送られるものです だからただバカなものづくりしましたとか
こんなはっちゃけたことしましたじゃあダメなんですね 考えさせられるというのがね一つ重要なポイントになってきます
このイグノーベル賞は1991年から行われていて毎年9月に受賞者が発表されています だからね結構歴史長いんですよね僕が1989年生まれなんで
イグノーベル賞ってのは僕の2個下になります まあそれはどうでもいいんですけど
歴史は長いんですけど当たり前ですけど本家のノーベル賞とは全く関係のないパロディー の賞になっています
ただですねやっぱりイグノーベル賞すごく面白いのでこの発表を楽しみにしている人も結構 いてですね9月になると毎年イグノーベル賞の話題で盛り上がりますね
ということで早速紹介していきます最初に紹介するのは2016年に 生物学賞を受賞した研究です
まずね受賞理由を読み上げます両手足に装着してヤギそっくりに歩くことができる 装具を製作してヤギの群れに混じって野山を放浪して過ごしたことに対して
という理由でね表彰されてますけどまぁこれは今に始まったことではないんです けど
イグノーベル賞って基本的に受賞理由を読んでも意味がわからないんです なぜそんなことをしたのかというかそもそも
何なのかっていうことが受賞理由からわからないのが マイグノーベル賞の一つの特徴なんですけど何の背景もなしにこの取り組みを理解するということは
ね到底不可能でございます まあ要約するとヤギになるための装備を開発して
ヤギと一緒に過ごしましたということが表彰されているわけですね 意味不明でございますなぜこんなことを行ったのかな
その理由を説明していきますけどまずこの研究を行ったのが誰かというと イギリスに住む面白ブロガートーマストーイツ氏という方です
この人はものづくりのラジオの過去回で一度紹介しています シャープ126ドタバタものづくり
トースターをゼロから作った男という回でねこの人の話を取り上げています 色々と面白いものづくりをする人でトースターですね
パンを焼く機械をゼロから作るっていうことをやって非常に有名になりました ゼロからっていうのは本当にゼロからで
トースターを作るのには鉄が必要だからその鉄の材料となる 鉄鉱石を鉱山に掘りに行こうぜっていうとこからその話始まるんですけど
本当ぶっ飛んでますよね詳しくはねぜひとも私のポッドキャストの方でね いろいろ解説してるんで聞いてください
そんな彼がものづくり第2弾として行ったのが人間をやめてヤギになるというプロジェクトです なぜそんなことをしたのか
それはねトーマス氏は非常に悩んでいたんですね なぜなら働いていなかったからです
さっき話したトースターのプロジェクトで 一度はね脚光を浴びたんですけどその後はね意外と泣かず飛ばずで定食にもつかず
なんとなくこうブロガーとして記事を執筆してフリーランスのライターとして毎日 日銭を稼いで過ごす日々だったんですね
その最近はもっぱら実家の犬の面倒を見るのが彼の最も重要な仕事で その現状に非常に焦りを感じていました
将来に不安を感じるってのは誰しもあることじゃないですか 俺この先大丈夫なのかなぁみたいな
当然彼もそれを感じていたんですけどその解決策が普通の人とは違ったんですね 普通はさ不安を感じたら頑張ってスキル身につけようとか
なんか新しい食探そうとかってなるじゃないですか でも違うんです彼はどうすれば不安を感じないだろうかと不安を避けるという方法に注目したんですね
そこで編み出したのが人間をやめるということです 犬とか猫ってね
旗から見てたら悩みなさそうじゃないですか それは彼らなりの悩みはあるとは思うんですけどもやっぱり人間と比べたらね
そんな犬が将来どうしようかなって悩んでるってことはないですよね つまり動物になったら人間が持っているこの悩みっていうのが解決するんじゃないか
ということを彼は考えて動物になるというプロジェクトを始めたんですね ただ最初はヤギじゃなくて
体の構造的な理由から象になろうとするんですけど その計画も途中いろいろ変わってですね
肉体的だけじゃなくてもう精神的にもやっぱ動物になりたかったから 彼はねシャーマンを尋ねるんですよだからスピリチュアルな観点から自分がなるべき動物を
探してますとそこでシャーマンに相談すると なんかヤギとかいいんじゃないのみたいな感じで適当にあしらわれちゃうんですね
