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スピーカー 2
あれ、その話なんか前回しなかったっけ?
スピーカー 1
そう、前回は原子って実は太陽系みたいな感じなんじゃない?ってところで終わってるんですけど、実は。
スピーカー 2
ほうほうほうほう。
スピーカー 1
じゃあ、どうおかしいと思います?なんでダメなんですか?
スピーカー 2
なんでダメ?
スピーカー 1
まあ、物ってさ、中心になんかあってさ、くるくる回ったりするわけじゃん。
まあ、地球があって人工衛星が周り飛んでますとかね。
それってずっとぐるぐる回り続けるってあり得ると思う?
スピーカー 2
ある程度その力を加え続けてないと、回り続けられないのかな?どうなんだろう?
なんか、地球の場合は放置してたら勝手にこう動いてくれそうだなみたいなイメージあるけど、そうじゃないの?
やっぱなんかエネルギー加えてあげなきゃいけないの?
スピーカー 1
でもさ、地球の場合で一回話すと、人工衛星は地球に引き付けられてるわけじゃん。
だから、ちょっとずつさ、落ちてくると思う?
まあ、完全に宇宙だったらあれかもしれないけど、ちょっとでもさ、こう空気ある層とかあったらさ、空気抵抗がちょっと例えばかかったとして、
そしたら徐々にさ、エネルギーが失われてさ、ぐるぐる回りながらもうどんどんどんどん地球にさ、引き寄せられて、最終的に落ちちゃう。
スピーカー 2
そうなの?
スピーカー 1
っていうイメージできない。
スピーカー 2
そんな、そうなんだ。言われてみたらまあそんな気もしなくもないけど。
スピーカー 1
太陽と地球とかだったら逆に離れてってるとか、ちょっとややこしいとこあるんだけど、あと地球と月とかね、その辺は実は離れてったりしてるんですけど。
スピーカー 2
そうなんだ。
スピーカー 1
電子と原子核でいうと、くるくる回ってるんだけど、そのくるくる回ってるやつって、いつか原子核に電子って落ちちゃわないの?っていう話。
スピーカー 2
ああ、だからプラスとマイナスだもんね。引き付け合うから別にプラスの方行ってもおかしくないよね。
スピーカー 1
そうなんだよ。じゃあみんなずっとぐるぐる回ってるってありえんの?っていう。そこが説明できないっていう謎があったわけですよ、一時期ね。
今回はその謎に挑んだ、アインシュタインのライバルの人でもあるんですけど、ニールス・ボーアっていう人のお話ですね。
スピーカー 2
ボーアって聞きますよね。
スピーカー 1
そう、ボーアって。
スピーカー 2
習ったけど何だっけ?
スピーカー 1
習ったことあるんじゃない?
スピーカー 2
うん、ある。
スピーカー 1
でもね、今日は本当にボーアさんのこと一切知らなくても大丈夫です。一切知らなくても大丈夫だし、なるべく僕たちの頭の中にある原子のあのくるくる電子が回ってるイメージをちょっと現実に寄せるっていうのが目標。
ここからはめっちゃイメージしにくくなっていくかもしれない。だって太陽系の方がイメージしやすいじゃん、原子。
スピーカー 2
うん、しやすいね。
スピーカー 1
原子くるくる回ってるでしょ、みたいな。どんどんそこから離れていくっていう話じゃないの、これ。
スピーカー 2
そうなんだ。もう似てるものかと思ってたよね。教科書とか見てたら似てるもん。
スピーカー 1
そうそう、教科書はね、分かりやすいからそういうふうに書いてるんだけど、実は違うんですよ。だから、なんで違うのっていうところですね。
これ1900年代の本当に頭ぐらいの話なんですけど、それぐらいの時は本当に太陽系みたいなモデル、そういう形してるだろうっていうので、割と結論が1回ついてるよね。
スピーカー 2
1900年代って言った?
