日々話題に事書かない生成AIですけど、先週かな?
生成AI分野において、ものづくりに関わる非常に興味深い論文が発表されました。
なんとですね、生成AIを使って画像から設計の3Dモデルができてしまうかもしれないという論文です。
今日はその論文の中身をざっくり紹介しつつ、生成AIとものづくりの未来について妄想を膨らませるという回でございます。
というわけで今日のテーマはこちら。
生成AIで機械設計ができる時代が来るGENCAD
今日紹介する論文のタイトルはこちら。日本語訳したものですけども、
GENCAD画像条件付きのCAD生成を実現するトランスフォーマベースのコントラスト学習表現と拡散事前分布モデルという論文です。
これだけ聞いてもわけわかめですけど、中身が本当に面白い研究ですよ。
2025年7月9日に正式に公開された論文でして、研究しているのはカノマサチューセッツ工科大学です。
これどんな研究なのかというのを一言で言うとですね、画像から3D CADモデルを作るという研究なんですね。
つまり部品の写真とか簡単にパパッと描いたポンチ絵みたいなものを生成AIに入れてあげれば、
実際に設計で使える部品の3Dモデルが出力されてしまうかもしれないという研究でございます。
これは機械設計者にとっては革命ですよ。
まず最初に説明しておくと、画像から3Dモデルを作るという生成AIのサービスってもうすでに世の中にあります。
例えば私のブログにはですね、メカトロザウルス君というマスコットキャラクターがいます。
このものづくりのラジオのアートワークにも載っている緑の恐竜型のロボットです。
ちょうど去年このメカトロザウルス君の画像から3Dモデルを生成して、
それをそのまま3Dプリンターで印刷してグッズとして販売するということをやりました。
去年のポッドキャストウィークエンドで販売したので、リスナーさんの中にも買ってくれた方がいると思います。
その説はどうもありがとうございました。
この話を聞くと、あれ?画像から3Dモデル作るのって普通にもうできてるじゃん。サービスであるじゃん。
マサチューセッツ工科大学の研究ってこれと何が違うの?一体何がすごいの?と思っちゃいますよね。
ただ私が昨年やったその画像からメカトロザウルス君を作るというのと、
今回マサチューセッツ工科大学が研究している内容っていうのは当然のことながら全然全然違います。
ただパッと見起きている現象としては同じなんですよ。画像をもとに3Dモデルっていうのが出来上がる。
ここの現象は同じなんです。この違いを理解するためにはちょっと3Dモデルに関する知識がいるんでね。
簡単に説明していくんで理解を深めていきましょう。まずそこから説明していきます。
3Dモデルって何なん?という話なんですけど、それはパソコン上で作れる立体形状ですね。
専用のソフトウェアを使って専門家がエッチラオッチラ作っていくデータとしての立体形状のことです。
この3Dモデルっていうのは超ざっくり分けると実は2種類あるんです。
それは見た目用の3Dモデルと設計用の3Dモデルというものです。
見た目用っていうのはね、メッシュモデルとか天群モデルと言われてまして、基本的に面しかないんですよ。
すごい細かい三角形の組み合わせで立体形状を表現したり、細かい点の集まりで立体形状を表現したりします。
これは非常にデータとして軽量で、かつ3Dの見た目を再現するのにすごい適してるんで、
例えばゲームとか映像作品とかVRなんかでの3Dの映像とかモデルによく使われます。
VTuberとかさ、ああいうものの3Dモデルとかもこういう細かいメッシュの組み合わせなんですよね。
それこそ冒頭で紹介したグロック4のドスケベゴスロリコンパニオン、兄ちゃんなんかもこういったメッシュモデルなんですよね。
こういうメッシュのモデルにはですね、欠点があって、それは寸法の情報を持ってないよっていうことなんですよ。
形は持ってるんですけど、具体的な寸法の情報を持ってないんで、後から編集するのが結構難しいんですよね。
ここだけ変えたいとか、この長さだけ変えたいみたいなことが全然できないんです。
