1. 小農ラジオ
  2. 115. 小さい林業と農業の目指..
2024-08-21 44:20

115. 小さい林業と農業の目指す未来-前編 Guest:自然資本論 奥田さん、高橋さん

自然資本論の奥田さん、高橋さんをゲストに小農と小林業について話しました。


自然資本論

https://open.spotify.com/show/4mfNeRw2xXQ15Fh8DhkXNA?si=e2e499041f6f4bb1


やまとわ

https://yamatowa.co.jp


東京チェンソーズ

https://tokyo-chainsaws.jp


木に関わる仕事って今どんな感じ?/斜陽の林業に参入/森をなんとかしたい/森をデザインで伝え直す/一次産業に立ち返る/環境問題にダイレクトに貢献したい/未開の地・林業の世界へ/人の手を離れる農林業/顔の見える材木?/木を切ることのリアリティ/林業はこだわりが出しづらい/300年生の吉野林業/天然林/未間伐で低品質の悪循環/林業の生き残りシナリオ/大規模・小規模経営/林業のナラティブ/人が森と繋がり直す/森里川海/新井章吾先生/焼畑によるミネラル還元/環境活動は誰がやる?/複合的な取り組みで解決/森林経営/フォレスター(森林総合管理士)/ESG・カーボンオフセット/バーチャル取引の危うさ/税金での適切管理は可能か?/森の「ピンと来なさ」/森はおもろい/面白く生きるを生業に/林業の公益性/「

尊すぎる」森の再生思想/コモンとしての自然資本を当てにする/自分たちの豊かさは自分たちで決める/笑って生きる・仕事をする/馬鹿みたいに向き合う/林業の新しいスタイル/林業の間口を広げる/総合的林業面白エリア/デザイナー・マーケターが林業界へ/プロダクトありきではない


新井章吾先生

https://tsunaken.net/advisor/index.html


研究論文

https://www.ows-npo.org/media/backno/tokushu48forWeb.pdf


自然資本論(ゆうちゃん出演回)

