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ノオト・ブク太郎
こんにちは。さて、あなたがシェアしてくれた今回のソース、面白かったですね。
あるクリエイターの月曜日から金曜までの1週間の音声ログ。日々の発見とか試行錯誤が詰まってて。
一見すると、プログラミングの話から図書館、果てはアニメの視聴方法まで、なんかこう、バラバラに見えるんですけど、
今回のミッションは、これらの点と点をつないで、そこに隠された学びとエンゲージメントの新しい形、みたいな一本の線を見つけ出すことかなと。
テクノロジーとか、世代、あと情報との付き合い方、このあたりがキーワードになりそうですよね。
ノオト・ブク子
ええ、そうですね。個人の日常の本当に断片的な記録から、社会全体の動きみたいなものが見えてくるのが、こういう分析の醍醐味ですよね。
しかも今回は、ログの話し手の探求心がなんかすごい。その思考のプロセスを一緒に追いかけてるだけでも、あなた自身の生活に役立つヒントが多分たくさん見つかるはずです。
早速、その世界に研ぎ込んでみましょうか。
ノオト・ブク太郎
はい、いきましょう。まず個人的に一番、やられたって思った視点からなんですけど、火曜日のログですね。
テクノロジーを子どもに教えるより、高齢者に教える方が、社会全体にとって効果的かもしれないっていう、これかなり大胆な仮説じゃないですか。
この話し手の方、70代、80代向けのプログラミング教室と、中学生向けの教室を同時に担当しているそうなんです。
ノオト・ブク子
へえ、それは面白い比較ですね。普通は逆というか、子どもに教える方が未来への投資だって考えがちですけど。
ノオト・ブク太郎
ですよね。彼が言うには、高齢者に教えるのってやっぱり大変だと、長年の経験から来る、こうあるべきだみたいな思い込みがあったりして、でもそれ以上にもっと大きな発見があったそうなんですよ。
それが、彼らがわからないことがあると、とことんわからない。なぜなら、こう考えてしまうからだっていう、その理由まで正直に伝えてくれることなんです。
ノオト・ブク子
ああ、なるほど。中学生くらいだと、プライドが邪魔してわかったふりをしちゃうこともありますからね。
その正直なフィードバックっていうのは、教える側からするとめちゃくちゃ貴重ですよ。どうすれば伝わるんだろうって真剣に考えさせられますから、結果的に教える側のスキルが劇的に上がる。
ノオト・ブク太郎
まさに。で、ここからが本題なんです。その経験から彼が提唱するのが、知識のトリクルダウン理論っていう。普通、新しい知識って若い世代から上の世代に伝わるイメージじゃないですか。でも、それだと限界があると。
ノオト・ブク子
と言いますと?
ノオト・ブク太郎
例えば、お孫さんがすごい勢いでスマホを使いこなしていても、大人は、「いや、若い子はすごいね。私には無理だわ。」って、ある種の壁を作って、そこで思考停止できちゃう。
木曜のログでも、言い訳が効くって言葉が出てきましたけど、まさにそれです。
ノオト・ブク子
わかります。自分とは違う生き物だ、みたいに切り離してしまう感覚。でも、これってまるで知識の逆トリクルダウンですよね。
普通は、富が上から下へティカリ落ちるなんて言いますけど、この場合は、下、つまり高齢者から上、現役世代へ行動変容の波が広がっていくっていう。
自分たちの親世代、70代とか80代の人がプログラミングを始めたり、eスポーツに熱中したりするのを見たら、40代、50代の現役世代は言い訳できないなってなりますよね。
ノオト・ブク太郎
なるほど。あの年齢の人がやってるのに自分にできないわけがないって強烈な起爆剤になるわけですね。
ただ、一方で、「いやいや、それは一部の特別な高齢者だからできるんでしょう。」って考えてしまう人も多そうですけど、その壁をどう乗り越えるかが課題になりそうですが。
ノオト・ブク子