あくまでも見た目のための3Dモデルなんですよ。だからあくまでも見た目のための3Dモデルなんです。
一方で3Dモデルの種類としてもう一つあるのが、設計用の3Dモデルなんですよね。
こいつは形状だけではなくて具体的な寸法の情報とか、どうやってこのモデルを作ったかという履歴がしっかり残ってます。
そういう情報がないと後から形状変更できないから、設計データとして非常に取り扱いにくいんですよね。
製造業ではこういった種類の3Dモデルを専用のソフトウェア、CADソフトで言いますけど、そういうものを使ってものの形を作っていくんです。
欠点としては履歴があったりとか情報が多い分ですね、データが重くなるし、局面とか複雑な形状のモデルが作りにくいんですよね。
だから映像とかVRとか、なるべく現実に近いものをモデリングする3Dモデラーであれば見た目用の3Dモデルっていうのを扱うし、
機械設計者とか具体的な部品を設計する技術者であったら設計用の3Dモデルを扱うと。
めちゃくちゃざっくり説明しましたけど、一口に3Dモデルといってもそういった種類があるわけです。
前提知識はさておきですね、ここからが大事な部分なんですけど、今まで出てきた3Dモデルの生成AIのサービスは、
基本的に見た目用の3Dモデルを生成してくれたんですよね。
だからメカトロザウルス君もそうなんですよ、画像を入れて出てきた3Dモデルっていうのは、
全部メカトロザウルス君の形がメッシュで、だからちっちゃい三角形が組み合わさって表現されたような形式で、
これを後から編集するっていうのは非常に難しいわけですよ。
だからここからものを作るとなると、ほぼそのまま印刷する感じ。
それ以上は使いようがないという3Dモデルなんです。
だから結局3Dモデルが生成できても、それを印刷してフィギュアにするぐらいの使い方しかできないんですよ、今現状は。
だから製造業では全然この生成AIでモデルを作るっていうのが使われてなくて、
ものづくりの分野では私みたいに3Dプリンター好きが印刷して遊んでいる程度なんですね。
そんな状況のところに早速と現れたのが今回紹介するジェンキャドウの研究なんですね。
この研究ではなんと画像から履歴を持った設計用の3Dモデルを生成してみせたと、そういう研究なんですよね。
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この履歴を持った設計用の3Dモデルを生成するっていうのはかなりとんでもないことです。
というか一体どうしたらそんなことができるんだという感じなんです。
まあそれが論文に書いてあるわけですけども、これまでの3Dモデルの生成は画像を入れて結果がドンと出てくるんですよ。
だからどうやって作ったかっていうね、過程は吹っ飛ばして結果だけが残ると、もうキングクリムゾンです。
まあそれはね、様々な3Dモデルの形状をAIに学習させて、その3Dモデルの形状のパターンから読んで生成しているんでね、結果が出てくるんですけど、
今回紹介する論文、GENCADはそういうアプローチとは全く違ったアプローチで3Dモデルの生成っていうのを実現してるんですよ。
これがね、すごい驚きの発想なんですけど、GENCADでは3Dモデルを生成するんじゃなくて、3Dモデルの製作手順を生成するという方法を取ってます。
だから結果ではなくて過程を生成するっていうね、アプローチなんですよね。
この生成AIがどうやって動いているかというとですね、まず入力が画像です。
こういう画像の3Dモデル作りたいよと読み込ませると、生成AIがその画像を分析して、その3Dモデルを作るための手順を生成します。
だから普通の設計者が行うような、まず2次元のスケッチを書いて、そのスケッチを押し出して立体形状を作って、この部分は削ってみたいな、
3Dモデルを作るための道筋を生成するんですよ。
あとはその手順に従ってCADを自動で操作していけば、履歴を持った3Dモデルが出来上がると。
いきなり3Dモデルの結果がバーンて出てくるわけじゃなくて、そのモデルをどうやって作るかっていう手順を生成しているので、ちゃんと履歴が残るんですよね。