スピーカー 1
そう、1911年とかですね。これは前回やったラザフォードさんが、この太陽系モデルっていうやつを言って、原子核を見つけた人ですけど、金箔にさ、いっぱい放射線みたいなやつ飛ばしたらたまにめっちゃ跳ね返ってくるっていうので、原子核見つけた人ね。
あの人が原子核あるってことは、電子は周りにくるくる回ってるんだって言い始めたと。たださっき言ったように、じゃあなんでそれそのまんまずっと安定してられるのっていうのが分かんないと。
スピーカー 2
その位置に落ちてくるんじゃなくて。
スピーカー 1
そう、そんなくるくる回ってたら、電子マイナスで真ん中のプラスにいつかぶつかってなくなっちゃうって考えたら、このように物質がこう当たり前に存在してるのって説明できなくない?っていうのには割と目をつぶってたところはあったんですよね。
スピーカー 2
じゃあその当時はさ、電子と原子核が一定の距離にあるっていうことは分かってたってことだよね。
スピーカー 1
いや、それも分かってない。
姿は見てないから。
スピーカー 2
じゃあ原子っていう粒があって、その中に陽子と中性子と電子があるよっていう感じは分かってたけど。
スピーカー 1
正確には中性子はまだ分かってないんだけど。
スピーカー 2
あ、そっかそっか。陽子と電子があるっていうのは分かってたけど、その位置関係とかが分かってなかったってこと?
スピーカー 1
そうそうそうそう。分かってたのは本当にマイナスの電子があります。
で、プラスの原子核があります。
で、そのプラスの原子核はめちゃくちゃちっちゃいですっていう。
だからそれが中心になってマイナスが周りにフワフワいるんじゃないっていうぐらい。
そういうイメージだけ。だから距離がどうとかは本当全部仮説って感じ。
スピーカー 2
あ、じゃあもしかしたらそのプラスとマイナスがもうくっついてるかもみたいな、そういう。
でもくっついたらプラマイゼロになっちゃうからダメ?
スピーカー 1
うん、くっついたらプラマイゼロだからね。
スピーカー 2
あー、そっかそっか。
じゃあなんでプラスとマイナスがこう別々で入れる状況の中が分かってなかったってことね。
スピーカー 1
そう。で、最初にまずボーアさんがどうやってこの太陽系のモデルに出会うかっていうところまで結構面白いんだけど。
ほう。
なんでちょっとボーアさんの人生から入りたいんですけど。
スピーカー 2
でも太陽系のモデルはスタートだよね。
スピーカー 1
スタートはそこなんだけど、時代的にはね。
まあいろいろあって、その太陽系の原始のモデル本当は違うんじゃないって思うに至るんだけど。
それまでのちょっとまず話。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
ボーアさんは1885年にデンマークで生まれた人なんだけど、もともと家がエリート家庭だったらしいんだけど、学者の父と銀行家の娘の母がいて、
いろんな学者の人とかとお供えといくから議論してたと。
スピーカー 2
おお、すごいね。
スピーカー 1
言われてて、で、なんか数学が特に好きで、なんかこれちょっと本当か分かんない偽造なんだけど、
サッカー選手としてゴールキーパーをやってたと。
スピーカー 2
うんうん。
スピーカー 1
で、試合中に数学の問題に没頭しちゃって、相手のシュートに気づかず失点してしまったっていうエピソードがあるんだけど。
スピーカー 2
試合中に?あ、じゃあずっと問題のこと考えちゃったんか。
スピーカー 1
考えちゃって、なんかぼーっとしてたらゴール決められてたみたいな。
そういう感じなんだけど、結構おとなしめの人らしいんだよね、ボーアさん。
天気になったのがイギリス留学。
スピーカー 2
ボーアさん何人って言ったっけ?
