1. ストーリーとしての思想哲学
  2. #52 ユートピア思想家フーリエ3
2024-01-14 04:43

#52 ユートピア思想家フーリエ3

空想的社会主義者とも呼ばれるシャルル・フーリエを紹介します。

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ストーリーとしての思想哲学
思想染色がお送りします。
フーリエのバチクソ強い思想が1800年代に流行って、ファランジュが建設されていたという話の続きです。
そもそもなぜ共同体を建設するのかというと、
社会全体がギスギスしていていがみ合っているのは、
富の浪費や利己心による対立関係によるもので、
それは各家族のように分離している各世帯が個別に整形を立てていることに起因すると考えられたからでした。
富の浪費や利己心を抑えるために、その解決策として共同体の設立を提起したわけです。
これは結構当たってると思うんですよ。
マルクスはフーリエの後に出てくる人だから、後から答え合わせする格好ではあるんですけど、
マルクスもやっぱり似たようなことは言っています。
人間同士がいがみ合うのは、人間が農村から都市部に出てきて、分離する形で住むようになったからだってマルクスは言ってるし、
僕は別に共産主義者じゃないけど、この類的存在みたいな考えは、まあそうだなって思います。
で、フーリエのこのような提案は1840年代から1850年代にかけて、
アメリカで数多くの共同体モデルが作られるほどでしたから、その影響は大きかったと言えます。
しかしそのコミュニティが維持されるために、
やってみたら全ての構成員たちが1日15時間以上の仕事に従事しなくてはならなかったなど、気丈の空論感も強いです。
実験的にやってみたことは評価するべきだと思いますが、
あとは普通に資本が不足して貧しくなっちゃってダメだったそうです。
豊かな共同体にするならお金を稼ぐというのも大事なわけだけど、
フーリエは農業中心の共同体を提案しましたから、
本来は時代背景的にも工業中心にするべきだったっていう批判があります。
はい、一方でそれなりにうまくいったファランジュもありました。
ゴダンのファミリステールって言うんですが、建築が好きな人とかは知ってるかもしれません。
フランスの北の方にあるギュイズという町にですね、
起業家のゴダン、ジャン・バティスト・アンドレ・ゴダンという人が、
フーリエ主義を改良しながら作った共同体がこのファミリステールです。
時代的には1858年から20年かけて作られた、いわば労働者のための共同住宅団地です。
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この住宅団地はかなりいい作りをしているから、社会宮殿とも呼ばれるそうです。
で、このファミリステールは結構うまくいって、1950年代まで産業的に発展しました。
ゴダンはストーブや台所用品を製造する会社を経営していて、
まあ身も蓋もなく言えばこれが儲かってたからファミリステールもうまくいっていたと言えるのだけど、
今はですね、一部が市の所有になって、フランス文化省による歴史記念物の指定を受けて補助金を受けながら運営されています。
それにしても、フーリエの思想の面白さもそうですけど、思想っていうのは影響力がすごいですよね。
ゴダンのストーブってすごい有名だし、日本でも普通に今でも売ってますからね。
そんなでかい会社の創業者の死罪を投じさせて、死ぬまでファミリステールに住んでいたということだから、
まさに人生を投じたと言っても過言ではありませんが、
それだけ思想っていうのが、人生を捧げてもいいと思えるほどの魔力を持つということですね。
ということでフーリエについてはここまでです。また次回もよろしくお願いします。
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