https://open.spotify.com/episode/5on5G8ltHY3eWlBfxB6MXl?si=2a1cba76865d41d9



00:02
はい、どうも。有機農業系ポッドキャスト、小農ラジオです。
今日はゲストに来てもらっています。 ポッドキャスト番組自然資本論から、高橋さんと奥田さんに来ていただいております。
こんばんは。よろしくお願いします。 自然資本論というポッドキャストは、結構僕の番組聴いてる人は、小農ラジオ聴いてる人は、割とかぶってんじゃないかなと思うんですけども。
僕はこういうのやりたかったっていう。 山田のスタッフが絶対聴いてますね。あの、小瀧さんが聴いてると思うんで、びっくりしそう。
うちも小農ラジオ聴いてる人いるから。 ありがとうございます。
じゃあお二人ちょっと簡単に、奥田さんから自己紹介してもらっていいですか。あの会社、ヤマトワの話ともちょっと絡めて自己紹介をお願いします。
はい、わかりました。長野県稲市でヤマトワという森を作る暮らしを作るっていうのを企業理念にしている。
農林業からものづくり、住宅企画まで、なんかいろいろ総合的に森のことをやろうみたいなことでやってる会社をやり始めて、今7年目、8年目ぐらいになっているんですけど、
僕はもともと林学を学んだ後に、編集、ライター、デザイナーを経て、また森に戻ってきたということで、
今は森とデザインを活かして、森林ディレクターという肩書きで活動しております。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。そしたら高橋さんもいいですか。
はい、僕はですね、東京の日野原村っていうところで林業の会社をやっている東京チェーンソーズという会社の高橋と申します。
東京チェーンソーズはですね、林業を本当に生業としているんですけれども、林業をもっと自由にっていうふうなところを掲げて、
通常のその山仕事だけではなくて、そこから出てくる木材を町に届けるっていうふうな仕事をしたり、イベントをやって、小さい子供たちに木に触れる体験を届けたりとか、
一時産業である林業から六次産業化をしているような会社になります。
一本丸ごと木を使うっていうふうなことを掲げながら、今まで未利用だった山の素材なんかを使って、木の枝だったりとか根っことかちょっと変わった材料まで使っているところが特徴の会社になります。
03:14
僕は3年ちょっと前に転職をしてきまして、もともとは食品メーカーで研究、営業、あとは商品の企画開発なんかをやっていたので、
その経験を活かしながら東京チェーンソーズでも商品の開発をやったりとか、イベントの担当をしております。
ありがとうございます。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
高橋さんって前は3年前に転職なんですね。
そうですね。
食品会社だったんですか?
3年半、そうですね。食品メーカーでした。
どういう食品のメーカーだったんですか?
普通にもう名前出したっていいと思うんですけど、木工マンにいました。
木工マン、野田じゃないですか?
野田、そうですね。よくわかりますね。
うちの妻が野田なんです。
マジですか。それは珍しいというかよくわかんないけど、あんまり聞かないです。
お醤油の香りがするという。
こんなこと言うと怒られちゃうんで。
それリアルです。駅にいると大豆蒸している香りか小麦を入っている香りかがだんだんわかるようになってくるんで。
でかい工場ありますもんね。
ありますあります。
じゃあお醤油作ってたんですか?
僕は木工マンに11年いたんですけど、醤油に一回も携わったことがなくて。
ちょっとアリューの道を進んでたので、豆乳の事業とかもあったりで、研究は乳酸菌で豆乳の発酵する研究をしたりとか。
あとは、そこから先はドリンク部門、デルモンテってアメリカのブランドのライセンスを木工マンがアジアのライセンスを持っているので。
そこの部門のトマトジュースとかフルーツジュースとか、その辺の営業とか企画開発やってました。
へー、発酵も今流行ってるというか、すごい僕も興味あるところですけど。
めちゃくちゃ話題ですもんね。
なんか今ね、すごい流行ってますよね。
でもそこを辞めて。
そうですね。
え、これはじゃあ、お二人ともその会社の代表ってことなんですか?
代表というか、創業者ってこと?
僕は共同創業なんですけど、高橋さんは普通に。
東京チェーンソーズも16年ぐらい?
今ね、この7月入って19年目になったのかな。
結構長いですね。
僕は全然普通にただの平社員です。
んー、なんか東京チェーンソーズって名前がもうロックバンドの名前みたいな。
バンドの名前か、僕は退職するときにお笑い芸人の名前っぽいなって思いました。
確かに。
なんか確かに居そうな。
06:01