それを真に受けてじゃあ俺はヤギになるんだっていうことでこのヤギになるという プロジェクトが始まります
そしてヤギになる準備を始めるんですけど まずね骨格からですね
人間が4足歩行するためにはどうすればいいのかっていうのを工学的に突き詰めて 道具を制作していきます
そのあたりの画像はですねネット上で見れるんでそのリンクはこのチャプターに貼っておきます こうねだいぶ本気でヤギになろうとしてるって感じがね伝わってきますよ
格好はねまあ滑稽なんですけどこのトーマス地の音目が本気なんでねだいぶいいですね 熱意とね意気込みが伝わってきますね
ただ4足歩行に慣れたからといって即時ヤギになれるわけではないですよね それだったらただの4足歩行の人間になっちゃいますから
当然中身もヤギでなければならないと なんで彼はヤギになるために自分の脳も改造しようとするんですよ
農家学者にお願いしてですねなんか特殊な装置で脳の一部に地場を当てて自分の言語 能力を麻痺させてヤギに近づこうとかそういう取り組みをしたりとか
あとヤギになるためには当然ヤギと同じ食事をとって生きていかなければならないんですね つまりこう雑草とか草を食べてエネルギーを摂取する必要があるんですけど
人間の体ってそれができないようになってます ヤギってねいっぱい胃があってさ
牛もそうだけど飲み込んだものをまた胃から戻して反数して次の胃に送るってことをやってるんですよ 人間はそれができないのでじゃあどうするかって言ったら
人工的な胃を作ってですね 1回草を自分の口に入れて咀嚼してその人工の胃の中に吐き出し
その中に入っている特殊な溶液で分解してそこからまた食べるみたいだ マジで信じがたいね蒸気を石田チャレンジをしてるんですね
いやこれはね俺無理だと思ってすげーなーって思いましたね そこまでやるかさすがはイグノーベル賞ぶっ飛んでますよね
いろいろと右右曲折あり トーマス氏の倫理観がぶっ飛びすぎていて問題になることもあるんですけど最終的にはヤギと
過ごして群れに受け入れられることに成功します ただそれで彼が人間が持つ悩みから解放されたかといえば定かではなく
皮肉にもこの取り組みが人間社会で評価されたことによって彼が従来持っていた 悩みから解放されたのかもしれません
まあそれはトーマス氏のみぞ知るっていう感じなんですけど この一連の取り組みは1冊の方になってまして
人間をお休みしてヤギになった結果という本がね出てます 詳細気になる方はねぜひこの本買って読んでみてください
これはねめちゃくちゃ面白いですよ 冒頭でねチラッと紹介したトースターを作る話
ゼロからトースターを作ってみた結果という本も出てるんで このね人間お休みしてヤギになった結果とゼロからトースターを作ってみた結果という
2冊の本は自分の常識の鷹を外すね非常に有用な本となってます おすすめでございます
やっぱり凝り固まったね視点を広げるためにはいい資料ですよ ある種劇薬になるかもしれませんけどね
ぜひとも読んでみてください 一見バカバカしいと思うようなことも徹底的にやりきればね
価値になるんですよね 彼の取り組みのすごいところはバカげてるんだけど徹底してるんですよ
妥協がないんですね 妥協あるごめんなさい嘘つきました妥協あるんですけど
あのまあ所々ですね諦めや大きなブレはあるんですけど まあそれもやっぱその中でね彼の人間性みたいなものが出ていて非常に面白いところ
なんですよ ただ一貫してるのは諦めずに最後までバカをやりきるってことです
ここがね非常に魅力的なんですよ 皆さんもね時々思いませんか
こうねペット飼っている人はさゴロゴロしてるペットを見て あー会社行きたくねーなぁ
俺も犬になれたらなぁみたいなね そんな気持ちってねあると思うんですよ
それだけではなくてこうだったらいいのになと こんなことあったらいいのになと
馬鹿げた妄想っていろいろあると思うんですけど それを実際にやってみたらどうなるんだろうと
やるためには何をすればいいんだろうっていうところまで発想を持っていく これが非常に大事だと思います妄想を現実につなげると
これねぜひとも小さいとかね1個だけでもいいからやってみてほしいんですね そうしたらもしかしたらあなたも
イグノーベル賞が取れるかもしれませんよ
最近人手不足だしロボット使った自動化設備うちもそろそろ とお考えのそこのあなた
そんな時はフレアオリジナルにお任せ 産業用ロボットを使った自動化設備を一気通貫で設計製造
