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こんばんは、北詰至です。
このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌のセカイの楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜、夜8時に配信しています。
1週間の終わりの息抜きに聞いてください。
今回は、あの島耕作さんがコロナに感染したことを受けて、
短歌のセカイの歩き方でも、コロナ短歌をご紹介したいと思います。
道すべて封鎖されたる武漢にも 梅咲きをらむ移されざりき
道すべて封鎖されたる武漢にも 梅咲きをらむ移されざりき
今回は、吉川ひろしさんの道すべて封鎖されたる武漢にも 梅咲きをらむ移されざりき
という短歌をご紹介します。
この短歌は、いわゆるコロナ短歌というものですね。
コロナ番小を短歌で示したものになります。
例えばですね、花壇とか短歌研究とか、
現代短歌といった短歌の総合詞にですね、 掲載されているコロナ短歌を
先者の方が選出してですね、 ネットのとあるページに掲載されています。
これ後でリンクを貼っておくので、 ぜひ見てみてください。
西日本新聞のですね、ウェブ版のページに
桜川紗恵子さんが選歌したコロナ番小47種 っていう記事が掲載されています。
で、短歌って結構こういう時事とか、 世界情勢問題とかを題材にすることも多くて
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例えば戦争のことを読んだ歌とかですね、 そういうのも結構たくさんあります。
で、コロナ短歌はまさに末春というかですね、 去年から新聞家団とかにも度々掲載されたりとかして
やっぱりこう今の情勢から感じる自分の気持ちを 歌にするっていうのは、すごくあの
題材の選び方としては優しいというか、 作りやすいんじゃないかなと思います。
で、吉川ひろしさん、今回ご紹介した 短歌の歌人の方ですけれども、
実は以前も吉川ひろしさんの短歌をご紹介していまして、
夜はいい、金木犀の金粉の数ほど君が嘘をついている。 っていう短歌をご紹介したことがありました。
なんかあの金木犀とかですね、 梅咲きをらむとかですね、結構自然のなんて言うんですか、
花鳥風月って言うんですか。 なんかこういう自然の景色、
あの現象を歌に盛り込んでいらっしゃって、 すごく風流というか、
情景が目に浮かびやすいですよね、こういう短歌って。 金木犀の金粉ってこんな感じだよなーって。
金木犀に金粉はないんですけど、 なんかこんな感じかなーとか、
武漢に梅が咲いている様子が映されているって、 あーなんかこんな感じかなーって。
それでその武漢の道が封鎖されてて、 みたいなテレビの報道の場面かなーって、
簡単に想像できますよね。
みんなに共通でイメージしやすい言葉が使われていて、
とっても伝わりやすい短歌なんじゃないかなというふうに思いました。
こういうのってプロの歌人の方に言うのは失礼なんですけど、 やっぱりプロだなーって思います。
あの前回の放送でも、 短歌は言いたいことを言わない文学なんだよって話をしたんですね。
で、例えば今回の歌の場合だったら、 武漢の道が封鎖されてて寂しげなんだけど、
梅は相変わらず咲いてて綺麗だねー、みたいな。
自然は人間の慌てているパンデミックとは関係なく時を過ごしていて、
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なんかそのチグハグ対比って面白いよね、 みたいなことを言いたいんだと思うんですけど、
それを歌に全部今言った言葉を読み込んじゃうと、 すごく説明的になってしまって、
短歌としては面白みに欠けてしまうんですね。
なので今の気持ちを、今言った言葉を使わずに短歌にするっていうのが 短歌の面白さであり難しさでもあるんですけれども、
あんまり言わないようにしようって思いすぎると、
逆に一切伝わらない短歌にもなっちゃうんですよね。
なんかもう何言ってるのかわからないみたいな、 何が言いたいのかわからない、暗号のような短歌になる可能性もあって、
そのバランスっていうのがすごく難しいなって、 私はいつも自分で短歌を作るときに思うんですけど、
吉川さんの短歌ってすごく言葉が素敵で、
なんかちょっとこの梅の年分間のコロナ短歌と 金木犀の短歌両方ですけど、
ちょっとこうファンタジーっぽい柔らかい感じもありながら、
あのちゃんと言いたいことが伝わる、 すごく言いたいことが想像しやすい、
