どうも、しぶちょーです。ものづくりのラジオは、産業機関の現役エンジニアである私、しぶちょーが、ものづくりに関するトピックをザックバラに語るポッドキャストです。
今日はですね、ビデオポッドキャスト会になります。今日は、岐阜県立、岐阜工業高等学校に、公園に行かせていただいております。
今ね、工業高校に向かっている途中なんですけど、結構時間やばいね。 前回も動画出したんですけど、
前回は、今年の2月に2年生向けに、公園をさせてもらったんですね。
今回はですね、新たに、今年1年生になった新1年生ですね。 4月から工業高校に入った子たちに向けて、ものづくりの話をしてほしいということで、依頼いただきまして、
前回は教室だったんですけど、今回は体育館で、公園をさせていただきます。 何しても暑いぞ。
もう結構ギリギリね、約束の時間、ギリギリなんでね。 それではちょっと、あ、ちょうど工業高校見えてきましたよ。
ほら、学校って感じでしょ。 なんで今日はですね、すごい元気な声が聞こえますね。
ここで新1年生に向けて、公園をしていきます。 じゃあ入っていきましょう。
みなさんこんにちは。 今日はよろしくお願いします。
ではですね、私からはですね、工業高校生に持ってほしい3つの疑問というテーマで、 今日は講演させていただきます。
まず自己紹介からさせていただきます。 先ほど紹介もありましたけど、私八津悠也と言います。
山積まさく株式会社というですね、工作機械メーカーに勤めておりまして、 あそこで工作機械の新製品開発とか、あと最近だとAIとかIoTに関わる
新機能開発業務というのを行っています。 元々は機械設計という機械を設計する仕事をしてたんですけど、
3年前、4年ぐらいにIT分野の方に転向しまして、今AIのことをやっております。 その傍らなんですけども、副業としてですね、
私部長というハンドルネームで情報発信を行っています。 こちらにありますけども、私部長技術研究所というブログをやったりですね、
あとポッドキャストって聞いて分かるか分からないんですけど、 ウェブのインターネットを使ったラジオみたいなものですね。
そういうものも発信しております。 あとですね、そういう活動のおかげでって言ってもあれですけど、
ちょっと本を去年出しました。 初めて能定型設計という本なんですけど、
これ、今年の2月にもこの学校に講演来させていただいたんですけど、 そのときに見本をさせていただいたんで、多分図書室にあるはずです。
なので是非ともね、これ図書室で読んでみてください。 もしも足りなかったらですね、いくらでも送るんで、そのときに行ってください。
あとはイベントの登壇とかですね、先ほど話もありましたけど、
鏡原市にあるテクノプラザというところで、広報大使に勤めてます。 そこでいろいろとイベント登壇したりとか、
あと別のイベントとかですね、AI系のイベントも去年企画しまして、 生成AIエキスポイン東海というイベントを実際に名古屋でやったりとかっていうのもしてました。
っていう活動をしております。 経歴としてはですね、皆さん多分似ていると思います。 私も工業高校出身なんですよ。
静岡県が実家でして、静岡工業高校というところを出ております。 ここはもうちょっとないんですけど、今は静岡科学技術高校という名前に変わってしまったんですけど、そこ出身です。
そのまま名城大学ですね。 これも名古屋の天白区にある大学ですけど、そこの機械システム工学科に入りまして、
そのあと山崎マザー区に入社して新規の工作機械を設計するという仕事を行っております。
なので、皆さんの中でも多分僕と同じようなルートを辿る人もおそらくいると思うので、
すごく身近に感じてもらえればなと思います。 趣味ですね、ものづくり大好きです。
ちょっと見にくいかもしれないですけど、これ3Dプリンターですね。 自宅にいろいろ買いすぎてしまって、3Dプリンター5台ぐらいあるんですけど、
そういうのを使っていろいろと日々ものづくりをやっています。 あと車が好きで、これR32GT-Rという、今買うとめちゃくちゃ高いんですけど、これ乗ってたりとか、
あと今日この車で来たんですけど、ホンダビートという車も持ってます。 これ初代MR2という車ですけど、これ好きだったんですけど、
これちょっといろいろあって燃えてしまったので今はないんですけど、 こういう形ですね、車とか、あとバンドですね。
これバンドやってたりとか、いろいろ趣味でございます。 本題に入る前に会社紹介させてください。
私、今日山崎マザークという立場で来てるわけではないんですよ。 今日は有給取ってきてるんで、別に会社は関係ないんですけど、
一応会社紹介してこいということなので話させていただきます。 私は山崎マザークという工作機械メーカーに勤めてます。
マザークは工作機械のグローバルリーダーとして活躍している、 総合工作機械メーカーでして、愛知県にわぐ小口町に本社を置いております。
創業は1919年で、社員数は8700人、結構多いですね。 特徴は結構グローバルなことで、国内に製造拠点が5拠点、