スピーカー 1
デンマーク。
スピーカー 2
あ、そうか、デンマークか。
スピーカー 1
デンマークからイギリスに1911年に留学してるんですけど、
ここで最初に訪れたのが、電子の発見者であるJ.J.トムソンさんがいるキャベンディッシュ研究所に留学したと。
スピーカー 2
はいはいはい。
スピーカー 1
ただ、あんま会わなかったらしいんですよね、トムソンさんとボーアさんは。
そんなにトムソンさんに刺激を受けなかったらしくて、その後1年後すぐに違う大学に移って、そこにいたのがラザフォードさんだった。
で、そのラザフォードさんの下で研究を始めますっていうのが結構運命的な出会いで。
で、ラザフォードさん、前回も言ったんだけど、なんか大柄の声でかい人で、もうバリバリ実験マンの人。
スピーカー 2
結構じゃあ、性格は反対そうではあるけど、ボーアさんと。
そうだね。
でもそれがなんか良かったのかな。やっぱ人の相性ってあるのかな、やっぱり。
スピーカー 1
これはめちゃめちゃあって。で、ラザフォードさんはもう実験ゴリゴリ、金箔に放射線打ち込みまくってた。
それをやってた人ですけど、っていう人に対してボーアは超理論志向。
で、超理論型の人、その2人がめちゃくちゃディスカッションするっていうのが大事だったらしいな。
師匠と弟子で。
っていう中で、その弟子側が師匠が言ってる太陽系モデル、なんか違くね?っていうのに気づいていくっていう感じなんですよね。
まあ師匠が言ってたのは、師匠はもう原始は太陽系モデルだからみたいな感じで言ってるんですけど、
そもそも原始は分けれないって言ってたのに、なんか中にめっちゃちっちゃいプラスの角度、あとは電子っていうものがあるぞっていう。
だから今言った人全員それに関わってるよね。トムソンさんは電子見つけた人。で、トムソンさんの弟子がラザフォード。
は原子核を見つけた人。で、またさらにその弟子が今出てきた。
スピーカー 2
で、結局太陽系モデルはどうしてなんだっけ?
スピーカー 1
だからもうね、あるものを組み合わせたらこうなるだろうっていう感じ。
スピーカー 2
原子核があることは分かったよね。
スピーカー 1
そう。で、プラスの角があって電子は動き回ってると。
スピーカー 2
特に何か根拠なくそういうモデルなんじゃないかってとりあえずとなってたってこと?
スピーカー 1
仮説だよね。見えないからね、そもそも。
スピーカー 2
確かにね。
スピーカー 1
見えないから予想でしかないわけよ。
スピーカー 2
予想だったけど、特にその根拠なくこういう感じなのかなみたいな。原子核と電子がいるっていうことは分かってたじゃん。実験で。
スピーカー 1
それは分かってる。
スピーカー 2
その並びについてはもう予想でしかなかったっていうことだよね。
スピーカー 1
そう。だけどその予想も違うんじゃねっていうのを言ってる。
スピーカー 1
だからこれが最初に言った、いやそんな原子核にどんどん電子落ちてっちゃうんじゃないとか。
あとは、この当時はさ、すべてニュートンの物理学で考える世界。
目の前にあるものもそうだし、星も同じように計算できるし。
スピーカー 2
って考えたら、めちゃくちゃちっちゃい原子の世界でもプラスとマイナスの球みたいなやつを想定してあげたら、その星みたいに動くんじゃないっていう考え方よね。
スピーカー 1
で、本当に星みたいに動くんだったらまあいいんだけど、原子って星と違うから光出したりするんですよ。
例えば加熱とかしたら光が出てくると。しかも特定の光が出てくる、元素によって。
もしその元素、そのくるくる回ってる電子が太陽系みたいにくるくる回ってるんだったら、ちょっとずつ原子核に落ちていきますっていう、例えば想定するわけじゃん。
そうしたら、もしそこから光が出てくる、その電子から光ってこう電磁波として出てくるって思われてたんだけど、
それはちょっとずつプラスに近づいていくと、それによって色も変わるんじゃないっていう。出てくる電磁波って変わるよねってことは色変わるよねって思われてた。
スピーカー 2
計算上はそうなるってこと?
