しくなかったんですけども、この本を読むことでかなり知ることができました。ある意味、これからの時代の最先端をいってる企業なのかなというふうにも思いました。
で、その中川政七商店が掲げているビジョンというものが、日本の工芸を元気にすると、日本の工芸を元気にしていくんだっていうビジョンを掲げているんですね。これはサイトにも書いてありますし、消費者にも訴え始めているものだったりはするというところですね。
で、実はビジョンっていうものを持っている会社って、結構いっぱいあるかなというふうに思っています。最近ビジョンとかパーパスとかミッションが大事っていうのは、結構もう世の中ではかなり叫ばれていて、昔で言えば会社の起業理念とかってずっとあったと思うんですけども、それも同じ話ですよね。
ってなった時に、じゃあ別にビジョンなんて昔からあるんだから、そのビジョンを掲げるってことは何も新しいことじゃないんじゃないかと。はい、まさにそうなんですよね。
じゃあ何が中川正史商店さんの新しいところなのかっていうのは、ビジョンっていうものを何よりも重要なものとして、本当に全員で信じてやっているっていうところなのかなと思いました。
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ビジョンを作るだけではダメで、本当にビジョンを中心に全ての事業を作っている時には収益、短期的な収益よりもビジョンを優先するというところが大きな違いなのかなというふうに感じました。
なので、日本の工芸を元気にするっていう時に、まず工芸っていうのは伝統工芸とかの工芸なんですけども、これあえて伝統という言葉を消したらしいですね。この辺の話も本に書いてあるんですけれども、いわゆる工芸品みたいなものをより元気にするってなった時に、自分たちも工芸品を売っているんだけれども、自分たちが売っているもの以外の競合他社の工芸品を元気にすることも自分たちがやるべきじゃないかっていうね。
普通で考えたら競合他社のことを応援するとか支援するなんてありえないと思うんですけども、それをですね、仕事にしてコンサルティングみたいな形で工芸品を作っていく、いろんなものづくりをしている企業さんの支援っていうのも会社のコアの事業としてやっているし、そういう支援した企業さんとかね、そういったところを一つまとまりにしてイベントをやったりオンラインで売ったりとかっていうのをしているっていうところ。
あと結構、個人的にすごいなと思ったのは、やっぱりこの日本の工芸を元気にするっていうビジョン自体がブランドになってるんですね。
ホームページにもまさにこの日本の工芸元気にするってどんとでかく書いてありますし、やっぱりこのビジョンが中心に回っていて、そこにファンとか関連会社とかどんどん集まってきているっていう会社になっていると思うんですけれども、僕も結構ブランディングとかですね、勉強したし、このラジオでもブランドの基本とか作る編みたいな話をちょっと前にしてるんで、ぜひ聞いていただきたいなと。
思うんですけれども、基本的な考え方はブランドっていうものは、消費者にベネフィットをどう感じてもらうかっていうところですね。まず誰がターゲットで、そのターゲットがどんなベネフィットを感じるのかっていうことを言語化していくっていうことがブランディング活動の出発点だったりするんですけれども。
まずですね、この工芸を元気にするっていうことって、消費者のベネフィットに直接はつながらないじゃないですか。工芸が元気になっても、その工芸品を買う人が何か幸せになったりするわけじゃないじゃないですか。この辺が結構個人的には面白かったですね。
ブランディングの定石みたいなところで言うと、やっぱりターゲットにいかにそのベネフィットを提供するかってところなんですけど、これは中川さんが言ったんですけども、消費者とかお客さんをターゲットにして、ビジョンとかブランドを作ってしまうと骨格にこびてしまうっていう。
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それによって本当の意味でのブランドができないんじゃないかっていう、これは中川さんの考え方だと思いますけども、なるほどなとかなりこの辺りは勉強になりましたね。
こういった中で、中川正史商店さんはやっぱり日本の工芸っていうのが、今どんどん厳しい状態になってるわけですね。日本中で。そういったものをいかに元気にしていくか、よみがえらせるかっていうことを掲げてですね、共感を得て成長している企業になります。
これはただすごく珍しい会社かというと、そうではなくて、時代や社会に対して違和感を持ってですね、それに対してこの本だとクリティカルな視点でオルタナティブな提案をしている事業っていうのが大事だと言ってるんですね。
英語ばかりでわかんないですけども、クリティカルっていうのは批判的なところですね。今の世の中の当たり前って本当にそれでいいのかみたいなことで、オルタナティブっていうのは代替できるような、今とは違う形の新たな提案をする事業っていうところで、すでにここで成功している企業の例として無印良品とか出てましたね。
やっぱり世の中の潮流として、同じものでもパッケージをいい感じにかっこよくしたり、綺麗にしたり目立つようにすれば、より高く買ってくれるよね、たくさん買ってくれるよねっていうのをどんどん打ち出してた時代から、本当の物の良さっていうのは物自体にあるんだから見せ方なんかで変える必要はないっていうので、無印。
もう印、いわゆる見た目を変に飾らずに本当に良いものを売っていくっていうことをやろうとした企業が無印良品さんですよね。はい、これでですね、あれだけ世界中にそのコンセプトが受けている。これは現状の世の中っていうものに違和感を持って、それに対して新たな提案をしている企業ですね。
あとはテスラっていうね、最近結構話題のテスラですけれども、テスラモーターズですね、車の会社ですね。各社が車の乗った時の快適性とかそういったもの、あるいは事故を少なくするとかっていうことをミッション、ビジョンに掲げているところに対して、今の石油依存っていう世の中に違和感を持ってそれを変えていくんだっていう大きなビジョンを打ち出して、どんどん成長しているのがテスラですよね。
