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2024-05-03 41:39

レオポンとハイブリッド・アニマル

ライオンとヒョウの異種間雑種レオポンと、その他のハイブリッド・アニマルについてご紹介しました!


・ライオンとヒョウの異種間雑種レオポン

・幻の三種混血獣、タイポン

・いろんなハイブリッド・アニマル

・ライガータウン事件の狂気



レオポン(wiki)

https://tinyurl.com/3xa6d6cf


レオポンの画像が見られるページ(英語)

http://messybeast.com/genetics/hyb-leopxlion.htm


レオポンが誕生(当時の映像/YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=Bz16oqHe4ns


レオポンの生前の映像(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=lspx-XZiBcs


ぶつざく 細胞分裂回

https://open.spotify.com/episode/5gLA0hVbea8qsL2nmODvsy


ぶつざくII 第94話(アラスカ旅行記/意の海)

https://open.spotify.com/episode/4fsMI5mXWDgDSVYjues2MB


世界最大のネコ科動物、ライガーのヘラクレス

https://karapaia.com/archives/52151947.html


ライガータウン事件(英語記事)

https://tinyurl.com/42szdar9


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【音声素材】

下記サイトの音声素材を使用させていただきました。


Howling-indicator

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00:02
みなさん、こんにちは。
自然を愛するウェブエンジニア、セミヤマです。
今日は、ライオン投票の一週間雑種レオポンと、その他のハイブリッド・アニマルについてお話ししたいと思います。
最近、日に日に気温も上がってきて、僕が住んでいる山梨県では、最高気温が28℃という夏日になる日も出てきています。
春の段階で28℃を観測したということで、今年の夏は一体どれだけ暑くなってしまうんでしょうか。
末恐ろしいんですけども。
みなさんもどうぞ、体調など崩されませんよう、お体にお気をつけください。
先日、やや久しぶりに東京に行ったんですが、何の用事だったかというと、
この番組でもお馴染み、イラストレーター・ポッドキャスターのすすむさんが参加されているグループ店、井の海に行ってきたんですね。
しかも一人ではなく、こちらもセミラジオでもお馴染みの生物をざっくり紹介するラジオ仏作のトヨさん、監督さん、ネギ子さん、そしてリスナーのグレさんと一緒にお邪魔してきました。
すすむさんをはじめ、5人のアーティストさんがそれぞれの作品を展示されてたんですが、
どの方の作品も個性的で素敵ですごく良かったんですよね。
こちらの展示、井の海に関しては、実はすでに他のポッドキャスト番組でも喋ってまして、
一緒に天井見に行った仏作メンバーの方々とグレさんと僕がみんなで話す仏作セカンドの特別回としてすでに配信されています。
こちらの回のメインテーマは仏作メンバーの監督さんによるアラスカ旅行記でして、
皆さんアラスカって言ったことありますか?
僕はないんですけど、今回アラスカへの渡航経験のある監督さんにいろんなお話を伺いまして、
アラスカに対しての心の距離が一気に縮まりました。
セミラジオでも何度か行ってきたんですが、仏作は僕がセミラジオを始めるきっかけになったポッドキャスト番組でして、
今回ゲストとして仏作に出演させていただきたのが本当に嬉しかったです。
実は今回本編の方でも仏作のあるエピソードを引用させていただいている箇所があるんですが、
03:05
そこについては後ほど改めてお話しさせていただきます。
というところで仏作メンバー監督さんによるアラスカ旅行記、
そしてすすむさんのグループテン井の海についてご紹介している仏作セカンド第94話特別編、
概要欄に貼っておきますのでぜひチェックしてみてくださいね。
それではそろそろ本編に行きたいと思います。
今回は久しぶりの生き物回ということで、
前々からお話ししたかったレオポンという生き物や、
その他の一種間雑種について取り上げてみたいと思います。