スピーカー 1
そうそうそうそう。だけど実際に実験してみると全然そんなことないと。
常に一定の色?
特定の色しか出ない。
スピーカー 2
特定の色しか出ないっていうことは、電子と原子核の距離が変わってないから、一定の距離のところにあるっていうこと?
スピーカー 1
そもそも虹色みたいにグラデーションになるんじゃないのっていう。プラスとマイナスの距離が変わるっていうのはグラデーションなわけじゃん。近さが。
それによって色もグラデーションになるはずなんじゃないっていう。だけどそうなってないよねって。同じ元素は同じ色の光しか出ないじゃんっていう。
それはなんでなのっていうのもこれ太陽系モデルだと説明できない。
スピーカー 2
でもさ、いろんな距離になるんだったらグラデーションになるんだよね。少しずつ落ちていって。
スピーカー 1
そうそうそうそう。もしそうだったらって感じだよね。
スピーカー 2
だけどずっと一色だっていうことは常に距離が一定なんじゃないの?
スピーカー 1
常に距離が一定っていうのができたらいいんだけど、でもさ光を放ってるわけじゃん。光放ったら電子はさ、光を放った分だけエネルギーを失ってプラス側に引き寄せられるはずなのよ。
どんどんどんどん太陽が原子核だとしたら、地球から光が出て、その分地球がちょっと軽くなって、したら太陽側に引っ張られてちょっと。
っていうのを繰り返していくとどんどんどんどん太陽に落ちていきますみたいなイメージ。
スピーカー 2
光は出し続けてるけど、その同じ色の光だからどういうことやっていう。
スピーカー 1
そういうことっていうのがもう説明できないですよね。
スピーカー 1
で、ボーアさんどう考えたかっていうと、なんとか最初太陽系モデルでベースにして説明できないかなって考えたんだけど、どうもうまくいかないから、
一言で言うと、これね今日結構イメージだけ伝える感じなんであんま難しい話してもあれなんで、
もう全く新しいボーア原子考えますっていう。
もう俺の原子考えるわっていう。だって従来の考え方で考えちゃうと絶対もう説明できないと。
電子は原子核に落ちてっちゃうとどうやっても光出して。
じゃあ落ちていかない別ルールがあるんじゃないのっていうのを考え始める。
そこで出てきた考え方が、電子は専用のレーン上しか走れないっていう。
スピーカー 2
だから落ちれないってことだよね。
スピーカー 1
そう。
スピーカー 2
それで言ったら結構太陽系モデルと近い感じがするけどね。
スピーカー 1
太陽系モデルはさ、正直どこ回っててもいいわけよ。太陽系も実際にそうだけど、
惑星ってさ、どういう向きで回っててもさ、距離が同じだったらいいわけじゃん。
なんだけど、そうじゃなくて、その考え方で言っちゃうと結局電子は落下してきますっていう結論になっちゃうんで。
スピーカー 2
あ、そうなんだ。
スピーカー 1
太陽系みたいに考えちゃうと、もうどうやっても落ちてっちゃうんで、
落ちていかないような決まったエネルギーの専用レーンしか電子は回れませんよっていうルールを考えてみると。
で、特別ルールとして、電子がこの専用レーンにいる間はなぜかエネルギーを失わないでずっとくるくる回れるっていう。
だからこのルールがあるんで、電子は別に落ちていったりもしないよっていう説明をしたのよ。
どうですか、この説明。
スピーカー 2
これまでの違いとしては、太陽系モデルだったら一つのレールとかじゃなくて、どこでもよかったわけ。
スピーカー 1
まあね、どう回ってもいいみたいな。
スピーカー 2
軌道上にはあるけれども、いろんな位置にレールを配置することができるっていうような考え方で。
スピーカー 1
そもそもレールとかない?
