【9月15日】ホルムズ海峡の迂回路・紅海入口。フーシ派が「支配」と主張
2026-09-15 07:38

【9月15日】ホルムズ海峡の迂回路・紅海入口。フーシ派が「支配」と主張

News Connect(ニュースコネクト)あなたと経済をつなぐ5分間

1日1つ、5分間で、国際政治や海外のビジネスシーンを中心に、世界のメガトレンドがわかる重要ニュースを解説。朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などにお聴きいただけるとうれしいです。

▼出演:

野村高文(Podcastプロデューサー/Podcast Studio Chronicle代表)

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▼参考ニュース:

BRICS summit 2026: What are the key takeaways?

https://www.aljazeera.com/news/2026/9/13/brics-summit-2026-what-are-the-key-takeaways

Houthis close in on Bab el-Mandeb as Saudi Arabia strikes back

https://indianexpress.com/article/world/houthi-attacks-in-yemen-red-sea-conflict-with-saudi-arabia-10875743/

Fighting in Yemen intensifies, and Houthis launch more attacks on Saudi Arabia

https://apnews.com/article/yemen-houthis-saudi-shipping-mandeb-90dc86201ef51410ebcdd913837d741d

Houthis claim attack on Saudi base as fighting flares with Yemeni forces

https://www.theguardian.com/world/2026/sep/13/houthis-claim-attack-on-saudi-base-as-fighting-flares-with-yemeni-forces

Who are the Houthis? How they could send oil prices surging even further

https://www.cbc.ca/news/world/houthi-explainer-9.7340370

Iran Update, September 11, 2026

https://understandingwar.org/research/middle-east/iran-update-september-11-2026/

'Everything Will Work Out': Trump Says Houthis Have Asked US Not To Intervene

https://www.ndtv.com/world-news/everything-will-work-out-trump-says-houthis-have-asked-us-not-to-intervene-12040108

Oil prices up over 2% following new strikes on Saudi, Strait of Hormuz

https://www.reuters.com/business/energy/oil-prices-jump-more-than-3-after-new-strikes-saudi-strait-hormuz-2026-09-13/

Trump tells Ukraine's Zelenskiy to stop hitting Russian diesel

https://www.reuters.com/business/energy/trump-tells-ukraines-zelenskiy-stop-hitting-russian-diesel-2026-09-13/

Oil Market Report - September 2026

https://www.iea.org/reports/oil-market-report-september-2026

▼Podcast Studio Chronicle公式サイト

https://chronicle-inc.net/


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サマリー

今月開催されたBRICS首脳会議では、イランとUAEの対立を乗り越え、中東情勢に関する宣言が採択されました。しかし、イラン情勢は依然として硬直しており、ホルムズ海峡の迂回路である紅海の入口、バブエルマンデブ海峡では、イランに近いとされるフーシ派が支配を拡大し、世界の海上交通に直接的な影響力を及ぼしています。これにより、ホルムズ海峡と紅海の両方が脅かされ、原油価格が高騰するなど、世界のエネルギー供給と物流構造に深刻な懸念が生じています。