レオポンという動物について聞いたことがないという方も多いんじゃないかなと思ってまして、
というのもこのレオポンというのは、
飼育家で人工的に生み出されたライオンとヒョウの一種間雑種なんですね。
レオポンはオスのヒョウとメスのライオンとの間に生まれた一種間雑種で、
詳しい記録や写真、動画などが残っている例としては、
実は日本で生まれた5頭のレオポンがほぼ唯一の例だったりします。
このレオポンなんですが、兵庫県西宮市にかつて存在した
甲子園阪神パークという遊園地に併設されていた動物園で生まれたもので、
ヒョウとライオンの一種間夫妻の間に、オス2頭、メス3頭の計5頭が生まれました。
当時は生きたレオポンがこの阪神パークの動物園で展示されていて、見ることができたわけです。
今となっては5頭すべてのレオポンが死亡しており、
この阪神パークも2003年に閉園しているわけなんですけども、
このレオポンの外見なんですが、いかにもライオンとヒョウのハイブリッド生物という見た目をしてまして、
オスのレオポンだとオスライオンの特徴である縦髪を持ちながら、
体全体にはヒョウの特徴である模様が入っていたんですね。
レオポンはいろんな面でライオンとヒョウの中間的な特徴を持っていて、しかもかなり個体差がありました。
06:03
立派な縦髪を持っていかにもライオン的な風格を持っていたレオキチという個体がいたんですが、
実は見た目には反して吠え声についてはゴトウのうち一番ヒョウに近かったんだそうです。
人も同じ親から生まれた兄弟姉妹でも全然違う個性を持っているように、
イシュカン雑種であるレオポンもそれぞれ個性を持ってたんですね。
レオポンたちはヒョウの特技である木登りをすることができて、
檻の中に設置されていた木に登って、木登りができないお母さんライオンを心配させていたそうです。
そんなレオポンなんですけど、実は誕生させるのにかなりの苦労があったということで、
そのあたり今回資料にしたレオポン誕生という本に詳しく書いてあるんですけども、
気になるのはどうしてそこまでの苦労をしてまでレオポンを作ったのかということですよね。
最初のレオポンが誕生したのは1959年ということで、
敗戦の雰囲気が残る日本に何か明るいニュースを届けたいという動機から、
当時の園長である土井さんという方が主導してレオポン誕生計画がスタートしたということのようです。
確かにライオンとヒョウのイシュカンザッシュというキャッチーな珍獣であるレオポンは、
すごく興味をそそられる存在ですし、魅力的な外見をしていると思います。
ただ今現在、動物園は主の保存を担うという公的な役割を求められているので、
もはや国内でレオポンなどのイシュカンザッシュを積極的に作ろうという動物園はないんじゃないかなと思います。
でも当時は今とはまた違う価値観があってレオポンを作ってたんですね。
実際に国内でレオポンが生まれたのはこの兵庫県の阪神パークだけだったんですけど、
北海道の丸山動物園や静岡の楽寿園動物園でもレオポンを作ろうとして、
メスライオンとオスのヒョウを都外で飼育していたそうです。
いろんな動物園がレオポンを作ろうとした中で、なぜ阪神パークだけが成功したかなんですが、
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一つにはレオポンを誕生させるにはまずその親として理想的なライオンとヒョウの都外を作るところから、
という徹底した計画性にあったと思います。
当時阪神パークでは複数のライオンとヒョウを飼育していたんですが、
レオポンの両親となるべきメスライオンとオスのヒョウが同じタイミングで生まれるよう、
レオポンからすると祖父母にあたるライオンやヒョウの都外の発情や交配、妊娠の様子を逐一チェックしてたそうなんですね。
計画通りに命を作り出そうというその徹底ぶりに、正直言うとちょっとそら恐ろしくなったんですけど、
で、そうすることでほぼ同時期に生まれたメスライオンとオスのヒョウを幼い頃から同棲させることでレオポンの誕生を目指したわけです。
そしてその狙いは当たってレオポンのお父さんとなるオスのヒョウのカネオが1955年1月3日に誕生、レオポンのお母さんとなるメスライオンのその子が同年3月22日に誕生します。
そしてその年の年末12月24日から2頭は同棲を始めて、種の異なる幼なじみとして育てられたわけなんです。
そして1959年11月2日、国内初のレオポンであるレオキチとポン子が誕生します。
さらに1961年6月29日にはジョニー、チェリー、デイジーの三つ子が誕生となりました。
で、そうして誕生した5頭のレオポンだったんですが、さっきも言ったように現在では全ての個体が死亡しており、日本で生まれたレオポンは子孫を残さず一代限りでいなくなってしまったわけです。