いい指摘ですね。その特別でしょっていう見方こそが、私たちが乗り越えるべき固定観念なんです。そしてそのヒントがまさに木曜日のログにありましたよね。
ノオト・ブク太郎
はい。65歳以上限定のeスポーツチームマタギスナイパーズの話とか、話し手がかかるシニアプログラミングネットワークにいる90歳の現役プログラマーの話。
こういう具体的な事例がどんどん表に出てくることで、特別が普通に変わっていく。しかもプログラミングみたいな専門スキルがなくても、YouTubeで自分の人生を語ったり、ゲーム配信で若者と交流したり、活躍の仕方は無限にあるんだと。
ノオト・ブク子
そうなんです。これは別に高齢者に無理を強いるって話じゃなくて、アクティブな高齢者の存在が可視化されること、それ自体の社会的なインパクトがとてつもなく大きいという話なんですね。
定年後の人生が社会から引退する受動的な機関じゃなく、他の世代をエンパワーする新たなステージになり得る。この視点は本当に希望が持てますよね。
ノオト・ブク太郎
いや、本当に。高齢者の方が新しいテクノロジーに挑戦することで、周りの世代の固定観念を壊していく。
あ、その固定観念を壊すっていう点で、月曜のログで語られていた図書館の話もまさに発見の連続でした。
ノオト・ブク子
図書館ですか?また少し角度の違うテーマが出てきましたね。
ノオト・ブク太郎
そうなんです。この話で、ボードゲームの活用事例を調べるために神奈川県立図書館に行ったそうなんです。
彼自身、ネット検索、AI検索、コミュニティでの聞き込みみたいな手段を全部試した後の、最後の取り出みたいな感覚だったらしいんですが。
ノオト・ブク子
今時何かを調べようと思ったら、まず指がスマホの検索窓に伸びますからね。その気持ちはよくわかります。
ノオト・ブク太郎
ところが、行ってみたら衝撃を受けたと。専門的な調査を手伝ってくれるレファレンスサービスっていうのがあって、職員の方が、もしよければお調べしましょうか?って声をかけてくれたそうなんです。今もその調査は進行中だとか。
ノオト・ブク子
レファレンスサービス、面白いですよね。Googleに慣れ切った今だからこそ、逆にすごく新鮮に感じます。
膨大な情報の中から賃利きで、しかも専門家の目で信頼できる情報をフィルタリングしてくれる。
これって情報型の時代における最高の贅沢かもしれない。あなた自身は最近図書館って使われましたか?
ノオト・ブク太郎
いや正直に言うと、ここ何年も足が遠のいてましたね。でもこの話を聞いて、特にニッチなこととか、歴史的な背景を調べたい時なんかは、AIに聞くよりまず図書館の専門家に相談した方が結果的に近道になるんじゃないかって思いました。
まさに固定観念が壊された感じです。
ノオト・ブク子
ですよね。その既存のツールでは不十分だっていう感覚、水曜日のゲストマップの話にも繋がってきますよね。
ノオト・ブク太郎
あ、確かに繋がりますね。水曜日のログでは、彼が配信している番組のゲストの活動拠点をGoogleマップでピン止めして可視化しようとしたという話がありました。
コミュニティの地理的な広がりをパッと見てわかるようにしたかったと。
ノオト・ブク子
アイディアとしてはすごく面白い。でもうまくいかなかった。
ノオト・ブク太郎
ええ。実際にやってみると検座会が醜かったり、そもそもゲストが特定の住所を持たない団体だったり、日本全国を対象にしている人だったり、結局既存のGoogleマップっていうツールでは、彼が本当に可視化したかったコミュニティの繋がりみたいなものを表現しきれなかったという壁にぶつかったんです。
ノオト・ブク子
この失敗談ってすごくしさに飛んでますよね。これ、単純な地理的データだけでは、人間関係みたいな複雑で曖昧なものを表現しきれないっていう現代的な課題の畜生です。そして重要なのは、彼がそこで、じゃあ自前でアプリでも作った方がいいかもなって考えてる点。
ノオト・ブク太郎
ツールがないなら作ればいいと。その発想がすごい。