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2021-03-26 20:57

短歌のセカイの歩き方 96【最果タヒ】花を生む少女を部屋にとじこめて忘れられない棺桶作る

◆注目の詩人 最果タヒさんが18才のときに詠んだ短歌

◆最果タヒさんと龍崎翔子さんのHOTEL SHE, KYOTOがコラボした「詩のホテル」からインスピレーションを得たアクリル短歌


↓今回ご紹介したものはこちらからチェック↓

最果タヒさん×HOTEL SHE, KYOTO コラボ企画「詩のホテル」
ひかりに透かせばことばはもっと輝きだす「アクリル短歌」


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北詰至:脱力系サウナー/エッセイスト/小説家/歌人

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00:09
こんばんは、北詰至です。
このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、 短歌のセカイの楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜、夜8時に配信しています。
今回は、注目の詩人、埼玉多美さんが 18歳の時に読んだ短歌をご紹介します。
埼玉多美さんと、琉崎翔子さんの ホテルC京都がコラボした
詩のホテルからインスピレーションを得た アクリル短歌についてもお話ししています。
短歌がもっと楽しくなる15分です。
花を産む少女を部屋に閉じ込めて 忘れられない感を受け作る
花を産む少女を部屋に閉じ込めて 忘れられない感を受け作る
今回は、埼玉多美さんの 花を産む少女を部屋に閉じ込めて
忘れられない感を受け作るという 短歌をご紹介します。
埼玉多美さんは今、詩人としてすごく注目されている方で
ご存知の方も多いんじゃないかなと思います。
実はね、埼玉多美さんの詩は あまりじっくり読んだことがなくて
お名前を知ってるだけなんですけど
短歌は作ってないのかなと思って 今回調べてみました。
そしたら、昔のブログで短歌を掲載されていて
18歳くらいの時に作った短歌っていう風に 紹介されていました。
それが今回ご紹介する 花を産む少女を部屋に閉じ込めて
忘れられない感を受け作るという短歌です。
03:00
短歌を作る時の年齢ってすごく関係あると思うんですよね。
作品にすごい影響を与えると思います。
18歳っていうと高校3年生で
高校生までって何かどこか親の庇護のもとにいることが多いから
まだ子供っていう感じがするんですけど
ここから大学とか就職とか専門学校とか
道がすごく人によって大きく分かれていって
例えば地方に住んでたりすると初めて親元を離れる経験をするのも
18歳くらいが境目になるのかなって思います。
そういう意味ですごく大きな議論に立っている年齢なので
その時に読んだ短歌って
大きな議論に立っているっていう不安定な気持ちが
短歌に反映されるんだと思うんですね。
花を生む少女を部屋に閉じ込めて忘れられない感を受け作る
っていうのは子供と大人の境目みたいな
不安な気持ちが短歌に反映されているような気がして
この花を生む少女って自分のことを言ってたりするのかなって感じました。
その子供だった自分を部屋に閉じ込めて
子供だった自分が死んでいくっていうその感を受けを作るっていう言葉に
込められているような感じがして
どうせ死んでいくなら忘れられない感を受けを作りたいなっていう
なんかその死んでいく子供だった自分に対して
せめてものを何か一つ救いというか
綺麗な思い出を作りたいっていうような気持ちが
この短歌に入っているのかなって感じました。
ご本人はブログの中ではなんかそんな
いろいろ考えて作ったわけではなくて
06:01
なんかあんまり意識しないで偶然出てきたものだっていう風に書いてるんですけど
逆に意識しないで偶然できたものって
無意識から生まれるものって
なんかその真相真理にある本当の自分が出てきてるんじゃないかなって思うんですよね
なんかそういう風に解釈すると
今回ご紹介するこの花を産む少女を部屋に閉じ込めて
忘れられない感を受け作るっていう短歌は
なんかそのタヒさんの
そういう18歳っていう独特な立場から
生まれてきた短歌なんじゃないかなって感じました
なんかこの短歌ってタヒさんがこの短歌を
でタヒさんがこの短歌を作った18歳
同じ18歳の人にも読んでほしいし
あとは18歳の子供を持つ親とか
あとは先生とか
その18歳に関わる人にも読んでほしいなって思います
なんか私いつも不思議なのはね
私は子供がいないからなんか気持ちがずっと子供のままなんですよ
親ではないから親の気持ちってわからないから
ずっと心が子供のままなんですけど
でも周りは子供がいる人もすごく多くなってきて年齢的に
そういう友達の子供の悩みとか子供の話とかも聞くわけですよ
その時にすごく不思議なのが
私はその話を聞きながら
自分が子供の時ってこういう気持ちだったなって思うんですけど
なんか友達はやっぱりもう親になってるから
親の気持ちとしてしか捉えないですよね
自分も子供だったはずなのに
自分が子供だった時はこうだったなっていうのは
なんかすっかり忘れちゃってるんですよ
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それがすごい不思議で
人って自分の立場
どういう立場から物事を捉えるかって
立場って一つしか取れないのかなって思いました
親になっちゃったら親の立場でしか
気持ちを想像できなくて
気持ちを作れなくて
私みたいにも親になったことがなくて
子供だった記憶がすごく
子供っていう立場がすごく強く残ってる人は
親の気持ちって逆にあまり想像できなくて
子供っていう立場でしか物事を強く認識できないのかなって
