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  2. ブロークン・アロー【第121号..

1️⃣ウクライナ近辺でロシア空軍とアメリカ空軍の緊張が高まっています

2️⃣過去にはアメリカ軍がロシア近くで水素爆弾をうっかり落としてしまう事故がありました

3️⃣戦争による被爆国は日本だけではないかもしれません

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金谷一朗(いち)

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目次

00:00
自分をいつも綺麗に明るく磨いておくように あなたは自分という窓を通して世界を見ているのだから
いちですおはようございますこのポッドキャストは僕が毎週お送りしているニュースレター スティームニュースの音声版です
スティームニュースでは科学技術工学アート数学に関する話題をお届けしています スティームニュースはスティームボート乗組員のご協力でお送りしています
冒頭でご紹介したのはエルランド出身の文学者ジョージバーナードショーのスティームな言葉 彼は他にいくつもの大しさに富む言葉を残しています
ご興味のある方ぜひ探してみてください
[音楽]
改めまして1ですこのエピソードは2023年3月16日に収録しています スティームドット fm エピソード120には
steam ニュース第121号から ブロークンアローの話題をお届けします
プロークンアローって何でしょうか 今回のエピソードも25分間どうぞお付き合いください
2023年3月14日 まあこれはつい最近のことなのですが国海上空を飛行中のアメリカ軍無人機
mq 9がロシアの戦闘機スホーイ27によって 墜落させられる事件がありました
また3月7日にはアメリカ軍の b 52 h 爆撃機 通称ストラトフォートレスがロシアと国境を接する
エストニア上空を旋回していました この様子は世界の飛行機の位置をリアルタイムに公開するサイト
フライトレーダー24でも表示されていました アメリカ軍によると公式にはエストニア独立105周年を記念するため
なのだそうですが 105てないやねんと思いますよで本マーロシア警戒するためやろうがて突っ込みたくなるのですが
まあ公式発表は このロシアウクライナ戦争とは無関係にエストニア独立105周年を記念するため
なんだそうです このように上空でもロシア軍とアメリカ軍の緊張が高まっているわけなのですが
かつての旧ソ連、現ロシアとアメリカの間で第三次世界大戦になりかけた航空機事故がありました その航空機もまた b-52爆撃機だったんです
このエピソードではそんな b-52爆撃機が絡んだ重大事故 ブロークンアローについてお話しします
B-52爆撃機の歴史と事故
アメリカの b-52爆撃機の原型機 xb-52の初飛行は1951年なので この爆撃機はおよそ70年前の設計です
僕自身も小さな設計家ではあるのでこれほどのロングライフデザインというのはちょっと憧れてはいます
b-52爆撃機はマイナーチェンジを繰り返しながらもそれだけ長い間使われ続けているわけで 時として重大な事故に巻き込まれています
例えば2007年のことです アメリカのマイノット空軍基地の b-52爆撃機へ
核弾頭を装備した巡航ミサイルが 間違って積み込まれました
その結果アメリカ軍は36時間の間 自国の核兵器を見失いました
これ担当者は生きた心地がしなかったでしょうね 本事件の調査の結果当時の空軍大臣と空軍三房総長が辞職に追い込まれました
このような核兵器紛失事故をアメリカ軍はベントスピアー 曲がった槍事件と呼んでいます
より深刻な事件が1968年に起きています 旧ソ連からの核攻撃を恐れたアメリカは
ソ連とアメリカの中間地点にあたるグリーンランドに チューレ空軍基地を設置しました
グリーンランドはアメリカにとって戦略的に重要な島で トランプ元大統領もアメリカによる購入を検討したようです
このチューレ空軍基地で事故が起きたんです アメリカ軍はチューレ空軍基地へのミサイル攻撃を目視で確認できるように
またすぐに反撃できるように b-52爆撃機を常時上空に待機させていました
なぜ上空に爆撃機を待機させないといけないかというと 少し説明が必要なのですが
当時はミサイル発射というのを上空から監視する能力が非常に限られていたので
基地が攻撃を受けて消滅したといった場合に 本国から見ると何か通信経路が故障して基地が見えなくなったのか
本当に攻撃されて基地がなくなったのかわからないので 上空に常時飛行機を飛ばしておいて
本国と通信ができるようにしておく必要があったというのが1点と それからいつでも反撃できるんだぞという姿勢を示しておく必要が
特に米ソ冷戦真っ只中でしたからあったというわけですね また時代背景としてソ連側のプロパガンダが非常に成功していて
アメリカ側が必要以上にソ連側のテクノロジーに脅威を覚えていたということもあったのかもしれません
話は中列空軍基地の上空へ戻ります 1968年1月21日
記録によると東部標準時15時22分なのですがこれはグリーンランドの現地時刻では16時22分になります
飛行中の b 52爆撃機は火災による非常事態を宣言します 飛行機内で火災があったんですね
