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みなさん、こんにちは。自然を愛するウェブエンジニア、セミラジオです。
今日は、貴族のためのボードゲーム、中将棋についてお話ししたいと思います。
中将棋は、14世紀に成立したと考えられている、2人用の対戦ボードゲームで、
当時、クゲや上流僧侶などによって遊ばれていました。
貴族の遊びですね。
144マスの将棋盤と92枚の駒を使って遊ぶのですが、
通常の僕らがよく知っている将棋、本将棋が81マスと40枚の駒を使って遊ぶのに対して、
駒の数がかなり多くて、その分、遊ぶ時間がかなりかかります。
正直、忙しい現代人向きでない、暇を持て余した貴族の遊びというイメージがあります。
この中将棋、さらに古くからあった大将棋という、225マスの将棋盤と130枚の駒を使って遊ぶ
大規模な将棋から駒を減らして成立したと考えられており、
後の時代にはさらに駒を減らして本将棋が成立したと考えられています。
中将棋と通常の将棋の大きな違いが、駒の種類もかなり違うんですが、
中将棋では取った駒を取れないという大きな違いがあります。
これは西洋のチェスと同じですね。
チェス系のゲームで相手の駒を取って使えるのは日本の本将棋のみのようで、
あと、ごく最近成立した動物将棋というのも取った敵の駒を使えるんですけども、
それを除くと本将棋だけということになっています。
取った駒が使えないので、敵に取られた駒は盤上から消えて、
打ち死にとなってそのままゲーム終了まで再利用されることはありません。
本将棋になくて中将棋にある駒の中には面白いものがたくさんあって、
動物系の駒が結構たくさんあるんですけども、
まず猛虎、盲目の猛に虎で、猛虎、盲目の虎が戦うんですね。
この盲目の虎、猛虎は駒の動かし方は自分の周囲に1マスずつ動けるんですが、
前方にだけはいけないという特徴があります。
まっすぐ歩けないんですね。
あと水象という駒もあって、これは酔った象と書きます。
盲目の虎や酔った象が暴れ回る。
そんな野生の王国が中将棋の仮想空間では展開されるようです。
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他、キリンや法王など架空の霊獣の駒もあり、
本将棋と比べると割とファンタジックな印象のあるゲームです。
この中将棋の中で特に強い駒が獅子というんですけども、
これは1回の手番で2回動かすことができるという駒で、
王様の動きと似ているんですが、
王様は自分の周囲1マス好きな場所に行けるという駒なんですけども、
獅子はその動きを2回できるんですね。
2回攻撃というと、RPGで普通は味方も敵も1ターンに1回ずつしか行動できないのが、
強いボスが2回攻撃してくると、わっこいつ強いという風になるんですが、
そんなイメージのある駒ですね。
あと中将棋にも本将棋と同じく駒が敵順に入ると駒を裏返して鳴るということができて、
鳴り駒と呼ばれるんですが、
先ほどの酔った像、水像は敵陣に入ると大使という駒になります。
大使は王様の後継ぎのような駒で、
通常の本将棋では王様を捕らえてしまうと負けなんですが、
大使がいる場合、王様を捕らえても大使を捕らえない限り負けないゲームを続けられるという特殊ルールがあります。
このルールは本将棋にはない中将棋だけのものですね。
この中将棋、存在を知った時に色んな面白そうな駒があってやってみたいなと思ったんですけども、
一応ネットで駒が売っているサイトもあるんですが、かなり高額で買うことが難しかったんですね。
そこでどうしたかというと、駒の画像データを自分で作って、
それをプリントして厚手の画用紙に貼り付けて中将棋の駒を自作しました。
身内に中将棋のルールを覚えさせて、自分もルールブックを片手に駒を動かして遊んでみたことがあります。
自分のブログでその駒の画像データを配布していたりします。
あと今ではブラウザでネットでお手軽にCPUや他の人と中将棋が遊べるサイトもあるので、
それを使うとお手軽に中将棋を遊ぶことができます。
以前このサイトを使って、僕がCPUと中将棋の対局をするという様子をゲーム実況としてYouTubeライブで流したことがあります。
そのアーカイブも残っているので、リンクを貼っておきますので、よかったらご覧ください。
今日は貴族の遊び、中将棋についてお話しさせていただきました。
ご視聴ありがとうございました。