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こんばんは、北詰至です。
このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌のセカイの楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜夜8時に配信しています。
1週間の終わりの息抜きに聴いてください。
今回は、稲庭さんと関城さんの偶然できてしまった短歌をご紹介いたします。
これを聞けば、思わず短歌を作ってみたくなると思います。
アルメニア、アゼルバイザー、ウクライナ、中央アジア、およびシベリア
アルメニア、アゼルバイザー、ウクライナ、中央アジア、およびシベリア
今回は、稲庭さんと関城さんのアルメニア、アゼルバイザー、ウクライナ、中央アジア、およびシベリアという短歌をご紹介します。
この短歌はですね、実は短歌じゃないんですよ。
短歌を作るはずじゃなかったんだけど、偶然短歌みたいになっちゃった歌が今回ご紹介する短歌になります。
偶然短歌になっちゃったっていうのは、この短歌はですね、実は
wikipediaの説明文からたまたま57577になっている言葉を抜き出したものなんですね。
だからwikipediaの説明文だから、短歌を書くつもりなんか全然ないわけですよ。
だけどよく見ると、確かに57577になってるっていうのがわかると思います。
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なんかすごく面白い特殊な短歌ですよね。
で、この偶然短歌、こういうふうに偶然できた短歌のことを偶然短歌って呼ぶんですけど、
この偶然短歌の本の著者の稲庭さんと関志郎さんってお二人の方の協調なんですけど、
稲庭さんっていう方が実は作家さんとかではなくて、プログラマーの方ということなんですね。
プログラマーの方で、大会とかでも受賞されているようなプログラマーとしてはすごい方みたいなんですけど、
稲庭さんがですね、wikipediaの文章の中から57577の短歌みたいになっている言葉を抜き出すプログラムを開発されたんです。
で、そのプログラムを使って拾ってきたのが、今回ご紹介するアルメニア、ゼルバイジャン、クライナー、中欧アジアおよびシベリアという歌になります。
これすごく面白いですよね、本当に。
なんでこの稲庭さんっていうプログラマーの方がwikipediaから短歌を抜き出すプログラムを作ろうって思ったのかなぁっていうのもあるし、
意外と普通の文章の中に57577って隠れてるんだっていうのにもびっくりしました。
この偶然短歌の本では、こういうふうに偶然抜き出されてきた短歌が100種紹介されてるんですけど、
100種っていうのも抜粋したものが100種なので、実際プログラムが拾ってきた短歌の数っていうのはもっともっと多いんですね。
で、意外とそんなに偶然短歌になってるものがあるんだって思いましたね。
なんかあの57577のリズムって口に出しても耳で聞いてもすごく心地の良いリズムだと思うんですね。
だからなんか日本人のDNAの中に自然と57577のリズムを刻んでしまうような遺伝子が噛み込まれてるんじゃないかなっていうふうに思いましたね。
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あとはこの偶然短歌を見てすごく励まされたのが、短歌って敷居が低いんだなって思いました。
なんか短歌を作ったことがない方が、短歌を初めて作ろうと思うとすごく敷居が高いと思うんですよ。
たぶんわからないことが多くて、57577ってのはわかるけど、例えば記号はいるの?いらないの?とかいらないんですけど、
あとは百人一首みたいにね、昔の言葉を使わないといけないんじゃないかなとか、文字も急かな使いをしなきゃいけないんじゃないかとか、
なんか色々ね、作るって言っても簡単には作れないって躊躇しちゃうと思うんですけど、
今回の短歌はただそっちの名前を並べただけじゃないですか。
これでもなんとなく短歌っぽくなっちゃってるっていうのがあるんで、
あんまりこうなんか短歌をこれから作ってみたいけど難しいかなーって躊躇している方は、
なんかこの偶然短歌を見て、ぜひ安心してほしいなって思いました。
あ、こんなんでいいんだって思ってもらえたらとっても嬉しいです。
で、そうやって作っているとちょっとずつ、もっとこんな風に作ってみたいとか欲が出てくると思うので、
上手な短歌を作るっていうのは後でいいと思うんですよね。
上手な短歌ってそんな普通にすぐ作れるものでもないし、
あとはなんかこう長くやっていれば上手な短歌が作れるってものでもないし、