三の鴨にもありますし、桑名とか三重県にもあります。 海外にも6拠点あると。
従業員8700人って書いてあるんですけど、 その半数以上は実は海外で働いてる人です。
私自身も半年ぐらいイギリスで仕事をした経験あるんですけど、 それぐらい非常にグローバルな企業なので、
海外で働きたいよとか海外を見てみたいって人は すごく合ってる会社だと思います。
そんな山崎まさく作ってるのは 工作機械という機械なんですけど、
機械系のほうは多分知ってると思うんですけど、 工作機械って聞いて、
なんとなくパッとイメージできるよって方います? 刺したりしないんで、知ってるよっていう人、手を挙げてもらっていいですか。
意外とまだいない感じですね。
工作機械っていうのは、一言で言えば金属削る機械なんですよ。
ここの絵にありますけど、ドリルみたいなものがぐるぐる回って、 これ部品ですね。
金属をガリガリ削って部品の形を作り出すという機械です。
工作機械っていうのはマザーマシンと呼ばれています。 母なる機械ですね。
それ何でかっていうと、 工作機械が作った部品が違う機械になって、
また何か違うものを生み出すと。
いろんな機械ありますけど、結局部品の組み合わせなんですね。
その部品を作っているのは誰かって言ったら、 この工作機械なので母なる機械と呼ばれているんですね。
実際、工作機械が作った部品で機械が作られて、
皆さんの服とか家電とかその他ものもの、 日用品や車などが作られています。
だから身の回りのもの、全部原理をたどっていくと、 必ず工作機械にたどり着くというぐらいですね。
すごく製造業にとって広い影響を与えている機械、 それが工作機械ですね。
それを作っている会社となります。
そういう工作機械を研究開発したり販売したり、 もちろん製造もするしアフターメンテナンスもすると、
総合的に工作機械を扱っているメーカーになります。
この工作機械の面白さっていうのが、 あらゆる分野に関わっているということなんですよ。
工作機械は当然車にも関わっていますし、 このギフ工業さん強いですよね、航空機にも関わっていますし、
研究にも関わっていると。
スマートフォン、半導体を作るのにも使われていますし、 人工骨ですね、これはチタンの削り出しだと思うんですけど、
こういう骨を作るのにも使われていると、 医療分野ですね。
だからあらゆるものに 工作機械というのは使われているので、
この業界っていうのは結構製造業の中では珍しいんですけど、 あらゆる分野につながっているような業界だと言えるので、
非常に工作機械というか、製造業を広くしたいよという方は 工作機械分野に合っていると思います。
最後はちょっとこれで紹介する最後なんですけど、 美濃川申に山崎万福博物館という場所があります。
工作機械どんなのだろうと、どういう機械なんだろうと 興味ある人はぜひともここに行ってみてください。
ちなみに行ったことあるよという方います?
意外といない。これ美濃川申にあるんでね。 500円ぐらいで入場できて、
1日は潰せないけど、たぶん半日ぐらいは全然潰せると思うので、 興味ある方はぜひ行ってください。
こういう三角形の入り口があって、 これ地下工場になっていて、この下が。
入り口は本当にこのピラミッドだけなんですけど、 全部地下に博物館があるっていう面白い作りになっております。
ということで、ここから本題に入らせていただきます。
今日皆さんにお話ししたいのは、 今年から皆さん工業高校生になったということで、
工業高校生に持ってほしい三つの疑問というものを お話しさせていただきます。
皆さんに持ってほしい一つの疑問1ですね。 作るって何だろうということをちょっと考えてほしいなと思います。
例えばですけど、これたぶん皆さん 僕よりよっぽどご存知ですよね。これ岐阜城です。
岐阜城を作ったの誰か。 もうちょっと歴史的なお勉強になるんですけど。
これ誰かって言ったら この二階堂さんという方なんですよね。
二階堂幸政さんという方が岐阜城を作ったと。 ちょっと僕も年号を覚えてないんですけど、
1600年代ぐらいにこの人が作って、 その後 織田信長が攻略して、織田信長が岐阜城と名付けたと。
そういう歴史があります。 なんでこの二階堂さんというのが岐阜城を作ったんですけど、
これ見方を変えると違う言い方もできるんですね。
例えば二階堂幸政さんはわしが作ったと。 岐阜城はわしが作ったんだと言ってますけど、
例えば歴史とかは知らない子どもに 岐阜のお城って誰が作ったんですかと言うと、
こう答えるんですね。大工さんだよと。 当たり前ですよね。岐阜城を作ったのは大工さんなんです。
二階堂幸政っていう人でもあり、 実際作ったのは大工さんだと。
これ構造的に言ったらどうなってるかっていうと こういう感じですよ。
作ろうと思った人が二階堂幸政さんと、 実際作った人が大工さんと、こうなってるわけですね。
こういう構造がある中で 岐阜城を作ったのって誰ですかと言ったら誰だと思います?
