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2019-12-20 15:29

短歌でおしゃべり 34【髙橋元紀】降る朝の雀の声に追いつけなくて昨日の夜にただ一人居る

今回は、【髙橋元紀】降る朝の雀の声に追いつけなくて昨日の夜にただ一人居る をご紹介します。ほぼ日のコラムに掲載されていた短歌です。わたしの「昨日の夜にひとり取り残された」経験もお話しします。お楽しみに!
ほぼ日のコラム「ポケットに短歌を」はこちらのリンクからどうぞ。
https://www.1101.com/juku/hiroba/4th/fav-421/03.html
00:10
こんばんは、マンチ丸詰子です。
このポッドキャストは、好きな歌人の方の短歌や、自分で作った短歌について、勝手にあれこれ想像しながらおしゃべりしています。
毎週金曜、夜20時に配信しています。
1日の終わりの息抜きになったら嬉しいです。
今回は、おぼんじのコラボに掲載されていた短歌をご紹介します。
私の昨日の夜に一人取り残された経験を一緒にお話ししたいと思っています。
今回は、高橋もときさんの古朝の雀の声に追いつけなくて、昨日の夜にただ一人いるをご紹介します。
この短歌は、おぼんじのポケットに短歌をっていうコラボに載っていたんですけど、
高橋さんのコラボなんですけど、このコラボの筆者の自作の短歌だそうです。
ポケットに短歌をっていうタイトルすごくいいですよね。
短歌の良さをすごく端的に表しているかなって思いました。
短歌って、いつでもどこでも作れるじゃないですか。
何も道具はいらないんで、頭さえあればできるから、
なんかそういう短歌のポータブル感っていうのがすごく出てるなって思いました。
高橋さんのコラボが、ほぼ日の塾っていうのをやってたみたいで、
その塾生さんがコラムを書くっていうのがあったみたいなんですけど、
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それで書いてらっしゃったコラムになります。
コラムのポケットに短歌をっていうコラムのリンクは、
詳細のところに貼っておくので、見てみてください。
高橋さんがそのコラムの中で、どういうシチュエーションでその短歌を作ったかっていうのも書かれています。
簡単にご紹介すると、高橋さんが大学生か大学院生の時に、
研究っていうんですか、大学で遅くまで残っていろいろやってたそうなんですね。
朝になっちゃってそのまま。
雨の降ってる朝で、スズメが鳴き始めたわけですよね。
朝だよ、ちゅんちゅんみたいな感じで。
だけど高橋さんは、まだ昨日の夜に一人だけいるっていうような、朝のスズメの声に追いつけない。
そういう状況を読んだ歌だそうです。
なんか、その状況ってわかるような気がしますよね。
朝なんだけど、まだ昨日の夜にいるっていう。
すごく不思議なんですけど、時間って本当はみんな平等なんだけど、やっぱり時間の感じ方って人それぞれ違って、なんだろう。
世界はね、もう朝なんだけど、やっぱり自分の気持ちが朝向きな気持ちになれてないっていうか、
まだ夜にいるって朝に追いつけないっていう、すごく時間に引き離されたぽつんと感とか。
世間は朝の時間にいるわけじゃないですか。
だけど世間から一人だけ外れちゃってる、離れちゃってるっていう、そういうぽつんと感とか。
また朝って明るいけど夜って暗いですよね。
なんかもう世界は明るくなってるのに、自分一人暗いところにいるっていうその対比だったりとか。
なんかそういう時間の距離感がすごく不思議な感じがして、この歌ってすごくなんて言うんですかね。
トンネルをグッと自分一人トンネルの奥にいるっていうか、みんな前に進んでるのに自分だけがグッて強い力に引っ張られて前に進めないみたいな。
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なんかそういう焦りみたいなとかね。
なんかそういうのも感じました。
それがなんかこの歌いいなって思った部分ですね。
なんかなんだろう、ほんとこういうことってありますよね。
高橋さんの場合はね、その研究で遅くなっちゃって、そのまま徹夜して朝になっちゃったということですけど。
なんかあれなんですけど、最近私このポッドキャストで1個ぐらいは自分のエピソードを紹介しようかなと思って。
せっかくポッドキャストやってるので、ご紹介だけじゃなくて、なんかそういう自分の体験とかもお話ししたら面白いかなと思ってるので。
いろいろですね、ザック・ブランにそれにまつわる私のエピソードとかもご紹介していこうかなというふうに思ってるんですけど。
私ね、この歌で思い出したのが、すごくね、外国の夜の駅を思い出したんですよ。
で、私1年ちょっとドイツに住んでたことがあって、外国の駅って日本の駅とちょっと違って、日本って夜ね、終電の時間とかも結構人いるし、逆に終電の方が電車混むじゃないですか。
ちなみにね、うちの母親はあんまり夜中に外出したことがなくて、終電は誰も乗ってないと思ってるんですよ。