異種間の雑種って組み合わせにもよるんですが、F1個体と呼ばれる1代目の個体は誕生したとしても、その個体は生殖能力を持たないということが結構あるんですよね。
なぜそういうことが起こるかというと、一つは染色体の数が問題になるんですね。
馬とロバの一週間後輩で作られるラバという生き物がいるんですが、このラバは馬のように体が大きく、ロバのように粗食に耐える非常に頑丈な生き物で、地域によっては今も家畜として重宝されてるんですが、
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このラバも一代限りで繁殖能力を持たないことで知られています。
なんでこうなるかというと、馬とロバの染色体の数が違うからなんですね。
染色体というのは細胞の中にあって遺伝情報を司る物質で、一つの細胞の中にある染色体の数って生き物の種類によって違うんですよ。
で、この染色体の数が馬は64本、ロバは62本なんですね。微妙に違うんですよ。
で、生き物って繁殖するために生殖細胞で減数分裂というのを行うんですが、ものすごくざっくり言うと、例えば馬だと染色体の数が64本なので減数分裂をやって、
オスの場合は染色体が32本入っている精子を作って、メスだったら染色体が32本入っている卵子を作るわけです。
で、交配を行うことでその精子と卵子が合体して、染色体の数が64本の受精卵ができて、その受精卵が新しい個体へと成長していくわけですね。
この辺りかなり雑に説明しているので、より詳しくはオープニングでもお名前を出させていただいたんですが、僕がいつもお世話になっているポッドキャスト番組
生物をざっくり紹介するラジオ仏作の細胞分裂の回を概要欄からチェックしていただければと思います。
すごくわかりやすく楽しく細胞分裂について学ぶことができます。
で、馬同士、ロバ同士の交配だったらそういう感じでうまくいくんですが、ラバーだと問題が出てくるんですね。
ラバーはメスの馬とオスのロバの間に生まれるんですが、
ラバーはメスの馬の卵子に含まれる染色体の数は32本、そしてオスのロバの精子に含まれる染色体の数は31本なんですよ。
それによってラバーの染色体の数は馬とロバの中間の63本になるんですね。
一つの細胞に含まれる染色体の数が奇数になるんですよ。染色体の数が奇数でもラバーが家畜として生きる分には特に支障ないんですけど、
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繁殖のために生殖細胞を作ろうとした時にそのことがネックになってくるんですよ。
馬やロバであれば元々の染色体の数が馬64本、ロバ62本で偶数なので問題なく原数分裂して生殖細胞を作れるんですが、
ラバーは奇数なのでうまくいかないんですね。
ラバーに繁殖能力がないのはこの辺りが原因になります。
ただじゃあレオポンの両親であるライオンとヒョウも染色体の数が違うんだねということであれば話がシンプルなんですが、
実はそうではなくてライオンもヒョウもあとトラも染色体の数は38本で同じなんですね。
なのでライオンとヒョウの異種間雑種であるレオポンも染色体の数自体は親と同じく38本なんです。
なのでラバーのように染色体の数が違う種同士で交配したから原数分裂がうまくいかないということではないんですね。
ただ染色体の数が同じでも遺伝的な距離が遠い生き物同士で交配した場合、
それによって生まれた異種間雑種は繁殖や発生のプロセスがうまくいかなくて、
結果やはり繁殖ができないということがあるようです。
レオポンがうまく繁殖できなかった理由としては、
両親であるライオンとヒョウが遺伝的にかなり遠い動物だったということがあるわけですね。
ちなみに犬とその祖先である狼、そして北米に住んでいる犬科の動物コヨーテは、
それぞれ遺伝的に非常に近く交配した場合、繁殖能力を持つ子供を作ることができるそうです。
特に狼とコヨーテの雑種はコイウルフと呼ばれて、今北米で急激に個体数が増えてまして、
というのはもともとコヨーテは主に北米大陸の西側に生息してたんですが、
天敵でもある狼の減少などで東側に空白地帯が生じて一気に生息範囲を広げたんですね。
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そして北米東側の狼は生息数が少ない動種同士で繁殖する機会が減り、
数を増やしているコヨーテを繁殖相手にすることが多くなった。
そういう事情からこのコイウルフは今現在もどんどん個体数が増えているそうです。
話を戻すとレオポンの交配について言うと、
日本でもとりあえず倫理的なことは置いておいてレオポン同士での交尾が発生したりもしたんですが、
子供はできなかったんですね。
大型ネコ類同士の異種間雑種の場合、オスの生殖能力に問題が発生することが多いようで、