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ロボティックスは未来を切り開く株式会社フレアオリジナル 次に紹介する研究は去年のイグノーベル賞を受賞した研究ですね
イグノーベル賞の平和賞を受賞しています 受賞理由はこちらですミサイルの飛行経路を誘導するために生きた鳩をミサイルの中に入れることの実現可能性を調べた実験に対してです
いいですね実になんかイグノーベル賞っていう感じがしますよね これはねかなり昔の研究に対して贈られた賞なんですけど
何をしたのかというとですねちょっときな臭い話であるんですが 戦争で使うミサイルの自動追尾機能として鳩を利用できないかという研究をやったんですね
平和の象徴である鳩をミサイルの中にぶち込むっていうですね ちょっと危険な研究なんですけどこれがイグノーベル賞の平和賞をなぜか受賞してるんですね
非常に不思議でございますけれども これどういった背景があるのかっていうのを含めてざっくりと解説をしていきたいと思います
この研究が行われたのはアメリカで 時期はですね第一次世界大戦が終わった1930年代に行われました結構昔ですよね
爆撃に使用するミサイルまあおっかないものですけど これの命中精度を上げたいというね課題があったようです
俗に言うホーミングってやつね 自動追尾機能っていうのをミサイルに持たせたかったわけ
つまりミサイルで爆撃した相手に対して自動で追尾してミサイルが自ら方向を変えて 飛んでいくような制御をしたいということです
そして当時の技術ではとてもそのような制御できなくて 無線による遠隔操作っていうのはねカラオジでできたんですけど
簡単に電波妨害されてしまうんでほとんど使い物にならなかったんです そこで考えられたのが動物の利用です
今の倫理観ではねちょっと全く考えられないんですけど何らかの動物をミサイルの中に入れて そいつにミサイルを操作させて対象を追尾できるようにできないかと
そういうアイデアが出てきたんです まあもちろん動物はね使い捨てですわな
ひどい話ですけども まあそこでそんなね残酷な役回りの白羽の矢が立ったのがですね
鳩だったんですね ただねまあそんな鳩が都合良くねミサイル操作してくれるかって言えば実は操作してくれるんですよ
これがね それがですねオペラント条件付けという訓練なんですよ
例えば空腹のネズミを箱の中に入れて スピーカーとネズミが操作可能なレバーを配置するとするじゃないですか
スピーカーからブザーが鳴った直後だけレバーを押すと餌が出てくると こういう仕組みを箱の中に作った場合に
まあその中で過ごしているとですねやがてネズミは ブザーが鳴った直後にレバーを押せば餌が出てくるっていうのを学習するんですね
なのでブザーが鳴ったらレバーを押すっていうネズミの動作をする確率が非常に高まると そういう学習をオペラント条件付けと呼ぶらしいです
で餌などの報酬を与えることで刺激に対する動物の反応ってのコントロールできるんですね だからさっきのネズミで言ったらブザーが鳴ったらレバーを引くマシーンとしてネズミが機能するわけ
これと同じ原理で鳩に条件付けを施したんですよ 鳩に与えた条件は餌をもらえる条件としてスクリーン上に映った像をつつくとこれを学習させたんですね
ここでいうスクリーンの像っていうのはもちろんミサイルを当てたい相手です 鳩の首にワイヤーをくくりつけておいてさ
スクリーンを鳩がつつきに行くときって首を振ったり頭の角度がね移動するんで その首の動きに合わせてですねミサイルの軌跡を変えるんですよ
だからね画面上に出てきた相手が右にずれたら鳩が右の像をプって続くでしょ そうするとミサイルが右側にグッと向くと
さてミサイルが軌跡を変えて対象からずれていたらですねそのズレを修正してホーミング するわけこうやってですね鳩ミサイルを作ったんですよ
これは発想としてはすごいですよね 一つのミサイルに鳩を3匹搭載することでより正確に追尾ができるようになったようです
本当にこうロケットの運転席に鳩が3匹乗ってて 首にねなんかワイヤーつけられてですね
ひたすらこう餌が欲しいから 出てきたスクリーンの像をドドンって口でつつくと
その動作によってミサイルが方向を変えるとまあそういうことなんですね これによってですね無線妨害の影響を全く受けない
