2017年から始まったプレミアムフライデーの現状とコロナ後の行方、社内の組織の活性化や働き方改革についてと2020年社会保険労務士試験の講評を社労士×社労士で語りました。
試験問題の“意図”を問う――統計調査の名前に戸惑う社労士たち
2020年の社労士試験当日、その直後に収録された今回のエピソードでは、試験に出題された「統計調査の名称」に関する問題に対する違和感が率直に語られました。ゲストの社会保険労務士・オオタワ氏とDJ田村が、受験生を思いやりつつ、出題者側の“意図”が見えにくい問題設定について問題提起します。
「労働白書の内容を問うのであれば意義があるが、統計調査の“名前”を答えさせることに意味はあるのか?」「試験委員が本当に育てたい社労士像は明確なのか?」といった疑問がぶつけられます。出題の背景に“教授のこだわり”が見え隠れしているのではと推察される中で、彼らは「どんな力を持った社労士を世に送り出したいのか」というメッセージの不在を問題視しました。
試験は受験生の人生を左右する重要な通過点です。であればこそ、「どんな力を試しているのか」「なぜその問題を出したのか」という“納得感”のある設計が求められるべきだという、現場の専門家ならではの声が印象的でした。
プレミアムフライデー、再評価のススメ
トーク後半では、ちょうど収録日である8月末の金曜日が「プレミアムフライデー」であることをきっかけに、「働き方」「休み方」に話題が移っていきます。プレミアムフライデーの導入率は全国でも約10%、主に大企業に限られており、多くの中小企業では「月末に早上がりなどできない」「他社と足並みを揃えないと意味がない」という理由で定着していません。
さらに、テレワークの普及により「15時に退勤する」という発想自体が曖昧になり、そもそも制度の前提が変化しています。しかし田村氏は、「プレミアムフライデーは、企業が働き方を見直すきっかけとして重要な取り組みだった」と再評価を促します。
働き方改革は“会社任せ”から“個人起点”へ
プレミアムフライデーに象徴される“企業主導の休暇制度”に加えて、最近では“個人の目的に応じた休暇制度”も注目を集めています。例えば「ボランティア休暇」「教育訓練休暇」「ワーケーション」など、従業員が自らの学びや挑戦に時間を使える制度が増えてきました。
こうした柔軟な取り組みが求められる背景には、「会社にいる=働いている」ではなく、「どこで、どんなモチベーションで働いているか」が重要になってきているという認識の広がりがあります。
社会保険労務士が見据える“制度の本質”とは?
対談を通じて見えてきたのは、単なるルールの運用者としての社労士ではなく、「働き方の本質」に光を当て、制度の背景にある“意図”や“効果”を問い続ける姿勢です。
社労士試験に対する疑問も、プレミアムフライデーの価値の再評価も、すべては「どうすれば人がもっと生き生きと働けるか?」という問いにつながっています。制度を読み解き、時に批判し、時に活かす。その柔軟さと実践知こそが、現代の社労士に求められている役割なのかもしれません。
~お知らせ~
サニーデーフライデーは、社会保険労務士として活動する田村が普段のサムライ業という固いイメージから外れ、様々な分野で活躍する方やその道の専門家・スペシャリストと語るトーク番組です。
人生に前向きでポジティブな方をゲストとしてお呼びし、経営者や従業員として働くリスナーの皆様が明日から明るく過ごせて、心や気持ちがパッと晴れるそんな『働き方を考える』ラジオをお送りします。
話すテーマは社労士業、働き方改革、キャリア、海外駐在、外国人雇用、海外放浪等です。
パーソナリティー:田村陽太
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナー等のPRブランディング事業も手掛ける。
カバーアート制作:小野寺玲奈
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