あの言葉を使って短歌を作られてるなっていうふうに思いました。
これがプロっていうやつですね、きっと。
道すべて封鎖されたる武漢にも、 梅咲きおらん、移されざりき。
私ね、あの古語が苦手なので、このおらんとかなんとかざりきとか、
なんかどういう時にこの言葉を使うのかっていうのが、 いまいちちゃんとわかってないんですよね。
なんか感覚ではわかるんですけど、 なんかちゃんとは理解してないので、
自分で古語を使うっていうことはないんですよ。
ちゃんと勉強しないといけないんですけど、 学生の時に勉強をサボったので、
古語はね、全然わかりません。
だからこういう古語をきちんと使えてるってところも尊敬です。
そんな尊敬されても、 もっと勉強しなよって言われそうですけど。
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で、今回コロナ単価を取り上げるタイミングとしては、
もうコロナでちょうど1年ぐらい自粛が続いているので、
タイミングとしては遅いタイミングではあるんですけど、
改めて取り上げようかなって思ったのは、
こないだニュースで、 島工作が新型コロナに感染したみたいなニュースを見て、
それで取り上げることにしました。
もうすぐ首都圏で発令されている緊急事態宣言も、
終わりを迎えるのかなというようなところですけれども、
やっぱり気が緩むとまた感染って増えてきますよね。
医療関係者の方からワクチンの接種も始まってますけれども、
それ以外の人がワクチンを接種できるのは、
まだまだもうちょっと時間がかかりそうですし、
緊急事態宣言が終わって、
医療従事者の方がワクチンを打って感染しにくくなっている状況といえども、
私たち医療従事者以外の、しかも健康で普段活発に動き回る人、
活発に人と交流する人は、やっぱり引き続き注意しないといけないですよね。
もう医療従事者はワクチン打ったんだから、コロナでもう安心して見てくれるでしょうとか、
緊急事態宣言終わったんだから、もうあちこち行って飲み食いしてもいいんでしょうとかって思うのは、
やっぱりまだ時期少々かなって思ってます。
やっぱり未知の病気で、ちょっとずつ治療の方法も確立されてきてるんだとは思うんですけど、
やっぱりでも治療法がある病気だって、やっぱり重症化するような病気って怖いですよね。
私、ただの肺炎は何度かなったことありますけど、本当に苦しくて本当に動かない。
インフルエンザと同じくらい辛かったですね。
だからどんな病気だって、やっぱりかからないにしたことはなくて、
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特に感染力が強いって言われていて、それでね、バーッと広まったら病院に人が集中しちゃうっていうのは少なくともわかってるわけなので、
引き続き注意しないといけないなと思って、今回コロナ単価をご紹介してみました。
島工作をリスペクトしてですね、私もちょっとここら辺で紹介したいなと思いました。
武漢もね、もう封鎖は解けてるんですかね。
中国はね、感染者数、データ上はすごく少ないですけどね、実際はわからないですけどね、
中国ってちょっと情報の統制が入っちゃってるんで、どこまで正しい数字かっていうのはわからないですけど、
でもなんか結構携帯とかで、人の動きとかを取り締まったりしてるみたいで、
意外とそういうちょっと独裁的な社会の方が、コロナの統制をかけるのは、
感染拡大防止するっていう上では機能してるのかもしれないですね。
今回ご紹介したコロナ単価は、コロナ単価なんですけど、
なんか驚ろしいだけとか、コロナの怖さとか憂鬱さを歌うだけではなくて、
そんな中でも梅は咲いているんだよっていう、
春が訪れてきてるよっていうような優しい歌ですごくいい歌だなって思いました。
皆さんこれを聴いている方も含め、
1年間本当に思い通りにならなかったことが多かったと思うので、
なんかその思い通りにならない毎日の中でも、
梅が咲いてるなぁみたいな、なんかいいことを一つでも思い出してみると、
気持ちがちょっとホッとするんじゃないかなと思います。
はい、いかがでしたでしょうか。
今回は吉川ひろしさんの、「道すべて封鎖されたる武漢にも梅咲き寄らむ。移されざりき。」
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をご紹介しました。
短歌の世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週金曜夜にお会いしましょう。
それではおやすみなさい。