完全独立型のホーミングミサイルっていうのを作ることができたんですね この鳩ミサイルね開発自体は非常にうまく進んでこれ使えるねと
有用であるねってことは証明されたんです ただ一方で
軍の兵器開発の優先順位としてはホーミングミサイル自体で結構低かったみたいで 開発はしたものの実践投入はされずにですねそのまま中止となりましただから実際の
戦争でこの鳩ミサイルっていうのが使用されたことはなかったんです 鳩ミサイルの研究が復活するタイミングもあったんですけど
時代の流れとともにですね技術が張ったとして実際にハートを搭載するよりも電子 ギギ乗せた方がね
より軽くて正確な制御ができるようになったので本格的にこのね鳩ミサイルのプロジェクト っていうのは中止になったんです技術としてはね非常に発想が面白いんですけど
イグノーベル賞の内容としてはちょっとキナ臭いというかですね これが実践投入されたら全然笑えないよねって話なんですけどこれ平和賞なんですよ
でなんで平和賞かというと 平和の象徴である鳩を兵器に使用して結局のところを実現しなかったっていうまあそこの
皮肉が効いている点ですね そして鳩自体をミサイルの追尾に使うというですね
突飛もない発想自体が その後の動物を使った類似の研究に大きな影響を与えたという点が受賞理由だという説もあるみたい
です 倫理家はどうあれですねミサイルの制御に鳩を使うっていう発想これなかなか実現できるとこまで
漕ぎつけたっていうのはすごいですよね これなんか別の形に生かせばね素晴らしい発展につながるかもしれません
これがね昨年のイグノーベル賞の中で一番ものづくりの分野に近いなと思った研究でしたね 次に紹介するのは2012年に音響学賞を受賞した
日本で行われた研究です受賞理由がこちら 自身が話した言葉をほんの少し遅れて聞かせることで人の発話を妨害する装置
スピーチ邪魔を開発したことに対してです これわかりやすいですよね
人が喋ってるのを邪魔する装置を開発したからイグノーベル賞と なんでって話ですけどねまあそれ今から説明していきますが
皆さんは人と喋っててこの人黙ってほしいなって思ったことないですか ありますよねぶっちゃけね
この人ちょっと喋りすぎだなぁと でもちょっと静かにしてとか言えないしなぁでも話の腰折るのも遮るのもなんか申し訳ない
なぁと そんなあなたに朗報ですこのスピーチ邪魔を使えばですね
喋ってる人に接触せずとも遠くからその人を黙らせることができるんです これどういう原理で黙らせるかというとですね多分皆さんも経験あると思うんですよ
マイクとかで喋っていて特にウェブ会議系の打ち合わせとかそうなんですけど 自分の喋ってる声がどっかから跳ね返ってきちゃってめちゃくちゃしゃべりづらいって時
ないですか ちょっとずれて入ってきてだからなんか自分が喋ってる声が遅れて聞こえてくるよ
みたいな状態それをうまく利用した装置このスピーチ邪魔なんですよね 形の下なんかねでっかい箱のついたメガホンって感じなんですけど
リンクはこのチャプターに貼っておくんでね気になる方ぜひとも見ておいてください 本当になんかガジェットっていう自作ガジェットって感じの棒がついて箱がついてそこから
なんかスピーカーみたいながついているっていう ものなんですけど構成としては意外とシンプルでまずマイクがついていってそして
指向性のスピーカーっていうのがついています ある一定の方向にしか音が出ないよっていうスピーカーね
でその箱の中にはスピーチ邪魔を機能させる電子部品がいっぱい詰まっています これ自体が何をしているかというとですね
話者つまり喋ってる人に対してその人自身の声をちょっとだけ遅延して送り返すっていう 装置なんですよ
こうすることで喋ってる方はね混乱してしゃべりにくくなるんです 具体的にはまずマイクでその人の声を収音してそれをコンマ2秒だけ遅らせて
指向性スピーカーでその人の顔に向けてそのまま飛ばすっていうですねそれだけの装置です でも面白いことにねそれで人って喋れなくなっちゃうんですよ
そもそもなんでこんなものを開発したかということなんですけど これはですね会話をスムーズに行うために開発されたんですよ
人の発話をね邪魔するものなんですけどコミュニケーション円滑に進めるための装置なん ですね
開発のきっかけは話し合いにおける困った現場を解決したいという思いです 例えば