この場合も生殖能力に問題があるのはオスのレオポンの方ではないかと考えられました。
そこでどうしたかというと、
メスのレオポンとオスのトラとの間で三種根結樹、タイポンを作ろうという計画が立案され、実行に移されていたそうです。
三種根結樹ってすごいパワーワードなんですけど、
さっきも言ったレオポン誕生という本にそう書いてあったんですよね。
思わず神女神転生というゲームに出てくる三神合体を連想してしまったんですけど、
この三種根結樹タイポンはタイガーのタイとレオポンのポンを組み合わせてタイポンというネーミングなんですね。
で、このタイポンなんですが、
トラとレオポンの交尾自体は成功したんですが、流山してしまってうまくはいかなかったそうです。
大型猫同士の一週間交配をやるときに精神安定剤を使うことがあるようなんですが、
このオスのトラとメスのレオポンのマッチングの時も、
二等に大量の精神安定剤トランキライザーと呼ばれるタイプの薬を投与したそうです。
トラに対しては人間に使う場合の100倍の量を投与したということで、
足元がおぼつかないような感じだったそうですが、
そうやって攻撃性を抑制してうまくマッチングさせることを狙ったということなんですね。
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そんな強力な薬を使ってまでして、レオポンの2代目を作ろうとしてたんですね。
資料にしているレオポン誕生という本は、
その三種根結樹、タイポンを作ろうとしていた阪神パークの赤城さんという方が書かれたんですが、
一週間雑種として一代限りで終わってしまうレオポンの血筋を何かの形で残したかったということを書かれていました。
それの良し悪しは僕には言えないんですが、レオポンの誕生にも関わった産みの親としては、そう感じるのかもしれないと思いました。
ただ、すごく不自然なことをやろうとしてたんだなという印象は持ちました。
ちなみにレオポンの両親であるオスのヒョウとメスのライオンのカップルについては、
まだ動物への精神安定剤の投与が一般的でない時期にカップリングしたということもあって、
そういった薬は使わずに幼い頃から同棲させるという手法でうまくカップリングさせることができたんですね。
ただ、レオポンの両親の写真も本に載ってたんですが、メスのライオンとオスのヒョウって思った以上に体格差あるんですね。
このレオポンの両親のオスのヒョウの体重が30キログラム、メスライオンが120キログラムということで、
レオポンの両親はメスがオスの4倍の体重があったんですよ。
で、レオポンたちも大人になった時の体格はお父さんよりどちらかというとお母さんの方に近くて、
家族写真というか娘や息子に囲まれるお父さんヒョウの写真が本に載ってるんですけど、
お父さんが一番ちっちゃくてちょこんと写真に写ってて、なんか可愛かったです。
あとですね、ちょっと余談にはなるんですが、アフリカには体格はライオンで体にヒョウのような模様が入っているマロジ、別名ブチライオンというユーマがいると言われてまして、
ライオンの体格にヒョウの模様というのはまさしくレオポンと一致してるんですが、ヒョウとライオンはかなり体格差があるということで、
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野生化でライオンとヒョウの異種間雑種が確認された例はこれまでになく、依然としてマロジの正体は謎なんですけども、
実は僕の作業デスクの上にアフリカ産の民芸品が置いてありまして、これはバクコがどこかで買ってプレゼントしてくれたものなんですが、
この民芸品がライオンの縦紙にヒョウの模様が入っている、まさにそのマロジとかレオポンにそっくりな見た目をしてるんですよ。
後でXの方にアップしようと思うんですけども、この民芸品は一体何なんでしょうか。
もしかして現地の方がマロジをイメージして作ったものなのか、
遊び心でライオンとヒョウのハイブリッド動物をデザインしたものなのか、ちょっと謎なんですけども、
結構前から僕の作業デスクの上にこの民芸品は置いてありまして、これもまたセミラジオ名物のシンクロニシティかもしれません。
ここでちょっとレオポンから離れて、その他のハイブリッドアニマルやザッシュ共生という現象についてご紹介したいと思います。
先ほどもお話に出てきた馬とロバの一種間ザッシュであるラバなんですが、
ラバはメスの馬とロバのオスとの間に生まれます。
ラバはロバよりも体が大きく、とても丈夫で育てやすく、
素食に耐える上に病気や害虫にも強いなど、
良心よりも優秀な特性を持ち、北米、中国、中南米などで家畜として重宝されています。