ログもちょっとバンドっぽいもんね。
あの、ちょっと潰れたね。
ちょっと疾走感あるから。
かっこいいですよね。
で、二人とも森とか木に関わる仕事をされてるじゃないですか。
はい。
なんか林業って結構なんていうの。
ちょっと一昔前だとほんとにこうお金、いやもう一昔じゃない二昔前はめちゃくちゃお金になってたっていう時代があったって。
僕のいる所も東の日の木の産地なんですよね。
めちゃいいっすね。
だからなんか息子が大学に行くとか、娘が嫁に行くってなるとトラックいっぱい切って。
いろいろ用意してあげたんだぞ昔はみたいな話を聞くんですけど。
伝説がね。
本当にそういう時代あったのかなっていうぐらいに。
今は結構。
見る影もなく。
見る影もないじゃないですか。
その話聞いたところに寄るとぐらいな感じですもんね。
いやでもやっぱ東の日の木っていうと、すごい超ブランド的なところがあったのかな。
いや今でもブランドですし。
でもあれですね、裏の山の木ちょっと一本切って持ってけっていうのはかなりいい木、しっかりとした太い木をっていう話だったみたいですよね。
その辺の木を一本切っていけばいいみたいな話では全くないんですけど。
それなりにちゃんとたくさんの中から選木して選んだやつでトラック一写で100万円とかそういう。
今でもね、木曽日の木とか秋田杉とかだと多分それぐらい全然いくっちゃいくんですけど。
そういう世界では一部残ってる。
ギリギリ残ってる。
いやそれでも今なんかやっぱり、まあちょっとはっきりわかんないけど。
だいたいみんなが言うのは外材が入ってきて、それが安いから競争力で負けて切らなくなっちゃったから。
っていうので林業ちょっと廃れてるようなところがあるっていう風に一般的には聞くんですけど。
2人はでも今あえてその林業とかに会社始めたり入ったりしたっていうあたりはどういう可能性みたいなのを感じてるのかみたいな話聞きたいんですけど。どんなですか。
そうですね。僕からいくと、まあ森のことをなんとかしたいっていうのは結構単純な理由だったりするんですけど。
森ってめちゃめちゃでかくて手をつけようがない感じがするんですよね。
09:02
サプライチェーンも複雑で関係する人たちもたくさんいるので、森のことを良くしようって思ったらめっちゃむずいなっていうのを大学生の時に僕は感じてたんで。
一回別のライター編集者っていう方向に行って、中山間地域の現状をお伝えするような仕事をするかということでやり始めたんですけど。
そこからデザイン事務所を立ち上げて、そのデザインとかをやってる中で森のことをデザインで伝え直すっていうことができるかもしれないなということで。
やり直し始めたみたいなのがあって。
なので、まあ単純に森が荒れてるっていうのは知ってたし、問題意識としてもあったけどどうしようもないなっていう中で、別のスキルを学んだらこっち使えるかもみたいな感じなんで。
良い寄り道をしたっていう感じなんですけど。
でもやっぱり中山間地とかそういうのに関わりたいっていうのはもともとあったんですか?
そうですね。そこはたぶん高橋さんとも共通する部分だけど、環境問題とか結構影響してると思います。
なんか環境、地球やばいらしいみたいなのが結構素直に、え、やばいの?みたいな感じで。
そんな感じじゃないですか。
確かに確かに。それはあるね。
あれ、奥田さん出身ってどこなんですか?
三重県の伊賀市っていうところで。
あ、えー、伊賀なんだ。
超森の中、しめっぽい場所。しめっぽいって言われると深い場所なんですけど。
あっちももう中山間地ですよね?
もう、そうですね。めちゃくちゃ中山間地域ですし、杉、日の木。杉多いんですけど、杉に囲まれた。
多分、奈良が近いんで、それこそ林業地でもあったんですけど、僕が大きくなっていく過程ではもう全然林業は身近じゃなくなってましたけどね。
やっぱそうなんだ。
こっちだと結局切らなくなるからあんまりこう、細い木ばっかりになっちゃって。
あんまり質も良くないから余計切らなくなっちゃってるみたいな悪循環になってるって言うんですけど、実際そういう負のサイクルみたいな感じなんですか?
そうだと思いますよ。
やっぱそうなんだ。
なんか単純にじゃあ、いやもうでも本当に見ててもなんかつまんないんだよな。山がつまんないんですよね。
12:04
同じ地域ばっかりってことですか?
まあ杉、日の木ばっかりで。
たまにこうちょっとドローン飛ばすと、どこもかしこもこれも同じみたいな。
でも林業地はそうなっちゃうよね、確かにどうしてもね。
そう、だから長野に行くと、わーなんか山がめちゃくちゃ豊かだなって思いますね。
すげー思いますね。
なんか色づくとか、普通に暮らしててカラフルとかっていうのが、わーってなりましたね、僕が長野に来たときは。
紅葉とかね、やっぱ美しいですよね。
美しいです、本当に。