こういうアプローチで3Dモデルを生成しているわけですよ。
すごくない?これすごいですよね。
この論文を読んだ時、うわーって思いましたもん。
アプローチとしては、生成AIが言葉を生成するのと原理的には同じで、生成AIって誘致をかつ複雑に文章を出力しているように見えて、
やっていることっていうのは、次の単語を予想するっていうシンプルなタスクなんですよね。
私という言葉が来たら、次は私はかなって。
わが来るかな、みたいな。
こういう文の流れから次に来る単語を予想して、確率の高いものを出力していくということをひたすら繰り返して、我々と会話風のことをしているわけですね。
こういう言葉の扱いと同じようにCADの操作も小さいタスクに分解しちゃって、
これの次これだよね、これの次これだよね、という風に操作を予想することで3Dモデルを作っていくと。
そういう自然言語風にCAD操作を表現しようという試みが、GENCADの研究の本質的な部分なんですよね。
こうすれば確かに設計者が普段使っているCAD用の3Dモデルを設計の履歴がついた状態で、生成AIで生成することができるんですよね。
これが実現可能かを研究するっていうのがこの論文の内容になっております。
この研究では実際にディープCADデータセットっていうAI学習用の大量のCADデータを使って、
モデルの形状とそのモデルが出来上がるプロセスを学習して、さらにそこに対してCAD画像ですね。
だから入力で使うような画像を合わせて学習していくと。
細かいアーキテクチャーの話は省きますし、私も理解できてないんですけど、
これによって画像を入れるとCADの操作プロセスを生成するという、そういう学習を行えるわけですよ。
そして結果としては、画像からかなり精度良くCAD用の履歴付きの3Dモデルを生成できるようになったということなんですよね。
論文に結果が載ってまして、英語なんですけどね、論文自体は。図を見ればなんとなく結果わかりますから。
ぜひともこの論文一度見てほしいです。リンクは概要欄に貼っておきます。
これはね、時代を変え得る技術だと思いますよ。
ただ、まだね、当然最先端の研究なんで、即時サービスとして産業を利用されるかといったら、
そこにはタイムラグもあるし、当然他の技術的な課題とかビジネス的な問題もあります。
あくまでもこういう技術が確立されようとしているよっていう話です。
このGENCADっていうのが、画像やスケッチを条件にCADデータを生成する初のモデルとなるようです。
しかしながら、まだね、かなりCAD操作を絞って学習していて、あまり複雑なことは実際できません。
実際設計の現場で行われるような複雑な操作ってまだ全然学習してないんですよね。
線を引く、円弧を書く、押し出しをするぐらいの簡単なこの3つの動作でしか学習してないんです。
今後はもっと実務に近い複雑な操作を学習させる必要もあるし、そのためのデータセットですね。
つまり学習用のデータもちゃんと作っていく必要があるんです。
そのあたりは実際のCADメーカーとかと協力をしながら進めていくのかなと思いますね。
実際に機械設計者がこの技術を実務の中に入れるというのはまだまだ先にはなりそうなんですけど、
でもこの技術の先には設計の自動化っていうのは確実に待ってますよ。
言葉で画像がパッと生成できる今の時代と同じように、
例えば機械の写真を撮ってそれを生成AIに入れれば成り立つ形がパパッと出てくると。
その3Dのデータがそのまま加工データになって、
写真1枚から同じ機械が作れてしまうなんていう世界が、
SF映画の話だけじゃなくて、現実的にその道筋が見えていると。
見えているとまでは言わないんですけど、見えなくもないという状態なんですよね。
それがまた末恐ろしいところですよ。
今回紹介したジェンキアドの研究だと、
入力としてはこの部品の外観のスケッチを使って3Dモデルっていうのを生成してますけど、
例えば図面とかだったらもっと体系的に情報をまとまっているわけですから、
より生成しやすいですよね。
さらに図面だったらその寸法情報とか交差の情報もきっちり書いてあるわけで、