この一種間ザッシュとして生まれた個体が良心よりも優れた特徴を持つという現象をザッシュ共生と言うんですね。
ラバはこのザッシュ共生の恒例になります。
ちなみにラバの組み合わせとは真逆の、
メスのロバとオスの馬との間に生まれた子どもはケッテイと呼ばれます。
ケッテイはラバより作りにくく、体格もラバほど大きくならないため、
あまり作られることがない希少な家畜になっています。
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ケッテイの体格がラバと大きく違う理由は、母体となるのがラバの場合よりも小さいメスのロバであることなどが理由ではないかと考えられています。
このケッテイなんですが、オスの馬とメスのロバがそもそも相性が悪く子どもが生まれにくいみたいなんですね。
生化学的な相性も悪いみたいで、後尾に至ったとしても子どもは生まれづらいようです。
メスの馬とオスのロバの相性がいいのに、その逆は相性が悪いというのは不思議な感じがしますよね。
ケッテイは生まれたとしても育てるのが難しく、最大でも大きめのロバくらいまでしか大きくならないため、作るためのコストに対して見返りが少なく、ほとんど作られることがないんですね。
ロバくらいのサイズの家畜だったらロバの方がいいわけです。
あともう一つ雑種共生の例を挙げると、1コブラクダと2コブラクダの2週間雑種というのが作られてまして、これはアラビア語ではマージェーと呼ばれています。
オスのラクダは繁殖期になるとオコリっぽく危険な存在になるんですが、この1コブラクダと2コブラクダの雑種は繁殖能力がなく、そのためかそういうオコリっぽい状態にならず重宝されているようです。
これも雑種共生の一つのケースなんですね。
そして非常に存在感のあるハイブリッドアニマルとして、ライガーという生き物をご紹介したいんですけども、
こちらはオスのライオンとメスのトラの間に生まれる1週間雑種で、全体的な体色はライオンに近く、全身にトラのような縦縞模様が入るんですが、トラに比べて縞の色はかなり淡くうっすらとしています。
このライガー、非常に大きく成長するのが特徴でして、最大のネコ化動物としてギネスに乗ったヘラクレスという個体は、なんと体重418kg、体長3m、肩までの高さは1.2mにもなるそうで、
人と一緒に写っている写真なんかを見ると縮尺が間違ってるんじゃないかと思うほどです。
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このライガーのヘラクレス、概要欄に見られるリンクを貼っておきますので、ぜひチェックしてみてください。
ライオンのオスの体重が最大級のもので250kg前後、トラがシベリアトラで300kg前後が限界なので、このライガーの418kgというのは驚くべき大きさなんですね。
面白いのが、ライガーと逆の組み合わせ、つまりオスのトラとメスのライオンとの間に生まれた2週間雑種であるタイゴンという生き物は体重180kg前後と一般的なライオンやトラのサイズの範囲内に収まることが多いんですよ。
なぜライガーだけ異常に大きくなるかなんですが、実はトラの場合オスが成長を抑制する遺伝子を持ち、ライオンの場合は逆にメスが成長を抑制する遺伝子を持ってるんですね。
通常ライオンの子供やトラの子供は体内で成長を促す遺伝子と成長を抑制する遺伝子がお互いに作用し合って適切なサイズまで成長するわけです。
タイゴンの場合両親からこの成長抑制遺伝子を受け継いでいるため異常に大きくなることがないんですが、ライガーの場合は両親のどちらからも成長抑制遺伝子を受け継いでいないため再現なく成長してしまうんですね。
これがライガーが異常に大きくなる理由と考えられています。
続いてこのライガーに関するかなりすさまじいエピソードを見つけたのでご紹介したいと思います。
今回ライガーについて調べていく中でライガータウン事件というすさまじい事件のことを知りました。
そのすさまじい内容に反して日本での知名度がほぼないと思うので今回ご紹介したいんですけども、舞台は1995年アメリカのアイダホ州です。
アイダホ州は自然保護区であるイエローストーン国立公園の一部を有するアメリカの中でも自然が豊かなエリアですね。
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かつてここにライガータウンという施設がありました。
ここではライオンや虎、その異種間雑種であるライガーや狼など大型の生き物が多数、そして不衛生な環境で飼育されていたそうです。
このライガータウン、何のための施設だったかなんですが、この施設を運営していた人はいずれ狩猟用のファームとして人を呼ぼうとしていたそうです。