どっちだと思います? これ二人ともなんですね。
この二人、作ろうとした人も実際に作った人も 作った人なんですよ。
これをもっと身近なものに なぞらえて説明しますと、例えばペンですね。
皆さん必ず学業で使ってると思います。 ボールペン、シャープペンなり使ってるはずですけど、
これ皆さんの手に届くまでに どういう作った人たちがいるのかって考えたことありますか?
それを今からざっくりですけどね、 なぞっていきたいと思います。
ペンを作るにあたり まずしなければならないこと、何かこの人ですね。
世の中に必要なものを調べる人っていうのがいるんですよ。 だからペン作ろうじゃないですね。
どういうペンが例えば工業高校生とか学生たちにとって 必要なんだろうかっていうのを調査する人がまずいます。
こういうのをマーケティングと言いますね。
そういうマーケティングする人がいて、 次誰がいるかっていうと、
製品の形をざっくり考える人たちがいます。 世の中にこういうニーズがあるらしいぞと。
じゃあこういう形の製品いるよねっていうのを考える人。
こういう人たちは製品企画とか商品企画と呼ばれる人たちですね。
じゃあ企画が済んだら次何かって言ったら、 今度は製品の形を細かく考える人というのがいます。
これはまさに僕がやってるような仕事なんですけど、 設計とか開発とかそういう人たちです。
じゃあそれが終わったら何がいるかというと、 今度は製品の作り方を考える人です。
まだ作らないですね。 どうやって作るかを考えるという人たちがいます。
こういう人たちを生産技術と呼びます。
この生産技術を介してようやく、 ここでようやく製品を作る人が出てくるんですね。
実際に製品を作る人たちがペンを作って、 皆さんの手元に届くのかといったらまだなんですね。
ここもう一つあります。 作ったときには皆さんに届かないです。
必ず皆さんに販売して買ってもらわなきゃいけないので、 世の中に製品を届ける人というのがいます。
これがいわゆる営業とか販売になります。
そういう苦労を経て皆さんの手元に 日用品とかあらゆるものが届いてるということですね。
じゃあ ここでさっきの問いかけ 同じことをしますけど、 ペンを作ったのは誰でしょうか?わかりますか?
製品を作る人はペンを作ったって言ってもいいだろうと。
製品の作り方を考える人もペンを作ったと言えるかなと。
形を考える人も作ったよなと。
マーケティング 営業を作った人に入らないといけないといろいろな観点があると思うんですけど、
私の意見を言うならば これ全員作った人になります。
だから営業 全然作るの関係ないじゃないかと思うんですけど、 この人たちもやっぱりペンを作った人に含まれるということです。
なんで一つ考えてほしいのが、 営業も作るに含まれるんだったら、
作るって一体何なんだろうということです。
その話ですね、結論というか私の意見ですけど、 考え方をお伝えするとですね、
物を作るっていうのは すなわち価値を届けるということなんですよ。
具体的な物の形を作るんではなくて、 それによって誰かに価値を届けるということが物を作るということです。
これ実際にいろんな偉い人が名言を残しております。
例えばこの左側にいるおじさんですね、 セオブア・レビットさんという方。
こういう人は有名なマーケターなんですけど、 こういう言葉を残しています。
ドリルを買いに来た人が欲しいのは、 ドリルではなく穴であるという言葉ですね。
皆さんこの意味なんとなくわかりますか。
なのでホームセンターとかで ドリル買いに行くじゃないですか。
行かないかもしれないですけど、 僕は工具好きなんで結構買いに行くんですけど、
ドリル欲しくてたまらないなと思って ドリル買う人っていないんですね。
基本的にみんな穴開けたいから ドリルを買いに行くんです。
ペンだってそうですよね。皆さんペンが欲しいと。
このペンが欲しいなんて言って買うわけじゃなくて ノート書きたいからとかメモ取りたい、記録に残したい、
とにかく記述したいという理由でペンが必要だから ペンを買いに行くということですよね。
なのでそのもの自体ではなくて そのものが与えてる価値っていうところが重要なんだよという言葉が
このドリルではなく穴が欲しいんですよねという言葉です。
なので物を作るっていうのは 価値を届けるということなんですね。
もう一つこの右側のおじさんは ヘンリーフォードです。