長野はね、植えられてる唐松ですら紅葉してくれるからね。
そうなの。
それが一番いいよね。
唐松があの金色になったとき、ほんと山めちゃくちゃ綺麗ですね。
めちゃくちゃ綺麗ですよね。
あれいいよな。
高橋さんはなんかやっぱり山が好きとかなんかそういうのは何がきっかけだったんですか?
山が好きとか自然が好きっていうのはもうベースとしてやっぱあって。
山登山とかめちゃくちゃやってたので、そういうところはもちろん自分の性質としてはあるんですけど、
やっぱり大きい企業に勤めてたっていうところもあったのと、
また最後商品の企画開発やってたところが結構原因にはなっていて、
営業やってた頃とかってあんまり物を一生懸命売りに行くみたいな感じだったんで、
原料がどうなってるとか、実際に余ってしまってるものが発生してるとか、
あんまりちゃんと分かってなかったところが多くて、
自分が商品の企画開発やったときって、
例えば食品だと冷凍の原料とかを海外から買い付けたりするんですけど、
賞味期限すごい長いんですよね。5年とか10年とかそういう単位の賞味期限のものを買ったりしてくるんですけど、
ただ原料買い付けるときに一括で買わないといけないし、
商品の企画をして全然売れない商品になっちゃったときって、
原料がだだ余りして、そこから結局原料どうするっていうので、
その原料を使える商品をもう一回作るのかっていうのを繰り返しやっていくんですけど、
やっぱり最終的に使い切れなくなってしまったものがどうしても廃棄しなきゃいけなくなったりとか、
あとは、そもそも食品、今ちょっとずつ緩和はされてきてるんですけど、
食品の小売店さんに作った製品を納品するときの召喚手としてルールが賞味期限の3分の1ルールって、
12ヶ月の賞味期限がつくものだったら最初の4ヶ月しか納品ができない、
15:01
残り8ヶ月賞味期限が残っていたとしても、それは例えば連売っていってすごい安く叩き売っちゃったりとか、
それでも売れないものはやっぱり廃棄、あんまり廃棄にもあることはそこまではないんですけど、
っていうのがあって、自分も原料の廃棄を結局僕が担当なので指示を出さないといけなかったりとかもするんですけど、
しかも原料を買っているときに、賞者から海外の原料を買って売っているときもほぼ見ずに廃棄の倫理書だけ切って、
なるほど、見物は一回も見ずに、何個残っているかな、どうしようって、
もうこれダメだな、みたいな。
そう、トン単位とかになっちゃうんで、それを一回やったときに、何やっているのかな、みたいなのがすごい自分の中にあって、
海外のところから買っているけど、結局そこの農家さんだったりとか作ってくれているところに行ったこともないし、
その一時産業をやってくれている方に対してのリスペクトで本来あるべきであるはずなのに、それがたぶん自分でも仕事を流れ作業のようにやっているから、
生まれてなかったっていうところも、そこで捨てることになっているように気づいたりして、そこからこれが本当に正しい在り方なのかな、みたいなのはすごく感じるようになっちゃって、
だからやっぱり海外の原料とか使うよりは、日本は農産物すごくたくさんできるところだし、農業でも林業でもそうだと思うんですけど、
やっぱり一時産業がもっともっと強くなった方がいいっていうのをすごくそのときに感じたんですけど、
やっぱり農業も林業もみんな稼げない稼げないって言うじゃないですか。
だからなんかそういうところに入って力になれることあるんじゃないかなと思って、転職先を探して東京チェーンソーズでやったって感じですね。
でもそこで農業じゃなくてなんで林業だったんですか?
それはでもさっき岡田さんもお話ししてたと思うんですけど、僕も自然好きだったから環境問題にすごい貢献したいなっていうところはやっぱりあって、
それがダイレクトにつながってくるのがやっぱり林業だったっていうところはありますね。
農業も検討してはいたんですけどね、実際は。
おお、そうなんですね。
はい。でも農業は結構もう、マーケティングとかも含めて、
割とその僕が転職する頃ってもう食べ直とか、例えばポケットマルシェとか結構いろんなD2Cみたいなのも出てたし、
割とその流通ルートとかも確立され始めてた頃だったから、農業よりは林業の方がなんかやれることがありそう。
18:07
未開の実感ね。
なるほど。
そうそう。っていうのはあるかな。でもあとは普通にやっぱり山好きだからっていうのももちろんありますけど。
なるほど。
でもその農と食の現場がめちゃくちゃ離れてるって、よくなんか本当かっていう例えで、子供は魚切り身で泳いでると思ってるとか言うじゃないですか。
そんな思ってないだろうと思うんですよ。
僕も思う。
ちょっと言い過ぎだろうと思うけど。
だって水族館行くじゃんって思いますよね。
