00:05
こんにちは、Asakuraです。今回も昨日に引き続き、東京大学柳川先生に未来人材ビジョンについてお話を伺います。どうぞ。
何か今、例えば日本が直面している課題を一つ挙げろと言われるとですね、僕が、課題、減少なのか原因なのかわからないですが、一つ何かトピックを挙げろと言われると、おそらく人口減少ということを言うと思うんです
よね。
ただ一方でこれって、確か90年代の前半だが80年代の後半にはもう既に認識されていて大変なことになるぞっていうふうに言われていたことではあるんですよね。
それがもう30年以上経ってようやく今、こういったレポートが出てくる。ここまで無策とまでは言わないかもしれませんけれども、
有効な手立てが打てなかったのは一体なぜなんだっていう、ある種のもどかしい思いもあるんですけれども。
ここからもちろん、いろいろ会議の中でディスカッションを重ねられながら、提言ないし施策の方向感が出てくるのかなというふうには想像するんですが、
柳川先生は今後、今の人口減少の話であったりだとか、あるいは線に直結しないものであったとしても、例えば教育もしっかりなんですけれども、
どういった打ち手というものが、これからの日本において有効に機能するんじゃないかというふうにお考えなんでしょうか。
そうですね。人口減少の問題、あるいは少子高齢化の問題というのは、おっしゃるようにずっと言われてきていて、
これに対しての対策が、いまだに十分に打てていないというのは大きな課題なんだと思うんですよね。
ただ、なかなか簡単にできる政策がなかったというのも事実だろうと思うんですよね。
無理やり子どもを産ませるというようなことも当然できないわけですし、どうやって人々が安心して子育て、出産ができるようにしていく環境を作っていくのかというと、
ある意味でやっぱり経済の仕組みであるとか、生活のスタイルみたいに全部を変えていかなきゃいけないので、
なかなか小手先の政策では難しいということも事実なんだと思います。
難しいと言っている間に何十年も来ちゃったというのはその通りなので、
しっかり子どもが安心して産んで育てられるような環境を作っていかないといけないというのは一個の塊としてはあるんだと思います。
その政策をやりつつも、やっぱり当然今子どもが例えば急に生まれるようになってもですね、
その人たちが生産年齢人口になっていくにはまだ20年近くかかるわけで、
そうですね。
この20年どうやって日本が乗り切るのか、あるいはもうちょっと言うと人口が増えていく時のための30年どう乗り切るのかということを考えると、
03:07
やっぱり人口減少していく、高齢化していく中で生産性を上げていくしかないということになるわけですね。
そうするとよく考えてみると、人口減っているんだけれども、
じゃあ本当に今いる生産年齢人口の人たちがフルフルに活躍できているかというと、そんなことは全くないので、
全くないとちょっと言い過ぎなんですけど、十分に活躍できていない、活躍したいんだけどできていない人たちがいっぱいいるわけで、
まずはそういう人たちにしっかり活躍の場を与える、あるいは活躍できるような能力を身につけてもらうということが一番大事なんだろうと、
というのが今考えている大きな一種ではあるんですね。
なるほど、なるほど。
活躍できていないということでいけば、例えばしっかりと働きたいと思っている女性の方がパートに甘んじていたりとかですね、
本当は例えばすごく高度な教育を受けているんだけれども、
それを生かすことができないような単純作業の労働にしかなかなか働く場所が見つけられないという環境があったりするので、
やっぱりこういうところはしっかり変えていかなきゃいけないだろうと思います。
もう一つ大きな話が、やっぱり学び直しとかリカレント教育とかリスキリングとかって最近言っている話で、
やっぱりある程度会社でずっと来ちゃったんだけれど、
今必要とされている能力を本当に持っているかっていうと十分にそれがなくて、
例えば転職機会をうまく活かすことができないとか、
同じ会社にいてももっとその能力が発揮できるはずなのに、
なんとなくズルズル来てて、
この会社にクイにならないからもう活躍できなくてもこのままいればいいやみたいな思っている人とかですね、
やっぱりそういう人たちがいるのはもったいないので、
これは先ほど冒頭おっしゃっていただいたみたいに、
もう10年ぐらい前からこの学び直しの重要性ってずっと訴えてきてるんですけど、
やっぱり社会人の新たな学び直し、スキルアップ、
ここをどれだけやっていけるかっていうのが大きな鍵なんだろうと思っていて、
そこは企業でも大事だし、
大学だとか高等教育機関もやっぱりそのためにどういうプログラムを提供できるか、
何ができるのかっていうことを考えていかなきゃいけないというのが大きな一種ですかね。
なるほど、ありがとうございます。
言うなれば、生産力を考える上で、
原油戦力が今のままではなかなか十分にワークしきれないと、