図面から3Dモデルの生成、もっと言えば3D図面の生成もできるだろうなと個人的には思います。
前もねちょっと話したんですけど、
シャープ137製造業にかけられた図面という呪いという回で、
私の図面への思いをね語ってますけども、
私基本的に図面って好きじゃないんですよ。
ただやっぱり3Dモデルには書き込めないものを作るための情報っていうのはいろいろとあるわけで、
そういう3Dモデルだけでは完結しないものを表現するために、
やっぱりまだまだね図面にはお世話にならなければならないというのが現実です。
が、そういうのもうちょっとやめようよと。
全部3Dに統合しようよっていう取り組みもあるんですよ、一応ね。
それがね3Dアノテーションというやつで、
本来図面に落とし込んでる設計情報を全部3Dモデルの中に入れちゃおうよと。
そういうことができるデータの企画作ろうぜっていう取り組みなんですよ。
実はこれね2003年から始まってます。
もう20年以上前から、図面なくそって言ってる人はいるんですよ。
そのくらい前から脱図面の取り組みは始まっているんです。
ただ結構早くから始まっているものの、今の状況を見てもらえばわかる通りですね。
全然進んでないんですね。
まあ新しい企画作ろうって話ですから、いろいろと障壁ありますし、
技術的な課題も大きいし、かなり移行コストもでかいんですよ。
2D図面から3D図面に置き換えるコストとかリスクがすごい大きい割に、
恩恵が少ないと。
なんであんまりこう進んでなかったんです。
ただねやっぱ進んでなかった理由としては、時代が早すぎたなっていうのもあると思っていて、
生成AIを使って3Dモデルが生成できるんであれば、
3Dアノテーション付きの3Dモデル、つまり3D図面も生成AIで作れるんじゃないかと思いますよね。
3D図面というものの本質は、そのデータの中に設計情報から加工情報まで全部入ってるから、
その3Dモデルからそのまま加工プログラム作れるよね、というところにあるんですよ。
だから人が介在せずに、そのモデルを使ってそのまま加工プログラムに落としてシームレスに加工に移れますよね、
というのが本質的な部分なんですけど、
結局今まではその部分がはっきりしなかったから3D図面というのが流行らなかったわけです。
でも今その3D図面から加工プログラムにコンバートするという部分でもやっぱ生成AIが使えるという話になりますから、
ちょっと時代が追いついてきたんじゃないかなと思いますよね。
ここの部分がちょっとずつ組み合わさっていくと、
この生成AIによる3Dモデルの生成とか3D図面の生成というものが結構産業実装の肝になっていくと思うんですよ。
だからかなり、これ今は研究レベルの話なんですけど、要注目の分野だと私は思っています。
実際にこういうことができましたという話だから、もう全然夢物語じゃないんですよね。
今後どういう世界になるのか、それを想像しながら自分たちの行動とともにブラッシュアップしていかないとなりませんよ。
生成AIによる設計用の3Dモデルの生成。
これからの話ですよ、みたいな感じで語りましたけど、実際にもうすぐ使えるサービスっていうのも実は存在します。
それは画像からではなくてテキストですね。
言葉から3Dモデルを作ってくれるというサービスは実際にもうあります。
概要欄にリンク貼っておきますけども、テキストToCADというサービスで簡単な形状なので本当にパッとすぐ作ってくれます。
特に歯車なんかいいですね。自分で作るのめんどくさいですから。
歯車のモジュールサイズと歯数なんかを支持してあげれば、それどおりの3Dモデルをすぐに生成してくれるという非常に便利なサービスです。
私もおもちゃの旋盤とかを今設計してますけども、その中のギアの部分はこのテキストToCADを使って生成してます。
すごい便利ですよ。
あれと、設計利用できる3Dモデルの生成できてるじゃんと。さっき言ってたことと違うんじゃないと思うかもしれないんですけど、
このサービス自体はこのGENCADとは全く違って、とあるからくりがあります。
世の中にはプログラムで操作するCADっていうのがあるんですね。
