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#60 同じサザエ、違うかたち。海ごとに変わる貝殻のデザイン【草とか石とかのラジオ】
2026-10-18 10:47

#60 同じサザエ、違うかたち。海ごとに変わる貝殻のデザイン【草とか石とかのラジオ】

「食の貝展」で見比べたサザエの殻は、同じ名前とは思えないほど形が違っていました。トゲの有無や色、大きさの差はどこから生まれるのか。餌となる海藻、波の強さ、岩場の環境などを手がかりに、その理由をひも解きます。さらに苦味の正体や分類の歴史にも触れながら、サザエという身近な存在に潜む「海ごとの個性」を深堀りします。


【行った展示会】

「食の貝展」https://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/2025shell.html


【参考】

「青森県産業技術センター」https://www.aomori-itc.or.jp/_files/00090650/13_sazae2017.pdf

「若狭湾西部海域におけるサザエの生態に関する研究 II サザエ稚貝の成長と生残に及ぼす生息環境条件の影響」

「鳥羽磯部漁業協同組合」https://jf-tiss.net/sazae.html

「東京都栽培漁業センター」https://www.tokyo-aff.or.jp/site/aquaculture/89990.html


#草とか石とかのラジオ #サザエ #貝


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サマリー

食の貝展で見た各地のサザエの標本をきっかけに、地域によって殻のトゲ・大きさ・色が異なる理由を調べます。成長には海藻の量や質、隠れ場所、海の深さが関わり、色は食べる海藻の影響を受けると説明します。トゲは波や水流の強さに応じて変化しますが、遺伝的要因も関係するとされます。さらに、苦い「袴」の役割や、2017年まで日本のサザエに有効な学名がなかった分類の歴史にも触れます。