でも確かにさっきの話なんかは、たぶん1回も見てないその材料がパソコン上で在庫がずっとあってとか、
でこれいつ入ってるからこの頃にはもうダメになってとかっていうのが全部こう、現物見ずになんとなくこう分かってて、
でもう、まあこれちょっともう使い切れないよ捨てようって捨てる場所も見ないでみたいな感じで、まあ倉庫内でこうやり取りしてるみたいな感じですよね。
完全に。たぶんドラム缶に入った濃縮原料が来てみたいな感じですけど。
それ捨てるとこ見に行けないんですか?行けなかったんですか?
えっと、そうですね。その時は行かなかったって感じかな。忙しかったのもあるけど。
行っときたかったっすね。
そうですね。そうそう。
本当になんかいろんな方法でなんとかできる方法ないのかなみたいな。
なんかやっぱり大きい企業になってくるとどんどんそういう現実感のないというか、まあ1回のこのロットもたくさん買うからもちろん安くなるわけだし、
そうですね。
船のコンテナ1本、コンテナ10本とか捨てようと思ったらね、それは大きくなるんだけど、なんかどんどんどんどん人の手を離れるっていうか。
そうですね。リスクは織り込み済みでやるのはもちろんしょうがないところもあると思うんですけど、
リスクが大きくなるとそのリスクの時の量がすごくなってくるっていうかね、配置するとかっていう時の。
やっぱりそれが現実味を帯びてないというか、自分の中でなかなか。
ああ、そうですよね。
現実に帯びないですよね。
バーチャルでやりとり。
本当はそんな感じですね。
みんながみんな上手くやれてないってわけでは全然ないし、もちろん小食品メーカーは配置が出ないように最大限努力はするんですけど、
とはいえっていうね、でもその時やっぱりしょうがないっていうふうにみんなが思っちゃうこと自体が、
本当はどうなのかっていうところがやっぱり思ってしまったっていうところはありますね。
確かに。
21:01
それはすごい僕もよくわかるんですけど、農業も林業も究極そうなんだけど、
結局僕が作って、僕がじゃない、農家が作っている1個の農産物で大量のロットで扱われるけど、
最後誰か個人、1人の口に入るわけじゃないですか。
だからそこを繋ぐところがあまりにも大きな仕組みになっちゃってるから、
なんかこう、食べ物であって食べ物じゃないというか、
そういうデータみたいな、右から左に物流に乗っている何かみたいな感じになっちゃって、
なんかどんどん人の手を離れちゃってるのが、あれ?みたいな、
地に足のついてないっていうような感じがして、僕は小さい農業がいいなと思ってやってるんですけども、
林業ってもっとそれが極端な気がするんですよね。
極端ですね。農家は生産者の顔が見えるみたいな形で、直売したりとか直売所におろしたりあるじゃないですか。
でも林業の場合は顔の見える材木ってほぼ存在しなかったので、
誰がどこでどうやって切ったのかなんて全くわかんないし、
木はいいものだと思うけど、木を切ることは良くないって今でも思ってる人多いけど、
それなんか、じゃあどういう意味?木の商品っていいですよね?って言いながら、
でも木を切るのは悪いことですよね?みたいな、どういう世界観なのかみたいな。
でもそれは木を切るっていうことにリアリティがなさすぎるっていうことだと思うんですけど。
まあそうですね。
ないんでしょうね。
あとやっぱり、意外と農産物だと自分に直接体に入れるものじゃないですか。
だから安全安心とかっていうところに、みんな頭が行くっていうところは絶対あると思うんですけど、
林業とかの木材産業の場合って、見た目が良ければそれで欲しくなるっていうか、
だからそれが日本の材木が使われていようが海外の材木が使われていようが、
一般消費者の方にとってはあんまり関係がない話だったりもするというか、
意識が行きづらいのは農業業業業と比べるとちょっと違うかもしれないですよね。
まあ同じクオリティで安いんだったらこっちでいいかって。
まあ野菜とかでもそういう選ぶ方もする人いるけど、
日本だからまたちょっと、確かにね、ちょっと違うかな。
あと多分農産物と違ってこだわりが出しづらい。
やっぱり出しづらいんですか。
出しづらいですね。
70年間先の話なんで、っていうのはありますよね。
24:02
吉野とか、昔ながらの林業地ですごく製業方法とかが他と差別化されているというか、
ちょっと違うやり方でやられているところは、そういうブランドがちゃんとできているし、
そのやり方なりの良い材料が取れているというところはあると思うんですけど、
そうじゃないところを今から手をつけようみたいな形でやり始めているところは、
大体その材料に差別化なんて当然ですけど、
農業だと土作って3年ぐらいしたらどういうこだわり出しを持ってますみたいなの言えるようになってくると思うんですけど、
なかなか林業…
スパンが違いすぎるな。
そうですね。
