今日は「なぜ今の大学生は自分で学びが進められないのか」というテーマについてお話しします。今朝、大学の会議で再来年から始まる新しいカリキュラムについて話し合い、新入生向けの導入科目「アカデミックスキルズ」の授業形態が議論されました。この科目は大学での学び方に慣れるための内容で、現在は対面授業で行っていますが、オンラインでの実施も検討されています。
オンライン化の提案には賛否が分かれました。対面なら困っている学生を見つけて支援できるという意見がある一方で、大学側のリソース不足から対面でのきめ細やかな対応が難しいという声も上がりました。オンラインなら統一的に進められるというメリットもありますが、結論には至っていません。
そこで私が感じたのは、「なぜ大学生になっても学びが進められないのか」という疑問です。大学生であれば自ら考え、必要なら友人と協力して勉強方法を見つけるものです。現在は学習サポートセンターなどもあり、担当教員以外にも質問できる場があるため、支援を求めることも可能です。しかし、そうした場所に自分から行かず、わからないままで時間を過ごし、最終的に不登校や退学に至る学生がいる現状は気がかりです。
この背景には、少子化に伴う入試競争の緩和があると考えられます。かつては受験勉強で自分なりに学び方を身につけた学生が大学に進学していましたが、今は推薦入試などで受験勉強を経験せずに大学に入る学生も増えています。結果として、自主的な学び方を身につけていないまま大学に進学する学生が多くなっているように思います。
受験勉強自体を推奨するわけではありませんが、一定の学び方を身につける役割は果たしていたと感じます。できれば小中高の教育段階で、自分から学ぶ力や助けを求める力を育てるべきです。しかし、現在の教育システムでは、指示通りに学ぶ姿勢が強調され、自主性が育ちにくいのではないでしょうか。自分が学びたいことをどう学ぶかを考え、自分から行動を起こす主体性が求められているのだと思います。
このように大学生の現状を見ながら、学びに向かう姿勢や、小中高での教育について考えました。
*言うまでもありませんが,ここで問題にしているのは,大学生の中のごく一部の方たちの話です。
サマリー
今日は「なぜ今の大学生は自分で学びが進められないのか」という問題について考察しました。大学で導入される「アカデミックスキルズ」の授業が対面かオンラインかで議論され、対面なら学生を細かくサポートできる一方で、リソース不足のため難しい現状もあります。こうした状況で、自ら学び方を見つけられない学生が多い点が気がかりです。背景には、少子化に伴う入試競争の緩和や推薦入試の増加があり、学習方法を身につけないまま大学に進学する学生が増加しています。教育の段階で主体的に学ぶ力を育む必要があると感じますが、現行の教育システムでは指示通りに学ぶ姿勢が強調され、自主性が育ちにくいのではないでしょうか。