食の貝展で見た地域ごとのサザエ
はい、今回も始まりました。草とか石とかのラジオ。 このポッドキャストは、自然界で好きなもの、気になるものについて深掘っていく番組です。よろしくお願いします。
さて今回のテーマは、サザエでございます。
サザエって、アニメのサザエさんじゃなくて、海の貝のサザエなんですけれども、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
僕は海の近くに旅行に行ったりすると、サザエのツボ焼きみたいなものを食べたりした記憶があって、中身が螺旋状になっていて、
くるくるってひねりながら身を取り出して食べたなぁとか、その身の一部がちょっと苦くて、うわぁってなったなぁとか、そんな記憶があったりします。
今回このサザエについて調べてみようと思ったのは、最近、とある展示会、食の貝展という展示会に行ってきまして、
これはどういうものかというと、我々普段食料として食べている貝があると思うんですけれども、それを標本としてたくさん展示しているというもので、それに行ってきたんですよね。
これは東京都の文教区教育センターという、すごいでかい公民館というか会議室とかがあったりする公共施設の一角で開催されていたんですけれども、
その中には本当にいろんな貝の標本があってですね、
我々がよく食べるアサリとかシジミとかアワビとか、そういった食べる食料の貝の貝殻がたくさん並べられていて、
普段我々が食べ物としてしか思っていない貝について、改めて貝殻ってこんないろんな形があるんだなって気づかせてくれるような展示内容になっていましたね。
その中で興味深いなと思ったのはサザエの展示なんですけれども、というのもサザエって日本全国、青森から九州までどこでも獲れるらしいんですけれども、
そのいろんな場所で獲れたサザエの殻が並べて置いてあったんですよね。ずらっと何百個も置いてありました。
このサザエは結構場所によって形が変わっていたんですよね。
例えばトゲで言うと、あのサザエってトゲがあると思うんですけど、和歌山や広島、大分県といった場所で獲れたサザエはトゲがほとんどない一方で、
島根県や新潟県、山口県のサザエなんかはトゲトゲしていて、場所によってこのトゲの形ってかなり違うんだなっていう印象もありましたし、
そのサザエの殻の大きさも場所によってかなり違う印象がありまして、
例えば福井県のものはかなり小ぶりだったんですけど、三重県で獲れたものは他のものと比べて3倍ぐらいの大きさの殻で、
場所によってこの大きさもかなり違うなっていう印象がありました。
それにサザエの殻の色もかなり場所によって違っていて、特に長崎県のものはその県内でも場所によってかなり色が違っていて、
紫色っぽいものもあれば灰色のものもあったり、かなり色が違うんですよね。
こんな感じでサザエはとにかく場所によってトゲがあったりなかったり、大きさも色も違うんだなっていうことがわかったんですよね。
これについての説明はこの展示にはほとんどなかったんですけれども、
この展示を見てサザエのこの色や形、大きさっていうのはどういった要因で違ってくるんだろうっていうことにすごい興味が出てきたので、
大きさと色を決める海藻・生息環境
今回はそのサザエについて詳しく調べてみました。
まずサザエの大きさについてですけれども、サザエの寿命は一般的に7年から8年程度と言われていまして、
年をとればとるほど大きくなると言われています。
サザエは成長するほど海の深い場所に行くそうなんですけれども、
なので深い海に行ってサザエをとれば大きいサザエがとれるのかなって思いますね。
この成長スピードというのは、餌になる海藻の量とか質がすごい重要で、
海藻が豊富な環境では貝もよく成長するし、生存率も高くなるそうなんですよね。
あと隠れ場所があるかないかっていうこともかなり影響しているそうで、
岩の隙間がある環境では外敵から身を守りやすくなって生き残る確率が上がるそうです。
今回この展示の中で見た三重県のサザエの貝殻はすごく大きかったんですけれども、
取った場所が深くて大きい貝殻があったっていうことかもしれませんが、
三重県って伊勢島海岸とかに行ったことが僕もあるんですけれども、
リアス式海岸ですごい岩場が多いんですよね。
こういった環境は海藻がすごい生育しやすい環境だそうで、
サザエの餌となる海藻がいっぱいある環境ではサザエの成長が良くなって、
結果として大型の個体が増えやすくなったんじゃないかなって思いました。
2つ目に色の話をすると、サザエの色って餌の汁によってかなり変わるそうなんですよね。
例えば紫っぽい海藻を食べていれば紫っぽい貝殻になるし、
養殖されているサザエなんかでいうと、
肺後腫瘍で育てられたサザエの殻は白っぽくなったりするそうで、
僕が見た長崎県の中でいろんな殻の色があるっていうのは、
おそらく長崎県の中でもいろんな色の海藻が生えていて、
それぞれの海藻を食べたサザエがそれによって色が変わった結果なんじゃないかなって思いましたね。
波と遺伝が生むトゲの違い
3つ目はサザエのトゲについてですよね。
これはよく知られていることだと思っているんですけれども、
サザエの殻についているトゲというのは波が大きいところだとトゲが大きくなりやすくて、
静かな海だと体についているトゲが逆に小さくなるということが言われています。
というのも波が荒い海に住む個体は波に流されるのを防ぐために大きなトゲを作るんですけど、
波の荒くない静かな海に住むサザエはその必要がないのでトゲなしになるということがよく言われていますよね。
実際先ほど話していた養殖のサザエはほとんどトゲがないサザエに育つらしいんですよね。
またある実験ではトゲが発達した個体を水流があまりない水槽に移して飼育すると、
その後多くの個体はトゲを作らなくなったそうです。
逆にトゲがあまり発達していない個体を水の流れが多い海に放流するとトゲができてくるので、
やっぱり海流によってトゲができてくるかというのは変わるんだなということが納得できましたね。
今回僕が見たサザエの中で広島とか大分とかその辺は瀬戸内海に近いのであまり波がないのでサザエのトゲはほとんどなくて、
一方で島根とか新潟みたいな日本海側だと波が大きいのでかなりトゲトゲしていたのかなというふうに思いましたね。
ただ一方で個体によっては水流の激しさとトゲができるできないっていうのは一致しない事例もあるそうで、
苦い袴とサザエの分類史
環境要因と遺伝子の両方の要因が関わっているんじゃないかということが言われていますね。
こんな感じでエサの種類や量、波の大きさによってサザエの大きさや色、トゲというのは大きく変わってくるんですけれども、
色々調べていくとサザエのことがもう少し興味が出てきてですね、
例えばサザエのあの苦い部分って何なんだろうっていうことを思ったんですよね。
あれはサザエの袴と呼ばれている部分で、あれがサザエが移動する際に外に出ている部分みたいなんですよね。
この袴は魚にかじられる可能性が高い部分なので、食べられないように特に苦くなっているそうなんですね。
なのでサザエが身を守るためにそこが苦いの当たり前というか、
その上でサザエを食べるためにはその表面の部分を薄く切り取ってしまえば苦味はなくなるそうなので、
僕が昔サザエの苦い部分を食べてウェってなっていたのは、それを切り取ればよかったなって今回気づきましたね。
ところでこのサザエというのは日本では食用として昔から広く知られていると思うんですけれども、
2017年までは有効な学名を持たなかったそうですね。
2017年に新種として登録されたというニュースがありました。
その2017年頃までは1848年頃にイギリスの海類医学者のリーヴさんという方が
中国の南海サザエという種類と混合して誤った童貞をしてしまったことで、
以降170年間もの間このサザエが間違った学名を使って日本のサザエをみんな呼んでいたんですね。
最近やってちゃんと分類がされるようになったということなんですけれども、
日本でこれだけ幅広く食べられている貝であっても、よくよく調べてみると名前すらちゃんと見分けられていなかったみたいなことがあってですね。
普段我々が身近に食べている貝についても詳しく調べてみると新しい発見があるんじゃないかなっていうことを今回思いました。
以上、草とか石とかのラジオ、サザエについてでした。
お聞きいただきありがとうございます。
10:47

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