1. サイエントーク
  2. 塩味を感じるしくみ!ヒトもマ..

「塩味」をヒトはどう認識しているのか?舌の上の細胞ではどんなことが起こっているのか?塩の代わりになるものは作れるのかについておしゃべりしました。


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政治、経済、事件、スポーツ、文化、そして風俗・・・。戦後を彩ってきたあらゆる出来事を再取材して、隠されていた事実を発掘し、現代から新たな光を当てることで、戦後を「開封」します。産経新聞に過去に連載された記事などを再構成して音声化しました。

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【トピック】

・塩の民間伝承

・塩をどう感じるか?

・上皮型ナトリウムチャネル(ENaC)と遺伝子改変マウス

・CALHM1/3チャネル:活動電位に応答して細胞内から外にATPを放出

・塩味を模倣する方法を考える

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【参考情報】

All-Electrical Ca2+-Independent Signal Transduction Mediates Attractive Sodium Taste in Taste Buds

塩のおいしさを感じる仕組みとは? – 塩味情報を神経へ伝えるセンサー分子の働きが明らかに

・サイエンス大図鑑 河出書房新社 アダム・ハート=デイヴィス著

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【BGM】

しゃろう - PM、 AM

00:01
サイエントーク
はい、こんにちは。
はい、こんにちは。
レンです。
エマです。
サイエントークは、研究者とOLがおしゃべりしながら、世の中を研究するポッドキャストです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
よくさ、私のことどれくらい好きっていうやりとりあるじゃん。
うん、したことないけど。
いや、ないんだけどさ。
いや、なんかそれ私がしてるみたいじゃないか。
いや、違う違う違う。そうじゃないんだけど。
いや、よく一般的にね。
あー、はいはいはい。
俺らはそういうのやってないけど、一般的にそのくだりあるじゃん。
私のことどれだけ深く愛してるって。
そう。塩と同じぐらいって言われたらどう思う?
塩と同じぐらい?
うん。
好きって?
そう。
あー、でもさ、塩ってさ、人間の料理には欠かせないよね。
人間の生命にも欠かせないから。
っていうことは、あなたは僕にとって欠かせない存在だっていうことになるからいいんじゃない?
いや、天才だ。マジ?え?
え?
これ聞いたことありました?この話。今思いついた?それ。
うん、今思いついた。
あら、そうすか。
もう言いたかったことやつ、言いたかったやつ言われちゃったんですけど。
そうそう、これね、ヨーロッパの民間的な伝承の中で、
とある父親が子供に僕のことどれくらい好きって聞いて、
したら娘さんが塩と同じくらいって答えて、
このお父さんはめちゃくちゃショックを受けちゃったらしいんだよね。
うん、はいはい。
だけど後日、このお父さんが塩を全く使わないで作った料理食べて、
塩の大事さに気づいて、娘の本当の気持ちに気づいたっていう、
民間伝承がヨーロッパにあるらしい。
えー、てかショック受けるんだ、お父さん。
しかもさ、ショック受けた時点でさ、娘、説明したらいいのに。
細かいことわからんけどさ、このやりとり見てさ、
塩って検視されてるんかな?みたいな。
でもなんか昔ってさ、塩がすごい貴重みたいな感じじゃなかったっけ?
昔はそうだったかもしんないけど、
この塩の大事さをどれくらい考えてるかって人によるのかもしんないなとか思ったり。
確かに、食品業界の人とか、漬物屋さんとかさ、めっちゃ塩大事だよね。
まあ、職業でそういう料理っぽいことやってる人はそうなんだけどさ。
うん。
まあ、そうね。
