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2021-11-20 23:35

#7|Painted Blank "Stephan" について

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SLOW&STEADY Podcast [Backyard To Closet] by OKAZAKI / SAKU / YOHEI

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ここは、とある町にある小さなセレクトショップ、SLOW&steady。
国内外からセレクトされた洋服に囲まれた店内は、今日もたくさんの人で賑わっていましたが、
閉店間際、今はBGMだけが響いています。
いや、店の奥から誰かの声が。
そう、今日も店主の岡崎が残業がてら。
ああでもない、こうでもないと、洋服話に花を咲かせているのです。
フィッティングルームのさらに奥、SAF ONLYと書かれたその先にある、狭くて小さなバックヤード。
今日もこのバックヤードから、あなたのクロセットへとお届けします。
一応ホームページには商品の説明なんかも書いているんですけど、
言ってもね、やっぱりちゃんと口で届けたいというか、ちゃんと説明したいなと思って、
今日はステファンについて、説明できたらなと思っているんですけどね。
このステファン、見られている方も多いと思うんですけど、
スタンドカラーシャツですね。
スタイルとしてはかなりスタンダードなスタイルのシャツになっていて、
特徴としては、やや見幅をゆったりしたシルエットに対して、
着丈の設定を短くも、それも短くもなく長くもなくて、
すごいそれも何回も何回もやり直したんですけど、
短すぎると年齢重ねて着づらいし、長すぎても着方が難しいので、
一番気づいたら着れるっていうシャツが作りたくて、作ったもので。
そこを狙ったってことですか。
ディティールの特徴としては、スタンダードなシャツに対して袖の着け方、袖口。
結構特徴できてるじゃないですか。
袖口、袖の仕様っていうのは、どっちかっていうと結構、
フランスもアメリカもあるんですけど、ヴィンテージとかのカバーオールとかね。
ワークジャケットの袖っていうのを着けたんですよね。
そうですね。古いヴィンテージのディティールの中で、
袖の仕様の中で一番僕の中でロールアップしやすくて、
着やすいっていうのが、この袖すごい嬉しいなっていう袖があるんですよ。
その袖をシャツに着けてみたっていうか、一見チグハグな感じにも見えるんですけど、
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実際着ていただくと、袖丈もちょっと短く作ってるんで、
その上からコート着てもいいし、
自分がロールアップ、先週ちょうど話したけど、
あの話から見て。
それを店頭でずっと販売してると、どうやって折ったらいいんですかっていう質問がすごく多くて、
それに対して、それぞれ自由にやってくださいっていうのが本来の洋服の形なんやけど、
ペインティッドブランクっていうブランドのコンセプトとして、
無色透明なものを塗るっていう、色をつけるっていう。
ペインティッド。
一応基本ベース、僕の思う正解に近いものを提案するから、
そこから先は自由にやってよっていうのがあるんで、
その袖にして、ステッチが入ったところからしっかり折っていただくと、
パキッと折れるし、
一折でも二折でもすごいバランスよくなるように作ってます。
あそこめっちゃ綺麗にパキッと折れてたんですね。
そうそうそうそう。
さらに最大の特徴的なのは、やっぱり使用してる生地なんですけど、
生地、そうですね。
あれ生地は?
