1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2024-11-09 10:23

#702 Time flies like an arrow を和訳せよ from Radiotalk

主要参考文献
宗宮喜代子 (2009)『英文法簡単ガイド』東京: 星野出版.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:11
始まりました、志賀十五の壺。
暗いよ、狭いよ、怖いよ、面倒臭太郎です。
Time flies like an arrow というね、ことわざが英語にございます。
今回のエピソードタイトルがそうなっています。
Time flies like an arrow
こちらを和訳せよと言われたら、皆さんどのように日本語にするでしょうか。
こちらことわざですので、和訳するまでもないというかね、
知っている人は知っているというようなものです。
一応、行為やの如しというふうにね、言えるんではないでしょうか。
もうちょっと畜語訳的に言うと、時は矢のように飛ぶ。
Time っていうのが主語で、flies が動詞で、
like an arrow っていうのは、副詞的な要素ということができると思います。
しかし、この time flies like an arrow というのは、
解釈しようと思えばね、もうちょっと別の解釈もすることができます。
ここでいう解釈は、その時は矢のように飛ぶっていうのを別個の解釈にするっていうのではなくて、
そもそも文の構造が、時は矢のように飛ぶではない。
そういった意味での別の解釈ができるということです。
特にその書かれたものの場合ですね、おそらくね、
話し言葉だと発音の仕方がおそらく変わってきたりするので、
文法的解釈のね、揺れっていうのは少なくなる面はあると思うんですが、
書かれた場合であれば、実はね、
もうちょっと変な解釈も、まあ変な解釈っていうか、
一応意味の通る別個の文を作ることができます。
例えば fly っていうのは、さっきだと飛ぶというね、動詞だっていうふうに言いましたけど、
ハエという意味もあります。
ので、time fly っていう時映えみたいなハエの一種として考えることもできるんですね。
time flies っていうのがこれで一つの、
まあ時映えの複数形であるということですね。
そして like っていうのは、
何々のようにっていうさっきのだと副詞的要素だったわけですけど、
当然動詞としても like っていうのはありますので、
like を動詞として解釈すると、
time flies like a narrow
時映えは矢を好むというSVOの多動詞文になるんですね。
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なので字面だけ見ると、
公院矢のごとしっていうのは、
時映えは矢を好むと区別できません。
面白いなぁと思っていただけたと思うんですけど、
実はこれ2つだけではないんですね。
というのが、今度は time っていうのを動詞として解釈することもできます。
time を測るっていう動詞の用法もあるんですよね。
そうすると time で始まってるから、
動詞の原形ということで命令文ということになります。
flys っていうのはハエ。
like a narrow っていうのは矢のようにという副詞的要素ということで、
矢のようにハエのタイムを測れという命令文にも解釈できます。
さらにこの like っていうのは副詞的な要素だけではなくて、
何々のようなっていう形容詞的にも働くんですよね。
そうなると like a narrow っていうのが flies にかかって、
time flies like a narrow 矢のようなハエのタイムを測れ。
こういった解釈もできるんですね。
その like っていうのが副詞的にかかるか形容詞的にかかるかで、
また揺れがね、生じるということでございます。
さらにもうちょっとひねくれた考え方だと、
time っていうのが呼びかけ語みたいになって、
本当だったらカンマがいるでしょうけど、
time で時を呼びかけて flies like a narrow ハエは矢を好むのだみたいにね。
その time っていうのを呼びかけ語として解釈しようと思えばできます。
最後のはちょっとこじつけくさいですが、
少なくとも time flies like a narrow っていうのは、
本当は四通りの解釈ができるんですね。
ただまあこれことわざですし、
普通だったら time が主語、flies が動詞、
like a narrow っていうのが副詞的要素ということになるというか、
普通はそう解釈されると思います。
まあなかなか面白いですよね、これもね。
まあちょっと違いますけど、
日本語だとその一休さんがやるみたいなやつで、
ここで履物を脱いでくださいと、
ここでは着物を脱いでくださいっていう風にね、
特にカナで書いた場合でしょうけど、
このはっていうのが履物の一部なのか、
助詞のはなのか、
まあその2つの解釈があるということですよね。
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まあそれとちょっと似ていますけど、
まあそれでもレベルが違うようなね、
文法解釈と英語の場合はね、
言うことができると思います。
で、この time flies like a narrow っていうのが、
複数の解釈ができる。面白いね。
まあ面白いは面白いんですが、
なんでそういう解釈の揺れができるかというと、
一つの単語に複数の意味があるという風に見える。
だからこそ複数の解釈につながっているわけですが、
果たしてそれが一つの単語なのかどうかは、
ちょっと微妙なとこはありますよね。
例えば好むっていう意味の動詞の like と、
何々のようなとか何々のようにっていう like は、
まあやっぱちょっと違う単語と見た方がいいんではないかなと思いますね。
僕は社じゃないから何とも言えませんけど、
好きだっていうのと何々のように何々のようなっていうのは、
これが別個の単語、音が同じ別個の単語と言える気がします。
ただ fly っていうのはちょっと微妙な感じはしますね。
ハエって飛ぶものなので、
もしかしたら、
飛ぶものっていう意味で、
ハエっていうのにこうつながっているのかもしれません。
まあ like に比べると相当意味の、
なんていうかな、近さっていうのはあると思いますね。
で一番同じ単語と言えそうな感じがするのは、
タイムですね。
これは時間っていう意味と、
タイムを測るっていう意味とっていうことで、
明らかに意味のつながりがあります。
でもやっぱりタイムの場合でも、
別個の単語とみなすことの方が多いと思いますね。
というのが品詞が違うので、
時っていう意味の名詞か、
タイムを測るって意味の動詞か、
品詞が変わっているとやっぱり同じ単語とはね、
少なくとも英語の場合は言いづらいんじゃないかと思います。
これ言語によると思いますね。
言語やあるいは考え方によって、
同じ単語が名詞にも動詞にも使われると考えるか、
一方が元になっていて、
別個の単語が派生されていると、
作られていると考えるか、
英語の場合は後者だと思います。
でこういうふうに形が変わることなく、
新しい単語になるプロセスのことを、
転換と言います。
英語だとこれコンバージョンという言い方をします。
タイムの場合は元々名詞だと思いますね。
名詞から動詞のタイムっていうのが、
何の形も変えることなく派生されてるんですよね。
英語の場合はこの転換っていうプロセスは多いと思いますね。
船っていう意味のシップが、
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発送するっていう意味になったりしますので、
この場合もやはり名詞の方が元で動詞が、
ゼロによって派生されているということができると思います。
というわけで今回は英語のことわざからね、
一応コンバージョンというか転換の話に、
広がっていったといったようなエピソードでございました。
日本語の場合は転換はそんなないと思いますね。
日本語の場合は名詞かにしろ動詞かにしろ、
必ずその何らか目に見える形で変化があるものですので、
そういった意味では今回取り上げたね、
Time flies like an arrowみたいな多義性みたいなものはないと思います。
というわけで今回はここまでということで、
また次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お便りも随時募集中です。
それではお相手はシガー15でした。
またねー!
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