いわゆるだからそういう吉野の杉とか秋田杉とか道の日の木とか、
山地みたいなのってあるじゃないですか。
うん。
あれっていうのはどうやって確立されていったんですか。
やっぱ物量が多い吉野の杉。
吉野の杉ってそんなにあれなのかな、ブランドなのか。
いや、めちゃめちゃ日本一の人工林だと思います。
何なんですか、そこら辺っていうのは、
例えば気候がものすごい合っているとか、切る期間が何とかとか、
なんかこだわりとか差別化とか…
そうですね、その辺はもう超分かりやすくて、
吉野林業は100年、200年が間伐で、
300年制ぐらいで、1、2枚みたいな考え方だったので、
その芽の細かい、ものすごく綺麗な芽をした、
年齢幅の狭い、丈夫な杉を育てるってことを、
代々やってきているっていう超強みがあるんですよ。
なので自社物価とかに使うなら、
そういう吉野の木がいいねとかっていうことで、
結局、たぶんブランドを守ってきているのは、
自社物価、お金持ちの住宅なんですけど、
で、そのさっき言った秋田杉とか木曽檜と、
あと青森のひばっていうのは、
全部天然林が高級材木でして、
で、それも結局200年とか300年制の、
すごい細かい綺麗な芽が詰まったものっていうのが、
超高級木材になってて、
っていうところなので、
で、東雲日の木は、むしろその中で、
いい土地と、たぶん栽培方法が、
成功方法がマッチしていて、
そういうことをゆっくり、いい品質のものを育てているという、
人工林の中で勝ちづけができている。
その辺は、結局名古屋とか岐阜の、
伊勢神宮とか、
いろんな自社物価関係が、
東雲日の木いいよねっていうことで、
27:01
使ってきてくれたことで、
ブランドとして守られて、
木を育てる人たちの意識も高まる、
高まっていくという、
守られて、木を育てる人たちの意識も高まる、
高いまま維持されて、
ちゃんと手が入っていくという循環があったんですけど、
それ以外の場所に関しては、
やっぱりどんどん値段が下がっていく中で、
これ山の手入れしてもしょうがないねってことで、
放置されていくから品質が劣化していって、
間伐がされてないみたいなことが細くて、
枝がボウボウに入っているみたいなもので、
手入れて売ってもこれは儲からないから、
補助金ないと無理だねってことで、
悪循環の道を行ったという、
補助金ないとってね。
だからって今からね、
吉野みたいなやり方じゃできるのかって言われたら、
吉野とかは1ヘクタールで、
僕ら植林するじゃないですか、
開発されたところの植林をするときは、
1ヘクタールで3000本っていう数の杉とかヒノキを植えるんですけど、
吉野とかだと、
それが12000本とか14000本とか、
4倍くらいの数植えて、
そこから徐々に徐々にゆっくり間伐していくので、
芽が詰まったものができるっていう風なことを、
本当に昔からずっとやり続けているんで、
それを今からやろうとすると、
めちゃくちゃまた労働コストというかね。
しかもその吉野杉を求める人達っていうのは、
これから分かんないですけど、
海外も含めて分かんないですけど、
実際吉野の人達もまあまあ苦しいっていう風なことを言っているので、
正解分からんみたいな感じ。
そうそう、同じやり方やって、
先がどうなるかは結局、
正解70年後から100年後から。
せめて吉野は、
俺たちは馬鹿正直にやってて、
時代のこと考えずにやってたら、
うまくいったんだよねって言い続けてて欲しいじゃないですか。
ほんとそう、せめてねって。
あそこがそれを言わなくなったら、
もうどこもできないみたいな。
その馬鹿正直さがやっぱり一番良かったんだ、
みたいな、
それで救われたいみたいな。
今はもうヘリ集材も青雨みたいに言われたら、
あ、そうかみたいな。
ほんとそうだよな。
ブランド過ぎとかで、
有名なところでやっているところもみんなドキドキ苦しいっていう。
じゃあなんていうの、
こうやっていったら間違いないというか、
農業もそういうのない。
例えば農業だと大規模路線と、
小規模でやっていくとか、
30:00
ある程度二極化していくんじゃないかなと僕は思ってるんですよね。
大量に生産して安くて、
インフラ的なものとね。
インフラ的なもので人口をちゃんと養える農業と、
あとは僕のこと知って僕から買いたいとか、
農薬価格比例を使ってないものを買いたい人とか、
そういうので、
日本の林業のこれからは、
ある程度シナリオ的なのって考えられるものってあるんですか?
同じような道に入ってますよ。
大規模化していって、
なるべく開発再増林という方向で、
生産性を上げましょうということで、
来ていくチームと、
むしろ家族経営ぐらいとか、
個人レベルで、
大規模化していって、
個人レベルで小さく森を管理していく。
やり方が結構大きく違うんですけど、
例えば、
大規模だと、
