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  2. #74 庭師という仕事【ゲスト回】
2021-06-14 20:37

#74 庭師という仕事【ゲスト回】

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ゲストにげべさんに来てもらいました(第1回 / 全3回)。

湘南・横浜・東京の庭園管理|げべ

https://niwaniwa-gebe.com/


うちの実家にも母親が買ったであろう「13歳のハローワーク」があった。小学校の図書室にもあったし、僕ら世代は1度は読んだことある1冊な気がする。村上龍偉大。(たにもと)

00:01
- 谷吉です。
- 谷本でーす。
- 今日はですね、ゲストが来ておりまして、
久々のゲスト会なんですけど、
あの、げべくんが来ております。
- はい。
- よろしくお願いします。
- よろしくお願いします。
- 谷本ちゃんのまあ、友人で、
僕は、あの、存在はなんとなく知ってたけど、
今日初めましてな感じですね。
- ああ、そうね。
- げべくんは、自分の、まあ元々友人の、
友人が運営してるシェアハウスで住んでた子みたいな感じで、
庭師をやっていると。
まあ年代的には同じなんだけど、
結構若くして庭師っていう人、なかなかいないから、
たまに話はするけど、
あんまりこう、生態がよくわかってない人の一人。
で、庭師以外の情報でいくと、
長崎に住んでたりみたいなこともあって、
で、それで今谷本がそっちに移住してるっていうのもあって、
なんか繋がったら面白いかなみたいな話で、
今日は呼んだっていう感じですね。
- はい。
- プロフィール的には合ってますか?
- えー、合ってます。
いや、もう、それで全てです。
それ以上ありません。
オッケーです。
最近ね、庭師の仕事で、
結構なんかすごいしっかりしたホームページみたいなの作ってたりとかしてたから、
その辺のちょっと仕事の話とか、
最初話していければなっていう風に思うんですけど、
- うん。
あ、俺完全に同い年だ。93年生まれ。
やったー。
やったー。
- やったーってよろしく。
- なんとなく年上のイメージがちょっと。
いやいやいやいや。
同世代だ。本当に。
- 今、ホームページのプロフィールを読んでるんですけど、
東京出身なんですね。
どこ生まれなんですか?
- えーと、エリアで言うと屋根線。
- おー。
- 屋中根津。
えっと、根津で生まれて仙岳に引っ越して、
屋中で遊んでたっていう感じなんで。
- 屋根線の人だ、本当に。
- 本当の屋根線です。
さっ、東京下町。
東京っぽすね。
- 江戸っぽかも。
- 江戸っぽ。
いやー、いいね。屋根線で生まれたって言いたいもんな。
- 確かに。
言いたいプロフィール、上位入る。
- ブランド。
商店街ね、いいよね。屋中のね。
- ね、屋中根津だ。
あそこで生まれたのか。
その中で、割と都会に育ちつつも、
そういう自然と触れる仕事に行き着くっていうのは、
03:05
大きなきっかけがあったんですか?
- 結論から言えば、それは反動だと思ってたよ。
やっぱり、ないものねだりで、
田舎の人は都会で居たがるけど、
都会の人は割と田舎に行きたがるっていうことだと思うんですよね。
で、ずっと10代の頃から、
10代っていうか、もう本当に物心ついた時からちょっと違和感はあって、
都会の暮らしに。
でもなんかその、
ちょうど我々だと、
ニット交差の間に2011年の震災があって、
なんかそれが結構、自分的には衝撃で。
なんかこう、都市的な暮らし方にちょっとなんか、
やばいんじゃないかとかって、
ついに思い始めて、そこからかな。
そっからじゃあ、自然に関わるようなことはちょいちょいしてたりしたの?
自然とか、あのなんか、
庭師を選んだ1個のテーマというかが、
手に触のついた、地に足のついた手に触をつけたかったっていうのがあって、
なんか土のあるところで、
なんか手に触、技術をつけて働きたい。
っていうのはずっとなんか考えてはいた。黙々と。
ただまぁ、庭師にたどり着くのはその大体、
4年後とかになるんだけど。
それまでは、大学行って、
って感じなんだっけ?そこの中でいろいろ。
いや、えっと、大学行って、
大学行って、
大学は看護師の系の学部に行ったんだけど、
それも、技術職だってのもあって、
興味、看護師になろうかなと思ったんだけど。
なるほど、そこは手に触的な方向性を模索してたんだ。
うん、そう。
だんだけど、なんかちょっと違うなってのもあり、
