1. TanaRadio
  2. 175 なぜ今の大学生は自分で学..
2024-10-30 08:36

175 なぜ今の大学生は自分で学びが進められないのか | 声で考える(0-6)

1 Mention spotify apple_podcasts

今日は「なぜ今の大学生は自分で学びが進められないのか」というテーマについてお話しします。今朝、大学の会議で再来年から始まる新しいカリキュラムについて話し合い、新入生向けの導入科目「アカデミックスキルズ」の授業形態が議論されました。この科目は大学での学び方に慣れるための内容で、現在は対面授業で行っていますが、オンラインでの実施も検討されています。

オンライン化の提案には賛否が分かれました。対面なら困っている学生を見つけて支援できるという意見がある一方で、大学側のリソース不足から対面でのきめ細やかな対応が難しいという声も上がりました。オンラインなら統一的に進められるというメリットもありますが、結論には至っていません。

そこで私が感じたのは、「なぜ大学生になっても学びが進められないのか」という疑問です。大学生であれば自ら考え、必要なら友人と協力して勉強方法を見つけるものです。現在は学習サポートセンターなどもあり、担当教員以外にも質問できる場があるため、支援を求めることも可能です。しかし、そうした場所に自分から行かず、わからないままで時間を過ごし、最終的に不登校や退学に至る学生がいる現状は気がかりです。

この背景には、少子化に伴う入試競争の緩和があると考えられます。かつては受験勉強で自分なりに学び方を身につけた学生が大学に進学していましたが、今は推薦入試などで受験勉強を経験せずに大学に入る学生も増えています。結果として、自主的な学び方を身につけていないまま大学に進学する学生が多くなっているように思います。

受験勉強自体を推奨するわけではありませんが、一定の学び方を身につける役割は果たしていたと感じます。できれば小中高の教育段階で、自分から学ぶ力や助けを求める力を育てるべきです。しかし、現在の教育システムでは、指示通りに学ぶ姿勢が強調され、自主性が育ちにくいのではないでしょうか。自分が学びたいことをどう学ぶかを考え、自分から行動を起こす主体性が求められているのだと思います。

このように大学生の現状を見ながら、学びに向かう姿勢や、小中高での教育について考えました。

*言うまでもありませんが,ここで問題にしているのは,大学生の中のごく一部の方たちの話です。

#声で考える

サマリー

今日は「なぜ今の大学生は自分で学びが進められないのか」という問題について考察しました。大学で導入される「アカデミックスキルズ」の授業が対面かオンラインかで議論され、対面なら学生を細かくサポートできる一方で、リソース不足のため難しい現状もあります。こうした状況で、自ら学び方を見つけられない学生が多い点が気がかりです。背景には、少子化に伴う入試競争の緩和や推薦入試の増加があり、学習方法を身につけないまま大学に進学する学生が増加しています。教育の段階で主体的に学ぶ力を育む必要があると感じますが、現行の教育システムでは指示通りに学ぶ姿勢が強調され、自主性が育ちにくいのではないでしょうか。