爆撃機の乗組員たちは機内火災を消し止めることができずついに期待を捨てて脱出する ことにしました
7名の乗組員のうち6名が脱出に成功しているのですが1名は脱出時に亡くなっています そしてですねこの墜落した b 52爆撃機
B-28水素爆弾の事故
なんと4発もの b 28水素爆弾を積み込んでいました
水素爆弾というのは英語で言うと水素がハイドロジェンで爆弾がボムなので ハイドロジェンボムっても通じるのですが通称はサーモニュークリアウェポン
熱核兵器という風な呼び方をします まあ b 28水素爆弾あるいは b 28熱核兵器というものが4発積み込まれていたわけですねこれが
爆撃機の墜落に伴って第一に叩きつけられたということになるんです この強い衝撃を受けた4つの爆弾
核爆発こそ起こさなかったものの 起爆用の爆薬が爆発し周囲を広範囲に核汚染しました
b 28水素爆弾はプライマリとセカンダリの2つの部分に分けられます セカンダリの方が水素爆弾のコアで
プライマリは セカンダリを起爆するためのもう一つの爆弾なんです
セカンダリが水素爆弾のコアそしてプライマリ起爆用の爆弾なのですがこちら 中身がなんと原子爆弾なんです
ということは原子爆弾を使って水素爆弾コアを起爆するというね 2段階の爆弾なんですね
プライマリの方なのですがこれは長崎に投下された原爆ファットマン これとほぼ同じ構造だと考えられていますここらへんはですね情報が開示されていないので
推測するしかないんですが もしこの長崎型の原爆ファットマンと同じ構造だとすると中心部には
放射性のプルトニウム239という物質 あるいは放射性のウラン235という物質のいずれかが使われていたと考えられます
ブロークンハローの核兵器紛失事故
ウラン235というのは日本の原子力発電所でも使われている物質なのですが 核兵器に使われるウラン235というのはずっと濃度の高いものです
セカンダリーの方なのですがこちらも推測するしかないのですがおそらくは ウラン238こちらは劣化ウランですねこの劣化ウランでできた筒の中に
重水素かリチウムという物質を詰め込んだ構造ではないかと言われています どちらもですね放射性は低いのですがプライマリが一旦起爆するとそれぞれ
強烈な放射性物質へと変化していきます 一言で言うと b 28水素爆弾というのは放射性物質の詰め合わせ
ということになります 1968年の事故で墜落したのはこの4発の b 28水素爆弾だったのですが
そのうち3発 回収されています残り一発のプライマリーも回収されています
しかしセカンダリー1個が未だに行方不明なんです 今年は2023年ですからもう55年もの間見つかっていないことになります
また回収された3個のセカンダリーも破損していたようでおよそ15%のウランが未回収と 言われています
現場の放射能汚染に関して デンマークのリッシュ国立研究所のメンバーらは
事故由来のウラン、プルトニウムは回収から検出可能であるものの人間に対して大きな影響はないと結論づけています
とはいえですね4発の水素爆弾のうち 1発でも起爆していたとしたら
駐留空軍基地は跡形もなく吹き飛んでいたでしょうし それによる核攻撃と勘違いしたアメリカ軍は直ちに
報復攻撃を仕掛けたかもしれません むしろその報復攻撃を行うための任務だったわけですから
当時米蘇艦のホットラインというものもなかったことを考えるとこれは非常に 危険な
状況だったというふうに思われます 日本に暮らしていると日本は唯一のあるいは最後の戦争による被爆国という考え方をして
しまいがちです しかし
日本で核兵器を使用したアメリカ兵もまた被爆しています それに戦闘状態になくても核兵器事故は起こるんです
駐留空軍基地はグリーンランドにありますがグリーンランドはデンマークの自治領に 当たります
こう考えるとデンマークも被爆国と言えるでしょうし 核兵器の紛失事故起爆事故もそれぞれ過去10回以上発生しているんですね
これ核実験による放射の漏れを除いた数です 事故のリストを見ていると
よくぞ人類は生き延びたなぁと感心さえします 核兵器事故のあった国を見てみると
カナダ イギリス
モロッコ 韓国
ノルウェー アルジェリア
スペイン ロシアと並んでいます
これらの国々も軍事的な被爆国と言えますし まあ少し視点を遠くに置くと
地球上のあちこちで核兵器事故が起こっているので 地球そのものが被爆惑星と呼べるのかもしれません
アメリカ軍は1968年に核兵器を搭載した b-52爆撃機による上空待機を中止しました
もちろんソ連の脅威が想定よりも小さかったということもあるのでしょうが 味方を危険に晒しすぎたということも理由になるでしょう
エストニア上空を旋回した b-52爆撃機が核兵器を搭載していたかはわかりませんが
まあこういった過剰な光景脅しは相手のみならず味方をも危険に巻き込むこと そして地球全体を危険に晒すことを
僕たちは伝えていかなければならないんだなぁと思います
というわけでこのエピソードではブロークンハローについてお話をさせていただきました
核兵器に関する考察
ジョン・トラボルタ主演の映画ブロークンハローをご存知のリスナーの方もおられると思います
僕もこのエピソード収録後に amazon プライムでもう一度見ようかなと思っているのですが
