『人類と気候の10万年史』の紹介
Sounds by monolith、こんにちは。 今回はですね、最近本読んだ中で面白かったやつです。
講談社のブルーバックスシリーズのですね、 『人類と気候の10万年史』副題に、過去に何が起きたのか、これから何が起こるのかという書籍です。
著者は中川たけしさんでいいのかな。たけしさんという学者さんですね。 立命館大学の
高気候学でいうのかな。古い気候学っていうことですね。 の研究センター長を務められている方で、
高気候学と地質年代学っていうのを研究されている方のようです。 存じ上げなかったんですけど、この本自体は講談社の科学出版書を受賞していると、
帯に書いてあるんで、きっとすごいことなんでしょう。 ブルーバックスっていうこのシリーズ自体は、なんか科学を楽しく
伝える本みたいな感じのシリーズですな。 新書版の本なんだけど、たまたま何かで見かけて面白そうと思って撮ったんだけど、
この本の内容自体は、 日本の周辺のですね、
年代を地質の層から見て、 地球の気候がどうであったかっていうのを探っていくみたいなことを
伝えている本なんだけど、いやなかなかね面白くてというか、 この分野について別に知識があるわけじゃないから、ただ気候変動の話とかっていうのは
すごくトレンドなテーマではあるし、
環境とかの話っていうのは経済の部分とかも結びついて、 今、世界的にそれによって投資が集まったりとするということがあるぐらいですね。
一般的なテーマではあるので、ちょっと読んでみたんだけど、面白いね。 最終的に未来予測とかそういう話のところに行くんだけど、
どちらかというと、気候変動ってなんとなく自分のような素人からすると、 知らない怖さと、あとすごく強硬に気候変動の危険性を訴える人がいるみたいな、
特に世界でね。ヨーロッパとかだと、この気候変動の訴えっていうのは大きかったりするから、過激な考えで
環境について訴える人がいるとかっていう文脈が出てきたりするんで、 なんじゃろうなーという、ちょっとこう
第三者的な感じであったりはするんだけど、 この本はね、結構
その辺の
ちょっと強めの環境思想みたいなところに踏み込んでいったりとかっていうような本じゃなくて、
この先生がやられていることっていうのは、湖の底の地質。
地質を見て、どんどん堆積していくわけですよね、湖っていうのは。 その地質の層によって、この年代のこの層にこういうことがあるっていうことは、
その時の地球の気候っていうのはこういう時期だったんだ、みたいなことをこうやっていくような研究をされている方なんだけど。
要は年輪みたいなもんだよね、木で言うと。 木の成長がいっぱいする時の年輪の幅と、あんまり寒くて木が成長してない時の年輪の幅が違うとかっていうのがさ、
木の年輪からもわかるように、ああいうのと同じように地質の層によってその時何が起こっているのかっていうのを研究していくみたいなテーマらしいんだけど、それで素人の私にもなんとなく面白いと思うぐらいには噛み砕いてくださっているような話なんだけど。
今の地球、今ってNOWなんだけど、人類ってものが生まれてきてからのこの何万年? ホモサピエンスのこの何万年っていうさ、世界っていうのはさ、地球っていうすごいもっと長いスパンのものからするとさ、大体地球は寒いらしいんだわ。
この本の中だと氷期、氷の期間っていうふうに書いてある。氷期、氷河期みたいなことなのかね。それがずっと続いてて、10万年に大体1回ぐらい、その氷の期間っていうのが暖かくなるわけよ。温暖な気候になるわけ。
そこのちょうど温暖がしばらく続く、安定した時期にたまたま人類っていうのが今いるよ、みたいなことなのよ。それぐらい何十万年とかっていうレベルのスパンの話だから、ちょっとどうもないとこからあるんだけど。
ただ気候の変動っていうのは、そもそも今人間が住んでいる、住める環境っていうのが当たり前の環境ではないってことをこの先生は言ってて、「ああ、なるほどな。」という感じのことがあったりとかさ。そもそもさ、その10万年ごとになんでその周期で暖かくなっていくかっていうとさ、地球はぐるぐる回ってるわけよね。太陽の周りを。
その回ってるタイミングの周期によって、10万年2回かな?に超暖かくなる、暖かいところに行くタイミングがあって、その時は暖かくなる。で、その数万年が地球とか宇宙っていう規模になると、その数万年ってのはほぼ一瞬みたいなことらしくて。
だからその暖かい期間にいる今俺らみたいな話なんだけど、もっともっとそれを分解していくと、だいたいこの暖かい期間が10万年に1回だけど、その安定した期間もどれぐらい長さがあるのかっていうのをちょっとずつ分かってて、だいたい1個前の暖かい期間は2万年ぐらいあったかな?