自分から動けない学生
なぜ今の大学生は自分で学びが進められないのかというテーマで少し語ってみたいと思います。
今日午前中に大学の会議があったのですが、そこで再来年から始まる新しい教育のあり方について、
具体的に言えばカリキュラムについて何人かの先生と議論をしていたのですが、
そこで新入生向けの科目があるのですが、導入科目としてアカデミックスキルズという科目がありまして、
大学での学びになれる、それを教えてあげるというようなそういう科目なんですけれども、
これを今対面授業でやっているのですが、これをオンラインでできないかというような話が出てきまして、
いろいろと賛成反対両方の意見がありまして議論しました。
なるべくオンライン授業を増やしていこうという全体の方向性があるので、
この科目もオンラインでやったらいいんじゃないかという意見が出ましたが、
それに対して対面の方がいいという反対意見もありました。
その理由は、対面だと困っている学生を見つけて何かと指導ができる、介入できると、
けれどもオンラインだとそういうのが見つからないので、そのまま放置されてしまって、
大学の勉強についていけなくなるのではないかという話がありました。
それはそうだろうなという感じもするのですが、ただ大学側のマンパワーの問題もありまして、
そのようなきめ細かい指導をそれほど多くない教員が行うというのはかなり大変なんですよね。
ですので実際問題として対面でやったところでそんなにできないだろうと、
先生にもよると思うんですが、できない先生もきっと出てくるだろうと。
だからオンラインである程度統一されたやり方でやったほうがいいのではないかという意見もありまして、
結論は出ていないんですけれども。
自分で学べないまま大学生になる
そこで思ったのが、大学生にもなって授業についていけないと言いましょうか、
大学での学びができなくなって、そのままどうしていいかわからなくて、
行き詰まってしまうというのはどういうことなんだろうか、と考えたわけです。
大学生ならそこで考えて自分でどうにかしようと思うと思うんですね。
私も前に自分の大学時代のことを振り返って語りましたけど、
大学の授業が全くわからないというときに途方にくれて何もしないというのではなくて、
自分なりにやり方を考えて自分で勉強したり、一人で勉強したり、あるいは友達と一緒に勉強したりですね。
当時はあまり学生をサポートする体制が十分じゃなかったので、
例えば学習サポートセンターみたいなところに行って教えてもらうなんてことは当時できなかったんですけど、
今だったらそういうのはありますから、ここわからないんですけどって言って、
授業担当の先生じゃなくても聞きに行けるところがあるわけで、
そういうところに自分から行って何とかするっていうのが大学生じゃないかなと。
それを先生から何も言われないんでそのままわからないままずるずる行き、
やがて不登校になって出てこなくなり退学してしまうとかですね。
そういうのっていうのはちょっと今だったらありそうな話ではあるんですが、どうしてなのかなというふうに考えるわけです。
たぶんですね、一つの理由としては、昔は結構受験勉強っていうのが大変だったわけですよね。
大学に入りたくても入れないっていう人がたくさんいて、受験競争で何とか勝ち残った人が入ってきた。
つまり受験勉強っていうのは自分でやる勉強ですよね。
塾とか予備校とか行く人もいますけれども、基本的に自分で学校で教えられるもの以上のことを学ぶというのが受験勉強ですよね。
そういうことをやってきた人が大学に入るので、勉強のやり方というか自分で勉強することができる人が入ってきた。
けれども最近は少子化の影響で受験はそれほど厳しくなくなって、受験勉強しなくても大学に入れる人も多いわけです。
いわゆる推薦入学的なもので、試験というか面接は受けるんですけれども、いわゆるペーパーテストで合格しなくても入ってくる人が多くなって、
ですからそんなに受験勉強的なこともやってなくて入ってくるわけですよね。
ですから自分で勉強する仕方がわからないまま大学生になってしまうという、そういう学生が増えてきているんだろうなというふうに思うんですね。
だから受験勉強をやったほうがいいという話ではないんですけれども、私は受験勉強をほどくだらないものはないと思うのでやらないほうがいいと思うんですが、
でもやっぱりそれは一定の役割を果たしていたなということを今振り返ると思います。
ですので今は受験勉強じゃなくていいので、自分で自分の学びを何とかするという、そういう術を大学に入ってくる前に何らかの形で身につけてきてほしいなと思うんですね。
それはもう小中高の学びの中でできるんじゃないかと思うんですよね。
要するに小中高の学校の勉強があまりにも、子どもの方が積極的に何かやらなくてもいいような形に組み上がっていてですね、
ただその言われた通りにやっていくということが勉強だというふうになってしまっているところに大きな問題があるんじゃないかなと。
自分が学びたいことを自分で学んでいく、どういうふうに学ぶかということも自分で考えていく。
もし自分で考えが及ばなければ誰かの力を自分から借りにいくというですね、そういう主体性、これが大事なんじゃないかなと。
困っていれば誰かが手を差し伸べてくれるから、ただ黙って待っているというですね、そういうのじゃない生き方というものができるようになっていかないといけないんじゃないかなと思うんですね。
ということで、大学生の様子を見ながら、それ以前の子どもの育て方、あるいは子どもがどう学んでいったらいいのかということについてちょっと語ってみました。
それではまた。
08:36

このエピソードに言及しているエピソード

コメント

スクロール