この映画も核兵器紛失事件を扱ったものです このエピソードでお伝えしたかったのは核兵器を持っていれば使ってしまう恐れがあるという話ではなく
核兵器を持っていれば事故を起こしてしまうというお話なんですね
僕自身は人類が核兵器を持ち続けることには反対なのですが
ただいきなり核廃絶ということも難しいでしょうから 警告を発していきたいと思っているんですね
核兵器をいきなり使うということはロシアのプーチン大統領でもさすがに難しいかなとは思うのですが
ただ事故というのは意図に反して起こるわけで持っている以上起こる可能性はあるわけですし
過去の事例を見てみると事故というのは起こるものなのですね
でこれはもう取り扱う人がどれだけ注意をしても事故は起こるということになります
なので事故を起こす前に一つでも多く解体をしていくということが重要になるんじゃないかなと思います
で核兵器ではないのですが僕自身も工業製品を設計しまたその設計方法を学生と教えていく立場ではあるので
人が作るものこれ英語ではアーティファクトというふうに呼ぶのですがこのアーティファクトを設計する時は必ず
バラシ方を考えて設計しなさいというふうにね 教えていきたいなぁと思います
こんな小さなことが人類の平和にどれだけ貢献できるかはわからないのですがただ一人のエジニアとして
後輩に伝えていけることはこういうことなんじゃないかなと思います それに僕自身非常に小さな力ではあるのですが社会活動家として
核兵器を一つでも 地球上から減らしていく活動をできればと思います
アメリカ人ジャーナリストアリビーザーとのエピソード
実はですねこういった核兵器排泄運動に取り組んでいるアメリカ人ジャーナリストアリビーザーとですね
昨日一緒に食事に行っていたのですがまたまたまね来日して長崎に来ていたので 一緒に会っていたのですが
彼はですね彼のおじいさんが 広島そして長崎の原爆投下の時に上空を飛んでいたエンジニアだったんですね
広島長崎に投下された新型爆弾というのはこれ上空で爆発する必要があったので当時米軍としては最先端の
地上からの距離を測るレーダーというものを搭載していたのですがそのレーダーを操作するエンジニアが必要で兵士ではなく
エンジニアを一緒に登場させていたということなんですね
でこの爆撃機の操縦者そして爆弾のオペレーターたち
彼らも原子爆弾というものを知りませんでした したがってですね
我々日本人は地上で被爆をしていたわけなのですがそのアメリカ人たち軍属も上空で被爆をしていたんですね
もちろんその時のエンジニアたちそしてオペレーターたちは新型爆弾ということを知らされていませんでした
そしてその3世孫にあたるアリたちもアメリカで育ったわけなんですが 日本における核兵器使用というのはアメリカの学校ではこれは抵抗を止めない日本軍を
降伏させるために必要な措置だったというふうに教わっていたのですがアリが大人になって知ったことはその爆弾が民間人に対して使用されたということだったんですね
彼は大変ショックを受けてやがてフォトジャーナリストになり 日本にも取材に何度も来るようになったわけです
その間の経緯というのは僕がプロデュースに関わらせていただいた TEDx京都そしてテデックス再開で紹介をさせていただいています
よかったらですね youtube であるいは TED.com でアリビーザーというふうにね検索していただくと彼のトークを見ていただくことができます
彼が活動していたアイキャン核兵器廃絶キャンペーンは2017年にノーベル平和賞を受賞しています
TEDカンファレンスの紹介
日本は被爆国としては唯一でもまして最後でもないとは思うのですがでも最初の被爆国として
世界に核兵器廃絶を与えていく 多とないポジションにはいると思うんですね
もちろん核兵器を廃絶しようというのは奇麗事なのですが奇麗事であるが故に
誰かがいつも言い続けないといけないことなのだとも僕は思います
さて今年の TED カンファレンスが4月17日から21日にかけて
カナダのバンクーバーで開催されます 僕もおよそ10年前にこの TED カンファレンスに参加させていただいたのですが
今年もですね魅力的なラインナップが上がっています まあ興味のある方はですね
ted.com で2023年のカンファレンスを見ていただきたいのですが こちらをですね
オンラインで動画を一部セレクトして共有したいなと思っています 日程はですねまだ決めていないのですが4月29日にできればなぁと思っています
youtube live を検討していますこちらはですね録画を残さずに youtube live だけでお届けできればなぁと思っているのですが
あのすでにねアメリカ TED からはライセンスを取得しているので あとはもう僕が準備するだけなのですが
ご興味があれば概要欄そしてですねメールでお送りしているニュースレター steam ニュースの方を見ていただければと思います
最後になりましたが今週もですねたくさんのコーヒーの差し入れをいただきました 本当にありがとうございます
お相手は steam.fm のイチでしたではまた次のエピソードでお会いしましょう
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(字幕視聴ありがとうございました)
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