つまり飼っているライオンや虎、ライガーなどをゲームハンティングの対象にして、ハンティングをしたい人からお金を取ろうとしてたんですね。
そのために大型の動物を集めたり繁殖させたりしていたようです。
個人的にはそういう食べるための狩りではない、娯楽としてのスポーツハンティングというのは好きにはなれないんですが。
で、大量の大型猫をずさんな管理で飼育していたライガータウンだったんですが、
1995年の9月、このライガータウンから20頭近くのライオン、虎、ライガーが逃げ出したんですね。
町中に厳戒体制が敷かれ、地元の方に対しては外出しないよう通達がありました。
町中に逃げ出した大型猫に対して、その時現地の人たちがどうしたかなんですが、
現地の警察組織、スワット、そして狩猟協会の人たちが対応に当たることになり、
麻酔銃や麻酔銃を扱うための訓練を受けた人員がいないことから、逃げた大型猫たちはすべて射殺されることになりました。
数十頭の大型猫が今まさに町をうろついているという状況を収集するため、
限られた人員でできることをやるしかない、当時そういう判断がされたんだろうと想像します。
当時対応に当たった保安官が証言ビデオで語っていた、
警察学校ではこんなことは教えてくれなかった。
36:00
動物たちの命を奪うのは悲しいことだった。
という証言が印象的でした。
事件の後、このライガータウンという施設は閉鎖されました。
滑走せず、施設に残っていた多くの動物は保護され、動物園などに引き取られたそうです。
こんな狂った事件が1995年のアメリカで起きていたなんて、
全く知らなくて非常に印象的だったので、ご紹介させていただきました。
英語サイトにはなるんですが、当時を振り返るニュース記事のリンクを概要欄に貼っておきますので、
ご興味があればチェックしてみてください。
ここでまたレオポンに話を戻したいと思います。
1959年から1961年にかけて日本で生まれたレオポン5兄弟なんですが、
1970年にデイジーが婦人病で、
1974年に長女のポン子が肝抗変で、
1977年には長男であるレオキチが老衰で、
チェリーが腸の癌でそれぞれ死亡しました。
最後に残ったオスのジョニーが1985年7月19日に老衰で死亡し、
日本で生まれたレオポンは子孫を残すことなくいなくなりました。
後等すべてが剥製となり、レオキチとポン子は天王寺動物園、
チェリーとデイジーは国立科学博物館にそれぞれ引き取られました。
ジョニーだけは西宮市の管理となり、
シエーリゾート施設のリゾナルオ浜で展示していたんですが、
この施設が閉園となったため、ジョニーの剥製については保管場所を検討しているそうです。
で、実はこのレオポンの剥製を見られる展示が今東京で開催中でして、
それは上野の国立科学博物館、通称カハックで開催中の大哺乳類展3という展示なんです。
この展示は哺乳類の分類と系統をテーマに、
国立科学博物館が所有する哺乳類の剥製標本をずらりと並べた迫力満点の展示なんですが、
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この展示で今レオポンの剥製を見ることができるんですね。
Xでこの展示来場された方がレオポンの写真をアップされていて、
僕はそれで知ったんですけども、
だいぶ色あせてはいるものの貴重なレオポンの剥製標本を見られるあまりない機会だと思うので、
ご興味があればこのカハックで開催中の大哺乳類展3、6月16日まで開催されてますのでチェックしてみてくださいね。
ということでレオポンやいろんなハイブリッドアニマルについてお話ししてきたんですが、いかがだったでしょうか。
遺伝的に遠い生き物同士から生まれたイシュカン雑種は、いろんな病気や身体的な障害を抱えることも少なくなくて、
レオポンについても内臓脂肪がかなり多く脂肪に圧迫されて心臓が小さくなっていたそうです。
トラとライオンのイシュカン雑種であるライガーもいろんな病気や障害を抱えることが少なくありません。
そして日本で生まれたレオポンは繁殖力を持たず子孫を残すことなくいなくなりました。
でもレオポンたちはこの日本で生まれて確かに生きてたんですよね。
それがただ忘れ去られていくのは寂しいことなので、今回特集してみました。
どこか興味深く感じてもらえたり、皆さんの印象に残るところがあれば嬉しいです。
お付き合いいただきありがとうございました。
セミラジオではお便りを募集しています。
Xのハッシュタグセミラジオや概要欄のフォームからお送りいただけると嬉しいです。
今回はライオンとヒョウのイシュカン雑種レオポンとその他のハイブリッドアニマルについてお話しさせていただきました。
ご視聴ありがとうございました。
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