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2024-07-09 09:00

二皿目_ホワイトアスパラと目玉焼き

二皿目_ホワイトアスパラと目玉焼き

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yunyantokyo
シェフ、二皿目のご紹介をお願いします。
matsui
二つ目の料理は、ホワイトアスパラと目玉焼きです。
yunyantokyo
それでは、いただいてみようと思います。
こちらは、どのようなお料理になりますか?
matsui
こちらの料理は、この時期になると、メニューに必ず入れる料理になっております。
毎年、微妙に作り方を書いています。
卵やアスパラの火の入り具合とか焼き方、
ソースの具合とかを研究しています。
アスパラも産地によって変わるのですが、
2月から6月くらいまで、いろんな種類のものが出ております。
yunyantokyo
料理のタイミングとか、そういったものが大切になってくるんじゃないかなと思うんですけれども、
何か工夫されているポイントみたいなのってあったりするんですか?
matsui
そうですね。アスパラの火の入れ方なんですけど、
一般的には茹でて目玉焼きを作るのが一般的だと思うんですけど、
僕は茹でるというよりは、フライパンの中で蒸し焼きにするという形をとっています。
その方が旨味が残って、プラスソースにも旨味を乗せられることができるので。
あとは目玉焼きの下を焼いてカリッとさせて、食感の違い。
あとは卵の火の入れ具合が硬すぎず、柔らかすぎず、気をつけて調理しております。
yunyantokyo
こちらのソースは材料とか特徴的なものがあるんですかね?
matsui
ソースは鶏の出汁ですね。鶏の出汁とバターですね。
先ほど言ったように同じフライパンで仕上げているので、
yunyantokyo
ホワイトアスパラのものもそこに乗っていると思います。
確かにアスパラの味が染み出ている感じがあるかなと。
matsui
最後に残ったソースをそちらのパンをつけて食べていただくと。
このアスパラというのは?
今時期はフランスのロワールさんのアスパラですね。
もうちょっと経ってから出てくるのが。
yunyantokyo
6月ぐらいになると逆にドイツのが始まってきて、もうちょっと太いやつが出てきますね。
奥にちょっとした苦みっていうんですかね?
matsui
そうですね。フランスさんとかイタリアもそうなんですけど野生っぽさというか苦みはあると思いますね。
日本だとあんまりそれがないので。
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yunyantokyo
季節の味って言うんですかね。日本だったら吹きの糖とかね。
matsui
そうですね。やっぱりこの時期の野菜なのでちょっといい苦みがあるかと思います。
yunyantokyo
この苦みと卵の甘みっていうんですかね。それがマリアージしている感じっていうんですかね。
アスパラの見分け方みたいなのってあったりするんですか?
matsui
そうですね。本当に出始めはすごく細いので、やっぱり僕はちょっと厚みがある方が好きなので、なるべく太めのものを選ぶようにはしていますね。
yunyantokyo
しっかり目玉焼きになっているんで。
なんかすごい面白いなと思いました。
matsui
ミラノフといってグリーンアスパラと目玉焼きっていうのが定番の料理ではあるんですかね。
yunyantokyo
そうなんですね。オムレツとかにしないでやっぱり目玉焼きなんですね。
matsui
目玉焼きですね。
yunyantokyo
すごく優しい味っていうんですか。やっぱりバターが出している味っていうのが優しさを現出しているんですかね。
matsui
最後パンにつけて食べる感じですよね。
そうですね。イタリアではお皿の残ったソースをパンでぬぐうことをスカルペッタって言うんですけれども、
日本だとちょっとはしたないイメージがあると思うんですけど、
イタリアでは逆にそれがこの皿が美味しかったっていう話になるので、
料理場でもソースが残ったお皿が来ると美味しくなかったのかなっていう。
yunyantokyo
うちのパンはどちらかというとぬぐう用のパンなんで、パスタのソースをぬぐってもらったり、お肉のソースをぬぐってもらったりっていう。
これは何ていうパンなんでしょうか。
matsui
これはホカッチャですね。
yunyantokyo
これは手作りですか?
matsui
はい。ちょっと重いので食べ過ぎるとお腹いっぱいになっちゃうんですけど。
yunyantokyo
ぬぐう専用のパンってことですね。
matsui
そうですね。あんまりそのまま食べるっていうよりはソースに合わせる。
yunyantokyo
ソースと相性が。
パンとこのソースの相性が。
そうですね。
ちょっとお腹いっぱいになっちゃうからちょっとずるいじゃないですか。
matsui
そうですね。結構詰まってるので。
ちょっとパスタに合わせてとか全体に合わせて使ってもらっていいかなと思います。
コンセプトとして、僕はやっぱり地味な料理というか家庭料理。
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matsui
うちの店名がクチナレジョナリオって言って、クチナレジョナレで地方料理っていう意味で。
自分なりのアレンジというか、一応コンセプトではあるので、
イタリア人に食べさせても恥ずかしくないというか、
イタリア料理だよねと言われるようなものでありたいなと思ってるんですけど。
これバターはフランスタンドバターですか?
yunyantokyo
これはそうです。
バターのこだわりみたいなのってあったりするんですか?
でも風味がやっぱり。
matsui
油っぽくないっていう。
イタリアってオリーブオイルみたいなイメージはすごくあると思うんですけど、
オリーブを摂れるとこはオリーブオイルですし、
虫がいるとこはバターですし、
もちろん近くにオリーブがあったり虫があったりって使うことはあるんですけれども、
本当の伝統料理というかところで言ってしまえばそうですよね。
虫がいないところであまりバターの料理っていうのはないですよね。
リグリアとかっていう一応北西っていうところがあるんですけど、
ジェノバ、ニースの隣とかなんですけど、
あの辺はやっぱりオリーブは有名なので、
ピエモンティアの隣なんですけど、
昔はそこの流通があって、
オリーブオイルを運ばれてっていうのはあったんですけど、
ピエモンティアはやっぱりバターを使う料理が多いですね。
なるほど。
大変美味しくございました。ありがとうございました。
じゃあまた。
よろしくお願いいたします。
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