そうだね、なんか今ってさ、塩分ってちょっとなんか敵みたいなイメージあるけどね。
あ、そう。
取りすぎな人多いから塩分控えましょうみたいな感じはあるけど、
でも人間の体にも欠かせないよね、塩分って。
03:02
そう。でも最近ってさ、結構、塩嫌われがちというか。
がち。
何かと敵に回されるじゃん。
うん。
ちょっとならいいけどね、みたいな感じじゃん。
うん。
で、これ塩ってしょっぱいっていう感覚あると思うんだけど、
このしょっぱいっていう感覚のメカニズム分かったのめっちゃ最近なのって知ってました?
知らないです。
これめちゃくちゃ最近で、2020年なんですね。
もうコロナ流行りだしてからってことですか。
そう。
これめちゃくちゃ新しくて、しかも日本でやられてる研究があって、
この研究がなかなか、そもそもこの塩ってもうこんだけ人間使ってて、今さらかよっていう感じがちょっとして。
確かに。もう基本中の基本みたいなところあるから、そこら辺の研究はもうカバーされてそうだよね。
だし、だってこれ塩の歴史で見たらさ、
もう紀元前3000年くらいから塩作って使ってるんですよ、人間って。
うんうんうん。
とかもあるし、これさ野生動物も塩好きって知ってた。
これちょっと関係ないけど。
でも好きだろうね。人間が好きだったら動物も好きだろうし、普通にだって塩なきゃいけないじゃん。
塩がどういう働きするのか忘れちゃったけど、でも絶対必要じゃん。
そうそうそう。これね、野生の猿とかでね、芋を食べるときに海水で塩味つけてから食べる猿とかいるらしいよ。
へー、面白そうなんだ。
すごいなって感じするけど。
頭いいな。
頭いいよね。
うん。
とかね、だから今日はちょっとそんな塩の話をちょっとしようと思ってて。
はい、塩の話をしようと思ってるの。
はい。はい、スルーしますけど。
はい。
それ言ってたら多分、キリないから今回。
誰かと思った。
はい。で、今回のエピソードも、前回真空の話とインスタントラーメンの話したんですけど。
はい。
今回も一応企業案件ということで、最後に同様ですけどもお知らせがありますので。
はい。
はい、よろしくお願いします。
じゃあまず、そもそも味覚の話から入ろうかなって思うんですけど。
うん。
味覚といえば何ですか?何味ありますか?
甘い、辛い、しょっぱい、苦い、あとはうま味とか。
あー、そうね。
うん、そんぐらい?
で、今言ってくれたやつで、辛味はちょっと違うんだけど。
うん。
基本的なうま味の5つの成分って、今言ってくれたやつでカバーできてて、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つ。
で、一応この5個の基本の味ってやつがあるんですけど。
うんうん。
なんかそれ以外にも渋味とか、油の味とか。
06:04
あるね。
細かく分けたらいっぱいあるんだよね。
細かく分けたらいっぱいあるけど、それらもその5つのうちのどれかには分類されるってこと?じゃあ。
えっとね、今の定義だと、この味を舌の上で感じるのって未来っていう器官があって。
基本的にはその未来上に味を感じる細胞があって、その細胞に化合物みたいなやつがくっついて味を感じるっていう。
で、その受容体っていうのが明確に定義されてるやつがさっき言った5つ。
うんうん。
っていうので基本的に5つなんだけど。
うん。
それ以外の味っていうのは、なんかもうちょっと別な感じ方をしてるというか。
あ、メカニズムがそもそも別っていうこと?
そう、ちょっと違う。
受容体とかがあるわけじゃないっていうことか。
そう、例えばさ辛いとかだと、これって未来の受容体というか、感じてはいるんだけど、これ熱いとかいうのを感じてるところに触ってるって聞いたことない?
うん、よく聞くよね。
そう、そういうのはまたちょっと別みたいな。
あとはね、その6番目、今の5つ以外の6番目の候補みたいので、さっきの脂肪の味、脂の味とかは、なんかね、これ人間がただ言ってるだけっちゃだけだから。
うん。
本当はこういう、もっと他のはっきりわかってない受容体くっついてるから感じてるとかもあるかもしれないし。
うんうんうん。
なんか何個か提案されてるみたいな、カルシウムの味とか、澱粉の味とかも提案されてるみたいなんだけど。
