みなさん、こんにちは。 自然を愛するウェブエンジニア、セミヤマです。
今日は、セミラジオ的動物ニュースについてお話ししたいと思います。 前回のスワ回が結構ディープだったかなと思ってまして、
セミラジオらしい回になったんじゃないかと思うんですが、 今回はその端休めということではないんですが、
個人的に気になった動物関連のニュースについて、 みなさんと共有できたらと思います。
実際に野生とか動物園にいる生身の動物についてだけではなくてですね、
動物をモチーフにしたエンタメとかキャラクターとか、 そういうざっくり動物関連というニュースも含むのと、
ニュースとして報道されたわけではない内容についてもお話ししようと思ってます。
今回はそんな割とゆるめの回になりますので、 肩の力を抜いてのんびり聞いていただければと思います。
今回取り扱う生き物の内訳なんですが、 羊、牛、猫、猿ですね。
他にも出てくるかもしれませんが、それぞれのニュースの主役になるのは、 この4種類の動物になります。
最初のニュースは羊についてなんですが、 一発目に一番マイナーな生き物を選んでしまったかもしれません。
羊は皆さんご存知でしょうか。 オウムの間違いじゃないかと思われるかもしれないんですが、
ヨウムという鳥についてのお話になります。 このヨウムというのはアフリカに生息しているインコの仲間なんです。
オウムじゃなくてインコなんですよね。 これがまたややこしいんですが、
ちなみにオウムとインコの違いは、 頭に関羽、飾りばねがあるのがオウムで、
頭に関羽がないのがインコなんです。 で、ヨウムは頭に関羽がありません。
つるっとしてます。 なのでインコなんですよね。
ヨウムの姿は全体的には明るめのグレーなんですが、 オバネの色は鮮やかな赤です。
インコやオウムの仲間って人の声真似が得意で、 頭がいいというイメージがあると思うんですが、
どれくらい人に近い声で明瞭にしゃべれるかって、 結構種類によって違うんですよ。
で、このヨウムはオウムやインコの仲間全体の中でも、 特に明瞭な声でしゃべることができて、
さらに頭もいい。そういう鳥なんです。 僕が見たネットニュースの記事に、自分が嫌いな曲がアレックサから流れると、
アレックサ、ストップ! って言って、飼い主の意思に反して、勝手に曲を止めるヨウムの動画も載ってました。
それは英語圏で買われているヨウムの動画だったんですけど、 フランク・シナトラのニューヨークニューヨークって曲が好きじゃないみたいで、
アレックサからその曲が流れてくると、 アレックサ、ストップ!って言って、勝手に止めちゃうんですよ。
で、飼い主がまた声で操作してニューヨークニューヨークをかけ直すと、 またすぐにアレックサ、ストップ!って言って、止めちゃうんです。
よっぽど聞きたくないんでしょうね。 オウム返しって言葉がありますけど、ヨウムに関しては、それぞれの言葉の持つ意味をある程度理解して、
使いこなしてるんですよね。 30年にわたって研究者に飼われていた頭の良いヨウムの
アレックスについて書かれたアレックスと私という本も早川文庫から出ていたりします。
で、そんなおしゃべりが上手で頭が良いヨウムなんですけど、 日本でもヨウムをペットとして飼われている方がいらっしゃいまして、
日本人のやっているヨウムの youtube チャンネルっていうのがいくつかあるんですよ。
最近それを知りまして、見てるうちに面白くて結構ハマっちゃいまして、 ちょっとそれらのヨウムのチャンネルについてお話ししたいんですけども、
今回2つのヨウムの youtube チャンネルをご紹介したいんですが、 1つはエルモと一緒っていうチャンネルですね。
こちらはヨウムのエルモちゃんと飼い主さん、 ご夫婦で飼ってらっしゃるのかなと思うんですが、
奥さんの方がメインでエルモちゃんに話しかけたり、動画を作ったりされてます。 旦那さんの方はたまに画面に映るくらいですね。
