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2023-05-28 11:43

【第82回】第410回圓橘の会23/5/27

【第82回】第410回 圓橘の会 23/5/27

圓橘師匠の『三人旅』は江戸落語の楽しさがギュッとつまっています。田舎言葉聴いているだけで顔がほころんじゃうのです。

岡本綺堂作品の落語化は、古典落語にも講談にもない「もう一つの江戸」が味わえるあたりが素敵です。

三遊亭萬丸さんの『そば清』も良かったですよ。

#落語
#三遊亭圓橘
#三遊亭萬丸
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初めての演技
はい、シェアする落語のshikeです。
今日5月27日土曜日、深川東京モダン館でですね、第410回えんきつの会へ行ってまいりました。
開講一番はいつもの三友邸まんまるさん、ネタがなんと蕎麦生。すごいの持ってきましたね。また良かったですね。
僕にとっての蕎麦生はどうしても仙台場所というですね、究極があるんですけどもちろんそこにはなかなか行けないですし、
最近ですと誰かな、龍志賞ね、春風邸龍志賞なんかがなかなかお上手だなというふうに思いますけど、
いやまんまるさんね、まんまるさん独自の味があって良かったですね。あの若さであの難しいネタ大したもんだなという感じです。
詐欺がね、ちゃんとピタッとはまる詐欺がついていて、後でえんきつ賞がまんまるの工夫なのか、師匠のまんきつの工夫なのかみたいなお話を、
どちらかわからないみたいなお話をされてまして、僕もどちらかわかんないんですけど、いずれにしてもきれいな詐欺になってましたね。
この話はもちろん蕎麦生さんの人物の作り方が非常に難しくて、やりすぎるとすごい闇っぽくなっちゃうし、
クセがなさすぎるとあんまり面白くなくなっちゃうので、そこら辺の加減みたいなのがあると思うんですけど、この加減がまんまるさんすごく良かったなという感じがします。
今のうちにこういうネタを持っていると、これからどんどん年を重ねることが楽しくなりますね。期待できるなという感じでございました。
で、えんきつ師匠登場なんですけど、大ネタですね。三人旅を通しということで、なんかもうこの落語の面白さがね、もうあっちこっちに散りばめられるように詰まっていて、
どこが良かったとかって言いにくいですよね。いわゆる前半がビッコ馬ですか。馬方とのやりとりは基本へこまされるんですけど、この三人の割り振り方、三人のやりとりが楽しいんですよね。
相当難しいんじゃないかなと思うんですけど、その難しさを全く感じさせずに、でやっぱり馬方の田舎の感じが良いですよね。
おそらく江戸人が作った架空の田舎っていうところだと思うんですけども、強いっていうかね、のぶとい感じがね、非常に良いですね。
のぶとい田舎者が江戸者をからかうっていう、ただそれだけなんですけど、それだけが決まるんですよね。素晴らしい。
で、後半がね、おしくらですよね。で、僕はおしくらの詐欺が大好きで、たぶんね、小学生ぐらいだと思うんですけど、本で読んでこんな面白い詐欺があるんだっていう風に思ったんですよね。
思えばマセテンですけども、これがね、名人芸で生で聞けてこんな素敵なことはないですよね。
まあまあ、下品な話っていうか、ちょっとエロい話ではあるんですけど、どっちかっていうとそのエロい欲に目がくらんだ江戸っ子がひどい目に遭うんだけど、そのひどい目をあの詐欺でピタッと収めるっていうところがね、素晴らしいですよね。
やっぱいい話をね、東大の名人から聞くっていうのはね、当たり前ですけど気持ちいいですよ。
岡本輝道作品の落語
で、東大の名人とか、勝手なことを申し上げる前で、僕は本当にそう思ってますけど、言っちゃいましたけども、やっぱりえんきつ賞をこのキャリアにして、まだまだ新しいものに取り組んでいくっていう姿勢が素晴らしいなと思いまして。
で、今回の2席目は、また岡本輝道作品です。阪神取物町で有名な岡本輝道作品ですね。
で、これは三浦老人昔話というですね、岡本輝道が記者だったのかな。岡本輝道の分身みたいな人がこの三浦老人に話を聞きに行くっていう話だったと思うんですけども、
