ポッドキャストのメリット
大学教員志望の若手にはポッドキャストがおすすめ、という話をしたいと思います。
今、私もやっていますが、このポッドキャストというものは、大学教員になろうと考えている若手研究者が、ぜひやるべきことかなというふうに最近思うようになりました。
特にLISTENという新しいポッドキャスト配信サービス、これがとても良いかと思います。
なぜこれをやるといいのか、理由はいくつかあります。
まず一つに、これは人前で話す練習になります。
ポッドキャストは基本的に一人でしゃべればいいので、人前と言うには言えないかもしれませんが、
でもこれを多くの人が聞いている、あるいは聞く可能性があるということは、ある種緊張感を持ってしゃべることになるかと思います。
何度も取り直しもできるわけでして、練習をするというにはとてももってこいのことかと思います。
これを配信しますと、何人聞いてくれるかは分かりませんが、ともかく誰か聞いてくれる可能性があるわけです。
そして内容が良ければ、いいねとかコメントを付けてもらうこともできます。
これがとても励みになるんですね。
やはり一人で黙々とやっていますと、なかなかしんどいものがありますが、
誰かが応援してくれている、誰かが見守ってくれていると思うと、結構続けられるものです。
そういう仲間が他にいますと、お互いに聞き合ったりコメントを付け合ったりしまして、ますます調子が出てくると思うんですね。
ポッドキャストが将来の教師に役立つ理由
それからLISTENがいいと言いましたが、その理由は、このLISTENというサービスは自動的に文字起こしをしてくれます。
ですので何をしゃべったかということは、その文字を見れば分かるわけですね。
じっくりと吟味ができます。
ですから自分が原稿なしでしゃべっているその話がいいものなのかどうかということを文字を見ながらじっくりと検討し、
もし良くなければもう一度その原稿を見ながら語り直せばいいわけですよね。
そうやってどんどんといいものになっていくと思います。
こういう練習をしておくと、今度は人前で何かを話さなければいけないとき、この経験が役に立ちます。
特に大学の教員になりますと、毎日のように授業をやるわけでして、
特に講義ではまとまった時間、それなりに筋の通った話をしなければいけません。
そういうことをするというのは最初はなかなか大変なんですけれども、
でもこのポッドキャストをずっとやっていけばですね、きっとそれはそれほど難しくないことになるのではないかと思うんです。
私は大学教員になったばかりの頃はぶっつけ本番で教室でその練習をやっていたようなもので、
その練習に付き合わされた学生の皆さんには本当に申し訳なかったなというふうにも思うのですが、
そのおかげでだんだんと話すことも慣れ、上手になってきたかと思います。
ですが今の若手の皆さんはですね、ぜひこのポッドキャストをどんどん活用して話すことに慣れ、
いい話ができるようになって、それで教壇に立ってほしいなというふうに思います。
そしてこのポッドキャストのいいところ、もう一つ言って終わりにしたいと思うんですが、それは宣伝になるということです。
大学教員になるためにはそれなりに名前が売れてないといけないわけです。
いい論文を書けば当然それは注目されるでしょうが、教員として採用されるためには教員としての能力も認めてもらう必要があります。
ポッドキャストでどういう話をしているか、これは聞けばすぐ分かるわけですよね。
面接なんかでは分からない、そういうところがよく分かると思います。
ですから採用する側は必ずネット検索すると思いますので、そのネット検索でこのポッドキャストが引っかかれば、
そのポッドキャストを聞いてどんな話ができるのか、話が上手なのか下手なのかすべて分かってしまいます。
ですので、いい語りができていればきっとそれも採用に、いい方向に働くのではないかというふうに思うんですね。
つまり宣伝です。ですので、そうやってぜひ望んだ就職先に採用してもらえるといいんじゃないかなというふうに思います。
ということで、今日は大学教員志望の若手にはポッドキャストがおすすめという話をしました。
それではまた。