聞いたことあると思うんですけど フォードって言ったらアメリカの有名な自動車会社ですね。
この人何をしたかっていうと この右側はT型フォードっていう自動車なんですけど
これは世界初の量産車です。
今まで貴族とか一部のお金持ちしか 車乗れなかったんですけど
車を大量生産して安く作れるようにすることで いろんな広い人に自動車を届けたという功績があります。
このヘンリーフォードさんが言ってる言葉の中で 非常に有名な言葉はこれですね。
もし顧客に彼らの望むものを聞いていたら 彼らはもっと速い馬が欲しいと答えていただろうと。
これも非常に有名な言葉なんですよ。
これは例えば馬にみんなが乗ってる時代に 次何欲しいですかって聞いても
いや 今乗ってる馬よりちょっと速い馬欲しいよね としか言わないんですね。
当然のことながら自動車が欲しいなんて 未知も考えてないわけです。
でもヘンリーフォードっていうのは みんな馬に乗りたくて乗ってんじゃないと。
楽に移動したくて乗ってるんだから 馬じゃなくて新しい価値が必要だろうと。
そういうのは顧客に聞くんじゃなくて 自分たちで価値を届けるんだということで
このT型フォードっていうのを作ったと。
やっぱりものづくりの本質っていうのは ものを作る。
実際ものを作って動きましたやったではなくて 価値を届けることということですね。
これ非常に重要なポイントになると思うので これからものづくりまでの皆さんに
ぜひとも理解しておいてほしい部分ではあります。
ちょっと私のものづくりも一部紹介させてもらいます。
例えば工作機械ですね。
私こういう工作機械作ってます。
これ設計したりとかいろんな機能 開発したりしてますけど。
工作機械、お客さんに何届けてるのかといったら これ儲けなんですよ。
お客さんを儲けさせるっていうのが 工作機械の役割です。
製造業を支えるとかマザーマシンだとか いろんな影響力があるって言ってましたけど、
詰まるところここになります。
お客さんは工作機械を加工したいから 買うわけじゃないんですね。
加工したものでビジネスをしたいから 買うということなので、
我々はそんなお客さんに対して いかに儲けれるか、
いかに効率よくお金を稼げるかっていう機械を 提供するということが
我々の届ける価値となります。
これが工作機械メーカーの課題というか 役割になりますね。
一方で私、工作機械もう一台作ってるんですね、 個人的に。
それがこちらのおもちゃの旋盤というものです。
ちょっと見てほしいんですけど、 これ子供向けの工作機械です。
子供がものづくりするかというよりは、 子供が実際にこうやって旋盤、
だから丸いものを回して削るっていうのを 簡単に安全に触ることで、
あ、世の中こういうものでものづくってるんだ っていうのを学ぶことができるような
おもちゃっているよねと思って、 今個人的に開発してるものなんですね。
これこの前ポートメッセで行ったイベントに ちょっと出展させてもらって、
子供たちにこうやって触ってもらったんですけど、 非常に好評でした。
これもものを削って形を作る機械なんですけど、
じゃあ左のお客さん儲けさせるっていうのと 届ける価値同じかったら全然違うんですよ。
子供たちに商売してもらうとは当然思ってなくて、
これはものづくりの価値というのを 届けるために作ってるものになります。
こういうものですね。
実際これ削ってるのはロウソクなんですけど、
ロウソク削って子供が楽しむことで、
あ、工業高校行ってみたいなとか、
全般って楽しいなって思えるような そういうきっかけを作りたいと思って、
こういうものを今開発しています。
これはものづくりを伝えるっていう価値を 出してるということですね。
なのでここで一つ目の疑問のまとめなんですけど、
皆さん今から学ぶためのものづくりをしていきます。
それはいいんですよ。
皆さんが今から工業高校の中で作るものっていうのは、
特段誰かのほう、それがそのままダイレクトに 役に立つというものではなくて、
皆さんの学びのために作るものなんですよ。
ただその先に社会に出たら人のためのものづくり というものがあるということを意識しながら、
ぜひとも勉強していってほしいなと思います。
だから結構工業高校、僕もそうでしたけど、
具体的にものを作るということに やっぱりとらわれてしまうんですけど、