思いました
だからこの最果てた日さんが今回ご紹介する
花を産む少女を部屋に閉じ込めて忘れられない館受け作る
っていう単歌を作った
18歳っていう年齢の時に作ったっていうのは
すごく意味があることだと思いますよね
人間でそういうふうに一つの立場でしか物事を認識できないんだとしたら
本当にその時々その立場を追ってる時に
ちゃんと言葉を紡いでおくって
すごく大事なことなんじゃないかなって思います
で、忘れちゃうから
その立場を離れたら忘れちゃうから
その時の気持ちって
こういうふうに
その年の人ならではの歌を読むっていうのは
すごくその子たちの気持ちを理解する上では
大事なことですよね
もう18歳じゃなくなっちゃって
親とか先生とか新しい立場になった人が
こういう18歳の人が作った歌を読むことで
自分がリアルに関わっている18歳の人の気持ちを
少しでも想像できる手助けになるって思います
そうですね
12:01
そんな気がします
というわけで今回は
最果てた悲惨の花を生む
少女を部屋に閉じ込めて忘れられない館を受け作る
アクリル単花をご紹介しました
私今回最果てた悲惨の単花をご紹介した理由が
もう一つあります
それはですね
ここからは完全に宣伝になっちゃうんですけど
私ですね、今アクリル単花というものを作ってます
実は1年くらい前から作っているんですけど
今回ですね、もうちょっとちゃんと本格的にやりたいなと思って
アクリル単花の製作を再開しました
アクリル単花はどういうものかっていうと
ただ単にアクリル板に単花を吸ってるっていう作品になります
で、すずりっていうね
グッズを簡単に作れるサイトを通して
製作販売をしています
概要欄にショップのリンクも貼っておくので
もし気になった方は見てみてくれると嬉しいです
で、アクリル単花を作ったきっかけが
最果てた悲惨なんですね
まずそもそも最果てた悲惨が
ホテルシー京都っていう
龍崎翔子さんがプロデュースしているホテルとコラボしました
死のホテルっていうコラボ企画だったんですけど
死に泊まるっていう経験をさせるっていう企画だったんですね
ホテルの中にいろんなその最果てた悲惨の死を散りばめて
死の中に泊まってもらおうっていうすごく斬新な企画だったんですけど
その時にホテルのルームキーにも死を印刷してました
で、ルームキーがアクリルのスティックのルームキーなんですけど
昔のホテルにあったようなルームキーですね
そのアクリルのルームキーの棒に
最果てた悲惨の死をポリントしてたんですけど
それがねすごくかっこよかったんですよ
で、アクリルに文字を印刷するとこんなにかっこいいんだって思ったのが
15:03
私がアクリルタンカーを作ったきっかけです
要はパクリなんですけど
アクリルに文字が印刷してあるっていうのがかっこよくて
自分でできるのなんかないかなと思った時に
ちょうど鈴木さんでアクリル板に自分がデザインしたのを印刷できたので
これでやればいいじゃんと思って始めたんです
アクリルに文字を印刷すると何がいいかっていうと
アクリルって透明なので文字の向こうにいろんなものを透かせるんですよね
光も透けるし景色も透けるし
それってね、言葉の力をもっともっと倍増させてくれるんですよ
で、私アクリルタンカーのキャッチコピーで
光に透かせば言葉はもっと輝き出すっていうキャッチコピーをつけました
光に透かせば言葉はもっと輝き出すっていうキャッチコピーですね
このキャッチコピー通り本当に
なんか言葉って紙に印刷するだけじゃなくて
もっと言葉のポテンシャルを引き出す表現方法があるんだって思って
それがね、すごい発見だったんです
で、それでアクリルタンカーっていうのを始めました
タンカーって紙に印刷して
歌集として出版するっていうのが一般的な手法なんですけど
私自身が歌集っていうタンカーの表現方法が苦手で
前にもこのポッドキャストで話したことがあるんですけど
歌集ってある程度のタンカーの数収録してあるので
私はそれがすごく息苦しいんですよね
なんかタンカーって一つだけでもすごくパワーがあるのに
それがたくさんあると私にとってはちょっと暴力になっちゃう
なんかタンカーっていう
31文字だけなんだけど
その言葉の裏にすっごい深い海が広がってるんですよ
どこまでも潜っていけるのに
一種でも本当にマリーアナ海峡でしたっけ
18:05
ぐらい深いのに
それがいっぱいあると私は溺れちゃう
なんか酸素が足りなくて不足しちゃうんですよね
だから詩集って私読むときすっごい体力いるし
苦しくなっちゃう
だからなんか詩集以外のタンカーの表現ってないのかなって
ずっと思ってて
作ったのがアクリルタンカーだったんですね
光に透かすとなんかその苦しさがちょっと紛れるし
それでタンカーの世界がアクリル越しにもっと広がるっていうのは維持できるし
なんかすごく自分にとっては理想的なタンカーの表現方法だったんですね
なのでアクリルタンカーっていうのを始めました
だからなんか最果てたひさんとね
龍崎翔子さんのホテル詩京都のコラボの詩のホテルっていう企画は
私にそういうタンカーの新しい表現方法を教えてくれた
すごく転機になる企画で
これね期間限定でもうだいぶ前に終わっちゃった企画なんですけど
なんかまた会ったらぜひ詩のホテルに泊まってみたいなって思います
なんかお礼も言いたいですね
なんか言ってもはぁって感じかもしれないですけど
私はこの二人の企画にすごく感謝をしてます
はいいかがでしたでしょうか
今回は最果てたひさんの花を生む
少女は部屋に閉じ込めて忘れられない感を受け作る
をご紹介しました
タンカーの世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています
また来週金曜夜にお会いしましょう
それではおやすみなさい
20:57

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