ヨウムって本当に流暢にいろんなことをしゃべるんですけども、
でもやっぱり人とは違う種類の生き物なので、 それぞれの言葉はかなりはっきり日本語として聞き取れるんですけど、
その言うタイミングとか順番とかはかなり予想しづらいんですよ。 今それ言うみたいな感じでですね。
そこがまた面白いんですよね。 どんなことをしゃべるかなんですが、
僕が好きなエルモちゃんの発した言葉をちょっと今からラレ通しますね。
タコタコ、もしもーし、はぁ?ご飯食べる? エルモ、もっこも、もっち、もっこもっこ、お風呂入るよ。
という感じで、意味がはっきりわかる言葉もあれば、よくわからないのもあります。
で、エルモちゃんといえば大阪府系のガサイレという鉄板ネタがありまして、
大阪やー!っていうやつですね。 これどういうことかというと、
過去に大阪府系が暴力団の事務所にガサイレをする際の映像というのが関西各所のテレビ局で放送されたみたいで、
それがyoutubeに転載されてたりするんですけど、 その動画の中では、なんていうか、礼儀正しく、
すみません、大阪府系のものですけども、とか言わないんですよ。 いきなりシャッターをどんどんどーんって叩いて、
開けろ、こら!って行くんですよ。 で、中の人が、どちら様ですか?みたいなこと言うと、
その大阪府系の人たちが、 大阪やー!いいから開けろ、おら!みたいなことを言うと、
ネット上ではどっちがヤクザかわからんという声が上がってました。 で、このエルモと一緒の飼い主さん、
この大阪府系のガサイレの動画がお気に入りみたいで、 たぶん何度も流しているうちに、エルモちゃんが覚えちゃったんでしょうね。
なので、エルモちゃんたら断るごとに、 大阪やー!大阪やー!って言うんですよ。
奇妙ですよね、すべてが。 すごくいいですよ、YouTubeチャンネル。
エルモと一緒。 もう一つは、ヨームのレオくんというチャンネルです。
こちらのレオくんは2015年生まれのオスで、 今年11歳だそうで、このレオくんもとてもおしゃべりが上手なんです。
エルモちゃんの方は、大阪やー!とか、 結構アグレッシブなところのあるヨームなんですが、
レオくんはすごく癒し系のヨームなんですよ。 レオくん、かわいいねってよく自分で言ってるんですけど、
飼い主の方が、こちらも男女でご夫婦だと思うんですけど、 お二人ともすごく優しい声でレオくんに語りかけている様子が動画で聞けるんですけど、
そんなお二人に育てられたレオくんだから、 すごく優しい声で話すヨームになったのかなと思います。
その飼い主さんご夫妻が優しくレオくんに語りかける声も含めて、すごく癒されるんですよ。
このレオくんの飼い主さんご夫婦、それぞれ x のアカウントを開設されてまして、
奥さんは橋尾郎博和さん、旦那さんはバルスさんというお名前のアカウントがあって、 それぞれでレオくんの様子をアップされてます。
奥さんの橋尾郎博和さんはイラストを描かれるということで、 レオくんのラインスタンプも現在3種類発売されてます。
そんなレオくんのチャンネルで特に僕がハマっているのが、 テクシーを呼びまくるレオくんという動画ですね。
テクシーというのはレオくんお気に入りの交通手段で、どういうものかというと、 飼い主さんの手に乗って運んでもらうということなんですよ。
手足すタクシーでテクシー。 これがレオくん代のお気に入りということで、動画ではレオくんのトリカゴをお掃除している間、
レオくんは別のところで待機させられているんですが、 レオくん待ちきれなくなっちゃって、
レオくんお掃除終わったよって自分で言うんですよ。 まだお掃除は終わってないんですけども。
お掃除は終わってないんですけど、レオくんお掃除終わったよ。 テクシー。レオくんお掃除終わったよ。テクシー。
ね、テクシーみたいな感じで延々と言ってるんですよ。 で、
最終的に本当にお掃除が終わって、 飼い主さんの手に乗ってテクシーしてもらっている時、本当に嬉しそうに