会議で自分の意見ばっか主張して周りの人の話を聞かないって人結構いますよね って言われたらね皆さんの今脳の中にも2,3人ぐらいね
人の顔が思い浮かんだんじゃないかなと思うんですけどそういう人いるじゃないですか あとね電車とか図書館とか
普通は静かにすべき場所で大声で話しちゃう人とか こういった会話における困りごとに着目したのがこのスピーチジャマーの開発者です
開発者らはですね会話を分析して会話における困った性質っていうのを定義しています それが不可否性と
専有性というものです不可否性っていうのは 話してが勝手に話し始めて聞いてはそれを止められないという性質です
なんかね話し始めた人のさ話を遮るって結構パワーがいるじゃないですか もうその話しなくていいよって言えないですよね普通はもう一つ専有性っていうのは
普通は一度に一人しかしゃべれないよという性質ですこれも当たり前ですよね 誰かが話し始めたら周りの人はそれを基本的に聞かなければならない
だから一人がその話の場を専有してしまうよっていう性質 こういう2つの性質を会話っていうのは持ってるんですよ
普段はねなかなかそういうふうに意識しないんですけど我々は無意識の中でそういう 性質に縛られています
こうやって分析してみるとですね会話って意外と理不尽で話し始めたら止めるのが難しいと そして一度に話せるのは一人までなのでおしゃべりしたい人がその場を独占して
しまうというそういう性質があるんですね だから人の話を聞く気がない話したい気持ちだけが強い人が一人いるともう
コミュニケーションが成り立たないとそれを技術で開発することを試みたのがこのスピーチ ジャマーなんですよ
このスピーチジャマーはですね原理としては 遅延聴覚フィードバック daf という技術が使われています
これ自体は単なる現象の話で自分の声が遅れて聞こえてくるという現象のことです 通常我々普段行っている会話でも実はこの遅延聴覚フィードバックっていうのがあって
人の口と耳てだいたい15センチぐらい離れてるんで実は喋ってる言葉と聞こえてくる 言葉でコンマ4ミリセックほどのズレがあるんですよ
まあまあ方法誤差の範囲ですけどね このフィードバックの時間をずらすと精神的なストレスを誘発するということができるんです
脳が混乱してうまくしゃべれなくなってしまうんですね でこれもともと何に使われている原理かっていうと
喫音症とか言葉が意図せず出てしまう人に対してですね この遅延聴覚フィードバックっていうのを行って喋りにくくすることで発声を抑えて
こう喋る練習をするみたいなそういうことに使われているんですね でこの現象を単純にうるさい人を黙らせるっていうことに使ったのがこのスピーチ
ジャマーなんですよ 将来的にはこのスピーチジャマーは会議でのね
適切な発言の順番を制御したりとか公共の場での不適切な会話を止めたりするなど さまざまな場面でのね活用を想定しているということです
まあこれ開発されたのが2012年なんですけど なんかねそろそろこうスマホアプリとかで実装してほしいですよね
ウェブ会議とかねズームとかだったらみんなマイク使って喋ってるから ちょっとこいつ発言量多いなぁっていうやつに対してアプリ側がね
遅延聴覚フィードバックでコンマ 2、3秒ぐらいずらしたねその人の声をこうビューって送って喋れなくするとか
そういうのあってもいいですよね なんか別にやろうと思えばねすぐできる気がしますけど
もう開発されてからね10年以上経ってますけどね そろそろ社会実装いいんじゃないですかと思いますね
まあねよく喋るというかこうやって音声配信番組もね作っているポッドキャスター の人にとってはもしかしたらこのシステムはね
天敵になるかもしれないですねちょっと警戒していきましょう ちなみにこの遅延聴覚フィードバックはね
疑似体験できますそういうウェブサイトあってマイクとイヤホンさえあればですね 自分の話した声がちょっと遅れて聞こえてくるっていう体験できますんで
皆さんもどれぐらいしゃべりづらくなるのかっていうのをですねそのサイトでぜひとも 試してみてください
リンクは猫のチャプターに貼っておきます では最後ですねこれはねイグノーベル賞とは全く関係のない研究なんですけど私この内容が
すごい好きでこれイグノーベル賞になってもいいんじゃないかと思ってるんで個人的に 紹介したいと思います
話全然変わりますよいきなりですけど皆さん ラジコン好きですか