やめて、
やめて、
やめて、
やめて、
やめて、
やめて、
その後ちょっとフリーター期間ってのがありまして、
何者でもない、
まあ、プー太郎と、
2年くらいこんなチューブラリンがあり、
まあまあいろいろあり、
この世界にたどり着きました。
チューブラリン期間はどういう生活だったの?
生活は、
都内に、
じいちゃんが一人暮らししてて、
そのちょっと前にばあちゃんが亡くなって、
じいちゃん一人暮らししてて、
06:02
じいちゃんといたいなと思って、
2人暮らししてた。
しながら、いろいろ掛け持ちでバイトとかして、
勉強とか、
いろいろ気になるものを読んだりとか、
いろんなとこ行ったりとかっていう感じ。
めっちゃいい期間。
なるほどね。
そこからなんだかんだで、
庭師っていうところが密として見えてきたわけね。
まあまあそうです。
その庭師って具体的には、
どういう出会い方だったんですか?
本当は覚えてないんだけど、
あ、思い出した。
宮大工っているじゃないですか。
みんな建ててる。
神社とかお寺とかの大工さんの、
ちょっと有名な方がいて、
その方の講演を聞きに行く機会があり、
それを聞いたときに何か思い出が出てきて、
それを聞いた時に何か思い出が出てきて、
それを聞いた時に何かひどく感動してしまって、
そこから急に職人の世界に行きたいって強く思い、
村上隆の書いた13歳のハローワークみたいな本があって、
よし、こん中から決めようと思って。
それをめくっていって、
消去法で1個ずつ消していきながら付箋を貼って、
削って削って削って最後に残ったのが、
庭師だったんです。
はぁー。
うわ、そうなんだ。
すげーな。
庭師の人に会う前に。
会ってないんだよ。何も調べてない。
おー、やばい。
なんか絞られ方が、
震災起きに手に触ったり、血に足ついたりがいっぱいあって、
職人みたいな、
条件、フィルターが狭まっていく感じで。
そうだね。
ストーリーがあるよね、ちゃんとね。
今のは過去の話を抽出してるからさ、
まあよく聞こえるかもしれないけど、まあいろいろありましたよ、そりゃ。
そんな目がたね。
いい話じゃないですよ。
迷いもいろいろ。
つらかったよ、その2年間は正直ね。当時はね。
あー、そっか。
もがいてた感じなんだ。
なるほどね。
09:00
そっか。
そもそもさ、庭師の仕事って何なの?っていうのがさ、
あんまり多分、
分かってないかも。
主にどういう風なことやってるとか。
20代と一番接点がない仕事。
すごいね。
どんな仕事?
本当にいろいろだけど、
基本は植物を扱う仕事だと思ってもらっておくて、
庭を作ったり、
庭の霧を管理したりとか、
っていう、いわゆる
普通の庭師のイメージがある。
あとは、
大工系のことも実はやっていて、
あずま屋みたいなのを建てたりとか、
うとデッキとか、
あとはブロック積んで外行工事みたいなこと、
土木系のこともやったりとか、
解体したりとか、
意外といろいろできるってことに。
俺もやってみて気づいたんだけど。
外回りのことは割と何でも
やりますね。
それすごいよな。
なんかその辺が結構自分の
知らなかった庭師の領域というかさ、
ゲビが拡張してるっていうだけかもしれないけど、
自分の家とかもね、
作ったりとかしてるもんね。
まあ家って小屋ね。
小屋ね。
でもしっかり住める空間を作ったりとか、
あとエルとかもめちゃめちゃうまいから、
そういうのも
自分の個性みたいなのを
組み合わせていろいろ遊べるっていうのが
面白いところなんじゃないかな。
それは今思った。
個性の組み合わせね、確かに。
その庭師の植物をいじるっていうベースが
あった上で、プラス
そこに対して何を掛け合わせるかっていう。
そうそうそうそう。
確かに。
だから周りの普通の他の庭師はまた別の
やり方をしてるしっていう。
庭師結構なんていうんだろう、
特に個人でやってる人なんかはかなり変わった人が多くて、
へー。
趣味があるとそれっぽい庭を作ったりするし、
それぞれユニークで面白いですよ。
なるほどね。
それぞれ違うわけね。
僕が特に変わってるわけではないと思います。
おそらく。
庭師業界的な話で言うと、
12:00
大きい何人も職人さんを抱えてる会社が
あったりもするし、
個人でやってる人もいるしみたいな感じなんですよね。
そうですそうです。
業界全然わかんないから。
数としては減ってってる?
若手はどんどん減っていっていると。
おー。
いるんだけど、
女性なんかはここ10年ですごい爆発的に増えた
印象があるということを先輩に教えてもらったりとか。
へー。
そういう庭師の方がいらっしゃる?