スピーカー 2
レールがないか。いろんな位置にその軌道を配置することができるみたいな考え方だけど、
でもそれだと落ちていっちゃうはずだからおかしいんだよね。
で、それをレール一つに固定しちゃおうってことか。いいんじゃない?
スピーカー 1
いいんじゃないって思う?これ。むちゃくちゃだろって思う?
スピーカー 2
まあ、なんでそこのレールだけなんだとか、エネルギーが落ちないっていうのも直感と反しそうな感じがするよね。
スピーカー 1
うん、てかもうそんなありなんみたいな。何勝手に言ってんのみたいな。
スピーカー 2
それはどういう点においておかしいなって思うの?
スピーカー 1
だっていきなりさ、はい僕が考えた原子はここの専用レーンみたいなやつがあって、そこに電子がいたらエネルギー失わないで回り続けられるんですっていう説明いきなりするんだよ。
スピーカー 2
うん、だからそれが何がおかしいって思われたの?当時の人たちにとって。
スピーカー 1
え、だって勝手になんかレールみたいなこと言ってるぞみたいな。
スピーカー 2
そのレールが根拠がないからなんでやってこと?
スピーカー 1
そうそうそうそう。
スピーカー 2
でも太陽系モデルも根拠ないんだよね。根拠ないっていうか、説明できないじゃん。
スピーカー 1
太陽系モデルも説明できてないよ。
スピーカー 2
でもそれはなんか受け入れられてたけど、でもレール説だったら受け入れられないっていうのはなんか当時の物理学者の当たり前とちょっと違うところがあるのかなって思ったんだけど。
スピーカー 1
そうそうそうそう。なんか常識外れだよねっていう感じだよね。
スピーカー 2
どこがどういうふうに常識外れなの?
スピーカー 1
だから今までの物理の説明のルールには太陽系モデルは従ってるじゃん一応。従ってるってことだよね。
スピーカー 2
でも太陽系モデルだと。
スピーカー 1
説明できないことはあるけど、従ってる。
スピーカー 2
従ってる。
スピーカー 1
ここでいきなりそれに従ってない新しいレールっていう概念を言ってきてるから。
スピーカー 2
で、当時考えられてたその物理法則にはない概念が出てきたみたいな?そういう感じ?
スピーカー 1
そうそうそうそう。で、これ周りもむちゃくちゃだと思ってたらしいんだけど、ボーアさんも自分でめちゃくちゃだと思ってた。
けど、なんかこういうのじゃないともう説明できんくない?これっていう。
あと、さっき言った原素ごとに特定の光が出るっていう話もしたと思うんだけど、それのなんでそういうことが起きるんだろうっていうのはわかってなかったんだけど、
ボーアさんが言ったのは、電子がある今言った専用レーン上を動いてて、違うレーンに移るっていうのがエネルギーかけると起きると。
その時に光出るんじゃない?そのレーンを移るっていうのがエネルギーが必要で、
例えば内側と外側のレールがあるとする。原子格の周りを球みたいに転がってるイメージでいいと思うんだけど、
そこから外側から内側のレールにジャンプした時に、要は高いエネルギーの状態か低いエネルギーの状態に移ると電子が。
その時に余った分の光が出てくるっていう説明をし始めた。これかなり概念的な話なんだけど。
スピーカー 2
これまで各元素、各原子が特有の光を出すっていうのはなんで説明できなかったんだっけ?
