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2024-06-04 05:27

90 情報 | 科学史家による映画『オッペンハイマー』考

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映画『オッペンハイマー』に関する科学史家・伊藤憲二さんの論評がWEBみすずに掲載されました。この映画に関心を持っているすべての方にお薦めです。

伊藤憲二「科学史家による映画『オッペンハイマー』考」全2回,WEBみすず,2024年5月号,6月号

#オッペンハイマー #映画評 #伊藤憲二 #科学史

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情報提供です。
昨日、みすず書房がWEBみすずという情報誌のウェブ版で公開しました映画『オッペンハイマー』の論評について紹介したいと思います。
これは先月1が公開され、昨日2が公開されて完結となりましたので、ここで紹介したいのですが、この文章を書いたのは伊藤憲二さんという科学史家で、現在、京都大学の先生でもあります。
この方は現代物理学史が専門で、昨年は日本の物理学者仁科芳雄の非常に大部の評伝をみすず書房から出版している方です。
ということで、現代物理学の専門家が映画『オッペンハイマー』をどのように観たかということは、私、科学史家ですけれども、科学史家としても非常に興味深いものがあったのですが、
これは歴史家だけではなく、『オッペンハイマー』という映画に関心を持っているすべての方にとっても非常に興味深い論評だと思いますので、ここで紹介したいと思っているわけです。
この2回に分けて連載されました文章のタイトルは、「科学史家による映画『オッペンハイマー』考」というもので、第1回のタイトルが、「矛盾に満ちた実在/科学者としてのオッペンハイマー」というものです。
これは、主人公のオッペンハイマーに焦点を当てて、それがどのように映画で描かれているかということ、これが論じられています。
これは、いろいろなところで言われていますけれども、この映画は基本的にフィクションであるということを基にしつつも、歴史家としてでは、実際の史実とフィクションとどのような関係にあるのかということが述べられていまして、
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それはそれで非常に興味深い内容のものでした。
昨日公開されました第2回のタイトルは、「第二次世界大戦後の世界と新しい科学」というもので、今度はオッペンハイマーを取り巻いている環境、これは人的な環境というのでしょうか、
つまり、オッペンハイマーの周りにいた様々な人々の話と、それからオッペンハイマーが生きた社会に関すること、特にマンハッタン計画というのが大きかったわけですけれども、
そういう軍事技術開発プロジェクトの中で科学者が働くことの意味というもの、そしてそれが科学をどのように変えたのか、あるいは科学者をどのように変えたのかということについて、科学史家の立場から論じられています。
これは映画を見ただけではなかなかわからないところですので、とても興味深い内容かと思います。
映画を観た方も、あるいはこれから観る方にも、とても参考になる内容かと思います。
ある程度、映画の中身のことが詳しく書かれていますので、いわゆるネタバレ的な内容も含まれていますが、しかしこの映画は一般の人にはあまりにも難解なので、多少ネタバレ的なものを先に知っておいた方が、むしろ映画を楽しめるのではないかとも思いますので、
これから映画を観ようというふうに思っている方も、この伊藤さんの論評は先に読んでおいて、悪くはないかなというふうに思います。
ということで、今回は情報提供ということで、伊藤さんの WEBみすずに掲載された文章を紹介しました。
それではまた。
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