実はそのものを作るということではなくて、 そのものが届けている価値みたいなものですね。
何を届けているのかっていうところが 非常に重要になるので、
そこの問いっていうのは ずっと持ってほしいなと思います。
これが一つ目の問いでございます。
暑いですね。
相当暑いですね。
ということでありがとうございます。
じゃあ二つ目いきたいと思います。
皆さんに持ってほしい疑問二つ目。
これは何だろうっていう純粋な疑問を めちゃくちゃ持ってほしいです。
じゃあ早速というか問題です。
これ何でしょう。
舐めんなって話ですよね。
舐めんなって思いますよね、これ。
100円玉ですよ。
100円玉ですけど、これを見て 100円玉とだけ思うのか、
違う視点が持てるのか。
例えば私だったら こういう視点1個持ちますよ。
白銅の塊だな、わかりますか。
材料の視点ですね。
100円って白銅の塊なんですよ。
ってなかなか考えたことないんじゃないですか。
実際に皆さんが普段身近に触れる 一番身近な金属って硬貨なんですよね。
硬貨が材料として何からできてるか っていうの皆さんご存知ですか。
考えたことあります?
10円玉って銅っぽいじゃん、色が。
銅だよね。
あれ間違いなく銅なんですけど。
実は500円も100円も5円も全部銅です、あれ。
ニッケル、500円はニッケル黄銅。
ごめんなさいね、これちょっと 旧500円なんでね。
新500円はニッケル黄銅と白銅銅って いろいろ銅使われてるんですけど、結局銅です。
100円玉は白銅、10円玉は青銅、 5円玉は真鍮と。
1円玉だけが純アルミなんですね。
1個だけちょっと違うんですけど、 ちなみに何で1円玉だけアルミ化してますかね。
これ1円玉は昔真鍮だったんですよ、古くは。
だけど銅の値段が上がって1円玉の価値が 1円より高くなってしまったんですね。
こうなると実はお金って役割を 持たなくなってしまうんです。
例えば1円玉を1万円分、1万枚持ってくるじゃないですか。
もしもそれが銅だったら、 1円玉1万枚分の1万円よりも単純にその重さの金属として 売ったほうが全然お金儲けちゃうと。
そうするとお金って実は機能しなくなるんですよね。
ギュッてやって金属として売っちゃったほうが お金儲けるんだったら、
みんな1円玉集めてどんどんお金儲けしちゃうんです。
そうなってしまいそうだったので、 急遽1円玉だけアルミになるという歴史があるんですね。
具体的な話はさておきですけど、 そういう視点でいろいろな物事を見てほしいということです。
皆さんが普段触れるお金であっても、 これ何でできてるんだろうとか、
材料の視点で見るだけで実はいろんな分かることがあるんです。
だからこういうのを多面的な視点って言います。
こういう立体物を上から見るか横から見るかとか、 そういう形なんですけど、
例えば何でこんな形なんだろうとか、 材料何なんだろう、どうやって作ってるんだろう、
どうしてそうなってしまっているんだろう、 ネガティブな視点も全然ありです。
そういう多面的な視点をぜひとも持ってください。
ちなみに僕がずっと納得できないことが1個あって、 これに共感してほしいんですけど、
100円と50円って似すぎてないですか。
財布を上から見たときに、 100円あったと思ったら50円だったっていう経験ありますよね。
ありますよね。これ共感してくれない人いるから。
あれって、僕はずっと意味わかんないなって 国に思ってるんですけど、
だってギザギザじゃんってことで、 大きさを上から見たらわかんないんだから、
あたこだけギザギザなくすとか、 ギザギザのパターン変えるってやれば、
そういう間違いは起こらないじゃないですか。
でもそうなってない、全然効果としての設計が いけてないなって思ったりとか、
じゃあ何でそうなってないんだろうみたいな、 そういう疑問を常に持ちながらですね、
いろんなものを見てほしいんですね。 これは多面的な視点です。
そして今そういう視点で物音を見れるのは 君たちが一番強いんですよ、僕じゃないです。
君たちはすでに優秀な技術者とか研究者、 それこそノーベル賞を取ってるような研究者よりも、
その点ではもう抜群に優れてます。
まず頭が若いから頭が柔らかいのと、常識がないと。
ちょっとごめんなさい、語弊がある言い方ですね。
常識がないっていうのはそういう意味ではないです。
非常識という意味ではなくて、やっぱりスタンダード、 当たり前っていうのがまだ学ばれていない状態。