スピーカー 1
電子がくるくる回ってるとしてエネルギーかけたら、電子と原子格の距離が変わっていくと。
その変わっていくっていうのは連続してるわけじゃん。ちょっと温度かけた時は割と原子格に近いけど、
めっちゃエネルギーかけたらもっと電子が離れましたみたいなのが例えばあったとするじゃん。
スピーカー 2
そういう考え方だったの?太陽系説では。
そうそう。
一定の距離なのかと思ってたけどそうではないんだ。
スピーカー 1
一定の距離じゃないね。変わるっていうことは、その距離によっていろんな色出るんじゃないっていうのが太陽系の考え方。
でも実際はそうならないんで、エネルギーかければかけるほど電子の場所変わりますじゃなくて、
あるところまでかけるとレールからレールにピョンってジャンプするみたいな動きなんじゃないって。
そしたら特定の光しか出ないっていうのも説明できると。
スピーカー 2
そのレールとレールのエネルギーの差分の波長しか出ないみたいな、そういう感じかな。
スピーカー 1
そう。むずいかなこれ。
これもね前に話したことあるんだけど、アナログからデジタルの考え方っていうのは同じなんだよね。
量子仮説の話をやっぱりアンクさんの時にしたんだけど、あれと結構一緒で太陽系の周りくるくる回るめっちゃアナログな動きをレールからレールにジャンプするみたいな、
ある意味デジタル時計のカチッカチッっていうのにしたみたいな。
で最小単位のレールがあるから、それ以上はレールから外れたりしないよっていうので、別に原子核に落ちていくこともないし、
特定の元素によってレールがもう決まってるというイメージになった。
スピーカー 2
グラデーションじゃなくてカクカクな世界ですよみたいな、そういうことを言い始めたっていうこと、原子においても。
スピーカー 1
っていうのを光のスペクトルの研究してる友達がいて、その人と喋ってる時にパッと思いついたらしいんだけど。
そういう仮説を置けば原子ごとに光も決まるし、プラスに引き寄せられるみたいなのも全部説明できるんだけどなっていう。
スピーカー 1
ボーアさんができたのはここまでなんだけど。
スピーカー 2
ボーアさんもう辞めちゃったの?
スピーカー 1
辞めちゃったわけじゃない。
スピーカー 2
でもそんなに大きな功績をその後残すことは特になかったっていうことなのかな、じゃあ。
スピーカー 1
っていうか、このボーアの仮説自体がすごすぎて、他にもいろいろやってると思うんだけど。
スピーカー 2
これレベルの仮説だったり論文とか発表してないってことなんですね、その後は。
スピーカー 1
してるかな。してないっていうのもあるかもしれないけど。
でもね、後輩の育成とかめっちゃ取り組んでますね。
それを象徴するエピソードあるんだけど、イギリス留学の後、デンマークに帰るんですけど、そこでコペンハーゲン理論物理学研究所っていうのを設立したりとか、
ここでね、この後にボーアさんを引き継ぐ研究者をめっちゃ育てる。
例えばハイゼンベルクさん。
なんか聞いたことあるかもしれない。
次回ハイゼンベルクさんやります。とかを育成するみたいなことをやるんだよね。
ちょっとすごいのが、これ第二次世界大戦が始まるぐらいの時期なんですよ。
ドイツでナチスのユダヤ人の迫害みたいなのがあって、ユダヤ人の科学者とかも逃げたと。
マインシュタインとかも逃げてましたけど。
で、そういう逃げてきた人を助けたりとかしてたらしいんだよね。
で、ドイツがデンマークも占領しちゃうと。1940年。
だからね、危なくなってくるよね、自分。ボーアさん自体もドイツに狙われかねないと。
だけど一応デンマークに最初残ってたんだけど、いよいよナチスの迫害みたいなのがすごすぎて、
めっちゃユダヤ人の科学者たちも応援してたから、狙われちゃうんだけど、
だからもう脱出するしかねえってなったらしくて。
スピーカー 2
もう祖国を脱出しようってなったんだ、ドイツが攻めてくるから。
スピーカー 1
そう。で、これ1943年だけど、ナチスがもうボーアさんを逮捕しようとしてるっていう情報を得たと。
スピーカー 2
えー、なんでそこまで?
スピーカー 1
いや、匿ってたからじゃない?
ユダヤ人を?