数百ヘクタール、数千ヘクタールというのを巡回しながら、
現場を獲得していきながらですね、
どっちかというと、
山主さんとか行政から、
この場所を切らせてくださいということで、
お借りして切っていくという。
自分の持ち物ではない土地?
そうですね。だいたいそうなんですけど。
一方、個人の方だと多分、
150ヘクタールとか100ヘクタールの山林を、
一生かけて貫抜・開抜をしながら、
巡回していく。
一人の。
そうですね。その150ヘクタールの中を回りながら切っていって、
また30年後に同じところに戻ってくる、
みたいなことをやりたい、
みたいなのは結構あって。
そういう未極化は、
結構起こりそうだなって思って。
林業も同じなんですね。
そこら辺は。
農業と似てると思いますけど、
エリア性の問題もかなりあって、
東京なんかは斜度が35度から45度ぐらいの、
休憩斜地なんで、
大規模の効率化を図る林業をやろうと思っても、
結局、結構無理が生じるというか。
なるほど。
そういうことに向かないエリアは、
小さくやってどう稼いでいくのかを考える、
みたいなのは多分出てくると思うんですけど。
農業だと、例えば、
北海道とか、
棚田で田んぼになってる、
センマイダとかあるじゃないですか。
あれ効率化を図ろうと思っても絶対できないじゃないですか。
できないですね。
不適地だけど、昔から風景を作ってきてた農業があると思うんですけど、
結局、そういうのも、
33:01
エリアだったりとか、
土地の使い方とかのところで、
そうせざるを得なかったというところがあると思うので、
それが林業でも同じように起こるという感じですね。
まったく同じですね。
僕のやってるところなんか本当に、
やっぱり田んぼのサイズが、
平場に比べると一筆が全然小っちゃいですよね。
5瀬とか7瀬とかね。
小っちゃい。
平場に行くと、1枚5丁とか。
機械でどんどんできちゃいますもんね。
そうそうそう。
だから同じ土俵では、
やってもしょうがないなみたいなので、
結局だから、
じゃあ100倍、
面積とのあれじゃないけど、
良いものができるかというと、
良いものは確かにできるんですよ。
標高高いので、生産効率は悪いんだけども、
そういう寒暖の差があるから美味しいとか、
そういった感じのことはできるんだけども、
どっちかというと、
ナラティブで買ってもらうみたいな、
部分があるじゃないですか。
林業だとそのナラティブ差を、
どうやって出すんですか。
この一族でこの山をずっと守ってきているとか。
材木に関して言えば、
だいぶむずいんですけど、
あり得るとしたら、
例えば公務店さんとか設計師さんレベルで、
普通に人と人との関係で、
自分たちはこの山の木を使っているって、
公務店側が歌ってくれて、
山側もそれに対して答える、
みたいなことはあり得ると思います。
山側で、
俺たちが育てた木だよ、
って言って売ってるってのはあんまりない。
そんなね、
一生に1回ぐらいしか家なんて建てないしさ、
ちょっとそこと、
うまくそういうのばっかり拾えるとは、
とても思えないから、
本当に難しそうだなっていう気がします。
そうですね、難しくて、
やっぱり森の整備とか管理の議論になってくると、
さっきの効率化してどんどん手を入れなきゃね、
という話になってくるんですけど、
農業もそういう側面はありますけど、
やっぱり森が木材生産だけじゃなくて、
もっと総合的な環境資産なので、
やっぱりそういう側面はあって、
やっぱりそういう側面はあって、
総合的な環境資産なので、
林業だけで測り始めると多分、
良くないなっていう。
36:00
それはすごく思いますね。
僕らもね、高井さん3年半、
僕も7,8年森のことやってて、
どんどん森の難しさって身に染みて分かってくるんですけど、
なので分かったようなことを言いたくなるんですが、
それでもやっぱりアホみたいな感じで、
森をおもろくしたいよねみたいな感じで。
森をおもろくしたいよねみたいな感じで。
人が森まず入んなきゃねみたいな。
森の木を一生懸命切ってる人たちからしたら、
人が森まず入んなきゃねみたいな。
森の木を一生懸命切ってる人たちからしたら、
何を言っているんですかっていう話になりがちなんですけど、
だけどそこが足りないって本気で思うので。
そうなった世界の先に、
自分たちが育てた木、
自分たちが大事にしてた森とか、
自分たちが大事にしてる地域の森っていうのの木を使うってことは、
ようやく価値が出てくるっていうのがちょっと思っているので、
遠回りのようだけど、
近道なんじゃないかみたいなのは。
人が森とつながり直すっていうことだったりしないのかなって思ったりはする。
最近いろんなところで、
森里川ウミみたいな言葉をよく聞くんですけど、
僕この間京都で、
オーガニックライフスタイルエキスポっていうのがあって、
