池袋激パーでの談吉百席開催
はい、シェアする落語のshikeです。本日は10月の30日、池袋激パーにてですね、第五十五回目になります。
伊達川談吉、談吉百席行って参りました。談吉百席はこの間ずっとですね、戸島区民センターというですね、同じ池袋でもちょっと違う場所で開催していたんですが、久しぶりに池袋激パーという会場に移りました。
なぜか、簡単に言うと、談吉さんが撮り忘れていたというですね、チラシも吸っちゃってたのに、ということがございまして、集客が危ぶまれていたんですが、結構多くのお客さんに来ていただきました。私もちょっとだけスタッフで勘でおりますので、お礼を申し上げたいと思います。
一席目がですね、まあそういった言い訳から、もう一個言い訳。ネタ卸しをやるけども、まだ完璧ではないというようなですね、言い訳をされていました。
言い訳が終わったあたりでですね、一席目がガマの油。これはね、今期最高に落語で笑ったかもしれない。
もともと歌い調子が得意な談吉さんなんですけども、この歌い調子がお立合い、お立合いという売り工場ですね、前半の部分で綺麗に出てくるわけですが、後半の酔っ払ったガマの油売りのところが、よりパワフルになってました。
よりパワフルにベロンベロンに酔っ払っている感じになっているんですが、リズムが一切崩れないから気持ちいいまま爆笑できる。ここが談吉落語のいいところですよね。
二席目が新作、白彩。これは談吉さん時々書ける話なんですけども、こののどっかな雰囲気を味わいながら、中身は狂気に満ちているというところが素晴らしいですよね。
おじいさんがある行動をしている時に、おばあさんが、おじいさんがですね、「わしは何をしているんだろう?」と言うんです。確かにかなり変わったことをやっているんですが、それに対しておばあさんが、「おじいさん、考えたら負けですよ。」というのがですね、最高に素晴らしいフレーズですね。
のどかさと狂気を同時に表現できる明るいシュール、明るいイリュージョン。これはやっぱり談吉さんの大きな魅力だと思います。
中入り挟んで三席目が問題のネタ卸し、こんにゃく問答。これはね、一言で言うと楽しい失敗作でした。
数か所除いてほぼ完璧なんですよね。やっぱりご自身でも言ってましたけど、談吉さんにこの話はすごく向いてるんですよ。
パワフルな無責任をくだらなく収束させるという、そういうよくできたコケ話ですけど、非常にパワフルな無責任をタラタラタラ、サラサラサラッと行く歌い上司でやってくれると、まあ気持ちがいい。
この辺は完璧なんですね。じゃあどこが失敗だったかというと、言い立てです。言い立ては二つあって、一つは問答を仕掛けてくるお坊さんが言うやつですね。
もう一つは、僕はこっちの方が大事だと思ってるんですが、問答を仕掛けるお坊さんが来る直前にお寺の中を描写して、こんにゃくの六部屋さんが大僧像に踏んしているというのが真っ赤な偽りというのを説明するところがあるんですよ。
ここが難しい。ここが綺麗にいけると、この話は本当に面白くなりますね。僕が聞いた中では、立川断春師匠がもう完璧にここを綺麗に聞かせてくれて楽しかったなあ。ずいぶん昔の話ですけどね。
たぶん三座師匠とかね、あのあたりの方々はここを綺麗にやれるんですけど、断棋士さんはまだそこまで入らなかった。リベンジに期待したいところですね。
ただ、失敗作でもうイライラする失敗作ではなくて、楽しく失敗作を聞かせてくれるあたりが、やっぱり断棋士さんすげえなという感じはいたしました。
で、やっぱりこれだけでは申し訳ないということで、最後にですね、お詫びというかおまけというか、陳さんの幸せ。
これも断棋士さんが最近、ここ数年かな、よく描けている作品で、明るく炎々とした異常。明るく炎々としたイリュージョンですね。
で、結構僕何回も聞いていると思うんですけど、聞くたびに発見があって本当に面白いですね。
そんなにね、硝煙から変えている感じはしないんですけど、すごく好きですね。
全体的に本当に小さな幸せっていうので、幸せ感が漂っちゃってるんですよね。
構造というか、よく聞くととてつもなくシュールなことをやっているんですが、それをわからない人でも、そういうシュールなイリュージョン的なものがわからない人でもついにニコニコと聞いてしまうネタになっているというところが素敵だなと思います。
というわけで、いつかまたちゃんとした婚約問答が聞きたいなと思いつつですね、次回ですね。
次回が12月の9日です。
で、豊島は区民センターに戻るんですが、ショーホールが取れなかったので和室での開催になります。
和室がショーホールに比べて小さいからだと思うんですが、昼公演・夜公演の開催になります。
さっき聞いてきた限りで言うと、昼公演・夜公演で全部じゃないかもしれないけどネタは変えるというお話でした。
また、昼公演・夜公演通しで聞いた方に何か良いことがあるかもしれません、ないかもしれません。
今考えているところみたいです。
相変わらず落語は上手くて、段取りはイマイチな立川断喜さんでございますが、ぜひ今後ともご愛顧賜りたいなというふうに思っております。
ということで、シェアする落語の式でした。ではまた。