テクシーって言うんですよ。 それが可愛い。
可愛くて面白くて、レオくんの動画ハマって何度も見てますね。
エルモちゃんやレオくんの動画概要欄に貼っておきますので、よかったら見てみてくださいね。
ということで、ヨームに関してはエルモと一緒とヨームのレオくんという youtube チャンネルをご紹介させていただきました。
一方でですね、インスタグラムで存在を確認したんですが AI 生成されたヨームの動画をアップしているアカウントもあるんですよ。
僕はそういうのは見ないんですけども、 そういう AI 生成されたヨームの動画がインスタに流れるっていう奇妙な状況が発生したりもしてます。
続いては牛についてお話ししたいと思います。
こちらは家畜とか自然界にいる牛科の動物のお話しではなくて、とある牛をモチーフにした映画についてのニュースになります。
それはニューライという中国の映画でして、3DCGを使って制作されたアニメーション作品になります。
牛に来ると書いて漢字2文字でニューライと読みます。
このニューライなんですけど、Xのタイムラインで映像が流れてきて存在を知ったんですけど、その映像に結構びっくりしたんですよ。
今の時代には珍しい初代プレステのゲームとか、90年代のテレビ番組
ウゴウゴルーガーみたいなローポリゴンで描画された、なんとも味わい深い牛のキャラクターが、やっぱりローポリゴンで構築された世界の中を
とことこ歩いたり、すっ転んだりしていて、中国のアニメ映画っていうとクオリティの高い作品が色々とあって、一見ピクサーの新作かな?みたいなゴリゴリの3DCGの作品もありますし、
フラットな絵柄のロ・シャオヘイ戦記なんかも日本でも評価が高い作品ですよね。
そんな中国で、昨今どこの世界でもちょっと見ないような凄まじいローポリゴンの3DCGアニメ映画が作られたと。
なので、いろんな意味で注目を集めている作品なんですよ。
このニューライ、今年の8月に中国で劇場公開されたんですけど、公開当初はほとんどお客さんが入らなかったそうなんですよ。
公開から約10日間の興行収入は7169元。これは日本円にすると16万円くらいですし、顧客数は236人しかいなかったそうなんです。かなり少ないですよね。
でもそのニューライを見に行った人たちが中国のSNSで感想を書き込んだことから徐々に認知度が広がっていったんですよ。
ものすごく低クオリティなアニメ映画見ちゃったんだけど的な内容が多かったみたいなんですけど、
あとニューライをネタにした二次創作を作ってアップする人が出てきたり、そういうのって日本のネットのノリと近いですよね。
僕がセミラジオでよく話題にするデスクリムゾンっていうゲームもそんな感じでネットでネタにされまくって認知が広まったっていう経緯がありました。
ただデスクリムゾンとニューライが違うのって最終的にニューライって大ヒット映画になったんですよ。
SNSでバズってネットミームとしての認知度が爆上がりして、でこのニューライって宣伝費がなかったので劇場で掲示するための作品のポスターとかもなかったんですけど、
じゃあということでそれぞれの映画館のスタッフさんが手書きでニューライの牛のキャラとかの絵を描いてポスター代わりに掲示したりし始めたんですよ。
それもまたSNSで話題になって公開から約20日後の8月26日にはなんと累計工業収入が5000万元を突破したそうなんです。
これ日本円に換算すると12億円くらいになるんですよ。
とんでもない跳ねっぷりというかやっぱり人口が多い国で何かがバズった時の勢いってすさまじいなと思います。
このニューライを作った人たちなんですが、
シン・ユーモン監督とお母さんのスン・リーファンさんが約5年の歳月をかけて完成させたんだそうです。
この息子さんが監督でお母さんと一緒にAIなどを使わずにデジタルですけど手作業と言っていいコツコツとした創作活動によって映画を一本作り上げたというのもすごく話題になりました。