なんかあんまりそこは考えずに、
あ、こんなアルメニアアゼルバイジャンとかでもいいんだーみたいな感じで試してみていただけると、
なんかこう、やってるうちに短歌の面白さがわかってくるかなーって思いました。
はい、ではこの不思議な偶然できた短歌、
アルメニア、アゼルバイジャン、オクライナ、中央アジア、およびシベリアがどこから出てきた言葉、
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どこから生まれてきた短歌なのかっていうことについてお話ししたいと思います。
この短歌は実はウィキペディアの中のモロカンハという言葉の説明の文章になります。
モロカンハっていうのは私も今回初めて知ったんですけど、
昔ロシアで迫害されていた方たちのことをモロカンハというふうに呼ぶそうです。
ロシアの農民、戸作人みたいな使われるね、土地の人とかに使われるような農民たちがいたわけですけど、
ロシア政教ではなくて、違うような信仰を持っていたそうなんですね。
異教徒、異端者なわけですよね、ロシア側からすると。
なのであいつらは異端者だっていうことで迫害を受けてたんですよ。
例えば拷問されたり処刑されたりとか。
ついにロシアの政府がこういう異端者を国には置いておけないっていうことで迫害を始めるんですね。
つまりロシアの中心部から地方の厳しい土地へ追いやってしまうんです。
その追いやる先というのがコウカサス山脈の地域にそのモロカンハの方たちを迫害してしまうんですけれども、
そのコウカサス山脈の中でも特にアルメニア、アゼルバイジャンくらいの中央アジアおよびシベリアのあたりに異端者を追い払ったということだそうです。
なので今回のタンカの言葉っていうのはモロカンハの方が迫害された、追い払われたその行き先の地域の名前になっています。
おおーって感じですよね。
まさかこんな土地の名前の羅列岳の歌にですね、そんなロシアの悲しい歴史があったなんてっていう。
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なんかその背景を知るとですね、この土地の名前の羅列岳の歌にもこう意味が出てきて、なんかこうちょっと面白くなるかなって思いました。
本当のタンカだったら説明をしなくても人に伝わるっていうのが良いタンカなんだと思うんですけど、
で、あのそういうふうに短い文章の中から作者の意図を読み取る力っていうのはね、
あの国語とかでも授業で散々やってきたんで大切なことだと思ってるんですが、
ただ私はこのポッドキャストをやっているのが、
それって誰でもできるわけじゃないなって思ってるのでやってるんですね。
なんかその見て作者の意図がすぐ読み取れる人っていうのは、ある程度こう自分で訓練を積んで習熟してできるようになった人とか、
もともとまあそういう感性が飛び抜けてる人とかだと思っていて、
世の中にはそうじゃなくって、こういう文芸作品、文学作品をなんかいろいろ書いてるけどよくわかんないって思っちゃう人が多いと思うんですよ。
で、そういう方が、まあわかんないってなって、
あのなんだろう、こういういい作品を、
なんだろうな、理解する機会がなくなっちゃうというか、自らそういう機会を捨てちゃうってのはすごくもったいないと思ってて、
だから今回はね、偶然単価の紹介ですけど、
私あの普通の単価の時もこういうふうに、この単価の裏の糸ってこういうことじゃないですかねっていうお話を毎週しています。
で、それはただ単価を見ただけではなんだかよくわかんないっていう人にも、
実はこの単価ってこういう意味があって、
あのすごく面白いんだよっていうのを言葉で伝えてみたいなという思いでやっています。
だからなんかあの偶然単価のねサイトとかこう見るとね、
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あの裏の糸がないとわかんないのは単価じゃないよねみたいな意見もあったりするんですけど、
まあそうなんですけどね、そうなんですけどの説明したことで面白さが出る言葉っていうのも、
まあ私としてはいいのかなーって思ったりしています。
はい、ちょっとまとまりがなくなってしまいましたけど、
今回はプログラムが抽出してきた、偶然できた偶然単価をご紹介しました。
はい、いかがでしたでしょうか。
今回はひなにはさんと関しろさんのアルメニア、ゼルバイジャンウクライナ、
中央アジア及びシベリアという単価をご紹介いたしました。
単価の世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週金曜夜にお会いしましょう。
それではおやすみなさい。