リネン。
リネンですね。
良かった。
リネンリネン。
使ってるリネンっていうのは、なぜリネンかっていうと、
コットンも好きやしウールも好きやしなんですけど、
リネンのシャツって、僕の中で一番一年中着てるんですよ。
着てるイメージで、もともと日本古来の一番古い歴史のある素材なんやけど、
シワになりやすいとかっていうこともあって、
やっぱりコットンが出てきてから押され気味な。
主流ではない。
個人的には僕すごい好きな素材で、
さらに使ってるのはフランスの北西部にあるノルマンディ地方っていう、
本当にアサの産地。
世界的にアサのすごい産地で有名な名産地。
名産地って言い方おかしいけど、産地となってるノルマンディ地方で、
ノルマンディ地方って基本的に気温の温度差がすごい低い。
一定。
一定ではないけど、気温差が少なくて、
もともとアサ、すごいヨーロッパのアサって最高品質って言われるけど、
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それを作るためには海沿いであったりとか、
気温差が少なかったりとか、
あと風の吹き方も緩やかだったりとか、
雨と日照時間も必要やから、
日光、晴れと雨のが結構ちゃんとはっきりパキッと分かれたような。
アサにとってめっちゃ高条件。
そう。だからすごい良いアサが作れるんやけど、
そのノルマンディ地方で作られたアサを日本に持ってきて、
記事にしたんやけど、その記事にしたのが静岡県の浜松市。
それも棒関とかで有名ですね。
そこで記事にして、
名古屋県、愛知県。
名古屋県なんや。
うんって言いそうになったら危ないですよ。
疲れてる疲れてる。
今日大変でしたね。
愛知県の美衆っていうところで、
スミゾメをしてもらった記事です。
美衆っていうのも着物とかでも有名やし、
静岡の浜松にしろ美衆にしろ、
そういう洋服にとってはすごい良い工場さんがたくさんあるエリアなんですね。
そこで作られた記事を作る。
40番手っていう。
アサで言うと大体25から80ぐらいが一般的にいろんな使われるんやけど、
数字が大きくなればなるほど太くなるよね。
細くなればなるほど記事にした時に薄かったりする。
すごい繊細な記事になるんやけど、
そのちょうど間ぐらいの40番手っていう。
そこまで薄すぎず厚すぎずの記事を使いました。
確かに。
一年中着れるとかそこら辺を意識して。
個人的には夏やからリネン、冬やからウール。
当然そうなんやけど、
僕は一年中ずっと着れるものが好きで、
選択肢を多くしたくないっていうのがあるから、
一年中着れるものっていう。
単純に簡単に言えばコットンとかもそうなんやけど、
朝のシャツで、リネンのシャツで一年中着れるものを
作りたくて作ったっていう感じかな。
で、そのスミ染めをやったのも。
なんでスミ染めチョイスの理由?
スミ染めも僕は日本で日本人やし、
日本のどいなかですよね、徳島でやって、
20年洋服やってきて、
アメリカのものもヨーロッパのものも見てきて、
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日本の素晴らしいものも、
僕なりにね、まだこれからいろいろ見ていきたいけど、
やっぱ日本人、僕から見たヨーロッパの洋服とか、
っていう表現がすごい好きで、
僕が描かしかった50年代のフランスの和っ子とかあるんやけど、
黒シャンっていう、ブラックシャンブレーの。
たまに着るんやけどね。
ブラックシャンブレーの生地で、
すごい質感とか色のごま塩っていうか、
チャコールグレーでムラッケのある表情がすごい好きで、
それをそのまんまブラックシャンブレーを使ってっていうのも
考えたんやけど、そうじゃなくて、
もうちょっと、それじゃそのまんまやから、
そのまんまっていうかもうちょっと品のあるというか、
どんな人にでも着てほしいなって思った時に、
スミゾメって一個一個微妙に個体差があるよね。
で、ムラッケもあるんやけど、
それがすごい良い生地と合わさることで、
すごい品のある表情っていうか、
特にスミゾメっていうのも、
日本が古くからやってきた伝統的な染め方やし、
藍染めしかありね。
やっぱどんどんやる人が少なくなっていく現状もあるし、
そんなのもあって、
スミゾメで何か作りたいなっていうのは前から思って、
スミゾメで成立して、
僕が着たいなって思えるのがシャツだった。
で、最大の難しいところで、
色落ちっていうのが激しく出るんだよね、スミゾメって。
ファーストでサンプル作った時に仕上がった生地が、
手でこするだけで結構色が出てしまって、
工場さんとかと話したら、
スミゾメってこんなものですよ、みたいな感じだって。
いやでもこれじゃちょっとなかなか、
どんな人にもってほしいってなるのに、
やっぱなかなか色落ちってなると難しいよなって。
どうにかしてくれんすかっていう話を工場さんと話して、
表面に色留め剤っていうのを打つんやけど、
その打つタイミングと打つ回数を1回増やしたり、
ちょっとずらすことでいけるかもしんないですね。
ちょっと強くなるかもしんないですねっていう話をして、
じゃあ試してみてくださいって言って試してもらって、
当然仕上がった生地が全然落ちにくいわけよ。
僕試しに白のTシャツとかで丸一日着てみたりとか、
色々やってみたけど、今んとこついてない。
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ただ全くつかんもんじゃないから。
多少は色が出るっていう前提で考えてほしいんやけど、
通常のスミ染めよりは全然強くできてるっていう感じかな。
色留め剤打ったらまた表情とかもちょっと変わるんじゃない?
