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2025-01-04 10:16

【#213】新春圓橘一門会25/1/2

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今年も愉快な三遊亭圓橘一門。なかでも三遊亭圓橘師匠の『稲川』絶品でございました。
#三遊亭圓橘
#三遊亭萬橘
#三遊亭朝橘
#三遊亭萬丸
#三遊亭萬次郎
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00:05
はい、シェアする落語の四家です。
1月2日、何曜日かちょっとわかんない。
毎年恒例なんでございますが、深川東京モダン館で新春圓橘一門会行って参りました。
今年はですね、開口一番が三遊亭萬次郎さん。
17だったか18だったかで、6代目の円楽師匠のところに入門してきたときは、楽太でしたんですが、
そんな年で、しかも大阪かな、関西の出身で、圓生師匠の大ファンで、
なんか10代なのに圓生っぽい落語をやる前座がいるってんでね、すげえなと思ったんですけども、
6代目円楽師匠が亡くなりまして、三遊亭萬橘門下に移られて、
預かり弟子ですね。
萬次郎で二ツ目ということなんですが、
萬次郎さん『真田小僧』。
これがね、よくあるんですけど、
独自の型なのか、そういう型があるのかがいまいちよくわかんないんですけど、
聴き慣れた、そして正直あんま好きじゃない真田小僧が、
見事なアレンジがされていて、いい感じでしたね。
楽太時代に比べると、やっぱりちょっと色気が出てきた。
さすがに10代ではすでにないので、20代の年相応の落ち着きとか色気が出てきて、
噺にも膨らみが出てきたかなと思いますけど、
しばらく試行錯誤しながら自分の芸を作っていくんだろうなっていう感じですね。
続いてモダン館でおなじみ、三遊亭萬丸さん。
これは花色木綿までいくのかなと思ったんですけど、
非常に泥棒ネタがどんどん充実してきまして、
花色木綿いく前にいい感じで下げたので、
これは『間抜け泥』という演目でいいんですかね。
これもね、見たことない方なんですよね。
下駄履いて出てきて、あ、下駄忘れたって言って、
03:01
泥棒が戻っちゃうんですね。
戻っちゃうっていうのはね、なかなか斬新な感じでしたね。
それもちょこちょこね、僕からすると耳新しいギャグがいっぱい入っていて、
それが萬丸さんとの口調に非常に合っているというところがですね、
とてもいいなというふうに思いました。
続いて萬丸さんの師匠、三遊亭萬橘師匠。
メクリが朝橘師匠になっていてですね、自分で直してましたけども、
まずまくらがね、めっちゃくちゃ面白いですね。
毎年萬橘師匠のまくら、楽しみですね。
そこからですね、珍しいネタに入りました。
上方ではよく聞くネタですけども、
最近はね、最近なのかな、江戸で方でもやる人が増えているのかもしれない。
『手水廻し』。
この『手水廻し』って話は嫌いじゃないんですけど、
ちょっとね、田舎物をからっかりしすぎてる感じがあって、
そこはちょっと引っかかってたんですけど、
萬橘師匠の『手水廻し』は、
宿屋に泊まる人は大阪の人なんですよ。
その宿屋がどこにあるのかってのはよくわかんなくて、
普通に江戸というか東京というかの言葉を宿屋の人たちも喋ってるので、
東京大阪みたいな感じになって、
田舎物を笑うっていうところがストーンと抜けているんですね。
そこが受け止めやすくなっているのと、
本当に萬橘師匠らしいギャグ満載でですね。
ギャラッギャラ笑っちゃいましたね。
仲入りはさんで、今度は三遊亭朝橘師匠ですね。
こちらもまたね、萬橘師匠とは違う角度でまくらが面白いわけでございますが、
ネタはですね、『武助馬』。これ好きな噺ですね。
またこれも多分これは朝橘師匠のテイストだなって思うようなギャグがポンポンポンポン入ってきまして、
非常にこのよくできたドタバタコメディなんですけど、
ドタバタ感をやらせるとやっぱり朝橘師匠うまいなっていう感じがいたしました。
これも笑っちゃいましたね。
最後はですね、もちろん三遊亭圓橘師匠ですね。
06:03
昨年のこの会で1月2日、去年も今年も1月2日お邪魔したんですけど、
去年の1月1日皆さんご記憶にまだ新しいかと思うんですけど、
能登で地震が起こりまして大変な被害が出た時ですよ。
その1月2日の会で圓橘師匠は『阿武松』をかけて、
『阿武松』っていうのは横綱なわけですけども、
あちらのね、ちょうど被害が出たあたりの出身の力士ですので、
たぶんそこをかけたんだろうなっていうですね。
圓橘師匠らしい大人な感じのですね、
復興への願いみたいなところもちょっとあったようなですね、高座だったんですが、
今年はあんまりそこ何も関係ないのかあるのか含むところを僕が受け止めるところではないと思うんですが、
お正月らしいといえばお正月らしいおめでたいネタ出世物語ということで、
『稲川』関取千両幟ですね。
圓橘師匠はですね、このネタをよくその真打昇進披露の時にかけるんですよ。
お客様を大事にしなさいという含みがある噺なので、
そういうところもですね、あって何度も聴いてはいるんですが、
いや改めてこの話はもう圓橘師匠が聞くといいですね。
実にね、いい話がストレートにいい話として入ってくる。
大坂から来た力士は、実直でかつ訳隔てなく人に接する人手ってあるというところをですね、
表していて、表していてというかね、そういう表現をしていて、
とても名人芸としてのその噺のね、味をしっかりと楽しみながら、
どこかこの爽やかな感じもあるというところで、聴き終わってみるとこの初春に実にふさわしい高座という感じがいたします。
最後にですね、圓橘師はお好きなんですけども、お客様の中から年男を一人前に連れてきて、
09:07
その方の仕切りですね、三本締めをして、今年一年の幸福を祈って終演ということですね。
毎年、新春圓橘一門会は1月2日3日、多分来年もね、深川東京モダン館で行われます。
お客さん結構ね、入りが良くて、予約しとくといいんじゃないかなというふうに思います。
名人芸と元気な芸と、萬橘師匠のように第一線を突っ走っている芸みたいなところで、いろんなバラエティがある圓橘一門会、おすすめでございます。
圓橘の会は来月2月になりますというところで、ぜひ足を運びいただきたいなというふうに私は思っております。
以上、シェアする落語の四家でした。ではまた。
10:16

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