1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #190 “Radiotalk” を言語学す..
2020-10-11 11:15

#190 “Radiotalk” を言語学する from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:01
始まりました、志賀十五の壺。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。志賀十五です。
今回のトークが、この番組の第190回目の
配信ということになるんですね。
はい、まあこれも一人に
いつも聞いてくださるリスナーの皆さんのおかげさまでございます。
もうすぐ200回目前
ということなんですが、そんな中
今回取り上げたいテーマは、ズバリラジオトークですね。
このラジオトークっていうのを言語学的に見たら、
どういうことが言えるかということですね。
一応僕の中では、メインに配信しているのは
ラジオトークっていうアプリなんですよ。
ただね、一応各種ポッドキャストとか
Spotifyでも聞けるようにはなっているので、
ひょっとするとね、そちらで聞いてくださっている方もいらっしゃるかもしれません。
もしよろしかったらね、ラジオトークのアプリダウンロードしていただいてね、
そちらで聞いていただけたらと思います。
このラジオトーク、当然ですね、これは造語ですよね。
元からあった言葉というよりは、
すでにある言葉をラジオとトークを結びつけた造語ってことですよね。
ラジオトークってWikipediaがあるんですよね。
そこでこのサービス名の由来みたいなのがちゃんとあるんですね。
Wikipediaどうなんだって感じですけど、
一応出典がね、引用元っていうんですか、
が井上社長のTwitterってことなんで大丈夫でしょう。
そのWikipediaのところを読んでみますと、
サービス名の由来、つまりラジオトークの由来は、
トークの可能性を信じているのでトークを入れたかった。
なるほど。
また一発でイメージできるようにERをつけて、
配信者がラジオトーカーと呼ばれるようにという思いが込められたと。
Facebook、Evernoteの影響から2号をつないで頭文字だけが大文字となっているということなんですね。
割とアプリってそういうのが多いのかな。
FacebookとかYouTubeもそうですよね。
その単語自体は造語で新しく作られたものですけど、
もともとあるものを組み合わせて新しいものを作っているということですね。
こういう単語と単語の足し算で新しい単語を作るみたいなのは複合語という風に言語学的には言いますね。
英語だとコンパウンドとか言ったりします。
なのでラジオトークも一応複合語の一種と言語学的には言うことができるんですよね。
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ではこのラジオトークという複合語の分析というか中身はどうなっているかというと、
このラジオというのがトークというのを限定しているとか就職しているとかね、
そういうふうにお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんけど、
それはどうかなということですね。それが今回のお話のメインとなります。
確かに複合語の中には限定するとか就職関係にあるみたいな、そういう複合語も数多くあります。
英語だとブラックボードとか言ったりすると、これ黒板という意味なんですよね。
日本語でも当然あって何でもいいですけど、赤飯とか言った場合は赤い飯ということで赤飯ということになっているんですよね。
ことになっていると説明になっていませんけど、その赤い飯というこの就職関係で一つの複合語になっているということですね。
ただ就職関係にはなっているんですけど、例えばこれブラックボードでこれ一語の場合とブラックとボードでそれぞれ独立した語である場合はまた意味が変わってくるんですよね。
ブラックボードって言った場合は、これは一単語で複合語で、それは共生の一とかいろいろそういうのでも一単語ってことがわかるんですけど、
意味としても複合語のブラックボードって言ったときは教室にあるあれですよね、チョークで書く、あれしかさせないんですけど、
独立した単語でブラックボードって言った場合は、黒い板だったら何でもいいということになるんですよね。
赤飯も一緒ですよね。赤い飯ってもし言ったとしたら、それは必ずしも赤飯を指すわけではないんですよね。
一方、赤飯って複合語で言った場合は、もうあのめでたいときに食うあれしか出てこないと。
複合語ってそういう特徴があるんですよね。だから単なる単語が単語を修飾しているっていうだけじゃなくて、特定のものを指すようになるっていうのが、
一個ね、複合語の特徴の一つだと思います。で、今言ったブラックボードとか、赤飯とか、日本語でも黒板とか言った場合は、
修飾関係のある複合語ということができます。