監督のシン・ユーモンさんはもともとアニメ制作を専門にしていた人ではなくて内装工事の会社を経営していた人なんですよ。
なんですけどその内装工事の会社を2021年に映像関連事業の会社に事業転換して、
それ以来ずっとそのニューライを作り続けてたみたいなんですよ。
中古で買ったパソコンを使ってローポリゴンの3DCGアニメーションをひたすら作り続けて、キャラクターの声優も全部監督とお母さんの2人で演じ分けているんですよ。
このニューライ、エンディングテーマがありまして曲調は日本の演歌とどこか近しいところもあるそんな歌なんですが、その歌もお母さんが歌ってるんですよ。
お母さん結構いい声なんですよね。
で、このニューライという映画の物語も主人公のニューライっていう牛の子供とそのお母さんが主要キャラクターなんですよ。
その2人を中心に話が展開していくんです。
やっぱり監督である息子さんとそのお母さんが5年かけて映画を完成させたっていうこと自体がすごいと思いますし、その2人の絆ってすごく強いものだと思うんですよ。
そのことが物語にも反映されてるんじゃないかと思うんですよね。
ニューライってそういういろんな角度からすごく興味深い作品なんですよね。
ただ現在のところ日本での公開の予定はないようで、日本では正規の手段で見る方法は今のところないようです。
このニューライ、シン・ユーモン監督によって続編の制作も発表されていて、こちらは2027年に公開する予定だそうです。
初代ニューライは5年かけて制作されたんですが、2作目は早くも来年出す予定ということなんですよね。
このニューライ2はメインビジュアルが公開されてまして、そちらは初代ニューライの映像よりだいぶフォトリアルな質感の牛のキャラクターが描画されてます。
初代ニューライがヒットした経緯を考えると、この続編のニューライ2がどれくらい当たるかはちょっと読めないんですが、
ぜひそのニューライ2も日本で公開していただいて、その前後に初代ニューライも日本で正式に配信なり劇場公開してもらえたら面白いことになるんじゃないかなと思ったりしています。
続いてもう一つの猫に関するニュースなんですが、
こちらは90年代にテレ統計列で放送されたアニメ、キャットニンデン・テヤンデーの新作ゲームについてのお話になります。
キャットニンデン・テヤンデーは皆さんご存知でしょうか。
1990年から91年にかけて全54話が放送されたアニメで、90年代もかなり初期の作品なんですよ。
キャットニンデン・テヤンデーが放送されていた当時、僕はまだ小学生だったんですが、テヤンデーはリアルタイムで見てました。
なんですが、何せかなり前に放送された作品ではあるので、だいぶ記憶もおぼろげだったんです。
今回セメラジオでお話しするにあたって、アマゾンプライムビデオで何話か見返してみたんですけど、すごく新鮮な気持ちで見れました。
主要キャラの名前もろくに覚えてなかったんですよね。
主人公の名前はヤッタロウという2.5頭身の直立二足歩行する猫型ロボットなんですけど、そのヤッタロウの名前も覚えてなくて。
で、スカリーっていうキザな伊達男キャラがいたよなっていう記憶があったんですけど、正確にはスカシーって名前でした。
スカしてるからスカシーっていうネーミングだったんですよね。
スカリーはこちらも90年代に放送されていたドラマXファイルの主要キャラの名前でした。
モルダーとスカリーの2人の捜査官が毎回奇妙な事件を追う人気シリーズでしたね。
いろいろごっちゃになってました。
このキャット人伝テヤンデなんですけど、江戸をモチーフにしたエドロポリスという街が舞台となってまして、
動物型ロボットのアニマロイドたちが基本平和に暮らしてるんですよ。
でも悪いアニマロイドもいて、主人公のヤッタロウと仲間のスカシー、プルルンの3人は普段はピザ屋で働いて宅配とかしてるんですが、
実は秘密忍者隊ニャンキーという平和を守るための組織の一員として悪者と戦うんですよ。