おそらく考え方として外部から補強していくっていう考え方も一つあるんでしょうけど、
今おっしゃっていただいたのは主に原油戦力をより強化するという、
06:00
そういう施策なのかなというふうに思います。
中場、私の感想というか、最近よく思うことなんですけれども、
よく会社の一つの使命として雇用の創出っていうことを言われるじゃないですか。
これ実際その通りだと思う一方で、
最近ちょっと本当かなと思うところがあってですね、
今例えば本当にどこも人で足りない足りないっていう風に言っていて困っていると、
そんな中、ものすごい人たちを抱え込んで、
例えばちょっとあえて悪い言い方、極端なステレオタイプな例を言うと、
低賃金で雇っていて、
労働生産性の向上を促していないような状況の会社が仮にあったとしたら、
これむしろ世の中の貴重な戦力を占有しているという点において、
社会役なんじゃないかなというふうに思ったりですね。
ちょっと極端な例で言ってますけど、
本当に例えばスタートアップなんかで僕が面している時でも、
たまにそういうチームを拡大して人を採用することが、
自分たちのある種の価値と言いますか、
社会貢献なんだっていう人たまにいるんですけど、
最近ちょっとそれ違うんじゃないかなっていう風に考えるようになってますね。
さっきの女性だとかパートナーに甘んじてるっていうようなお話っていうのは、
おそらく高度にインセンティブ設計の、
税制度を含めたインセンティブ設計のお話なのかなというふうに思いますし、
一方でリスキリングのところですよね。
社会人の学び直していったところ、
これどう促していくかっていったところ、
おそらくこれは個々人に働きかけていく何かの動機付けっていうものもあれば、
会社に対して働きかけていくっていう動機付け、
おそらくいろんなアプローチがあるんじゃないかなというふうに
伺いながら感じた次第です。
そうですね。
ご紹介いただいたように10年くらい前に、
40歳定年生っていう、
あの当時2035年だったかな、
45年だったかな、
かなり長期の時にどんな社会システムになってなきゃいけないかっていうのを、
当時民主党政権だったんですけど、
のところの政府の提言としてまとめたのの1個なんですけど、
それは40歳でみんなリタイアしてもらうという話ではなくて、
75歳まで元気に活躍するための40歳定年生ということで、
40歳くらいで一度そのキャリアを見直してもらって、
1年か2年ですね、
しっかり学び直し、
リカレント教育が受けられるような、
みんなが受けられるような社会構造っていうか、
雇用システムというか、
そういうものを作ったらどうかと、
というのが提言の大きな趣旨だったわけなんですけどね。
ただネーミングが刺激的だったので、
話題になりましたね。
話題になってだいぶ誤解もされたりしたし、
ということであったんですけど、
やっぱりどこかのタイミングでしっかりスキルアップをするっていう、
09:04
そのために時間と労力をかける社会にしていくっていうことは、
やっぱりこれだけ環境変化早くて、
だけど寿命は伸びていて、
55歳で定年になって、
その後、
有事的な生活を数年送って、
それで亡くなっていくっていう社会でないんだとすると、
やっぱり50年、
ずっと例えば20歳ぐらいで培った能力でですね、
それを積み上げていく形で働くって、
やっぱりなかなか難しいんだろうなと思っているので、
そういうところは、
おっしゃるように、
なかなか個人が全部それができるわけではないんで、
個人がやる気を持ってもらうのも大事なんですけど、
やっぱり企業がそういう雇用システムを提供するとか、
あるいは政府が何らかの補助をするとか、
あとは大学とかですね、
じゃあどんな学び直しをしたらいいのかって言われても、
なかなか雇用システム、
大学もそういうものがうまく提供できているわけではないので、
やっぱりその工夫が必要だしっていうのは、
トータルでまだまだ考えるべきことは多いんだろうなというふうに思っています。
なるほど。
今の点、例えばですね、
一つポジションを取ってですね、
一番ラディカルな方向感で、
例えば方向感を出すとするとですね、
そんなの結局のところ、
マーケットメカニズムに合わせて、
人が評価されるようになればいいのであって、
そんなに、
例えば政府が温情的な政策パッケージを用意してやるというよりも、
ちゃんと市場原理の中で人々が評価されるようになれば、
いいんじゃないかっていう立場もあると思うんですよ。
それがわかりやすく言うと、
例えば年功序列って全くもって能力だとか、
会社に提供している付加価値と関係ないですよね、
とか、
あるいは就寝雇用もしっかりで、
そこも別に会社に対している付加価値と、
実は連動しないまま、
ある種雇用が保障されている。
それは一見極めて、
何て言いますか、
温情的なシステムにも見えるんだけれども、
裏を返すと、
そのメンバーシップから外れてしまった人たちっていうものを、
一生、