私はね別にラジコン本格的にやってるわけではないんですけどまぁ車好きなんで 人並みにはラジコン好きでして
まあタミヤの音定番のラジコンとかあと京商のミーツレーサーとかね知ってるから結構 高いんですよちっちゃい
ミニ四駆サイズぐらいなんですけどかなり高性能なラジコンがあってそれとか持ってます まあそんなねー
ラジコンにまつわるお話かもしれない研究です 筑波大学が行っている
生きたゴキブリをラジコンにしようという研究の紹介です カームボッツっていうね名前の研究がありますこれはね
ゴキブリに 電子デバイスを背負わせて
電気信号を遠隔で与えて遠隔操作してやろうっていう研究です どうですか皆さんもここまで聞いただけなかなかのマットサイエンスでしょ
どうすればそんななんか恐ろしい破損にたどり着くのかと思いますけどこれ非常に 興味深いですよね
ゴキブリラジコン作ってやろうということなんですよ ただ対象とするコントロールするゴキブリは我々が普段からお世話になっているですね通称
g 茶羽根ゴキブリではなくですね マダガスカルゴキブリっていう種類のゴキブリなんですよ
こいつは名前こそゴキブリなんですけど我々が想像するいわゆるゴキブリとはだいぶ違って 空も飛ばないしそんな俊敏にも動かないんです
ただね体長は5センチから7センチと結構ボリューミーな虫なんですけど ゴキブリなんだけどね名前はゴキブリなんだけど
すげー可愛いらしくて ペットとして飼育している愛好家も多いというのがねこのマダガスカルゴキブリです
マダガスカルゴキブリって検索すると可愛いがサジェストされるぐらいね人気の虫 みたいですよ
私で画像検索してみたんですけどその感覚全くわからなくてですね ゴキブリじゃんって感じだったんですけどもしかしたら
写真写りが悪いだけで実際会えばねこの子可愛いな 全然いけるなぁと思うタイプの子なのかもしれないですね
まあゴキブリの話ですよ まあそんなマダガスカルゴキブリは移動が非常に得意で動きはゆっくりなんですけど
走波性が高いのが特徴です でパワーとスタミナもそれなりにあってですね
非常にラジコンとして有用なんですね なんでそのゴキブリに電子デバイスを背負わせてしまったわけです
やることは非常にシンプルで動作をコントロールするために体の左右にあるですね まあ触覚2本と
尻尾のように生えている左右に入ってる美覚っていうものがゴキブリにあるんですけど この4つに電極を挿入してそこに電気信号を与えます
両方の美覚に信号を与えると前進と 触覚両方に電気を与えると停止と右の触覚で左旋回左の触覚で右旋回っていう
感じですね 電気信号を与えるとそれに反応してゴキブリが本当にラジゴみたいに動くんですよ
ゴキブリには手術で電極を埋め込んでいきます 氷の上に猫30分を置くことで麻酔をかけてですね
両触覚両美覚の先端を切り落とします そしてその切り落とした先端と胸部の計5箇所に電極を挿入するんですね
ソケットも背中に装着して ar マーカーバッテリー通信モジュールを全部背中に乗っけます また頭部にはですねアタッチメントパーツを取り付けます
アタッチメントパーツには運搬用のジグだったりとか ペンを持たせるホルダーだったりとか
マダガスカルゴキブリさんに仕事をしてもらうための道具を取り付ける アタッチメントになっています
ゴキブリさんがね働いている参考動画をね説明欄にも貼っておきますけどかなり働き ものですよマダガスカルゴキブリ
箱を力強く押したりとかですねシュージで文字を書いたりとか迷路を攻略したりとか 人間の遠隔操作をもとにですね多くの仕事をこなしています
ただまだ課題もあってですねゴキブリに刺激を与え続けると刺激に慣れて コントロールできなくなることがあるらしいです
いつ慣れるのかとかこれ全然判断できないんで急にコントロールできなくなるっていう まあラジコンとした致命的な欠陥があるんですけど
いやはやこの技術すげーなーって思いますよね このカームボッツは2020年の研究なんですけど結構最近ですよね
実は他にもゴキブリを使った研究ってあるんですよ これはえっと2024年か2023年ですかねちょっと明確ではないんですけど
早稲田大学らの研究グループが行ったサイボーグゴキブリを作るというものです これは
太陽光電池を背負って充電できるゴキブリなんですね 昆虫の脳に電極を刺してサイボーグ化するっていう研究は実は結構前にいろいろ行われて
