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教育環境改善求めフランス各地の高校で抗議デモ 逮捕者も
2026-10-05 12:07

教育環境改善求めフランス各地の高校で抗議デモ 逮捕者も

日替わりコメンテーターによる解説で、きょうのニュースを深く理解する『BRUSH UP』毎週月曜日は、法学者・谷口真由美さんです。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

フランス全土で高校生が学校を封鎖する抗議が広がり、1週間で5000人超が拘束された。40人学級、教員や保健室の職員不足、老朽化した校舎など教育環境の改善を求める運動で、教員組合や大学生も加わっている。暴力は許されない一方、未成年者への警察のゴム弾使用や、子どもの意見表明を抑える政府の姿勢も問題視されている。教育相や首相は教員不足や校舎、時間割の改善と、生徒の提案に期限を示して答える方針を示したが、予算の確保が実行の鍵になる。谷口真由美は、フランスの事例を日本の子ども基本法にも重ね、子どもの声を「聞く」だけでなく政策に反映する必要があると述べた。

フランス高校生の抗議と教育環境の問題
日替わりコメンテーターによる解説で日々のニュースを掘り下げるブラッシュアップ。 月曜日は、法学者の谷口真由美さんです。谷口さん、おはようございます。 おはようございます。
さてさて、今日はどんな話題でしょうか。 はい、今日はですね、フランスの高校生のデモの話をしたいと思います。
はい、今、フランス全土で高校生が学校を封鎖する抗議が続いているんですけれども、警察に拘束された人がこの1週間で5000人を超えたという状況です。
その8割以上が未成年で、フランス今日付が変わったとこですね、月曜日の朝1時過ぎなんですけども、明日6日には先生たちもストライキで加わる大きな全国運動も予定されているということで、今日も月曜日も400から500の高校が事業を止める見込みで、
始まりは9月の下旬のことなんですけれども、パリ近郊にある高校で、新学期なのに先生が何人も来てないと。それに怒った生徒たちが校門の前にゴミ箱を積んで抗議をし始めたっていうところから一気に広がりました。
多い日には全国で1000校を超える学校に影響が出て、大学生も今加わり始めていて、これ生徒たちの訴えってとても素朴なんですね。
人クラスに40人いて狭いとか、先生が足りないし保健室の先生もいませんとか、校舎が古くて夏は暑くて冬は寒いというので、教室の人数とか言ってみれば学ぶ環境が悪いという話をしているんですね。
背景にはフランスの国のお金の問題があって、フランス今財政が厳しくって、今年度の予算で先生のポストを4000人ほど減らしたんですね。
政府の説明は子供の数が減るからっていうことになるんですけども、生徒からしたら子供減ってんのになんで私のクラス40人になるっていう、こういうロジックですよね、論理なんですね。
さらに政府が一部の学校で、フランスは事業料無労なんですけども、事業料を取ると言い出して火に油を注いだ状況がありました。この話すぐ撤回されたんですけども、とにかくそんな状況があって。
暴力と警察の力の行使
一つはっきり言っておきたいのは、学校に火をつけるとか先生にガソリンをかけるとか、警察官を集団で殴るとかっていう暴力もあって、こうした暴力っていうのはどんな理由があっても許されないことです。
生徒たちもいろんな団体がそれぞれ各地にあるんですけども、そういう団体も暴力とは関係を断つということは表明していて、そういうことはちゃんと暴力はいけないということは前提なんですけども、ただ一方で取り締まる側の力の使い方が今回ちょっとえげつないっていうことがあります。
16歳の男性生徒が、いわゆる警察のゴム弾を顔に受けて右目の視力を失ったとか、14歳の生徒が顎を骨折して歯が全部なくなるとか。
なのでフランスで警察の研究をしている社会学者の方は、ヨーロッパで高校生にゴム弾を打つ国は他にはないということを言っていて、今回こうやって未成年、しかも市民に対して警察が発砲しているという状況もものすごく問題視されているというところです。
子どもの意見を聞き入れる政治
もう一つ、政府が親の責任を強く言い始めたんですね。
壊したものは親に弁償させるという方針とか、県知事から親宛にお子さんにでも参加させないようにという手紙まで出してるんですね。