こういう状態だと新しい気づきっていうのが 非常に得やすいんですよ。
なんで今の状態ってもう本当に フィーバータイムだと思ってください。
僕なんかが君たちのような発想を持とうとしては無理です。
どんなに努力しても持てない。
知らないとか頭が柔らかいっていうことでしか 気づけない気づきがあるんですね。
その力をまず自覚してほしいです。
具体的なアクションとしては、例えば 何なんこれ、おかしいなとか思ったところを疑問に思ったものをメモ取るとか、
そのメモに付随してこういうものあったらいいなっていう アイデア、何でもいいから書き綴ってみると。
記録に残しておいてほしいんですね。
単純に活用アイデアとか、そういうので 勝負できる大会になってますから、
ぜひともご参加ください。
ちなみにこのギフ県の川上原大会は、 僕が審査委員長をやるんで、
別に非議にするわけじゃないですけど、 チャレンジしていただけると嬉しいなと思います。
ということで、それが2つ目の疑問でした。
最後3つ目、皆さんに持ってほしい、 最後の疑問こちらですね。
誰が作ったんだろうという目で いろんなものを見てほしいんですよ。
例えば、皆さん有名な技術者といえば誰でしょうと 言われたときに誰か顔を思い浮かびますか。
皆さんの中ででいいんですけど、 技術者って言ったらやっぱりこの人だよねみたいな。
僕の場合は、こういうホンダ総一郎さんとか イブカマサルさんとかが思い浮かびます。
これホンダ総一郎さんって言ったら ホンダの創業者ですし、
イブカマサルさんはソニーの創業者ですね。 非常に有名な技術者です。
こういう人すごいなって思う人がいるってのが 一方大事なんですけど、一個問題もあるんですね。
ここでいきなりなんですけど、中高生に聞いた 知ってる技術者ランキングというものがあります。
これ、一個面白い論文があって、 それを集計してる論文があったんで、
ちょっと紹介させていただきますけど、 中高生2000人ぐらいに聞いたんですね。
技術者と思い浮かべば誰を思い浮かべますかと。 こちらです。
第一位、エジソン。エジソン、有名ですよね。 聞いたことあると。
第二位、ライト兄弟。ライト兄弟わかりますよね。 飛行機作った、世界初の友人飛行した兄弟です。
ちょっと性格悪いで有名ですけどね。 悪そうな感じしてますよね。
三位、ホンダ総一郎。ここで出てくるんですね。 やっぱりホンダ総一郎強いですね。
四位、アインシュタイン。 アインシュタインも有名ですよね、大成理論と。
五位、学校の先生。 ちょっと急に経路が変わる感じなんですよ。
これ、ちなみにこの学校の先生を 隅先生をイメージして作られております。
ちょっと色黒目の隅先生になってますけど、 似てますよね。AIが生成したものです。
それは縦置きですね。
これ、この結果から何が言えるかっていうと、 みんな技術者と科学者、区別ついてないよねということです。
研究者、技術者、科学者、みんなごちゃごちゃなんですよ。
これ、今ランキングに上がった人って ほとんど技術者じゃないです。
エディソンも技術者じゃないですよね。 学者ですよね。
アインシュタインもそうです。 技術者っていう人なかなかいないです。
ライト兄弟と本田総一郎ぐらいは技術者ですけど、 学校の先生も教育者なんですけど、
技術者ってカテゴリーに入るかどうかって 正直すごい微妙なところではあります。
もう一つですよ。
あんまり技術者が何ぞやっていうのが 伝わってないというのと、
あと存名の技術者がランキングに入っていないと。
ちょっと学校の先生は別ですよ。 学校の先生は別ですけど。
異人の方は既にこのようにいない方が ラインナップされているということです。
これどういうことが問題になってくるかっていうと、
ものづくりにおいて自分のロールモデルを 見つけるのがめちゃくちゃ難しいんですよ。
例えばサッカー選手になりたいとか 野球選手になりたかったら
あの選手になりたいなっていう、 そういう自分の目標みたいなものを見つけるのすごく簡単です。
なんですけど、ことものづくりにおいては、 例えばこういう機械作りたいなとか、
こういうものづくりがしたいなと思ったときに、 その裏側にいる人ってほとんど見えない。
で、見ようと思ってもなかなか情報が手に入らない という構造があります。
ただ過ごしてるだけだと、やっぱり全然 ロールモデル見えてこないので、