そういったメンバーシップに加入させないような、
仕組みになっている。
いわゆる正規社員、
非正規社員の話ですよね。
僕の少し上の世代が、
いわゆる、
何でしたっけ、
ロストエイジでしたっけ、
就職氷河期の方々で、
あれって、
私の目から見ても理不尽だなと思うのは、
ある種、
例えばどこかの会社がリストラをしたって言ったら、
なんてひどいんだっていうふうに言うわけですけれども、
新卒採用絞ったって言っても、
誰も何も言わないんですよね。
ただ、実は起こっていることとしては同じで、
なおかつ、
その時々の、
自分がたまたま大学3年生だか、
院の1年生の時の景気の良し悪しと、
12:02
その時の、
ある種、
一発芸にも似た面接の結果によって、
自分の生涯の年収というものが、
半ば固定化されるって、
どう考えても、
私としては、
理不尽な制度なんじゃないかなっていうふうに、
思ったりするところもありですね。
ある種、
そういう、
もっと史上原理に近いような評価のされ方をすれば、
いいんじゃないかという立場も、
考えうると思うんですけれども、
これ、
どうなんでしょうね。
それを、
とはいえ、
日本の現実を見据えた上で、
有効な施策を打っていかなければいけないという中において、
何が機能するのかな、
ちょっと私もまだ、
整理がついてないところなんですけどね。
そうですね。
非常に重要な点だと思いますね。
多分、
話をする時には、
理念系として、
こういう社会にした方がいいんじゃないかという話と、
それから、
今の制度がある中で、
そこからどう変えていくか、
トランジッションフェーズをやっぱり考えなきゃいけないので、
移行期の課題も含めてどう変えていくかというのは、
ちょっと別の問題だろうとは思います。
なるほど。
少し理念系に近い話からすると、
やはり、
現状は、
マーケットメカニズムがうまく働かないような形になっていて、
雇用契約というのは結局、
短期の有期雇用契約ですよね。
非正規の社員を雇うような雇用のやり方でなければ、
無期の雇用契約で、
無期というのは定年まで雇う、
原則定年まで雇うという、
この契約しかないので、
結局それがメンバーシップ型という話になっていて、
一度入ったら、
会社はなかなか雇いにはできないし、
移る自由はあるんですけど、
会社はなかなか介護できないという仕組みになっていると。
というところが、
マーケットメカニズムを十分に発揮させない大きな障害になっていて、
先ほどのように、
新卒で取るときに、
会社側は、
この人を40年ぐらい雇うことができるかという前提で、
人を取らなきゃいけない。
そうすると、
本来であれば、
もう少し雇用期間というのは、
柔軟に。
当事者が、
5年契約で、
10年契約で、
20年契約で、
あるいは、もっと長々期の50年契約で、
という契約期間も、
当事者が選べた方がいいんじゃないかという考え方は当然あって、
先ほどの40歳定年制の話は、
だいぶそういう要素が入っていて、
何も書いてなければ、
デフォルトは20年。
だから40歳なんですけど、
20年なんだけど、
その他のそれより短い契約も長い契約も、
契約期間を明示して、
15:02
すれば有効な契約になるようにしようと。
ということで、
契約期間の柔軟化を狙うというのが、
少し専門的な話なんですけど、
重要なポイントだと思っていたということですね。
だから、
一つはやっぱり、
雇用期間の柔軟化を図らないと、
おっしゃっていたような意味でのマーケットメカニズムは、
うまく機能しないということになります。
ただ、
それを実現しようとすると、
現状はやっぱり、
さっきの無期雇用で来年までというのが、
デフォルト契約になっているので、
それを変えていくことがなかなか難しいという課題と、
それからもう一つは、
やはり就職する側と野党側では、
情報の非対称性がすごく大きくて、
どちらかというと、
雇われる側のほうが情報劣位にあって、
どっちかというと削除されがちな状況になる。
だから、
対等な形で契約を結べないので、
独占的な地位の乱用みたいな形で、
雇われる側が都合のいい契約をしてしまうのではないか。
労働契約上の保護って、
どっちかというと、
そういうところから来ているんですけど、
だから、
本来であれば、
そこは独近法で対処すべき、
競争政策で対処すべき世界で、
だから、
極めて理念的に言えば、
雇用機関は契約上の当事者間で定めると、
そこの自由度を持たせることで、
多様な契約を認めて、
そういったマーケットメカニズムをうまく働かせる。
ただし、
今のように、
削除的な契約をされてしまうことに関しては、
独近法できちっと手当てをして、
雇われる方があまり不利益にならないようにする。
というのが、
理念的なやり方なんだろうと思うんですけど、
そこにどうやって近づけていくか、
考えるというのが一つのスタイル、
一つの方向性なんだと思います。
なるほど。
なるほど。
どうもありがとうございました。