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  2. 第752回 映画「碁盤斬り」
2024-05-18 07:53

第752回 映画「碁盤斬り」

今回は映画「碁盤斬り」について、多少ネタバレありでお話ししました。

気になる方は映画鑑賞後にお聴きください。


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サマリー

映画「碁盤斬り」は、5月17日から公開されています。照明や撮影の良さ、主演の草薙剛史や敵役の齋藤巧、商人役の国村隼の演技が評価されています。

映画「碁盤斬り」の魅力
みなさんこんにちは、おーばです。 今回は、映画「碁盤斬り」、こちらについてお話してみたいと思います。
5月17日から公開となりました、この映画。 時代劇ですね。
ちょうどね、今シネコンでは、 以前この番組でもお話しました、「鬼平犯科帳  血闘」が上映中で、
今回この「碁盤斬り」ということで、 今ね、時代劇が本当に少なくなってるんですけれども、
そんな中、今映画館で日本の時代劇が上映中ということは、非常にね、 もちろん偶然の一致と思いますけれども、貴重な機会じゃないかと思います。
監督白石和彌、そして主演が草彅剛。
えっと自分はですね、映画館で見た予告編しか情報を持ってなくて、 この作品、古典落語をベースにしたということなんですけれども、
その落語自体自分知りませんし、 タイトルの通り、意語が重要なね、要素になっているんですけれども、
自分も意語の方も全然わかんなくてですね、 本当に何もわからない状態、何も知らない状態で見たんですけれども、
結論から言えばですね、非常に素敵な時代劇でした。 本当に今ね、あの時代劇ってもう絶滅に瀕しているような状況なんですけれども、
そんな中、 かなり正当派なね、がっつりとした時代劇が作られたということは、本当に喜ばしいことで、
特にね、照明と撮影が良かったですね。 夜の特に屋内のシーンとかでは、当然これ江戸時代が舞台ですから、照明というのはアンドオンとかロウソク、そういったものしかないんですね。
だから画面上もかなり暗い、あの余分なライトは出てないからですね。 いや、もちろんね、実際のロウソクだけで撮ろうとすると、なかなか難しい部分もありますので、
補助的に照明は使っていると思うんですけれども、それにしてもかなり暗い。 昼間のシーンとか逆に太陽の光をかなり強調したようなシーンもあったりして、まあその対比もあるんでしょうけれども、
夜の屋内シーンというのはかなり暗い。 まあそれに対してね、
映画が暗すぎるという感想をネット上で見受けましたけれども、 まあその批評というか感想はちょっと筋が違うかなと。
それこそ水戸黄門とか暴れん坊将軍とか、そういった時代劇だと、昼だろうが夜だろうが外だろうが室内だろうが、もうベタに照明当てて、
暗いシーンというのはほぼなかったわけなんですけれども、 こういった映画でそんなベタな照明をやってしまうとリアリティがなくなってしまう。
これがコメディ系の時代劇、例えば最近あった大名倒産とか、 まあそういった感じの時代劇だったらまあいいと思うんですよね。
でも今回の作品はかなりきっちりとした時代劇なので、 そのあたり照明とか撮影をやっぱりきちんと現代劇以上に作っておかないと、
どうしてもね、映画というフィクションの中にさらに時代劇というフィクションを入れ込むわけですから、 その中でのリアリティが出てこない。
そういうところはね、非常に今回絵作りが良かったと思いますね。 あとあの俳優陣、主演の草彅剛もちろん良かったんですが、
敵役となる斎藤工、 いいキャラ演じてましたね。
本当にね、嫌な悪役というか、 ずる賢いといえばずる賢いんですけれども、
いるよね、こういう人はというような感じで、 良いキャラを演じてたと思いますし、
あとね、商人の役で出てました國村隼、彼も非常に良いキャラクターを演じてました。 あの人の場合ね、何を演じてももう存在感でオッケーになっちゃうんですけどね。
画面もね、演じている俳優たちにも本当に これといった問題はないような感じなんですけれども、
物語のストーリー展開
ストーリー展開はね、ちょっと気になるところもありまして、 若干ネタバレになるんで見てない方はこの先聞かないでいただきたいんですけれども、
物語の後半ですね。 まあざっくり言えば、
仇討ちと五十両という、この2つの要素に話が分かれて、 特に交わることもなく同時並行的に進んでいく。
で、もちろんね、最終的にはこの2つの流れが交わるんですが、 交わることについていくつかハードルもあるんですが、
そのハードルの越え方というのが 理論的ではないというか、
感情ベースにして、ええやーとハードルを乗り越えてしまうというのは、 ここがね、日本映画は現代劇でも時代劇でもよくあるんですけれども、
やはりある程度、シナリオ段階で1,2,3,4,5という感じに、 あるいはAたすBはCとか、そういった論理構成を踏まえた上で ストーリー展開していただきたいんですけれども、
最後の最後にもうキャラクターの感情に任せで、 ええやーでハードルを乗り越えてしまう。
それが1つだけでなく複数乗り越えてしまうというのは、 結局、うーんという感じで、
しかもですね、その乗り越えた結果というのが、 だいたいもう前半から見てて、おそらく大半の観客は予想できたと思うんですよ。
その意味では予想の範囲内のストーリー展開だったし、 なんでしょうね、これはすげえと思うようなストーリー展開には残念ながらなってなかったと。
逆に言えば、ある意味安定性のあるストーリーなので、 人によってはもうこれでいいのかと。
自分が観に行った回、かなりお客さんが入ってて、 これは鬼編の時もそうだったんですが、
ほとんどが自分より年が上の方。 もう60代、70代、下手したら80代の方々。
そういう方々がですね、映画が終わって場内が明るくなった時に、 ああ良かったとか、ああ感動したとかいう声は結構ね、あっちこっちから聞かれてたんですよ。
だから、こうひねくれた、自分のような映画マニアが納得するような作りよりも、 ある意味ベタと言えば、ベタな展開で観に来たお客さんが納得できる作りになってたという意味では、
このストーリー展開も良かったのかもしれません。 ただ、自分個人としてはちょっとなぁと、ストーリー的には思うところがありました。
そういったところも踏まえた上で、今回のこの五番霧、非常に出来が良いですし、 何度も言いますように、日本の時代劇ってもほぼほぼ絶滅状態に瀕してますので、
ぜひね、お客さん入ってヒットしていただいて、 この先ね、テレビも映画も時代劇がね、途切れることなく作り続けてもらえることを願っております。
はい、そういうわけで今回は映画碁盤斬りについてお話しさせていただきました。 それではまた
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