ここはちょっと大人の責任でもあるんです。
技術者があんまり表に出てこなかった というのもあるんですけど、
それはもうちょっと時代として しょうがないというところがあるので、
ちょっと私も発信頑張りますけども、
皆さんも自分でロールモデルをつかみにいくっていう 意識を持っていろんなものを見てほしいんですよね。
例えば、建築とかだったら結構意外と ロールモデルすぐ見つかります。
例えばこれですね、名古屋にありますよね、 スパイラルタワー、ねじねじしたタワー。
これ作ったの誰かって検索したら 実は出てくるんですよ。
デベロッパーは、もちろんモード学園さんですね。
じゃあ設計誰かっていったら、 日券設計の若林涼さんと、
ちょっと僕も詳しくは知らないんですけど、 こういう建築家の方がこのねじねじタワーを設計したんだよっていう情報が出てきます。
で、施工は大林組さんがやってますよということで、
このねじねじ設計、こういうかっこいいビルを 俺は作りたいんだと思ったら、
じゃあ若林さんがやってるような講演に行ったりして、 直接トツしてみるとか繋がってみるっていうことが実際できるわけです。
そういうふうに情報を自分から取りに行くというのが結構重要ですね。
最近そういう観点で一つ面白い人を見つけたんですよ。
それがこの人なんですね。
ちょっと実名あげないんですけど、 SNSで情報収集してる工業高校生がいました。
この子はリンクトインっていうSNS知ってます? 多分ほとんど知らないと思います。
バチバチにビジネス系です。
だから皆さんが使うようなものじゃなくて、 本当ビジネスマンがやるSNSっていうのがあるんですよ。
リンクトインっていうヘッドハンターとか うちゃうちゃいるようなやつ。
そこに突如として現れた工業高校1年生がいます。
だから皆さんと同い年ですね。
彼は将来の選択肢を広げたいんで、 いろんな大人と交流したいですって言ってる。
よろしくお願いしますって急に現れたんですね、このSNS。
こういう感じで高校1年生ですみたいな投稿をして、
普段は地元に住んでる大人にインタビューして、 いろいろと自分の意見をぶつけてると。
でももっといろんな大人と話したいから、 こういうアプリを始めたんですよみたいなことで投稿していて、
それが非常に700件近くいいねがついて、
常に彼と交流したりとか、 意見交換してるっていう大人が結構いるんです。
実は昨日僕、彼に連絡しまして、
明日ちょっと工業高校で講演あるんだけど、 君こういうのやってるの言っていい?って言ったら是非是非と。
また後日、彼とマンツーマンでこういう活動してるんだよ みたいな意見交換しましょうねっていうことで交流する予定になってます。
ここまでアクティブにやるとは言わないんですけど、
君たちと同じ年齢の子たちがこういうふうに 情報を取りに行ってるというコツなんで、
労働的に大人を使いながら 情報を収集してほしいなと思います。
最初のらしいものですけど、 誰が作ったんだろうというとこですね。
ものづくりの中のプレイヤーというものを 是非皆さん知ってください。
それは普通にものづくりを学んでるだけだと 正直なかなか見えてこないです。
なので是非とも自分で取りに行くという意識を持って SNSでも活用できますし、
あんまりSNSでガンガン行くのも ちょっとリテラシー的にっていう部分があるのであれば、
先生に頼んでみるとかするのもありだと思うので、
自分が興味のある分野で働いてる大人というのに 是非とも興味を持ってください。
では私の話はこれで以上なんですが まとめですね。
皆さんに持ってほしい疑問3つ。
まず作るって何だろうと、根本的なところですね。
ものを作るっていうのは 価値を届けるってことなんだよと。
それって一体どういうことなんだろうというのを 是非とも3年間続けてずっと考え続けてください。
2つ目、これは何だろうと。純粋な疑問ですね。
皆さんが持っている今の純粋な疑問って 絶対将来財産になると思うので、
これはどんどん溜め込んでください。
特に1年生から2年生にかけての 初めて触れるものがあるところの発見というのは非常に役に立つと思います。
3つ目最後ですね。誰が作ったんだろうと。
自分が興味のある分野で働く大人たちに ちょっと興味を持ってほしいなと。
その中で自分のロールモデルっていうのを ぜひとも探してみてください。