普通CADって言ったらマウスでスケッチっていう絵を描いて、それを押し出して、ところてんみたいにギュッと押し出して3Dモデルを作っていくという操作をします。
じゃなくて、スクリプトベースと最初から文字ですべてを定義して3Dモデルを作っていくっていうCADも存在するんですよ。
いろいろあるんですけど、OpenSCADっていうのが非常に有名で、オープンソースの3D CADソフトなんですけど、
言うならば物の形を作るためのプログラム言語です。
もうマウスとか一切されない。全部言葉で形を定義して形作れるんですよね。
だからそういうCADがあるので、そのCAD用のプログラム言語をAIで生成してあげれば、
擬似的に3Dモデルの形を吐き出せると。
そういう原理で3Dモデルを作るっていうのが、今サービスとして使える3Dモデルの生成の仕組みです。
このプログラムベースのCADっていうのは、あんまり複雑な形状を作ることができないんですよ。
できないというか、相当卓越していないとできないという方が正しい表現かもしれないです。
かなり使い方を勉強する労力が大きいんですよ。
プログラムで設計していくんで、視覚的に設計しづらいですし、
私も1回OpenSCAD勉強しようと思ってチャレンジしたことあるんですけど、
普段グラフィカルなCADを使っている人間が使うと、やっぱり脳を焼かれますね。
プログラミングが好きな人は結構ハマるかもしれないんですけど、
そうじゃないと学ぶのがきついんですよね、こういうCADって。
やっぱりプログラムで形を記述できるっていうのは、
言葉として3D形状を扱っているっていうことなんで、
やっぱり生成AIとの相性が非常に良くて、
今、AIの文脈ですごく最注目されている分野の一つです。
ちなみに全然話変わるんですけど、
このプログラム記述式のCADを使って、
目の見えない人が3Dモデリングをしたっていう事例があるんですよ。
IDMC2024っていう、
革新的な3次元造形を促進することを目的とした国際的なコンテストがあるんですけど、
ここで日本人の三野田和則さんという方が審査員特別賞を取ったんですけど、
その時のテーマが、触覚と視覚で干渉するタージマハル模型というものです。
三野田さんはね、生まれつきの全毛で目が見えないんですよね。
研究としてですね、視覚障害者が3D CADを使う方法とか、
3Dプリンターを操作する方法っていうのを研究してまして、
この方はね、全毛にもかかわらず、
3D CADを使ってめちゃくちゃ複雑なインドのタージマハルってあるじゃない。
あれの模型を作るってことをやったんですよね。
これね、すごい面白いんで、
この取り組みを紹介している記事をですね、この概要欄に貼っておくんで、
ぜひとも見てください。
その時に使ったのが、そういうプログラム記述式のCADなんですよね。
実際に手でタージマハルを触って確認しながら、
それをプログラムを書いてCADの形に落としていくということをやったということです。
目が見えないと、マウス操作でこのGUIをね、グラフィックユーザーインターフェースを操作するっていうのはなかなか難しいんですけど、
タイピングで文字を打つっていうのはやっぱり全毛の人でもできるんで、
プログラムベースのCADだったら操作できると。
手で触りながら形確認して、プログラムを落とし込むということをやってですね、
目が見えない人が3D CADですごい複雑なものを作り上げたと。
そういう取り組みなんですよね。
これはね、一見の価値ありというか、もう百見の価値ありというか、すごい面白い取り組みなんでね。
ぜひとも概要欄から見てみてください。
ちょっと話し逸れましたけど、
今すぐに生成AI使ってね、製造業で使える3Dモデルを生成しようと思ったら、
こういうプログラム技術式のCADベースでデータを扱うのがいいと思いますね。
いいと思いますというか、そうなります。
話し逸れたついでに、プログラムでCADデータを作るメリットについて、
ちょっと小話を挟んでいきます。
これ知っておくといいと思うんですけど、
マウスと画面で3Dモデル作れるなら、別にそれで良くないと思いません?