00:05
おはようございます。 2026年9月15日火曜日、ニュースコネクトあなたと経済をつなぐ5分間、パーソナリティーの野村高文です。
この番組では、1日1つ5分間で世界のメガトレンドがかかるニュースを解説していきます。 朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などにお聞きいただけると嬉しいです。
BRICS首脳会議と中東情勢
さて、今月12日と13日にインドのニューデリーで第18回ブリックス首脳会議が開催されました。
ブリックスは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカを中心に、現在はイランやUAEなども加わった11カ国の協力枠組みです。
初日に採択されたニューデリー宣言は、アメリカ、イスラエル、イラン、ワンガン諸国のいずれの国名も挙げず、最大限の時制を関係国に呼びかける内容になりました。
これに対しては、踏み込み不足という声も一部では聞こえています。
ただ、今年5月のブリックス外相会議では、イランとUAEの対立から共同声明そのものを出せずに終わっていました。
名指しの非難を落とすことで、対立する両国を含めた全界一致にこげつけた形です。
さらに首脳会議の場では、イランのペジスキアン大統領とUAEアブダビのハーレド皇太子が会談しました。
戦争が始まって以降、両国で最高レベルの接触です。
宣言の中身が薄まった一方で、枠組みは機能したと解釈できるかもしれません。
紅海入口におけるフーシ派の支配拡大
そのイラン情勢は硬着が続き、ホルムズ海峡をタンカーが通過することは依然として困難なままです。
そして現在もう一つの被害となっているのが、航海を巡るイエメンの武装組織風刺派の動きです。
航海はアラビア半島の西側、アフリカ大陸との間に位置する海で、北はエジプトでスウェーズ運河に接続し地中海へ、南はバブエルマンデブ海峡を経てインド洋へと抜けます。
アジアとヨーロッパを結ぶ交通の大動脈です。
ホルムズ海峡が使えなくなったサウジアラビアなど湾岸諸国は、この航海ルートへのシフトを進めてきました。
そのインド洋側の出口、イエメンが面するバブエルマンデブ海峡で、イランに近いとされる風刺派が急速に支配を広げています。
10日に風刺派は、航海沿岸の中心都市、モカを制圧、翌11日には海峡のちょうど真ん中に位置するペリム島を掌握しました。
バブエルマンデブ海峡は幅およそ28km、ペリム島はこの狭い海峡を2つの航路に分ける位置にあります。
ここを抑えたということは、航海を行き交う世界の海上交通に対する直接的な影響力を手にしたことを意味します。
また風刺派は、隣国サウジアラビアの石油施設や民間施設への攻撃も行っており、サウジ政府によれば70人以上が負傷しました。周辺地域全体に広がっています。
フーシ派の背景とイランとの関係
そもそもこの風刺派とはどのような組織なのでしょうか。
イエメン北部のイスラム教シーア派の一派であるザイード派を母体とする武装組織です。
ただこの風刺というのは州派の名前ではなく、創設者とその弟である現在の指導者の仮名です。
彼ら自身はアンサール・アッラーという名称を使っています。
風刺派は1990年代以降、イエメン政府に対する反発から勢力を拡大してきました。
そこにイランが軍事支援と資金援助を行います。
イランの12イマーム派と風刺派のザイード派は同じシーア派ですが、競技は異なります。
州派的な連帯というよりもアフリカやサウジに対抗するという地政学的な利害の一致です。
風刺派は現在イランを中心とするいわゆる抵抗の数軸を構成し、国家ではないもののイエメン政府軍に劣らない軍事力を持つとされます。
アメリカなどはテロ組織に指定しています。
イエメン内戦とサウジアラビアとの代理戦争
その風刺派が主な敵としているのがサウジアラビアです。
2011年アラブの春に伴ってイエメンで政治が不安定化しました。
2014年の9月には風刺派は首都サナーを占拠し、政府側との衝突が本格化しました。
これに対してイランの影響力拡大を警戒するサウジアラビアが、15年3月からアラブ有志連合を率いて軍事介入を開始、
サウジが支える政府側とイランが支える風刺側による代理戦争が始まります。
2022年4月の国連の仲介による定戦で一旦落ち着きを見せましたが、今回大規模な戦闘が再燃しました。
国連のイエメン担当特使グルンドバーグ氏は、4年以上続いた比較的平穏な状況の終わりを事実上意味すると発言しています。
米国による介入拒否とフーシ派の意図
そのサウジアラビアのムハンマド皇太子は10日にトランプ大統領に少なくとも2回電話をかけ、風刺派への攻撃を要請したと報じられました。
しかしトランプ大統領はこれを拒否しました。
12日には訪問先のアイルランドダブリンでトランプ氏は風刺派の側からアメリカと戦うつもりはない介入してほしいと連絡があったと記者団に語っています。
アメリカは当面新たな直接的軍事介入には慎重な姿勢です。
風刺派は7月にサウジアラビに対する海上封鎖を宣言しました。
今回も標的とするのはサウジ戦績のみで他国の船の航行は安全だと表明しています。
ただそれが守られる保障は現時点ではありません。
中東の石油輸送ルートへの脅威と原油価格高騰
アメリカのエネルギー情報局EIAによりますとホルムズ海峡は世界の石油消費量のおよそ20%が通過する世界で最も重要な石油のチョークポイントです。
そしてバブエルマンデブ海峡も同じ基準でおよそ5%です。これはホルムズに続く規模です。
さらにサウジアラビアがホルムズを迂回するために使ってきた東西を結ぶ東西パイプラインも止まりました。
10日の朝にリアド州とメディア州の区間がドローン攻撃を受け、11日に稼働停止が発表されたのです。
輸送能力は日常700万バレル、無人機はイラン国境に接するイラクのマイサン州から飛来したとみられ、イラクは調査に着手しました。
現時点で封鎖派の関与は分かっていません。
サウジはイラク首相の要請を受け当面は報復しない方針を示しています。
これらを受けまして原油価格は数ヶ月分に1バレル100ドルを突破し、その週だけで8%以上値上がりしました。
ホルムズ海峡も航海の出口も通れないとなれば、サウジの石油をアジアに運ぶにはアフリカ最南端の希望峰を守る長距離ルートしか残りません。
中東の2つの重要な海峡が同時に脅かされる事態は世界のエネルギー供給と物流の構造に直接響きます。
もちろん日本にとっても大きな懸念材料です。
ディーゼル燃料高騰とトランプ大統領の発言
今アメリカではディーゼル燃料経由の価格が高騰しています。
11日には全国平均が史上初めて1ガロン6ドルを突破しました。
前年の同じ時期と比べておよそ6割高くなっています。
これについてトランプ大統領は13日に滞在先のアイルランドで、ゼレンスキー大統領はロシアの政治を叩くのをやめるべきだ、経由不足を招いていると発言しました。
確かにウクライナの供給を受けたロシアが国内供給を優先して7月に経由の輸出を禁止したのは事実です。
ただIEA国際エネルギー機関が11日に公表した月報によりますと、8月のワンガン諸国からの経由ガスオイルの純輸出は、戦争が始まる前の2月のわずか4分の1程度に落ち込んでいます。
そして2月時点ではワンガンとロシアの合計で世界の海上取引のおよそ45%を占めていました。
つまりIEAはウクライナ側の要因と中東の要因の両方を挙げています。
トランプ氏の言い分は一部では間違いではありませんが、より大きい方の原因、それも自ら深く関与しているイラン情勢には触れていません。
まずやるべきことはそちらの解決ではないでしょうか。
番組の締めくくり
ニュースコネクトお相手は野村高文でした。
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それでは良い一日をお過ごしください。
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