ポピュラー音楽のリズム概説
リズムの練習をしていきたいと思います。
240を裏で録っていきます。
ポピュラー音楽のタイム解釈。
先に、ポピュラー音楽に使われるタイムには、2ビートと4ビートが多いと説明しました。
確かにその通りなのですが、実はそれにもう少し説明が必要です。
というのも、ここはポピュラー音楽の厄介なところでもあるのですが、
同じ4ビートともタイムシグネチャーが違うこともあるからなのです。
どういうことなのか、少し詳しく説明します。
まずフレーを見てください。
タッタ、タッタ、タッタ、タッタ、タッタ、タッタ、タッタ。
4本のフレー。タタタ、タッタ、タッタ、タッタ、タッタ、タッタ。
8分の8。タッタ、タッタ、タッタ、タッタ。
これらの3種類のタイムは、すべてロックにごく一般的に使われているのですが、
多分多くの読者は、8分の8拍子とか2分の2拍子なので、
どこのコピーフィでも見たことないぞとおっしゃるのではないでしょうか
そうです
特に8分の8拍子などという表記では
最近ではほとんど使われないものになってしまいました
おいおいそんな使われなくなった拍子なんか持ち出すなよと
憤慨する読者もいるかと思いますが
どうしてどうして
この使われない拍子が結構大切なのです
話が少し脱線するようで申し訳ないのですが
日本ではロックのリズムのことを8ビートと呼んでいます
その呼び方は良しも悪しもともかく
和製英語とはこの地に定着して親しくなりました
たぶんロックが海外で誕生したのとほぼ同時に作られたのでしょう
初期ロックリズムのエッセンスがそこはとうなく漂っています
前にも言いましたが8ビートなんて英語はなかったのです
なのに勝手にビートという言葉を
リズムの進化
勝手に言葉をくっつけて呼んだ背景には
初期のロックのリズムの多くは8分音符をビートにしていたという理解があったからでしょう
今度の新しいリズムは8分音符をビートにするので
うんそうかそれではさすがに8ビートってとこだななんて会話が取り交わされたという
歴史的事実はどこにも残っていませんが
十中八中相応に違いありません
そういう戦であの言葉が誕生したのでしょう
そういう初期のロックリズムのタイムを
あえて西洋クラシック音楽の理論体系に基づいて書き表すとすれば
8分の8拍子ということができるのです
ロカビリとかロックンロールのあの落ち着きのない初期のロックサウンドを思い出してください
あれはたぶんテンポが速かったから落ち着きがなかったんじゃないですか
8分音符それ自体をビートにしていた
そういう演奏が多かったから
ところがそういう中に4分音符をビートに添える演奏は
次第にその数を増やしていました
いつ誰がそれをやったんだか聞かれても僕には分かりません
初期のロックンロールの中でも4分の4拍子の曲はあったでしょう
いきなり誰かの演奏からパッと聞かれたんじゃないはずです
演奏の流行も手伝って常時に変わっていったと考えるのが自然です
やがて60年代にもロックの世界による様々な音楽的要素を積極的に取り組むようになった
その時ラケンアメリカやブラジルの音楽のリズム的要素をフィーチャーするバンドも多くなっていきました
その時2分の2拍子がアメリカに持ち込まれたのでしょう
時期はずれますがサンタナオ頂点としているラテンロックバンドが流行したこともありました
このようにしてロックに取り組まれた3つの拍子8分の8、4分の4、4分の2
互いに融合しあいつつ新たにリズムのニュアンスを作ったりしながら発展していく一方
世界的な拍子統一傾向の中にすべて4分の4と表記されていったのです
だから4分の4拍子だったらタイム解釈の力はどれも一緒とはなり得ない
それを覚えておかないと4分の4の深い理解には到達しえないです
4分の4と書いてもいろいろあるということでした