だから明治から江戸を振り返るみたいな感じですよね。
で、これは当時の落語の在り方。落語って江戸で生まれて江戸で育って明治で開花したみたいなところがありますから。
で、その時に明治にいろんなものがどんどん新しくなって、ご一新で新しくなって、古いものが否定されていく中で、そのカウンターとして生きたっていうところがあるわけですよ。
で、そのカウンターとしての中の岡本輝道作品っていうのは多分ちょっとあるんじゃないかなっていう風に思うんですけど、
そんな感じの雷未満というね。雷のにお未満というところで、これもね、筋にしたら大した筋じゃないと思うんですよ、僕。
で、この大したことないところをね、鉛筆師匠が技で技術で芸で膨らませていくわけ。そうするとね、すっごい面白いんですよね。
なんかもうその、自然の描写とか、陰梅屋っていうね、言い方をされてましたけども、その陰梅屋の中の様子とか、もうこのね、僕の貧しい想像力でもうなんか間取りとか見えてくんですよね。
で、またこれがね、面白いな。基本そんなに面白い話じゃないって言っちゃいましたけども、やっぱ設定として、雷がダメな侍っていうのはやっぱどっかちょっとおかしいですよね。
雷がダメなオイランはいるかなっていう感じはするんですけど、雷がダメな侍が、雷がダメなのに雷が鳴って、それをお見舞いに行くっていうね。
雷見舞いの落語評
火事見舞いみたいな感じで、雷が鳴ったってことでお見舞いに行くっていう、それが雷見舞いということなんですけど、なんかね、その話自体が何ですかそれはっていうところがね、ちぐはぐな感じがするんですけど、
それがね、やっぱり名人芸に載せるとね、いい感じに聞こえてきてね、一言で言っちゃうといい落語です。素敵な落語をまた聞かせていただいたなということと、今回ちょっとレアだったのが、
追い出し第一項がドドドドドドッと流れる中で一回それを止めて鉛筆章が何をおっしゃるのかなと思ったら、下げを考えたんですけど、これを入れた方がいいですかね、入れない方がいいですかねっていうのをいきなりお客さんに聞いて、
お客さんがどうしようと思っているときに、やっぱりつけない方が良さそうですねみたいな話で終わるっていうですね、ちょっと謎な展開がありまして、僕は何もなくても確かにいいかなと思ったんですけど、
ちょっとこれあれですよね、ここに鮭がつけられないかなっていう風に考えてみたいっていう、チャレンジしてみたいっていう感じもちょっとしますね。
やっぱり大したことない、正直そんなに大したことない筋を綺麗に落語にして綺麗に聞かせてくれてスッと終わっていくっていうその美学の美しさみたいなものってあると思うんですけど、
3人旅の見事な鮭みたいなのがポコッとついてもいいし、鮭ってやっぱり落語終わったよっていう合図みたいなものですから、そういう合図みたいなものがスパンと入ってもそれはそれでいいかなっていうようなところで、
それこそ蕎麦製に鮭をつけたみたいな、新しくつけた満喫師匠かまんまるさんがつけたみたいなところもあってですね、このあたりまた変わっていくかもしれない、変わらなくてもいいというあたりがまた今後もう1回2回聞いてみたいというような楽しみにつながっていくなというところでございます。
実はちょっとね、えんきつ師匠と開演前にお話をさせていただいたんですが、恐ろしいことにこの僕のですね、ほとんど誰も聞いてないようなラジオ番組もどきを聞いていただいていて、恐れ多いったらあれやしないんですけど、えんきつ師匠ね、また新しいことに挑もうとしていらっしゃる。
何とは言えませんけども、いやこれねみんなほんと聞いといたがいいよ落語好きは。落語好きは今参入点えんきつを聞くべき。
こちら愚師匠も言ってるでしょというようなところでございましてですね、今日今回も大満足のえんきつの回でございました。
次回ぜひですね、これを聞いているあなたに聞いていただきたいなというふうに思っております。
ということでシェアする落語の式でした。
7月22日に同じ深川東京モダン館でシェアする落語、林谷清彦やりますので、私も対談で出ますので、ぜひ皆さんご予約をお願いいたします。
ではまた。
バイバイ。
11:43

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