そう、科学者たちを。
だからどうしたかっていうと、漁船に乗って、まずスウェーデンに決死の脱出を果たすと。
スピーカー 2
はいはい、すごいね。
スピーカー 1
で、その後イギリス空軍の爆撃機の爆弾倉に乗り込んで、イギリスに渡るっていう結構とんでもないことをしてる。
スピーカー 2
爆弾倉?
スピーカー 1
保管されてるとこに勝手に入って、そのまま飛行機飛んでって。
スピーカー 2
おー、なるほどね。
スピーカー 1
で、パイロットは知らないまま飛んでったらしいの。
スピーカー 2
激うるだね。
スピーカー 1
うん。で、途中でそのまんま爆弾の倉庫みたいなとこにいたから、途中で酸素不足で意識失ったりしたらしいんだけど。
で、パイロットが途中で異変に気づいて、高度下げてイギリスにたどり着いて、で、なんとかイギリスに潜り込めたらしいんだよね。
スピーカー 2
へー、不法移民じゃん。
スピーカー 1
まあ、不法移民ですね。
で、そっからね、今度アメリカに渡ってマンハッタン計画にも参加してる。
で、ボーアっていう名前は隠して、ニコラス・ベイカーっていう偽名を使ってマンハッタン計画に顧問みたいな形で参加してたと。
スピーカー 1
すごいね、なんか。
すごい人なんですよね。
スピーカー 2
バイタリティーがすごいというか、生き延びようとする意志が強いというか。
スピーカー 1
なんでそうなったかっていうと、若い時に言ってたこのボーアさんの原始の説明、原始の形の説明か、レールに乗ってますみたいな。
あれが後々正しいっていうのが分かっていくんで偉くなっていったって感じですね。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
だいぶややこしい話だったんだけど、まとめるとね、ボーアさん最終的にこの人も核兵器みたいなことにかかっていくんだけど、原始の形なんとなく太陽系っぽいよねっていうところから、
実は特定のレールみたいなものの上に電子が乗ってると。原子核に電子が落ちてっちゃうみたいなことも起きないよっていうのを理論的に説明しましたよっていう感じですね。
今からちょうど100年ちょっと前ですか。
スピーカー 2
もう一回聞くけど、レール仮説は理解できたんよ。
違う距離のところ、中心からの距離が違うところにレールが何個かあってってことね。それでレールとレールの間を行き来したら、上から下に飛んだりとかしたら特定の波長の光が出るみたいなことで説明する。
太陽系説はそういうレールみたいなのはなくて、初め特定の中心からの距離が特定のところなのかなって思ってたけど、でもちょっとずつ原子核に近づくこともできるみたいなそういうモデルだった?
スピーカー 1
普通に考えたら原子核に落ちてっちゃう。
スピーカー 2
落ちてっちゃう。
スピーカー 1
ってことは近づいていくわけじゃない、距離は。
スピーカー 2
そういうことも可能なモデルだったっていうわけね。
スピーカー 1
こういうことが可能な。
スピーカー 2
だってさ、エネルギーを与えた時に特定の光じゃなくてグラデーションの光が出るはずだっていうのも結局さ、ちょっとその電子と原子核との間の距離が少しずつ変わっていることも許容していたみたいなそういうモデルだったのかなって思って。
スピーカー 1
許容しているというか、普通の物理学、古典的な物理学で考えるとそうとしか考えられないわけ。
物がくるくる回ってるってなったら、
スピーカー 2
いろんな位置に入れるよねみたいな。
スピーカー 1
距離はさ、いきなり飛んだりはしない。
しないね。
ワープみたいなことは起きないわけじゃん。
スピーカー 2
はいはいはい。
スピーカー 1
だけどワープみたいなこと起きてるよねみたいなそういう話だよね。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
これはまあこの段階だと何でかわからんけど、そういうこと起きるよねっていう感じ。
どうなったらわかりやすいかね。
スピーカー 2