でも塩味のメカニズムがさ、2020年にわかったくらいだから、ちょっとわかってるかどうかもわかんないね。
ちなみにさ、5つの基本的な味の塩以外は、もうわかってたの?
塩以外は、この受容体みたいのが、塩以外はというか、受容体の存在自体はちゃんとわかってる。
塩も受容体の存在はわかってたの?
受容体の存在は一応わかってた。ここにピタッてくっついたりしたら、電気信号になりますとか、一応そういうのはわかってた。
けど、塩がわかってなかったのは、そのピタッてくっついたときに、どういう神経の動きで脳まで情報が伝わるかみたいな。
うんうんうんうん。
多分、この受容体だろうなっていうのがあって、それがわかる方法って、例えば、この塩味を感じる受容体にピタッてくっつくような化合物があるんだけど、
阻害剤みたいな。
例えば、それを下につけると、塩味が全く感じられなくなるみたいな。
うんうんうんうん。
ってことは、この化合物がくっついてるところって、塩味を感じるときに重要ですよね、みたいな感じ。
だけど、今回わかったのは受容体の部分じゃなくて、その後の部分だから、それはまた別の話?
そう、それはまた別の話。
実際、多分これだよなっていうのはわかってて、だけど、それが実際どういう電気信号になって、塩味っていう味の情報になってるのかっていうのが、いまいちよくわかってなかったっていう。
塩以外の4つは、電気信号とかも含めて全て解明されてたの?
09:04
塩以外はわかってるっぽい。
うーん。
ちょっと全部読んだわけではないけど。
はいはいはい。
じゃあ、塩がなんか特別難しかった理由があるのかな?
あ、そうそうそう。
それがすごいいい質問で。
じゃあ、なんで塩味できてなかったんだっていう話になると思うんだけど。
うん。
塩って、分子で言ったら何になりますか?
NACL。
そう、NACLじゃん。
いわゆる食塩ってやつ。
はい。
これって、特にナトリウムイオンだよね。
で、もうすっごいね、体の中でいろんなところに使われてるというか、ありふれすぎてるみたいな感じだよね。
うんうん。
要は、この塩味を感じるってこと以外のところも、このナトリウムチャネルみたいな。
うんうんうん。
ナトリウムイオンがいひきする、そういう需要帯って、もう無数にあって。
うんうんうん。
で、常にそういう情報交響がうわーって起きてるから、
塩を、NACLみたいなやつを感じるっていうときに、実際そういう他の信号が多すぎて、
もうどれがこの味覚に関係してるかっていうところが、
あー。
埋もれちゃって分かりにくかったみたいな感じ。
なるほどね。
この需要帯の名前が、一応、上皮型ナトリウムチャネルで、ENACっていうセンサーの分子があるんだけど。
うん。
これ自体は30年ぐらい前に見つかってるんだけど。
うんうんうん。
まあ結局でも、そこがよく分かってなかったと。
どういう電気信号になってるかみたいな。
そっか、じゃあ、塩っていうのはNACLだけど、どっちかというとそのNAの方が重要なわけ。
塩化物イオンよりも。
あーそう、結果的にはナトリウムプラスが行き来してるっていうのが大事だった。
うーん。
まあCLマイナスのところもあるんだけど、今回はNAプラスの行き来してる需要帯が関係してるっていう話。
うーん。
ここまで大丈夫?
はい。
で、じゃあこれどうやって解析しようってなるんだけど。
今までは、例えばなんだろう、マウスの脳波とかを見るんだけど。
うん。
脳波というか、細胞にどんだけ電気が走るのかっていうのを観測する方法があって。
うん。
で、それに例えば、さっき言ったこのENACってやつを阻害する物質を入れて、
入れたときと入れないときで、この塩に関してどれぐらい電気信号の差があるかみたいなのは、いまいち見えなかったんだけど。
え、ごめん、ENACっていうのは下の上にあるその需要帯だっけ?
そう、需要帯の名前。
それを阻害するかしないかっていう実験をしたわけね。
そう。
うん。
だけど、まあ普通にやっただけだったら、他の電気信号も常にもう走ってる状態になっちゃってるから。
うん。
ナトリウムがすごい行き来するから。
うんうん。
