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フェスティナレンテ、この放送は、SWC Sloth with Creators コミュニティメンバーのしらいがお送りします。よろしくお願いします。
さて、今日もノートにアップした記事を読み上げていきたいと思います。
タイトルは、ストーリーテリングの鉄則 『SAVE THE CAT の法則』 Part2 です。
では、さっそくいきたいと思います。
今回は本書で紹介されている手法を書いてみます。
と言っても10個くらい手法があるので、そこから個人的に気になったものを3つピックアップしてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
1つ目、セリフでプロットを語らない。
セリフでプロットを語らないとは、登場人物に説明的なセリフを語らせることによって、ストーリーを進めることを避けるべきだという基本術のルールです。
観客は登場人物の行動や周囲の状況、表情などを通してストーリーを理解します。
説明的なセリフが多すぎると不自然で退屈な印象を与え、観客の没入感を損ねてしまいます。
端的に言うと冷めてしまうんですね。
例として挙げられているのは以下のようなセリフです。
昔は私モスター選手だったんだ。
実は私たち双子なんだ。
この村には恐ろしい秘密が隠されている。
これらのセリフは観客に直接情報を伝えるだけで、想像力をかけたてる要素がありません。
セリフでプロットを語らないために、以下の点を注意しましょう。
ポイント
登場人物の行動を通して情報を伝える。
かつてスター選手だったことを示すために、主人公が古いトロフィーを眺めるシーンを入れるなど、
周囲の状況や環境を通して情報を伝える。
双子の秘密を示すために、幼少期の2人の写真が飾られた部屋が登場人物の背景として映るなど、
登場人物の表情や仕草を通して情報を伝える。
村の秘密を知っていることを示すために、村長の表情が曇るシーンを入れるなど、
結構やってしまいがちなことですが、
セリフでプロットを語らないことは、観客自身にストーリーを解釈してもらうためのテクニックと言えます。
セリフではなく、映像を通して情報を伝えることで、観客はより深くストーリーに没入し、
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登場人物の感情や行動を理解することができます。
この部分に関して印象的な言葉を載せておきます。
語るな、見せろ。
続いて2つ目です。
2つ目のポイントは、「魔法は一回だけ」
魔法は一回だけとは、
非現実的な要素や超常現象をストーリーに複数入れることを避けるべきだ、というルールです。
魔法や超常現象を一度に複数登場させると、
リアリティが損なわれ、テーマがぼやけて観客がストーリーについていけなくなります。
今、何を見せられているの?みたいな状態です。
魔法は一回だけのルールを破ると、以下のような問題点が生じます。
観客の混乱
複数の非現実的な要素が入り混じることで、観客は何に焦点を当てればいいのかわからなくなり、
ストーリーに集中できなくなる。
リアリティの欠如
現実世界ではありえないことが複数起きると、観客はストーリーの世界観に共感できなくなり、
感情移入が難しくなる。
テーマの不明確化
複数の魔法や超常現象がそれぞれ異なるテーマを内包していると、
ストーリー全体としてのテーマがぼやけてしまい、伝えたいメッセージが不明確になる。
これは個人的にもわかるところで、
ノックスの十回という探偵小説を書く際のルールがあるのですが、
その6に、探偵は偶然や第六感によって事件を解決してはならないというものがあります。
何度も不思議な出来事が起きたり、それで物語が終わってしまうと、
カタルシスがなく消化不良のような感覚になってしまいます。
ただ例外もあります。
以下のような場合は、魔法は一回だけのルールを破っていいとされています。
ルールを破ることで、より効果的なストーリー展開が可能になる場合、
コミック原作など、非現実的な要素が前提となっている作品の場合、
注釈です。魔法は一回だけのルールは、あくまで観客を惹きつけるための指針であり、
常に現実的・絶対的なものではありません。
しかし、このルールを破る場合は、観客にどのような影響を与えるのか、
慎重に検討する必要があります。
3つ目は、氷山通すぎ。
氷山通すぎとは、悪役の脅威が主人公から遠く、観客に緊張感を与えられない状態を言います。
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映画において、サスペンスやスリラー作品では、
観客をハラハラドキドキさせる展開が求められます。
なので、悪役の脅威が現実味を帯びて迫ってくる様子を描くことが重要です。
氷山通すぎの状態になってしまうと、観客は悪役の脅威を感じることができず、
ストーリーに没入することが難しくなります。
結果として退屈な映画だと感じてしまいます。
本書では例として以下の作品が挙げられていました。
ダンデスピーク 火山噴火を描いた作品
火山の噴火がなかなか起きらず、起こらず、観客は緊迫感を感じることができない。
アウトブレイク 致死率の高いエボラウイルスがアメリカを襲うストーリー
ウイルスの脅威が現実化するまでに時間がかかり、
観客は緊迫感を持てない。
ワイルドレンジ 最後の銃撃
主人公の仲間が殺害されるシーンから復讐を果たすまでの展開が遅く、観客はイライラしてしまう。
これらの映画はいずれも悪役の脅威が主人公から遠く、観客に緊張感を与えられないため、氷山通すぎの状態に陥っています。
ポイント 悪役を主人公の近くに配置する
悪役が常に主人公の近くに存在することで、観客は常に脅威を感じ、緊張感を持ち続けることができます。
悪役の行動を迅速にする
悪役が迅速に行動することで、ストーリーにスピード感が生まれ、観客はハラハラドキドキしながら展開を見守ることができます。
悪役の脅威を具体的に描写する
悪役が主人公に及ぼす影響や、悪役の目的などを具体的に描写することで、観客は悪役の恐ろしさを実感し、より緊張感を感じることができます。
氷山通すぎは、サスペンスやスリラー作品だけでなく、あらゆるジャンルの映画において避けるべき要素だと著者は言っています。
というわけで、Save the Catの法則から個人的に抑えておくべきだと思ったポイントを書いてみました。
これが何かのお役に立てれば幸いです。
感想等ございましたら、こちらのコメント欄で教えてください。
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最後までお聞きくださりありがとうございました。
それではみなさん、そろそろおそろおす。