いやほぼ変わらん。それはもう無色透明のコーティングみたいな感じだから、
もともと生地をスミで染めた時に、
ちゃんとパチって真っ黒に染まらんからムラは出るやん。
そのムラをある程度活かしたまんまコーティングするっていうイメージかな。
でもそのコーティングもそんなに天然のものに対して強いもの使えんから、
多少は出るよ。
でも今んとこ僕は全然色ついて困ったこともない。
でもどんどんどんどんそれが出てきた時にかっこいい。
よくエイジングしていくし、
プラス強度とかも考えて色々悩んだけど、
やっぱりぬい糸。ぬい糸も全てメンなんで。
ボディの退色とともにぬい糸も退色するようになってて。
エイジングもすごい確かに楽しみそうな。
ずっと着たみたいなシャツの質感には仕上がったつもりなんやけど、
これから先も楽しめるっていう一着にはなったんじゃないかなと思います。
Tシャツの時は裏返しても干してる時にも綺麗な縫製を心がけてるみたいなのを
一覧の説明書にも書いててたと思うんですけど、今回の縫製っていうのは。
それはコンセプトとして裏返しても美しいっていうのはもちろんあって、
初回得点の人には説明書が作って説明したと思うけど、
そこにはちゃんとどこで縫ったっていうのも書いてるんですけど、
岡山県のワイヤードさんっていう、
すごい真似せんのね、シャツだけやってる工場さんで作ったんですけど、
その社長さんに言ったのは、
誰が見てもわかるように縫製の良し悪しって、
多分やってる人しかわからないんだけど、
やってる人が見て、ここまでやるっていうやつで言ってくださいって。
なるほどね。
理念ってやっぱりシワになりやすいし、裾が反りやすいから、
できるだけ細く折り返して縫ってもらいたいとか、
そういうことも細かく説明した上で、
いせこみとかっていうね、スーツとかによく使う技法なんですけど、
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平面的に縫っていくんじゃなくて、
カーブをかけて手で伸ばしながら縫っていく方法とか、
全部本縫いっていうか、装本縫いっていう縫い方で縫ったんですけどね。
本当に日本屈指のシャツメーカーさん、シャツの工場さんで、
徹底的にこだわって縫ってもらったっていうのはありますね。
あとはやっぱり、それでいうと、
その縫って、染めたものを縫ったんだけど、そこに負けんボタン。
その表情に負けないボタンってなんだろうって考えて、
すごいボタンを、ボタン選び結構時間かかったけど、
本水牛っていう、水牛の本当に骨なんですけど、骨っていうか角ね。
角で作られた14ミリのボタンを使ったんやけど、
それも天然のものやから、
経年変化まではいかんけど、ちょっとくすみが出たりとか、
一個一個個体差があったりとか、それも変化していくから。
14ミリ?
通常13ミリが多いんやけど、シャツとかって。
ちょっと大きいんかなと思って。
でも14ミリっていう品番自体が結構少なくて、選択肢が。
その中で最初選ぼうかなと思った中にはなくて、
13ミリで行こうかなって選択肢が多いから、それで行こうかなと思ったけど、
どうしてもちっちゃく感じて、探して探して、
そのボタンがあったんでそれにしました。
で、やっぱりそこまで一作目もそうやけど、
やっぱり何かしらの今の現状、洋服の。
前もこのラジオで言ったけど、環境の問題とかっていうことも
やっぱり少し頭に入れて洋服作りたくて、
水牛ボタンっていうのはプラスチックとかを使用せんから、
そういう観点でも結構環境を改めて注目されようシリーズのボタンですね。
天然ね。
最後シャツのカットは意図的なもんなんですか?