で、この作品、アニメプロダクションのタツノコプロが制作してまして、
タツノコプロといえば代表作のタイムボカンシリーズが有名ですよね。
で、タイムボカンシリーズって悪者がいろんなメカを出しては主人公たちにやっつけられるというパターンがあるんですが、
それこのキャット人間テヤンデでも踏襲してるんですよ。
子供の頃は気がつかなかったんですけど、最近見返してあ、これタイムボカンシリーズを意識してたんだって気づきました。
毎週悪者のメカが登場してエドロポリスを混乱に落とし入れるんですが、
主人公ヤッタロウの必殺猫目スラッシュで倒されて一件落着というのがお決まりのパターンになります。
毎回ほぼほぼ同じパターンでお話が進行するドタバタギャグという感じの作品で、
全話見返したわけじゃないので断言できないんですけど、
おそらく込み入った人間ドラマとか深みのある何かが描かれるという作品ではないかなと思います。
でもキャラクターデザインとかすごく大好きで、子供の頃毎週のように見てたんですよ。
で、長らく記憶の底に埋もれていたキャット人間テヤンデだったんですけど、
なんと現在PCゲームプラットフォームのスチーム向けに完全新作ゲームを鋭意開発中ということなんですよ。
テヤンデは1991年にファミコン用のゲームが発売されてるんですが、
今回の新作ゲームはそれ以来のことになります。
こちらはオランダのゲームスタジオブラストゼロが開発し、
アラブ首長国連邦のレッドデューンズゲームズによって全世界に配給予定ということで、
何やらインターナショナルな展開を見せてるんですが、
この背景としてテヤンデは日本での放送終了以降、
欧米圏で侍ピザキャッツとして放送や配信が行われ、人気を博してきたようなんです。
そのあたりが日本のメーカーがゲームを制作、販売ということではなく、
オランダのスタジオが制作し、
アラブ首長国連邦の会社が全世界に配給するということになった理由なんじゃないかと思います。
この新作ゲーム、キャットニンデンテヤンデ復活のニャンキーやっぱり明日は日本バレですが、
2Dスクロールのアクションゲームでヤッタロウ、スカシ、プルルンの3人を切り替えつつ、
敵を倒しながらステージを進んでいくという内容です。
グラフィックはセルガ風のデジタル作画ではなく、
90年代当時のアニメ制作技術と同じ方法でセルガを描き起こして、
それをゲームに取り込むというかなり手の込んだ手法で制作されてます。
アラブのオイルマネー恐るべしですよね。
でも子供の頃愛着を持って見ていたアニメの新作ゲームを遊べるというのは純粋に嬉しいことではありますので、
このキャットニンデンテヤンデ復活のニャンキーやっぱり明日は日本バレ発売開始を楽しみに待ちたいなと思っています。
今回最後のニュースはサルについてのお話になります。
サルと言っても日本に生息している日本ザルのお話ではなくてですね、
東南アジアなどに生息するテナガザルについてのお話になります。
遡ること2021年の3月にある奇妙なニュースが報道されました。
長崎県の佐世保市にある九十九島動植物園森キララという施設で、
単独で飼育されていたメスの白手テナガザル、モモちゃんが謎の出産をしたんです。
モモは全身がクリーム色で顔だけが黒っぽい、そういう見た目のテナガザルなんですが、
この動物園にはモモ以外の同種や別種のテナガザルが複数飼育されていました。
なんですけどモモはそれらのテナガザルとは隔離されて単独で飼育されてたんですよ。
なので一体赤ちゃんの父親は誰なのか、 園内のどのテナガザルなのかという父親探しが始まったわけです。
モモの展示場には隣接して3つほどの部屋があり、それぞれに違うグループのテナガザルが飼育されてました。
一つはモモと同じ白手テナガザルの家族です。
これはモモの両親にあたります。
テナガザルというのは基本大きな群れを作らず、オスメスのペアを一単位として暮らすんですよね。