こういった形でですね、時代や社会に対して違和感を持って、そこに対してクリティカルでオルタナティブな提案をする企業っていうのが今伸び始めている。
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中川さんの会社もまさにその一つなのかなというふうに感じました。
でもこのあたり話していると、結構やっぱり戻ってくることとしては言動の一致というところで、そのビジョンというものを本当に掲げるんだとしたら、自分たちがやっている事業も確実にそれに合わせてやっていく。
結構日本って文化的に建前と本音、本音と建前みたいなものを切り分けるっていう特色があるみたいなんですけれども、会社のブランドを作っていくときって本音と建前は分けちゃいけないんですよね。
このあたりはブランドの話をした時にもしていると思うんですけれども、やっぱり中川雅七商店さんはビジョンを作ってなんだかんだ売上げの最大化を優先したりとかそういうことじゃなくて、売上げの最大化っていうのはあくまでビジョンの達成の手段でしかない中で、やっぱりそのビジョン、日本の工芸を元気にするにはどうしたらいいか。
日本の工芸を元気にするために新たな新規事業を作るとしたら何かっていうことを体質にされているんですね。
じゃあどうやってそのビジョンを作るのかっていう話も一応こちらの本には書いてあるんですけれども、ちょっとこれを話し合うとですね、非常に話が長くなっちゃうかなと思いますので、今日はさらっと紹介しようと思うんですけれども。
まずやっぱりですね、これ個人のブランディングを考えるときとかと結構近いんですけれども、WILL CAN MUSTで切り分けて考えていくと、WILL CAN MUSTの重なる部分というものが自分のビジョン、会社のビジョンになりますよっていうところですね。
この辺りは、ああそうなんだっていうところはですね、結構納得だったんですけど、その特にWILLっていうところですよね。この本読んでいて、やっぱりWILLが大事だというところが一つ重要なのかなっていうところで、WILLっていうのは合議ではなく一人の熱い思い。
やっぱりみんなで話し合って、こういうビジョンでいけましょうよっていうよりも、やっぱり社長とかの熱い思いっていうのがコアにある。それに共感したメンバーが一緒にどんどん集まってくるというところなんで、熱い思いとか、あるいはそれをお客さんに媚びるみたいなものじゃなくて、やっぱり自分たちが強い思いを持っていて、それを掲げることでテンションが上がるっていうのが大事らしいんですよね。
これから僕もいろんな会社でですね、ビジョン的なものを作ったりとか、それをそこに求心力を作ってですね、いかにコミュニティを育成していくかっていうのに挑戦していくんですけども、やっぱりその中心にある代表だったりとか、そういう人の強い思いとか、そういったものが大事になるっていうところのWILLですね。
キャンっていうのは、背負い切れるギリギリの範囲にするっていうのが書かれていて、なるほどなと思いました。やっぱりWILLとかビジョンって大きくすると、だいたい人類の幸福とかになるんですよ。
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要は広すぎる。人類の幸福につなげるとかだったら、全てのある意味社会的な意義を持った事業は、人類の幸福を実現すると思うんですよね。
なので、中川さんの会社であれば、例えば日本の工芸を元気にするっていう、日本でかつ工芸という分野、その中でその人たちをより復活させて元気にするっていう、ある程度、いわゆる範囲をある意味自分たちが背負えるギリギリにすると。
ただ、狭くしすぎちゃうと、できない事業とかっていうのも出てきてしまうので、そのギリギリの範囲で設定すると。
で、マストっていう、will can mustは社会化で直結するってところですね。先ほどの社会や事業に違和感を持って、こういったとこおかしいんじゃないかと。
この問題意識みたいなところをしっかりと重ね合わせる。これによってビジョンというものを形作っていくという話が最後にされていたという感じですね。
いかがでしたでしょうか。ちょっとね、長くなっちゃったんですけれども。これからの時代、やっぱりビジョンというものが大切だと、パーパスが大事だと言われているんですけれども、ポイントは本当にパーパスとかビジョン、会社の最終目的を信じ切って何よりも重要なものとして自分たちの事業を作っていく。
事業ありきでそれをビジョンになるべく近くするんじゃなくて、そもそもビジョンというものを達成するために事業というものを作っていくとかですね。そういった形になっていくということはすごく大事なのかなというふうなところは感じました。
会社がですね、よりそういった流れに変わっていく中で、やっぱり最初に話したコミュニティーの中の組織の話ですね。会社というものを中心に取引先とか従業員とか、あるいはユーザーとかがどんどんこう中心に集まっていく。そういった会社がやっぱりこれから強い、求められると思いますし、その吸収力の中心に置いてある言語みたいなものが多いと思います。
ビジョンだったりするわけですね。これは宗教とかとも近いらしいですね。このあたりはまたどっかで話せればと思いますけれども、宗教ってバイブル、聖書がありますよね。聖書っていう言語化されたものを中心に人が集まってですね、信仰というものが生まれているわけですけれども、ある意味それに近いようなものなのかなというふうに感じました。
はい、ということで今日は山口周さん、そして中川淳さんによって書かれたですね、ビジョンとともに働くということという書籍を紹介させていただきました。また来週お会いしましょう。おやすみなさい。
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