で、それよくわからなかったんだけど、これが2020年、2020年に京都不律医科大学の研究室が発表してる論文なんだけど。
うん。
この人たちはこのENACっていう、この需要帯みたいなやつの阻害材を使うっていうのは一緒なんだけど。
12:04
うん。
もうあらかじめ阻害材を入れた状態にしといて。
うん。
で、そこの状態からその阻害材をなくしたときみたいな。
うんうんうん。
その瞬間を観測するっていう方法を使ったんだよね。
うんうん。はいはいはい。
で、その瞬間にまた塩味を感じるっていう方に戻るわけじゃん。
うんうんうん。
ってなったときにどういう電気が発生してるかなっていうのを観測したら、そもそもENACっていう需要帯があるまず細胞。
うん。
で、この細胞自体をどうやって見れるようにするかっていうと、
なんかね、このマウスの遺伝子を変えて、この塩味を感じるENACっていうやつを持ってる細胞が緑色に光るっていうマウスをまず作ってるんだよね。
うんうんうん。
だからマウスの下が緑に光る部分があるみたいな。
うんうん。
で、そこが多分塩味を感じてる細胞じゃないかって疑われてるとこが緑に光ってると。
うんうん。
で、その緑色の細胞を取ってきて。
うん。
で、実際に阻害剤を入れて、で、その阻害剤を取っ払ったときにナトリウムがどう動きするのかみたいなのを観測したら、確かにこの緑色に光った細胞ですごいナトリウムイオンにまず反応してると。
その細胞を取ってきてっていうのは、マウスの下から取ってきたってこと?
そう、生きたまんま。
生きたまんま、下だけを取ってきて?
下だけというか、下の中の細胞を1個取って。
でも、もうそしたら脳とつながってないから電気信号とか見えない?
あ、とりあえずはね、この細胞の中で起きる信号っていうのをまず見てる。
ああ、はいはいはい。
だから、まず本当にこの細胞が塩にちゃんと反応してるのかっていう確認を最初にしてて。
なるほどね。
で、この細胞ってまた別な、このイオンが行き来するチャンネルみたいなやつって、1個の細胞に1種類じゃなくて、何種類もあるわけなんだけど。
そしたらその細胞、ナトリウムプラスが出たり入ったりするっていうのを、さらにまた次の脳とかに電気信号を伝えていくわけだけど。
次はそのENACっていうのを発現してる細胞ができないようなマウスっていうのを今度はまた遺伝子改変で作ったら、
この普通のマウスって塩水みたいなやつを好む傾向があるらしいんだけど、
このさっき言った細胞がないと塩味を好む傾向がなくなったというか弱くなった。
で、プラスしてもう1個の需要帯が出てくるんだけど、このENAC、今までの歴史上はENACが関係してるって言われたんだけど、
もう1個、名前ややこしいんだけど、CALHM1チャンネルっていうやつがあるんだけど、
この複雑な名前のやつ、こっちもなくしてみると、さらに塩味を感じないみたいな。
15:05
じゃあそのCALHMも関わってたっていうことか。
そうそうそうそう。
これは今までわかってなかったことで、この2つが存在してて初めて塩味を感じてるっていう。
じゃあもう両方とも機能をなくすと、塩味を好む傾向っていうのは全く消えるっていうこと?弱まるじゃなくて。
ゼロというか、これ確認方法が塩味を5秒間に何回舐めますかみたいな。
塩味に対する、塩味に対する行動の、あれ見てんだけど、ゼロにはならないから。
塩味じゃない水と塩水の差がゼロになる?
塩水じゃない水というか、そもそもその塩水を舐める回数が減るっていう感じ。
嫌いになるわけではない。
普通の水と比較してるわけではないか。
私が思ったのは、普通の水と塩水を両方比較してて、何にもしなかったら塩水の方がかなり好まれるけど、
1つその遺伝子の発見を抑えるとちょっと好まれる傾向が下がって、
2つ抑えるともう全く差がなくなるっていうことかと思った。
普通の水比較してたっけな。
具体的には食塩の濃度が480ミリモールあるときに、25回ぐらい5秒間で舐めてるのが普通のマウスらしいね。
めっちゃ舐めるじゃん。
早。
めっちゃブブブって舐めるんだけど、それが10回ぐらいになってるっていう感じ。
ゼロではない。
だから明らかにこれは塩味をあまり感じてないんじゃないかっていう話になってくる。