続いて別の部屋にはフクロテナガザルという別種のテナガザルが飼われてまして、この部屋には生成熟したオスが2頭住んでました。
そして3つ目の部屋にはこれまた違う種類のテナガザルであるアジルテナガザルのイトウが単独で飼育されてました。
イトウは全身が真っ黒な毛で覆われて顔の周りに白い部分がある、そういう見た目をしています。
当時モモの周りには4頭のオスのテナガザルがいて、そのうちの誰かが赤ちゃんの父親と考えられたんですが、
DNA鑑定の結果、赤ちゃんの父親はアジルテナガザルのイトウであるということが判明しました。
ちなみにイトウという名前は福岡のイトウズの森公園という施設で生まれたことに由来しているようです。
で、DNA鑑定はイトウが赤ちゃんの父親であることを示唆してたわけなんですが、
一体どうやってということになったんですよ。
実はモモとイトウは同じ展示場を共有してたんですが、
展示場に入るのは必ずどちらか1頭ということになってたんです。
入れ替えの際は飼育員さんが立ち会って、2頭が接触しないようにしてたんですよね。
片方が展示場に出ているときは、片方は寝室にいて接触はできない。
そのはずだったんです。
可能性として考えられているのは、展示場と寝室を仕切っていた金属板です。
実はこの板、直径9ミリの穴が複数開いてたんだそうです。
直径9ミリ、直径9ミリの穴です。
そう、2頭の接点はおそらくこの直径9ミリの穴ではないかと考えられてます。
今回、DNA鑑定を行った京都大学の松平和成特任助教によると、
2頭は交尾できた可能性があると言うんですね。
過去の記録によると、アジルテナガザルのオスの生殖器の大きさは、
根元の太さが1センチということだったんです。
状況とそれぞれの種の身体的特徴から考えたとき、
桃と伊藤は交尾できた可能性があるということなんですが、
実際にその様子を誰かが見たわけではないんですよね。
ただ、状況からおそらくそうではないかと考えられてます。
で、テナガザルは野生化でも別種同士で分布が重なるところがあって、
そういう地域では交雑種が自然に生まれることがあるそうです。
なので、今回のこともちょっと状況は特殊ですが、
ある意味自然なことじゃないかと思うんですよ。
人間が勝手にシロテテナガザルとかアジルテナガザルとか名前をつけて分類して分けてるだけで、
今回のことって、伊藤が先走ってその直径9ミリの穴からそれを突き出してただけじゃ成立しないと思うんですよ。
もし伊藤が一方的に突き出しただけであったなら、
桃の方が何あれ怖っていう感じで近づかないと思うんですよね。
桃と伊藤は交代のときにそれぞれお互いの姿を見ることができたと思いますし、
穴の開いた金属板越しに目線を合わせることもできたようなので、
そういうふうにお互いを認識したり、声で呼び合ったりしてお互い惹かれ合った結果だと思うんですよ。
桃と伊藤の間に生まれた小猿はすくすく成長して今年で5歳になりました。
この小猿はオスで長崎名物のカステラにちなんでテラと命名されました。
顔周りの模様はお母さんの桃に似てるんですが、
全身の体毛は黒っぽくてお父さんの伊藤に似ています。
そんな桃、伊藤、テラ君、親子なんですが、
九十九島動植物園森キララの方でも親子で飼育できるかを検討していくということで、
少しずつ3頭を同じ展示場で同居させる時間を作って、
問題がなければ本格的な同居生活に移行させる、
そういう予定を立てているそうです。
長崎新聞がウェブ上でも報じていたんですが、
その記事に床にゴロンと寝転んで、
靴ログテラ君とテラ君を優しく見守る桃と伊藤の写真が掲載されていました。
1日でも長くこの3頭が一緒に暮らしていけるといいなと心から思っています。
セミラジオではお便りを募集しています。
Xのハッシュタグセミラジオや概要欄のフォームからお送りいただけると嬉しいです。
今日はセミラジオ的動物ニュースについてお話しさせていただきました。
ご視聴ありがとうございました。