わざわざ難しいプログラミングを描いて3Dモデルを作るよりも、
見た目の話なんでね、ちゃんとマウスとかで絵を描いて作った方が全然早いじゃんと思うんですけど、
基本はそうです。
設計をやる上で、プログラム技術で3Dモデルを作る意味って少ないんですよ。
ただ、プログラムでしか実現できないというね、
そういうものもあるんですよね。
それがパラメトリックデザインというものです。
パラメトリックデザインなんぞという感じですけど、
これはね、パラメーターを基準として寸法を決めていくというモデリング方法です。
簡単に言えば、寸法を自由に変えることができる3Dモデルが作れるよということなんですよ。
普通の3D CADでもできなくはないんですけど、
シンプルな部分だけですよね。
棒の長さ伸ばすとか、そんな感じじゃないですか。
複雑な形状を崩すことなく寸法関係を変えるっていうのは、
文字ベースで形を定義した3Dモデルの方が得意なんですよね。
それができると何がいいかっていうと、
主要寸法だけ入力すれば、自分が今必要なサイズの3Dモデルが出てくると、
そういう仕組みを組み込みすることができるんですよね。
具体例で言えば、前ちらっと番組の中で紹介したんだけど、
ジジョグっていうね、障害者向けの生活補助ジグっていうのをね、
3Dプリンターで作ろうっていう活動をしている人たちがいるんですけど、
自分の体に合ったサイズの道具が欲しいってなった場合って、
パラメトリックデザインの方がいいんですよね。
自分の体の主要寸法を入力すれば、
自分に合ったぴったりの寸法の3Dモデルっていうのが自動で作れてしまいます。
自動で作れるようにプログラムを書けるんですよ。
言葉で形を定義しておけば。
これ普通のCADだとなかなか難しいです。
全てを言語で定義しているからこそ、
自分で手の大きさとか測って、
主要寸法だけピュピュピュって入力したら、
その人に合わせた3Dモデルがパーンと出てくると、
そういう仕組みが作れるんですよね。
これがプログラムで形を定義するっていう意味なんですよね。
そういう意味ではね、スクリプトベースのCADを勉強するのも一ついいんじゃないかと思いますよね。
AIとの親和性もありますから。
好きな人はガッツリハマると思うし。
私は脳を焼かれましたけど。
一応テキスト出てるんで、
それもこの概要欄に貼っておきますので、
興味ある人はぜひとも勉強してみてください。
色々と雑談に紹介しましたけど、
未来に思いを馳せれる研究もあれば、
もっかいで使える生成AIもあると。
実はものづくりと生成AIって、
ぐっと距離が縮まってきてます。
よく生成AIに仕事を奪われるみたいな話ありますけど、
あくまでも生成AIってツールの一つですから。
もしも調べて語ってほしいよっていうテーマあれば、
概要欄お便りホームから連絡いただければ、
番組のネタとしても使わせていただきますので、
ぜひぜひご活用ください。
ここからお便りを返していきます。
前回のエピソードですね。
シャープ149、なぜおもちゃの旋盤を作るのかにいただいたコメントです。
職人さん、おもちゃの旋盤、自分で組み立てて削るだけではなく、
オープンソース化で部品を作るところまで体験できる内容まで構想されており、
絶対子どもたちがものづくりや工作機械が好きになっていくものだと思いました。
今後も応援しています。
また、支部長さんの加工配信会を聞いて、
マナビデラックスクエスト2025に申し込みました。
あ、素晴らしい。
支部長さんの配信をきっかけに、生成AIの活用も始め、
私自身、より良いものを仕事で提供できるようになったと思っています。
もっと勉強して、自分だけでなく、
DX推進に悩んでいる方の手助けができるようになりたいと思っております。
PS、支部長さんの影響でポッドキャストを始めましたと。
素晴らしいですね。嬉しいですね。ありがとうございます。
職人さんが始められたポッドキャスト、
作るってなんなん?という番組ですけどもね、
聞かせていただきましたが、
初回からですね、3Dプリンターを激推ししてくるっていうね、
私好みの番組でございまして、
大いに影響を受けてくださっているなっていうことがね、
初回から感じられましたね。
ありがとうございます。番組のリンクは概要欄に貼らせていただいております。
おもちゃの旋盤ね、今もう超大変ですよ。
もう半ばね、パニック状態ですよ。
というのは、7月25日金曜日ですね。
ワクワク夏休みinテクノプロザ2025っていうね、
私がアンバサダーを務めている岐阜県のテクノプロザっていう施設があるんですけど、