普通に太陽系で考えたらさ、地球と月で考えたらさ、地球が真ん中にあって月がくるくる一定の距離で回ってるっていう感じじゃん。
で、まあ基本的に一定の距離にいるけど、なんだろうなんかその月がパッと急に別のレーンみたいなところにパッと行くことはありえない。
スピーカー 1
まあそうだね。
月はちょっとずつしか絶対近づいてこないじゃん。
スピーカー 2
うん。でちょっとずつでも動けるっちゃ動けるかな。
カクカクな世界ではないみたいなスムーズな滑らかな世界考えられてたけど、
それだったら結局説明できないことが何個かあるよねってなって直感と反するけど、
特定の位置しかいれないみたいな。で別の位置に行こうとするとジャンプしなきゃいけないみたいな。
そういうモデルを提唱したってことね。
スピーカー 1
そうそうそうそういうこと。これめっちゃねむずいかもしんない。でもねイメージは本当にそうだと思う。
うんうんうん。
まあそれをめっちゃ数式で本当はやってんだけど、ややこしいこと。
一切今数式言ってないから。
スピーカー 2
まあまあボーアさんが提唱した内容とかこれまでとの違いっていうのはなんとなくわかったかも。
スピーカー 1
なんとなくわかった。だからまあなんとなく原始の中に流れで言うと原始の中に何かありそうってとこからちょっとずつ姿が見えてきてるっていう感じだよね。
まだ正解じゃないんだけど。でここからこれをもうちょっと現実的に説明しようとするっていうのが、
ボーアさんのまたさらに弟子のハイゼンベルクっていう若者が出てくるんだけどっていうところにつながっていく。
だからもう4人つながっているのかな今。トムソン、ラザフォード、ボーア、ハイゼンベルクかなっていう感じですね。
スピーカー 2
うんうん。
スピーカー 1
難しかったかな。まあでも今回学べることはあのむちゃくちゃ斬新なことでもとりあえず発表してみること大事だよねっていう。
スピーカー 2
そうだね。それによってさ、議論が進んだりとかさ、結局弟子もさ、それをもとに考え始めたんじゃん。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
スピーカー 2
ね、いいんじゃない。
スピーカー 1
もう今だと当たり前なんだけど、ボーアさんの考え方みたいなやつって。
うんうんうん。
スピーカー 2
それをね、ハネムーンキャンセルしてまでね、いろいろ研究してね、出したっていうのは偉いなっていう。
まあハネムーンぐらい休めようと思ったけど。別の機会でいいじゃんと思ったけど。
まあそれは置いておいて。
スピーカー 1
まあそうね。だって君だったら絶対やんないでしょ。
スピーカー 2
え、何を?
スピーカー 1
いやだって俺がいきなりさ、いやちょっともう旅行キャンセルして、俺今思いついちゃったやつあるからさ、俺今から言うから書き取ってくれって言われたらどうする?
もうガチギレだよガチギレ。
絶対嫌でしょ。
スピーカー 2
え、で君はそんなことする人を偉いと思うの?その行為を偉いと思うの?
え?
ハネムーンをキャンセルしてまでこんなこと考えついた、考えたボアさん偉いとか言ってたけど。
スピーカー 1
いや偉いよ。
スピーカー 2
ハネムーンぐらいはさ、それとこれとは別じゃんっていう。いや確かにね。
スピーカー 1
まあまあまあ別にね、喜ばれることじゃないと思うよ正直。これ妻もねどう思ってたかわからんけど。
スピーカー 2
妻でも偉い。妻が一番偉いよ。
スピーカー 1
妻が一番偉いわ。確かに。
スピーカー 2
妻が偉い。
スピーカー 1
そこで妻がガチギレして、なんかね、ボアさんテンション下がったりしてね。
いやもう嫌だみたいな感じになってたら、世界変わってますからね。
スピーカー 2
変わってるかもしんないね。
スピーカー 1
確かにな、それを偉いっていうのは確かに違うかもしんないね。やっぱりこうワークライフバランスみたいな話や。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
そうだよね。