じゃあこれなんで塩にくっつく、違う、ナトリウムイオンを活気させる最初のENACってやつはわかるんだけど、
もう1個後から出てきたCLHMっていうやつは何者だっていう話になると思うんだけど、
こいつは細胞に電気が発したときに細胞の内から外にATPを出すっていうチャンネルで、
このATPを出すことによってこれが情報になってて、
こいつがATPを細胞の中から外に出したら、また次違う細胞のナトリウムイオンが動くみたいな。
じゃあ元のENACとCLHMはどう関わってんの?
CLHMがそれ以降の電気信号に関わってることはわかったけど。
CLHMは、だからENACがナトリウムを細胞の中に入れるっていうのがスイッチオンになってATPを出すってこと。
18:08
そういうことか。CLHMにナトリウムが入るっていうことかと思ったけど、そうじゃなくて、
ENACだけにナトリウムが入ったら、そしたらCLHMがATPを出すのか。
そうそうそうそう、っていう流れがある。
で、これATPが出るってことによって、これがまた別な細胞のナトリウムチャンネルに作用して、またそれがナトリウム入れてってどんどん増幅されるわけだよね。
で、この味を感じる神経っていうところを活性化して、塩味っていうのを感じてるんじゃないかっていう。
で、この研究でわかったことって、さっき5秒間に舐める回数25回から10回になりましたって言ってるけど、これだけで終わりかはまだわかんない。
さっきの食塩の濃度が薄いと、ほんとに舐める回数0に近くなるんだけど、
25回から10回って、だからそもそも食塩の濃度が上がると、このマウスがこの塩を舐める回数めっちゃ増えるんだよね、濃度依存的に。
例えば120ミリモールあったら10回、だけどその2倍にすると20回ぐらいになって、で、またそのさらに2倍にすると25回とかになって、で、どんどん増えていくんだよね、濃度が高いと。
で、低い濃度のときは、このさっき言った2つの重要体がないと全然舐めなくなるんだけど、10回ぐらいだったらまだちょっと舐める傾向ちょっと残ってるから、もしかしたらまだ別にこの塩味っていうのを感じるときに重要なメカニズムがあるかもしれないみたいなの言われてるんだけど。
じゃあそれ、濃度が高い塩水に対しても同じ実験っていうのは行われてないっていうことかな。
480がマックスかな。
480がマックス。濃度が低い塩水だったら、2つの遺伝子をノックアウトしたマウスは舐める回数が減るけど、それは濃度が高い塩水でも同じだったっていうこと?
回数減るっていうのは一緒。だから結論は、今まではこのENACっていうやつだけが塩味感じてるやつで重要だったんじゃないので終わってたんだけど、実はこれはただのスイッチオンのスタートにはなってるんだけど、
その後にこのATPが動いたりみたいなすごい複雑なメカニズムっていうのは全然わかってなくて、これもまだ全貌かどうかもわかんなくて、っていうのがあるから意外とこの味を感じるっていう、塩味を感じるっていうすごいシンプルなことではあるんだけど、
これ多分まだまだわかってないことだらけだよねっていう。
今回初めて、この1個の需要体以外で塩味に関連してるんじゃないかっていうのが初めて見つかったっていう例で。
21:05
そうやって結構すごいかなって。
でも難しいんだね、そんなに。そんなシンプルなことでも全容を理解するのは。いつだったらさ、これ全容理解しましたって言えるんだろう。
わからんけど、全容理解がどこまでいったら、確かにね。それこそ1個1個のそのシグナル全部追えないと無理だよなと思うんだけど。
わかんない、ゴールはちょっと見えないまだ。
もっといろんな別の実験しなきゃいけないかもね。
この研究の何が重要なポイントかというか、大事なことって、これは今とりあえずこういうシステムがありましたっていう話なんだけど、
じゃあ例えば、こういう需要体に塩じゃなくても働かせるっていうことができたら、別に塩を使わなくても人間って塩味を感じるってことになるじゃん。
確かに。なんか人工甘味料的な感じの塩版みたいな。
そうそう、イメージ。で、塩って塩に変わるものって全然ないんだよね。