展示会があったんですよ。
そこで白川町で出展したんですけど、
トークショーみたいなのに出たんですよ。
そこで最初に、
新井翔吾先生っていう方知ってるかな?
何の先生ですか?
この方も森里川ウミのことをテーマに、
毎日海に潜っているっていう。
いつか支援資本欄でぜひ呼んで話してほしい方なんですけども、
この方がすごく、
話がめちゃくちゃ面白かったんですけども、
要は支援資本欄でも前に先生が来て話してくれた、
井上先生でしたっけ?
井上さん?
だったかな。
なんかそのような話の回が確かあったと思うんですけども、
すごくあれめちゃくちゃ面白かったんですけども、
誰だったかな?
田中悟先生の話を?
来てはないんですけど。
奥田さんがスターだった。
行ってきましたっていう。
そうですね。森里海田館学の話を。
あれすごい面白かったんですけども、
新井先生の話だと、
要は森でできた栄養園みたいなのが、
ちゃんと地下水として流れてるから、
39:04
自然栽培とかで無肥料でやってもうまくできるっていうのは、
それはもう当然そうだろうみたいなことを言ってて。
それは結局森の豊かさがちゃんと地下には流れてて、
この海の湧き水を調べてるんですよ。
沿岸部で明らかにワーッと出てるから、
潮の濃度が違うのと温度が違うから、
ゆらゆらしてる場所があって。
そういうのを調べてる先生で。
やっぱり森の豊かさは、
結局畑とかにもつながるし、
最後はもちろん海にもつながるしっていうので。
全部説明できないんだけど、
焼き畑しなきゃダメだって言ってて。
そうなんですね。
木が多すぎると。
でも焼き畑してミネラルを一旦戻して、
っていう風にしてやっていかないと、
もう普通に切ってるんじゃ間に合わないから、
みたいなことを言ってたんで、
ちょっとまた2人でぜひ話聞いて欲しいんですけど。
いいですね。確かに。
面白そう。
面白そうですね。
まあすごい面白かったんですよ。
はいはい。
やっぱりなんかその、
結局森と海というか畑もつながってるし、
田んぼもお米って固いじゃないですか、
もみがらとか和らとか。
あれって結局あの、ケイ素っていうガラス質が
あるおかげなんだけど、
あれってその自然のこの川の水とかから
供給されるのだけで、
前は十分足りてたらしいんですよ。
はいはい。
それがもう山がどんどんこう、
そういうのがなくなってきちゃったから、
今、ケイ素資材入れないと、
ケイ素って欠乏しても別に、
欠乏症状とかってあんまり出ないんですけど、
単純にやっぱ固くなくなっちゃうから、
病気とかに弱いので、
ケイ素入れた方がよりバキバキと固くて、
強いって言うんですけど、
供給されなくなっちゃったって言うんですよ。
はいはいはい。
いやでもまあそういうことなんですね。
本当にそれが、
僕らも何か説明つかない形でというか、
紅葉樹の不要度の多い山と新葉樹、
全然花草植生のない山と、
豊かさが違うんだってことは、
なんとなく言ってきたんですけど、
それがしっかりと言語化というか、
科学的にも証明されてきて、
やりやすくなってきてるかもしれないけどね。
まあ確かにそれはあるかもね。
でもその、結局そうですね。
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その不要度問題は、
最近本当にいろんなところで聞くんですけど、
その時も多分ちょっと話したフルボ酸とか、
そういうミネラルと結合する不要度の中の酸が、
どんどん足りなくなってきているので、
森も畑も海も全部ミネラルと鉄分不足になっちゃっていて、
その鉄分不足で海の海藻とか貝殻とか、
そういう基礎的なものに影響が出るっていうのが、
ようやく多分この40年とかかかって、
結果として現れてきているっていうのは、
今なんだろうなと思いますね。
そこまで全部分かった上で、
結局一番上流に来るのって森じゃないですか。
上流っていうのはその話の流れの上流に来るのが。
ですです。
でもあんまりそれを良くしたところで、
儲からないのが林業で、
やらなきゃならないのは多分みんな薄々気づいてはきているけども、
これやって金にもならないのに、
本当に環境活動的な感じでしかできないのかなと思うと、
ちゃんとそういう良い形に戻れるのか、
誰やるのかなみたいな。
マジそれっすね。
本当ですよね。
少しでも儲かりそうだったら、
投資対象とかにもなりそうじゃないですか。
いろんなところからお金が出てきて、
最終的にバックが入ってくるみたいなものが、
森の中でもあればきっといいんでしょうけど、
結局今そういうものがないから、
もちろん働く人の給料も少ないし、
投資してもバックもないし、
だから誰もやってこないみたいなのが少しずつ。
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