でね、私が学生の時とかに遊んで終電で帰ってきたりするじゃないですか。
で、そうすると、終電なんて誰も乗ってないのに帰ってきて危ないとか言って怒られたんですけど、いや終電めっちゃ混んでるよ、逆に終電の方が混んでるよみたいなこと言ってもそんなわけないとか言って怒られたことがありました。
でもね、今回は別にそんなお話をしたいんじゃなくて、日本は混んでるけど、海外ってね結構夜とかね人はあんまり少なくなって、駅とかはなんか日本とちょっと違って、なんて言うんですかね、ちょっと寂しい。
足音がコツンって響いたらどこまでもコツンコツンって響いていくような、なんていうんだっけ、そういう音が跳ね返っちゃうっていうか、そういう感じ、なんかちょっと寂しい感じ、薄暗くてちょっと寂しい感じがするんですよね。
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そう、私そうなんですよ、夜のね駅で待たされたことがあったんですよ。
待たされたっていうか騙されたっていうか遊ばれたっていうかね、なんかその外国でナンパしてきた人にほいほい約束をしちゃってですね、浮かれてですね、あ、じゃあ駅で何時待ち合わせねとか言って結局来なかったわけですよ、相手はね。
それはね、私はね、なんか待っちゃったんですよね、遅いなとか言って、遅いねじゃなくてもう完全にからかるって言うんですけど、それを途中までは一生懸命、まだかなとか言って待って、でまぁ結局終電近くなって、
まぁこれは来ないのかと思って、ようやく帰ったんですけどね、でもかなりギリギリまで待ったりしてですね、諦めが悪かったんです。
で、なんかその時にね、まぁそういう寂しい駅で、こう人の流れを見ていくわけですよね。
で、まぁ人もまばらだし、なんかそういうちょっとこう、外国の駅でポツンと一人でいる気持ちってわかります?
なんか本当にね、なんだろうって感じですよね、なんだろうって、寒いって感じですね、寒いってなんか、わぁ寒いとかってそういうことじゃなくて、本当に温度も寒いし、気温も寒いし、心も寒いんですよね。
なんかその物悲しいっていうか、なんかそんなことを思い出したりしました。
まぁ良い思い出ですけどね、そんなこともね、たまにはありますよ、こんな全部がね、純風満帆ってこともないし、騙されることも、若い時は経験じゃないですか?
わかんないけど、こんなエピソードでした。
で、あ、そうそう、で、パカンさんのこの単価に戻るんですけど、私ね、なんかこれを見た時に、なんかちょっと違和感あって、で、よく読んだら、これ、普通単価って57577なんですけど、これ、57777なんですよ。
紙の句の575が577になってるんですね。
古朝の五文字、雀の公園に七文字、追いつけなくて七文字なんですよ。
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これなんで57777にしたんだろうと思って、で、普通にね、575にしようと思ったら全然できる、あの、言葉は置き換えられると思って、
例えば、古朝の雀の公園に追いつけず、だったら、追いつけず、だから五文字ですよね。
古朝の雀の公園に追いつけず、昨日の夜にただ一人いる。
ではまぁ、歌の意味としては通じるし、いけると思うんですけど、だけど、なんだろう、あの、字余りとかね、あと、発調っていうんですか、57577の定型を崩したりっていうのは、あるんですけど、単価としては、
やっぱそれをする時はそれなりの理由っていうのが、まぁ、あることが多い。
まぁ、あって叱るべきって思われてるのか、なんかそんな感じなんですけど、
だから、もしかして高橋さんもわざと577にしたのかなって、ちょっと考えたりして、まぁ、深読みかもしれないですけどね、こういうのはご本人じゃないとわかんないけど、
例えば、発調にした理由は、577、上の句と下の句の間にある7文字、境目にある7文字を、まぁ、5文字じゃなくて7文字にすることで、朝に追いつけなくて、自分一人だけがまだ夜に取り残されてるっていう時間の流れ、長さとか、みんなと離れちゃってる距離みたいのを
表現するのに、7文字にしたのかなーとか、なんか7文字だとすごく冗長に感じるじゃないですか、追いつけずっていうとシュッって感じだけど、追いつけなくて、みたいな感じにすると、朝と夜の距離がなんか、あーいって感じしますよね、だからそうなのかなーって思ったりしました。
ちょっとね、わかんない、こればっかりわかんないですけど、お会いしたらなんか聞いてみたいですね、こういうのもね。
はい、いかがでしたでしょうか。今回は、高橋もときさんの古朝の雀の声に追いつけなくて、昨日の夜にただ一人いる、をご紹介しました。
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単歌でおしゃべりは、毎週金曜夜8時に配信しています。また来週金曜夜にお会いしましょう。それでは、おやすみなさい。
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