ます ただ課題としてあるのが電源の確保なんですよ
背中に背負わせているデバイスの電池が切れたらもう終わりなんですね 虫って勝手にどっかに行っちゃうわけです
電池切れ問題非常に大きくて 電池切れを嫌って大容量のバッテリーを例えば背負わせておいたとしても今度はそれが
重すぎて虫が動けなくなっちゃうんですよ じゃあどうすればいいかっていうことで軽量の太陽光パネルを虫に背負わせて
自ら充電できるようにすればいいんじゃないかと こういう発想に至るわけです
これもなかなかぶっ飛んでますよね でそこで行われたのがこのサイボーグゴキブリの研究で目標は
昆虫の寿命が続く限り電池切れの心配をすることなく サイボーグ昆虫の長時間かつ長距離の活動を可能にすることです
そしてですねこの実験でサイボーグ化を受け負うゴキブリが そうですねマダガスカルゴキブリさんなんですね
さすがにちょっとかわいそうに思えてきますけども マダガスカルゴキブリ非常に優秀なんですよ
3Dプリンター製のですねバックルを作ってそこに太陽光電池を置いて ゴキブリの背中に搭載すると
太陽光電池の発電量は最大17.2ミリワットと 30分の充電で2分間遠隔操作ができて
かつゴキブリの動きを阻害しないデバイスも実現できたとのことです 今後はですねこの技術は大地震などで倒壊した
建物の中にゴキブリを遠隔操作で送ってカサカサ言って 生存者を探し出したりとか
さらには小型カメラなどセンサーを搭載して遠隔から状況監視を行ったりすると まあそういう災害の情報集めに役立つと考えられています
またゴキブリ以外にも他の昆虫にもねこの細胞化非常に応用が可能だと言われています だから未来ではゴキブリレスキュー隊みたいなものがねもしかしたらできるかもしれませんよ
倫理的な話はね色々とあるんですけど基本的には電気信号を与えるように改造しても 虫ってそんなに影響ないらしいんですよ
それで健康を害したりとか死んでしまうってことはほぼないみたいです 虫がかわいそうだって意見もあるんですけどそれもまた人の主観ですからね
これが何かね犬とか猫の遠隔操作とかあった大ブーイングなんですけど ゴキブリだとそんな文句言う人もいないでしょうから
まあそういう視点でもねマダガスカルゴキブリってちょうどいい存在だったのかもしれませんね まあこれもね非常にいろんな意味で考えさせられるんですけど
今後はこういうものづくりの分野において生態材料 生きている虫ですねこれが材料として導入される日が来るかもしれないです
だからね虫が嫌いだっていう人はね今のうちに克服しておいた方がいいかもしれませんよ というわけでクロージングトークです今回の配信が4月12日土曜日なんですけど
まさにこの4月12日本日ですねポッドキャストのリアルイベントポッドキャストシンポジウム 2025が大阪梅田ラテラルで開催されます
私もね出演ポッドキャスターとして参加しますんで皆さん是非ともね遊びに来てください と言っても今日これ聞いてね
じゃあ今日大阪行くかっていうのはなかなか無理かもしれないんですけど オンライン配信のチケットもありますからぜひぜひそちらもねよろしくお願いします
私もねこういう形のポッドキャストのリアルイベント出るのは初めてなんでめちゃくちゃ楽しみ なんですよ
出演ポッドキャスターはまあ皆さんお馴染みですねサイエントーグのレンさん 工業高校農業部の牛若さんマスボーさん
ママが自分を取り戻すラジオの杉部さん 夜の農家の良やんさん山本さん伊藤さんというですね
豪華メンバーですよ私はねそのトークセッション2の 探そう原体験あなたの好きはどこからというテーマで杉部さんとレンさんとコラボさせていただきますんで
現地来られる方あと配信で見ていただける方楽しみにしておいてください 会場限定の音グッズもあります私の物販なんですけど
あの前ね去年かなポッドキャストウィークエンドで発売した 支部長のアフロコースターって言うですね私が3 d プリンタで作ったコースターがあるんですけど
それのポッドキャストシンポジウムカラーっていうのを今回作りましたね 会場に来られる方はねぜひぜひお買い求めください
まあ当日チケットなんてものもありますからもしフラッとね大阪来たくなっちゃったよ という方はねよろしくお願いします
ということで今回はここまでとさせていただきます私は支部長技術研究者という技術ブログ も運営してます