農耕民族と狩猟民族の食料問題
だけどそのもう1個前だともっと短いとかさ。だいたい幅があるっぽいけど。っていうような話だったり。さらにもっと細かく、今の人間の歴史の感覚にもうちょっと近づけて、その歴史を見ていくとさ、狩猟民族とさ、農耕民族がいて。
農耕民族が米とか麦とかを作り始めるわけだった。地球上を。地球上たくさんそういうものを作ることによって、地球上のメタンガスっていうのが増えるらしいんだわ。このメタンガスが増えるっていうこと自体もそもそも温暖化というか、暖かくなることに寄与してるっぽいんだよ。
だけどそれによって、凶気って言われてる寒くてマジやべーっていう気感が来ないってこともあると。単純に温暖化が悪いとは言ってない。ただ激しく温暖化になるってことは、それはそれで人にとってはリスクがあるというか、っていうような時代かもねみたいな感じなんだけど。
要はさ、農耕民族が米とか麦とか作るってことはさ、みんなでさ、本来そこにあった色々な多様な植物とかをさ、単一の品質の方に寄せてるわけじゃない。米なら米が大量に採れる。麦なら麦が大量に採れるっていう土地開発をしてるわけだから。
それによってたくさんの人が飯が食える状態になる一方で、何か大きな気候の変化があることによって、大量にそこで人口が増えたりとかしてるわけだから、食べ物がたくさん取れてるっていう状態はね。
それによって何か大きな変化が起こった時にインプクトが大きくなると。それに対して採取・狩猟のようなね、色々な食べ物とかを、果物とか木の実とか、採取していくような生活っていうのは絶対的に取れる食料の量っていうのが少ないわけだから、
人口が爆発するような事態にはないが、人口が爆発して増えるみたいなことはそもそも無理なわけ。キャパがある一定の土地の中で生きられる人の数が、ご飯が増えないから、当然食えない人が多いからね。増えないっていうか。
その代わり、人口増えないけど、多様な食性がそこには残ってるから、例えば何かの気候の変化によって何か果物が取れないとか、木の実が取れないとかっていう時に、他の代替する何か食べるものが何かしらあるとかっていうのも、また採取とか狩猟の世界のことみたいなメリットだったりするらしいんだけど。
なんていうね、全然知らない事の価値観みたいなのがどんどんどんどん出てきて、面白いなという感じの本でございます。何十万年も前の話からさ、どんどん遡って、最終的には未来こうなるのかもね、みたいな話はしてるんだけど、はっきり言ってそこはどうでもよくて。
どちらかというと、この人類が、ホモサピエンスがさ、生きたこの何万年とかっていう生きてる今のこの状態の中でも、すごく気候が変化するわけ。それによって人口が増減したりはするわけよ。文明が終わったりとかさ、するんだけど。
とはいえ、その気候に合わせて人がなんだかんだたくましく生きてるってことを、この本ではなんか書いたって。なんかね、気候変動とか環境とかの話がちょっと遠い感じがするっていうのが、自分の感覚としてなんかどうしてもあって。自分の感覚にいまいちグリップしないなってところもちょっとあったりはしたのよ、正直。
だけどこの本読んで、なんかその長いスパンのロジックみたいなところも知れるし、地球規模のね、そういうロジックも知れるし、もっと近いところで産業革命以降にそういう稼ぎ燃料とかたくさん使って温度が上がるとか。
で、例えば年平均で1度上昇するとかっていうのはさ、いまいろいろ言われてるわけじゃない。もっと早いペースで何度も上がるんじゃないかとかね。だけど、こう、短絡的に見るとその年1度上がったところでどうなんやっていうような話はあるんだけど。
年1度上がるっていうことはさ、ずっと平均値だったけど、7日目にして7度上がっても年平均で1度上昇じゃない。わかるかな。
1週間あるとして、1週間昨年と同じ気温が6日間続いても、日曜日に7度上がったら、それは年平均1度上昇だから。それで7度上がるっていうのは、本当に実際そんな風に7度上がることがあるのかは別として。
それは人体にさ、急激な変化だからさすがに、俺でもわかるよね。人体に影響があると。例えば10度だったのが17度になったりとかっていうさ、その変化によって寒く感じて風邪ひいたりとかさ、急に温度上がって気持ち悪くなったりとかするしさ。
そういうリアルなところの感覚というのかな。手触りのある気候変動みたいなところの話が展開されていて、僕はすごく面白いなと。それがこの科学的なんだけど、自分は理系の人間ではないから、この難しい話ばっかりになっちゃうと本当にわかんなくなっちゃうんだけど。
地球の気候と人間の無関係
なんとなく自分の想像がつく範囲のことになっている本だなと思って、すごく面白く読めましたね。気候変動の変化のスピードとかさ、そういうのが大きな流れで、地球は氷の世界がほとんどだったけど、10万年に1回、暖かい時期がしばらく続くと。その時期に人間っていうのは生きてて。
それがいつ終わるかわからない。いつ終わるかわからないんだけど、今まさに自分がそうであるように、来年もだいたい同じような温度だろうとか気候だろうっていうのはなんとなく勝手に思ってるよね。バイアスがかかってるわけよ。
っていう世界に今、自分たちはいるんだなっていうことがわかって。なんかね、別に教訓を得るとかそういう話じゃないんだけど、自分の想像の幅が広がっていく感じっていうのは、想像が現実に近づいていって、過去の白黒の映像みたいなのにちょっと色がつくような感覚っていうのが頭の中に起こって、すごい面白かったですね。
はい、今回はですね。放誕者ブルーバックスのですね、2017年に初版が出て、今、2023年に16だから結構刷られてるんだね。
ずっと刷られてて、なんとか賞も受賞したってあった通り、おもろい本になってるかなと。人間がですね、なんだかんだ地球のいろんな気候に振り回されつつ、生きてきたダイナミックな感じっていうのを知れる面白い本かなと思います。
地球気候誌っていうらしいね、こういう本の種類。中川武さんのですね、「人類と気候の十万年誌放誕者ブルーバックスから920円で出ているそうです。」よかったらですね、読んでもらえばいいかなと思います。
本日は本の紹介でした。以上、サウンズバイ・モノリスでした。ありがとうございました。