私の専門である国際人権法の子どもの権利条約の観点から言うと、子どもにも意見を言う権利とか、集まって声を上げる権利というのがあるんですね。
暴力はもちろん止めないとダメなんですけども、声を上げさせること自体を止めさせるっていうのは話が別になってくるというので、これはまた分けて考えなきゃいけないということですね。
先週金曜日に教育大臣が生徒の代表と話をしました。
先生がいないクラスへの手配を急ぐとか、それから看護師さんとか心理師さんとかを増やすとか、そういう約束はしました。
その場で教育大臣自身がこんなふうに言いました。
生徒たちってよく意見聞かれるよねって、でも聞き入れられることは少ないということで、大臣自身がその構造を認めてるんですね。
これを生徒の側は具体的な約束がないと受け止めて、明日6日にその3回目の全国行動を呼びかけたというところで、これにこうするように先生たちの労働組合もほぼ全てストライキで合流するということになってます。
日曜日の夜にフランスの首相が動き出しまして、閣僚たちに手紙を出しました。
5つの課題なんですけど、先生の空席を優先して埋めろというものを、それから暑さに耐えられる校舎に直せと、
それから朝8時から夕方6時までの詰め込みの時間割を見直しなさいというようなことで、
私が注目しているのは、こんなふうに書いていることがあります。
生徒の提案には理由を添えて答えを返すと、採用するなら期限も示すというので、さっきの教育大臣の発言ですね。
引用して考えると、これは聞くから聞き入れるということに一歩踏み出そうとしているということだと評価できると思います。
先生の労働組合は、ただ肝心のお金がないというので、約束が本物かどうかは、この10月末に予算がつくかどうかで分かるということになっています。
日本の子ども基本法への問い
一方で、日本にとってもひとことではなくて、日本でも教育現場を見たら先生が足りないとか、校舎が古いとか、
夏の教室が暑いとか、これも全部聞き覚えのある話ばかりですよね。
日本には子ども基本法というものがあります。子どもの権利条約にも入っています。
なので、国とか自治体は子どもに関わる政策で、子どもの意見を反映させなさいということを定めているんですね。
なので、アリバイみたいに子どもたちの話を聞くとかいうのではなくて、反映させる、つまり聞き入れるというところまで子ども基本法も求めてるんですよね。
だから、フランスでは子どもたちの声というのが、首相に手紙を書かせるところまできました。
あとはそれが本当に聞き入れるかどうかですよね。
だから子どもが声を上げたとき、大人はそれを聞くだけで終わらせていないかということは、私たちにも突きつけられている課題で、
今日は聞くと聞き入れられるっていうのは違うということが、フランスの高校生の事例から私たちにも問いかけているように思うんです。
抗議行動と暴力をどう考えるか
結局、フランスで高校生とかが、これ大学生にも広がっているんですけども、
もともとフランス革命というのは、人権を王とかから自分たちに戻せと、よこせといった革命がありましたけれども、
そういう意味で言うと、やっぱり力のある者に抗う、力のある人たちにNOを言う、おかしいことはおかしいと言うというようなことを、
高校生のレベルでちゃんと体現するっていう、これ自体は私は評価すべきことだと思うんですね。
ただ一方で、さっき言ったみたいに、やっぱり若い力というか、不満が溜まっていることが違う形で出てくるっていうのが、
先生にガソリンかけちゃうとか、警察から殴るとか、そういうことにつながっているのは、本当これはもう絶対許されへん話なので、
やっぱり力っていうのは集団になると暴走しがちではあるので、それを高校生たちに、それも良くないことだっていうのは、これを機にちゃんと学習して、
その暴力はいけないということは、ちゃんと教えてほしいなと思います。
ただ、自由平等博愛を掲げたフランスで起こっていることを、我々の今いているこの日本の中で、どういうふうに考えるかっていうのはまた別の課題かなと、そういうふうに思っています。
フランス各地で広がっているという講義デモについて解説してもらいました。谷口さんありがとうございました。
ありがとうございました。
この時間は谷口真由美のブラッシュアップをお送りしました。
12:07

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