意図的っていうか、それも結構何回もやり直してんけど、
ボックスカットでもなくて、
シャツのカーブがきつすぎると着るときすごい着にくかったりとかするから、
袖口同様ちょっとジャケットライクじゃないけど、
パッと羽織りやすいカットっていうのはどんな感じだろうなっていうのがすごく模索して、
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かなりカーブを緩くして作ることで、
インナー選ばず着やすいっていうのはできたかなっていう感じかな。
いろいろラウンドで作ってみたりもしたんですか?
最初結構全然違う形でできて、
長いなとかこのカット難しいなとかってなって何回かやり直して、
で僕なりにそれこそサンプルにマジックルビューって書いて、
工場さんに送ってとか、
そういう手探りでやってみた感じやな。
だからこれが一番かっこいいとかっていうことを言いたいわけでは全然なくて、
でも自分の経験からしかやっぱりそのものって作れんと思うから、
僕しか経験できてない、たくさんのお客さんとか通していろいろ聞いた質問もそうやけど、
そういうことをいっぱい頭にストックしておくから、
そういうのに対しての答えっていうか、
自分なりの答えみたいなのを一点一点出していくっていうのがPainted Blankなんで、
僕の中でのシャツ、2作目やけど、
このシャツの形っていうのは継続して作っていきたいなっていう。
今回墨染めでやったけど別の生地で作ったほうが、
そういうのはこれからさっきの話やけど出ていくと思う。
だからブランドとしてはそんなに型数多くないけど、
同じ形が素材違いとかで出ていくイメージ。
分かりやすいですよ。
僕の好きな形とか、自分がすっごいこれだったらずっと着るなっていう形ってそんなに多くないんで、
それを考えて、僕らなりに考えて生み出していくっていう感じかな。
そんな感じですかね。
あのマジックのラインなんて、
マジックって消えるチョークみたいなやつやけどね。
同じ線を引けるわけじゃないですか。
本当に岡崎さんしか引けないラインじゃないですか。
まあでもなんかそれはね。
それはニャーって。
疲れてる。
そうそうそれはなんか、やっぱり僕が好きなのって試行錯誤して生み出されたもんって、
1から10までわからなくてもすごい力をもらえたりする経験っていうのは、
僕がやっぱり普通の人よりは多く経験させてもらったから、
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そういう意味では僕なりに一生懸命考えて作ったというか、
そうじゃないと意味がないなっていうのは、
もちろんいろんな人に相談したりとかそういうのはあるけど、
最終的にはやっぱり自分の好みというか、
を突き詰めた感じかな。
まあそんな感じで。
いやー今決まったっすね。かなり決まったっすね。
いやいやいや。
安っぽいな。
いやいやいや。
安っぽく終わったっすね。
まあまあ。
でもね、そんな感じでちょっとね。
明日も。
明日も。
もう2日間だけですけどね。
やらせていただこうと思ってるんで、
ぜひ県内外かかわらず見に来ていただいて。
まあ本当にシャツ一枚っていうか、
シャツ一肩しかないですけど、
ペインティッドブランクはね、
ドバーってリリースして一気に見せるっていうブランドにはならないと思うので、
僕が下手くそで、
よくチームの人らに怒られるんですけど、
1個1個時間かけてしか作れないんで、
それがね、いつか5肩6肩10肩って出てきたらいいなって思ってるんで、
今回シャツだけですけど、
ちょっと見に来ていただけたら嬉しいですね。
詳しくはペインティッドブランク.com、
ブランドのサイトを見ていただいたら詳細わかるので、
そこでご確認していただけたらと思います。
はい、そんな感じですかね。
明日もよろしくお願いします。
スロー&ステディ・プレゼンツ・ポッドキャスト
バックヤード・トゥ・クローゼット
話はまだまだつきませんが、
そろそろ閉店のお時間です。
聞いた後、クローゼットの洋服たちが今よりきっと好きになる。
来週もあなたのご来店お待ちしております。
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