で、こういう赤飯タイプの複合語っていうのは、さっき言ったように限定しているっていうふうに言うことができるので、
赤飯っていうのは、ご飯の一種であるってことですよね。
だからね、この飯、赤飯の飯の方がコアというかメインというか、こういうのを専門的には主要部とか言ったりするんですよね。
ここでも主要部って言っておきますね。赤飯の飯の方が主要部ってことで、ご飯の一種だってことになりますよね。
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で、ブラックボードも一緒で、ボードの方が主要部で、ボードの一種だ。
で、それをブラックなり赤いで限定しているということですね。
こういう複合語もたくさんありますね。探せば山ほどありますけど。
ではラジオトークもそういった複合語なのかというと、これは微妙ですよね。
というのもですね、ラジオトークっていうのはトークの一種ではないんですよね。
むしろアプリの一種といった方が正確ですので、ラジオトークっていうのは必ずしもね、ラジオっていうのがトークを就職している、限定しているわけではないですよね。
だからやっぱブラックボードとか赤飯とかとは違うタイプの複合語と考えた方がいいと思います。
つまりこれは赤飯とかブラックボードみたいなものは、ちゃんとヘッドがあったんですよね、主要部があったと。
まあ何々の一種だみたいな言い換えができるってことなんですけど、一方ラジオトークはそういうのが言えないんですよね。
主要部がないんですよ、複合語の中に。
というのもラジオトークっていうのはトークの一種ではないからってことなんですね。
これちょっと専門的ですけど、主要部がある複合語を内心的とか言ったりするんですよね。
内側の心と書いて内心ですけど、こういうのは赤飯みたいに就職関係とか限定しているような感じで、
その複合語の中に格となるというか何々の一種だと言えるような単語をちゃんと含んでいるということですね。
一方ラジオトークみたいにそういう格となる語がないものを外心的と言ったりするんですよね。
つまりラジオトークっていうのはトークの一種ではないということなんですね。
なので外心的複合語ということができます。
これいろんなところで見られるんですよね。
例えばホワイトカラーって言いますよね。
ホワイトカラーっていうのは白色ってことではなくて、白い襟ってことなんですけど、
あれは白い襟ってことで、襟を就職しているように限定しているように見えますけど、
あれは襟の一種ではなくて職業の一つを指しているんですよね。
なのでホワイトもカラーも職業を指しているわけではないのに、
その複合語になった途端、職業を指すようになっているってことなんですよね。
これが外心的複合語の特徴の一つです。
ラジオトークもそういった類の一つだということですね。
考えてみたらFacebookもそうですよね。
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Facebookって本の一種ではないので、
例えばね、アニマルブックとかもし言って、これ動物の本っていうことになりますけど、
そういうことではないですもんね。顔の本では当然ないので。
まあそういうふうに、中身にはそれを表すものがないのに、
複合語となって、組み合わせとなって初めて別のものを指すようになるっていうね。
ラジオトークってそういう複合語だということです。
この複合語の分類って大昔からあるんですよね。
紀元前4世紀とかに、パーニニっていうすごい言語学者がいて、
その人はインドの人で、サンスクリットの文法書を書いているんですよ。
その人が多分ね、最初にこの複合語の分類をしてて、
石版とかブラックボードみたいな、就職関係というか、内心的な複合語のことを
タトプルシャと言って、ラジオトークみたいに、組み合わせで別の意味になるみたいなものを
バフブリーヒって言うんですよね。
他にもね、複合語のタイプってあって、例えば親子とか男女みたいに、
これ就職関係でもないですよね。
で、こういう同列のものを並べるみたいな、並列させるみたいなものを
ドゥバンドゥバって言ったりするんですよ。
で、こういうね、サンスクリットの大昔の、この複合語の分類が今の言語学でも使われてたりするんですよ。
それだけね、パーニニって偉大なんですよね。
というわけで、今回のトークはラジオトークっていうね、このアプリの名前を言語学的に考えてみて、
ラジオトークっていうのはラジオでもトークでもないけど、
それが複合語となって、一つの単語となって、新しい意味を表してるっていうね、
そういう専門的には外心的な複合語だということですね。
今日は結構専門的な用語を使っちゃいましたね。すいませんね。
というわけで、最後まで聞いていただいてありがとうございました。
よろしかったら番組フォローお願いいたします。
ではまた次回お会いしましょう。ごきげんよう。
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