最後ですね。せっかく工業高校入ったんで、 学ぶだけじゃなくて、自分のものづくり、
ぜひともやってみてほしいです。
さっきも言いましたけど、 ものを作るっていうのは価値を届けると。
ちょっと言い回しが難しいんですけど、 ざっくり言えば誰かを幸せにするということです。
どんな高度な技術の仕事をやってる人がいたとしても、 結局はこれに尽きるんですね。
ただ誰かを幸せにするものづくりしようと思うと、 すごい肩に力入ってなかなかものを作り出せないんで、
価値の種類っていうのだけ最後 説明して終わりたいと思います。
いろいろあるんですよ。 例えばマイナス1からプラス1にすると。
これは今めっちゃ困ってるよっていう人を 1点ハッピーにするっていう価値づくりですね。
これ難しいです。
これは我々企業もこういう課題解決を目指して、 どんどん困ってることをハッピーにしようってやるんですけど、
すごいなかなか生まれるものじゃない。 イノベーションと呼ばれるものですね。
じゃなくて、実はこのマイナス1ですね。 今困ってるってことを普通にするとか、
今困ってないんだけど、ちょっと追加することで 楽しくなるとかハッピーになるっていうのも価値の種類になります。
だからまずはこういうところですね。 別に今困ってないんだけど、
これあったらもっと面白いなっていうものを 作ってみたりとか、
ちょっと困ってるけど、これあったら普通になるな みたいなところを自分のものづくりで解決するっていう経験を、
ぜひともこの3年間の中で何回も 経験していただければなと思います。
なので、ぜひとも学びを実践に生かしてください。
ということで、私の発表は以上となります。 ご静聴ありがとうございました。
ふーん、最近人手不足だし、 ロボット使った自動化設備、うちもそろそろ。
と、お考えの底のあなた。 そんな時はフレアオリジナルにお任せ。
産業用ロボットを使った自動化設備を 一気通貫で設計製造。
組み立て、溶接、物流、建材、 食品、医療にパレタイズ。
ロボット使った設備なら何でもお任せ喜んで。 詳しくはポッドキャストの概要欄からどうぞ。
ロボティクスは未来を切り開く。 株式会社フレアオリジナル。
はい、クロージングトークです。 ちょっとね、動画撮るのめんどくさくなっちゃったんで、 ここからね、AIの映像となっております。
今回はですね、岐阜工業高校の1年生全員に向けた プレゼントだったんですよ。
だから聞いてくれる子たちって機械系の学科の子たちだけじゃなくて、 建築とか化学とか電気電子とかね、いろいろとごちゃ混ぜだったんですよ。
それ故に、あんまり具体的な機械の技術を話しても 伝えたいことが伝わらないなと思ったんで、
今回はですね、3つの疑問というテーマで、 心構えみたいなところを自分の経験も踏まえてお話しさせていただきました。
少しでも彼ら彼女らの学びの一助となれば幸いでございます。 これからの学校生活がね、ほんの少しでもね、私の話を聞いたことで楽しくなったら嬉しいなと思います。
動画だと私の顔しかね、基本的に映ってなかったんですけど、 ちょっとねこの画面に写真貼っておきますけど、こんな感じで本当に何百人も体育座りでね、私の話聞いてくれたんですよ。
なんですごいね、プレゼンしがいがありました。 そもそもなんで私、岐阜工業高校で講演してるかっていう話なんですけど、
私、昨年から岐阜県の施設のテクノプラザものづくり支援センターっていうところで アンバサダーをやらせてもらってるんですね。
で、その仕事って岐阜県庁さんからいただいている仕事なんですけど、 その岐阜県庁さん経由で工業高校の先生を紹介されまして、
そこから、ぜひうちの高校で講演してください。 というねありがたいお話いただきまして、前回今回に至るという流れでございます。
で、僕を呼んでくださったのはスミ先生って先生なんですけど、 スミ先生はですね、なんと私の影響でポッドキャスト始められたんですよ。
素晴らしいですよね。 未来をつなぐものづくりという番組で、工業高校の話とか
岐阜県の産業の話、企業や現場のリアルな声などを 工業高校の先生という立場で届けてくれるという番組です。
すでに現時点で3エピソードで配信されてますんで、 ぜひとも聴いてください。面白いですよ。
リンクはですね概要欄に貼っておきます。 あとスミ先生ですね、ポッドキャストの学校っていうスクールを受講して、