XTCのアルバム購入の経緯
みなさんこんにちは。今日はですね、久々にCDを買ったんですよね。
それまでもCDを買うことはあったんですけれど、それってサブスクがもし消えてしまったらどうしようということで、一応控えとして買っていたりとか、そういうものが多かったんですけれども、
今日買ったのは、サブスクに載っていないCDということで、サブスクに載っていないCDを買ったのって結構久々だなぁと。
何のCDかと言いますと、結構年がいってる人はわかると思うんですけれども、イギリスのバンドのXTCというバンドのApple Venusというアルバムなんですけれど、実はこれ前にサブスク載ってたんですよね。
それを一昨日ぐらいに聴こうとしたら、サブスクが消えててどうしたんだろうと思って、色々調べてたら、どうもアーティスト本人はサブスクに載せるつもりがなかったのに、勝手に載ってたとかってことらしくて、
そのApple Venusというアルバムとその次のWasp Starというアルバムの2つが最後のアルバムになるんですけれども、その2つが聴けなくなってしまってたんですね。
どうしても聴きたかったからCDで買ったという次第なんですけれど、その買う時にAmazon使ったんですけれども、驚いたのが、一つ驚いたのがApple Venus、割と最近の作品だなと思ってたんですけれど、発表されたのがなんと1999年で、
なんと全盛期じゃないかと、20世紀じゃないかと、いや年を取るわけだなと思いましたね。26年も前ですよ。
もう一つ驚いたことがありまして、それは何かと言いますと、実はXTCのアルバムってリマスターとかが出てるんですよね。
イギリスのロックに詳しい人なんかだとご存知なのかもしれないですけれども、キングクリムソンとかそのあたりのプログレ関係などを5.1チャンネルにして、スーパーオーディオCDだとかDVDオーディオとかで出していたりする人がいて、
スティーブン・ウィルソンというプロデューサーエンジニアなんですかね、ここでは。本来はポーキュパインツリーというバンドをやっていて、そこのギター・ボーカルで、そっちの方でも有名、むしろそっちの方が有名なんですけれども、
その彼がXTCがすごい好きで、アルバムの時に録音でいろいろ間違いがあって変な音になっちゃったとかっていうのを直したバージョンをリミックスしたりとかしてたんで、てっきりApple Venusもリマスターしたのが出てるかなと思ったんですけれど、どうもそれはないみたいで。
あと、5.1チャンネル。もう今は、SACDはクラシックの方でいくつかリリースはあるんですけど、DVDオーディオはもう完全なくなってしまっているに近いので、今となるとブルーレイオーディオというのもあるんですけど、どうもそっちではないみたいで、普通にブルーレイで5.1チャンネルということになっているみたいなんですが、Apple Venusの5.1チャンネルは出てないんですよね。
これ何でかなーってこれまた調べてみたら、なんとマルチトラックの録音が残っていないということなんですね。これ、若い人はあまりピンとこないかもしれないんですけれど、90年代の頃に音楽業界で技術的な革新というのがありまして、それは何かというとハードディスクレコーディングというのが一般に広まった時期なんですね。
90年代のデジタルデータの喪失
平たい話が、コンピューターで音を録るという、ただそれだけの話なんですけれども、これが何が画期的だったかというと、業務用の機器を使わなくても、実際業務用の機器ある程度使うんですけれど、パソコン上でいろいろ切り張りとかをして編集ができる、それで新しいいろんな表現とか出てきて、というのが90年代の音楽の一つのトレンドだったんですけれども、
デジタル録音自体はCDが80年代からあるので全然普通にあったんですけれども、その途中で、ADATというそういう録音技術があったんですね。それまでデジタル録音をどうしてたかというと、普通にアナログのテープにとってそれをデジタル化してたりだとか、最初からテープにデジタル信号を録音するということもあったんですけれど、
80年代はまだレコードも一緒に出てたりとかしたので、アナログ録音がだいたい主流だったかなと思います。クラシックの一部ではテープでデジタル録音というのもあったと思うんですが、ただテープ録音ってお金がかかるんですよね。
マルチトラックというのはどういうのかと言いますと、1つの楽器、場合によっては1つの楽器に対して3つとか4つとかチャンネル使って録音していくので、どんどんテープの幅が大きくなったりとか、
幅を大きくしない代わりに回転数を増やしたりとか、そういういろいろな企画があるんですけれども、90年ぐらいですかね、ADATというのが出たのが画期的で、これが何が画期的だったかというと、そのテープにVHSテープ、ビデオテープですね、あれを使うという企画が出たんですね。
それを使った録音がいろいろあったりとかして、XTCがそのADATを使ったことがわからないんですけれども、90年代の頃のハードディスクって、ちょっと考えればわかる通り、もう今私たちの身の回りに90年代のパソコンで今動いているものってあるかというと意外とないですよね。
当時やり取りしたメールとかも全然残ってないかったりしますし、場合によってはアプリケーション自体がなくなってしまって、データ読み込めなくなってしまったみたいなものもあったりするわけですよ。
で、実は音楽業界、このせいで、録音、リマスターを作ろうとしても、ADATのテープがどこ行っちゃったかわからないとか、ハードディスクどこに行ったかわからないとか、そういうことが結構あるらしいんですね。
で、まあ多分、XTCの場合も、そういったデータがどこかに行ってしまって見当たらなくなっているんだろうなと、場合によっては消えているんだろうなと、そういうことが予想できるわけなんですよね。
今2025年で、多分3,4年ぐらい前のパソコンも意外と普通に使えたりするとは思うんですけれど、90年代のものとなると、もう2,3年違うともうだいぶ性能が違って、みんなどんどんマシンを買い替えてた、そんな時期だったんですよね。
なので、結果的にADATって今では規格だけ残っていて、テープ自体を使うということはほぼなくなっていて、今回みたいにリマスターを作りたいとか、そういう新しくデータを吸い出したいとか、そういう時には使うことがあるのかもしれないですけれど、管理がずさんだと、何分VHSテープ、そんな高級品というわけでもないので、いろいろトラブルがあるんじゃないかなというふうに思っています。
要するに何が言いたいかというと、90年代後半ぐらいのデジタルデータってだいぶ失われてるんじゃないかなということなんですよね。
CD-ROMみたいな形で残っているものはまだ良いとは思うんですけれど、当時のインターネットのコンテンツとかはもうほぼ見れないですよね。
そういうことがあって、わりと最近は物理メディアを買うようにしています。というのは言い訳で、結構買い物好きなだけだったりするのかもしれないなと、ちょっとこの乱雑な自分の部屋を見て今思っているところです。
とりとめのない話でしたが、それでは。