そこで夏休みの子供向けのイベントやるんですよね。
そこで私もね、ワークショップやります。
去年はね、3Dプリンタ体験会っていうのをやらせてもらったんですけど、
今年は今作ってるおもちゃの旋盤の組み立て加工体験会っていうのを行います。
これね、おもちゃの旋盤5台使うんですよ。
さらに組み立て体験っていうね、新しい試みもあります。
今までね、加工体験っていうのしかやってこなかったんですけど、
やっぱね、組み立てもそろそろ検討したいなと思ってですね、
そこでチャレンジしようと思って、組み立て体験会ってやったんですけど、
その組み立てするっていう部分がね、結構未完成な部分が多くて、
そこをね、今急遽ね、仕上げております。
それを完成させた上で、おもちゃの旋盤ね、1週間以内に5台作らなければならないと。
量産体制ですよね、本当に。
自宅の3Dプリンタね、フル稼働でございます。
何とかね、間に合うように頑張っていきたいと思います。
まなびデラックスクエストもね、申し込まれたということで、
これも素晴らしいですね。
今年から優勝になっていて、まだ2万円ぐらいかかったと思うんですけどもね、
やっぱお金を払った分ですね、質は上がってると思うんですよ。
あんまりこういう言い方良くないかもしれないんですけど、
これまでのね、まなびデラックスクエスト、もう5年ぐらいあるのかな、歴史としては。
無料だったんですね。
結構ね、コミュニティ、時々荒れたりしてたんですよ。
割とうぞうむぞほうが集まったなっていう瞬間があったんですけど、
お金を払うっていうのが1個のフィルターになると思うんで、
まなびデラックスクエストの中のコミュニティも結構洗礼されたものになると、
私は期待してます。
ちなみに私もね、一応今年も申し込んでるんで、
8月からやりますよ、まなびデラックスクエスト。
もうこれで4回目になるのかな。
毎年参加してますけども、
自分の頑張り次第で不可容量変わるんでね。
お金払ったんなら、ぜひともガッツリやっていきましょう。
一緒に頑張りましょうということでありがとうございます。
続きまして、フィリックスさん。
いつもありがとうございます。
同じくですね、シャープ149にいただいたコメントですね。
今回YouTubeで拝聴しました。
無心でロウソクを削り続ける子供たちがいいですね。
ものづくりを目指す工業高校生が減少しているということは、
有識事態だと感じます。
江戸時代や明治時代の超絶技巧は、
世界に誇る技術だと思います。
その背景には日本人のものづくりへの適性と、
広く厚い工芸者たちがお互いに切磋琢磨した結果、
主力の工芸品が生まれたのではないかと。
現代においてそのストナが細っていくことは、
単なる技術の衰退ではなく、
文化と精神の継承が危機に瀕しているのではないでしょうか。
おもちゃの旋盤の取り組みは、子供たちに創造の喜びと、
技術の面白さを伝える貴重なツール。
細りつつあるものづくりの土台を復活させる、
景気になるのではないかと期待しています。
これからも応援しています。
ということで、ありがとうございます。
これね、メーカーフェアの事前ミーティングでも、
主催者の方が言ってたんですけど、
やっぱりね、子供たちのものづくりの力は、
確実に下がってると言ってましたね。
これがね、かなり露骨に現れてきてるらしいですよ。
例えば、ハサミ。
幼少期のものづくりの基本ですよね、ハサミって。
ワクワクさんから学ぶものづくりの基本じゃないですか。
このハサミの使い方一つとっても、
ハサミを使えない子供たちが結構増えてるらしいんですよ。
ハサミ切ってて、指ごと切っちゃうとかね、
まっすぐ切れないとか、
明らかに物理的な加工する能力が落ちてきてるらしいんですよ。
プログラミングとかね、
論理的な思考を学ぶ機会が増えてるんですけど、
そういう具体の工作とか、
ものづくりをする機会っていうのは減っていて、
その影響が顕著に出てるんだ、みたいな話をしてました。
これはね、やっぱり有識自体ですよね。
技能継承とか、伝統工芸とか、
そういう交渉の話、以前の問題で、
もうその裾野の部分が揺らいでるんですよ。
裾野っていうか、砂漠みたいになっちゃってると。
だからこそ、このおもちゃの旋盤って、
私が当初考えていた以上に、
大事な価値になるんじゃないかなと、
自分でも期待しています。
もう最近、やること増やしすぎちゃって、
だいぶ忙しくて、開発あまり進んでいかないんですけど、
ちょっと頑張って進めていきたいと思います。
忙しさに加えて、
本業の話なんですけど、ちょっと余談なんですけど、