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はい、シェアする落語の四家です。12月21日土曜日、池袋としま区民センター4階和室で談吉百席第62回行って参りました。
事前に言っておきます。今回コメント多分薄いです。というのは、談吉百席に関しては私スタッフで入っておりまして、毎回ね、受付の管理、受付というかご予約の管理をやっていたので当日そんなにやることはなかったんですが、今回はですね、
設営から入退場管理、出囃子、もろもろですね、結構ガチで裏方だったのであんまり聴いてないという、すいませんねという感じなんですけども、今回の談吉百席で談吉百席は最終回ということになりました。
つまり古典落語を百席披露するという会で、この会でやってない古典落語の持ちネタもあるらしいんですが、とりあえず百席をこの会で池袋の会で披露するということを目標にやってきて、11年ぐらいかかったのかな。最初が2013年の4月だったと思います。
あのですね、談吉さん自身のその10年以上に渡る二ツ目生活の中の様々な心境の変化というものもありますし、何よりですね、当初自分の新作にはニーズがないというふうに言っていた
談吉新作が反響に反響を呼び、この度ですね、つい先日開催された『渋谷らくご創作大賞、しゃべっちゃいなよ』で、談吉さんの『ゲル状のもの』が大賞受賞ということで、この『しゃべっちゃいなよ創作大賞』では10年やってて、2回受賞した人って談吉さんだけなんですね。
1回は5年前に『生モノ干物』という話でですね、受賞したわけなんですが、この日の本日の1席目『生モノ干物』をやっていただきました。いや思い出しましたね。あ、そうかこれ冬の話なんだということで、まあこれがですね、家元・立川談志が、
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夢想して『やかん』や『松曳き』などで試みたけども、完成はさせることができなかったイリュージョンですね。落語はイリュージョンであるのイリュージョンを体現した、家元イリュージョンの具現化というところの最高峰の話だというふうに思います。
会話だけが成立してるけどもその中身が全くない。なのに面白い。なんで笑わされちゃってるのかわかんないんだけどすっごい面白いということで、まあドカンドカン受けてましたね。
2席目がですね、これが古典ネタおろしなんですけども、僕も初めて聴いた話ですね。『素人相撲』というですね、志ん生師匠がやってらっしゃった話らしいんですね。
そういう短めのいかにも寄席てかけてるなって話なんですが、このクラシカルなネタの中にやっぱり固有名詞などでちょいちょいこの談吉イリュージョンを突っ込んでくるというあたりがですね、談吉落語というものがもう出来上がってきたなという感じがいたします。
3席目がですね、『厩火事』。
この『厩火事』もね、おかみさんが必要以上にけんけんしてないんですよね。やっぱり談吉落語というのはみんなそんななんか悪くないんですよね。
どっか調和してるというか、一つのいろんな人が出てくるんですけど、一つの落語としてのまとまりを音で聞かせていく。
なのでその不必要な対立によるドラマみたいなものは描かないっていうあたりが、非常に談吉さんらしいなというふうに思います。
だから必要以上にあんまり怒らないしね。なんかどっか調和してる。普通調和しちゃったら面白くないんだけども、面白く持ってっちゃうところが立川談吉という人のもうすごいところですね。
で、仲入り挟んでトリネタがですね。
いやー、『夢金』ですよ。
『夢金』やるにはね、今日もうちょっと寒い方が良かったなって話をさっきしてましたけども、
いやでもお見事でしたね。やっぱこういうネタもこういうねクライムサスペンスでもやっぱりできる。やっぱりどっかその出てくる人がその調和を望んでいる。
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仲良く何事もなくみんなで
フワフワと生きていくってことを望んでいるっていう感じがね、見えるんですよね。
表向きには殺人も絡めたクライムサスペンスではあるんですが、そういうところに落としていけるというか。
なんかそれがね、より何か人間なんじゃないかなっていう気が僕はしてるんですよね。少なくとも落語ってそうあるべきかなっていう。
なんかね、この正義と悪が戦ってすごい対立して血の雨を降らしてみたら、あんま落語にこう似合わないかなっていうですね、ところですよね。
だけどじゃあそこをどういうふうに面白くするのっていうところで、談吉さんはこう様々な工夫を重ねていて。
もともとその2011年に二ツ目昇進になるかな。
家元が亡くなられた直後ですね。
で、その対立を軸にすることなく面白くしていくっていうのは本当にこの人の優れた才能だというふうに思いますし、
確実に談吉さんの落語を聞くと、多かれ少なかれ幸せになれるっていうところがですね、本当にすごいなというふうに思います。
スタッフとして11年ぐらい関わらせていただいて、その間の変化を見ることができたっていうのは本当に幸せなことだったなというふうに思いますし、
ここでまた真打になってからどう変わっていくのかなっていうのもまだ楽しみなところなんですね。
何も決まってないというお話でしたが、
そんなに遠くない未来で真打昇進という話が出てくるんじゃないかなというふうに、勝手に推測をしております。
でまたね、落語は素晴らしいんですけど基本的にマネージメントできないというかね、そういうとこ無理な人なので、本当だったらそのこの次の会を
ちょっと大きなとこでやろうかみたいな話が出てるんですが、それを会場を抑えてチラシも作って今日まくのが一番集客的にいいんですけど、全然間に合ってないというですね。
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このあたりがまあまあ良くも悪くも立川談吉なのかなというところではありますね。
まあ、でもやりますので、やらせますので。
百席達成記念、渋谷らくご創作大賞2度目の受賞記念なのかな、わかんないですけども、そういう企画は本人が考えてやることなんで、私も余力があればお手伝いをさせていただくという話でございます。
ともかく立川談吉、実に痛快で偉大な才能である落語の中にツンツンしたものを持ち込まない、なんか調和している、
暇そうな人たち同士が仲良くやっているってことなんでしょうね。それはもう落語が育ってきた時代からのその流れではありますからね。
そういうファンタジーであり、『生モノ干物』のような、徹底的なナンセンス、言葉に意味がない言葉に笑わされるというようなナンセンス、それがイリュージョンなんですけども、やってきているということで。
でもこれはやっぱり、最近その談吉さんの新作落語がどんどん評価されるようになってきたというのは、まず家元仕込みの古典をしっかりと身につけていった。
それをまだ発展させようとして、しゃべり方も実は変わっています。試行錯誤し続けてきたその流れの中に新作というものが入ってきたというところでね。
何を言おうかと言いますと、談吉さん新作古典共に最高ですよということなんですね。ぜひ聴いていただきたい。
一スタッフのものとして申し上げたいというふうに思います。立川談吉聴いてねということですね。
あとスタッフとして申し上げたいところでいたしましては、本日のご来場誠にありがとうございましたということでございます。
談吉さんぜひ聴いていただきたいですね。シェアする落語第1回が立川談吉さんだったというね。
この談吉百席が始まるちょっと前の11月に出ていただいたのが僕の『シェアする落語』第1回なんですね。
そういう思い入りを持って今まで応援してお手伝いをしてきたし、今後もやれることがあればお手伝いするかもしれませんし、
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その辺はもうプロに任せようって話になるかもしれません。僕としても感慨深い、そして普通に一つの落語会と見てもめちゃめちゃ面白かった談吉百席のお話はこれまで。
ではまたいずれということで、ではまた。