同世代もチラホラ会うから。
他の左官業界とかは
本当に壊滅的にヤバいらしいんだけど、
壁塗りとかはヤバいらしいんだけど、
植木屋は割と大丈夫そうだなって個人的な感想として。
おー。
面白くなりそうな雰囲気はありますね。
へー。
なんでそんな流行ってんだろうね。
でもそれも
受け売りだけど、
今の最近だと
例えば中卒高卒とかで
大卒でもいいんだけど、そのままストレートで
庭師になる人もいるんだけど
あんま多くなくて。
ちょっと回り道して人生。
他の会社とかで働きましたとか、
プー太郎してましたみたいな人がたどり着く
そういう受け口的な
場所として庭師があるみたいな話を聞いて。
へー。
30代で始める人とかも全然いるし。
へー。
そういう意味ではすごい面白い。
よね。
なるほど。
なんとなくそういう存在であり続けたというか、職業として。
いやー、過去のことは正確には分からないけど
特に現代。
さっきの自分の話は割と
典型だと思ってて。
自然のもとへみたいな話って
全然アイターンとかもあるから
その1個の表現なんだろうね。
現代的な
現象かもしれない。
なるほどね。
逆に30代とかで未経験者でも
職人さんとっとったりするっていう。
30代は若手ですから。
そっかそっか。
もう2、30代というだけで貴重な。
体が動けば全然
誰でもいいんですよ。
いいだけ。
15:00
動けば。
体が動けば。
動いて楽しくやってくれれば全然いいよね。
性別も関わらず。
なるほど。
いやー、いいね。
ホームページとか読んですごいかっこいいなって思ったんですけど
個人として独立して
庭師って
僕らのイメージからしたら庭を
作る人みたいな
すごい限定的なイメージだけど
もっとこういう風なことをやっていけたらいいな
みたいなのってありますか?
あんまり
ビジョンみたいなのはあんまりないんだけれど
でも
自分が全然関係ないとこから
この世界に入ってすごい良かったなって
思っているから
そういう
みたいなところで迷ってる人がいたら
そういう選択肢を紹介できたら
救われる人いたらそれは嬉しいし
さっきの友達が庭師になったっていう
話もあったんだけど
そう
あんまりまだ国内とかでは聞かないんだけど
要は
造園みたいな世界のこと
ランドスケープっていう言い方をする
だけど
誰が言ってたのかな?
それをまた2つに分解して
ハードスケープとソフトスケープっていう言い方をしていて
庭師が作る庭って
要は普通に考えたらハードスケープじゃないですか
物を作る
物質を動かしてっていう話なんだけど質量のある
でもそうじゃなくてソフトスケープの方があると思っていて
庭って結構そういった
表現もきっとできるんじゃないかなって
文学的なものであったりアートであったりとか
それはすごいまだまだちょっと見えないけれど
まだまだ先は長いので
やってみたいことではありますね
ソフトの中には
そこに関わる人間との関係性みたいな
デザインみたいなのももちろん入ってくる
そうそう
作られた
作られた庭もいいんだけど
庭を作る過程そのものもすごい価値があると思っていて
個人的には
めっちゃ驚異深い
18:01
この職業柄よく聞かれるのが
好きな庭ありますかとか
たまに聞かれるんだけど
ぶっちゃけ言うとそんな俺はないんだよ
真面目に考えていろいろ考えてみたんだけど
あんまりないなと思って
よくよく考えると
庭は庭で好きなんだけど
庭を作る人が
俺は好きだなと思って
自分でもやるんだけど
やってるときすごい楽しいし
あるいはワークショップみたいなのやって
素人の人と一緒にやったりすると
その人が黙々と
普段はデスクで仕事してるのに
庭やってるのを横で見てると
いいなって
そういう
それも庭の魅力だと俺は思います
そうか
庭に向き合う人の姿勢って
普通の仕事のスタイルとか
家庭でのスタイルみたいなのって
違うのかね
人が変わるっていうのもあるんですね
だって
ホワイトカラー的な職業のルールは
全く通用しないと思うんですよね
だからある意味
極端な言い方すると非人間的
そうそう
庭っていう領域が
例えば林業とか山とか
まで行かないけど
一番日常にある自然みたいな
距離感が面白いと思って
山まで行っちゃうと
確かに自然に囲まれて
すごくイメージが付くんだけど
まさにまさに
都市空間と都市と自然みたいな
二項対立って昔からあるけれど
都市的なものと人口と自然みたいな
そのちょうど間を行き来してるというか
そういう
領域にあるものだと思うので
面白い
非常に面白い
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