確かに、砂糖は分子構造がでかいからちょっと変えてるとかって簡単にできそうだけど、塩って塩化ナトリウムだもんね。
そう、塩化ナトリウムだから。
難しそう。
難しそうじゃん。だけど、こうやっていろんなシグナルを伝達する需要体みたいなのがあってきたら、
例えばこのNAプラスじゃないところにくっつくやつなんだけど塩味を感じるみたいなことがもしかしたらできるかもしれないじゃん。
じゃあその一番初めのスイッチであるそのENなんちゃらにNAプラス与えなくても、
その2個目のCLHMだっけ、がATPA発すれば塩に感じれちゃうから、その方法とかを考えるっていうのも一つの手なのかな。
そうそう。で、もしかしたらそれがさ、自分たちが塩味を我慢せずに減塩した食生活ができるかもしれないとか。
それ重要だね。それあったらめっちゃいいね。
やっぱ塩味欲しいときは欲しいじゃん。
欲しいときは欲しいね。
だから今はね、ナトリウムの代わりにカリウムを使うとかいう方法もあったりするみたいなんだけど、その塩味減塩の対策として。
でもカリウムってナトリウムを押し出すためのものだよね。ナトリウム自体を入れ込むのを抑えるわけではない?
抑え込むわけではないんだけど、なんかそもそもNACLじゃなくてKCLを使ったときって、なんかね、カリウムはカリウムで渋みがあるらしい。
微妙にだから完全に一緒の味がしなくて。
塩味もするってこと?じゃあ。
塩味もするんだけど、苦味みたいなえぐみが一緒に出ちゃうから、完全に塩の置き換えにはならないんだけど。
24:05
例えばこれって、今だとこういうえぐみだけを抑えるような成分を塩化カリウムに混ぜ込んで塩の代わりに使うっていう製品はもう出てる。
なるほどね。
だけどさ、そういうのを入れないと完全にNACLの代替にはならないっていう。
じゃあ今回その新しいKCLが明らかになったから、また別の方法も誰かが考えてくれるかもしれない。
そうそうそうそう。で、そういうのが別に健康を害さないものであればいいよねっていう。
そういうお薬とかできそう。
できるんじゃない?
高血圧の人とかにさ、そういうお薬あげてさ、塩我慢しなくても塩感感じられるようにしたらとてもいいよね。
そう。みたいなね。それでまた、それで健康になればいいよねみたいな。
そうですね。で、いつかさ、それがさ、カップラーメンに入ればいいじゃん。
すごい健康なカップラーメンになる。
確かにね。そうだね。だから未来のカップラーメンは、もっとそういういろんな工夫がされて健康麺もよくて、今のカップラーメンも食べすぎなければ全然いいと思うんだけど。
そうだね。やっぱカップラーメンって、その一個前のエピソードでも言ったけど、ちょっと不健康なイメージあるから。
イメージがね。
それをいかにね、抑えるか。
そうそうそう。みたいなね。こういうなんか味の価格は、だから結構すごく奥が深いんだけど。
うん。生活にも直結するし、健康にも直結する。
すごい面白いなと思って紹介してみました。
ありがとうございます。面白かったです。
はい、じゃあ最後に、そんな僕は塩ラーメンが好きなんですけど、みたいな適当なつなぎでいいですか。
適当な。
適当なってか、いや塩ラーメンはガチで好きなんですけど。
私も好きだよ。
はい、この塩味についていろいろ語ってきましたけども、いろんなインスタントラーメンがあると思うんですけど、塩ラーメンでも。
そんなインスタントラーメンの歴史を学べるポッドキャストが始まりましたってことで、
あの前回のエピソードでも一応最後にご紹介したんですけど、
エマさんどうですか。聞いてきましたか。
はい、えっと、産経新聞さんの戦後史開封インスタントラーメンの進化っていう新しいポッドキャストが始まるらしくて、
ちょっと前回の時点では聞いてきてなかったんですけど、今回ちょっと聞かせていただきました。
はい。
で、感想なんだけど、
なんかカップラーメンって便利すぎて優秀すぎるからこそ、戦後の食生活で、戦後革命的発明って呼ばれてるじゃん。
そうね。
でも昔はなかったんだよね。
昔はなかったよ。
そう。戦後に初めてカップ麺が発売された時の世間の反応とか、
27:00
あと開発する人が一家制の流行りにならないようにすごい努力したりだとか、そういう話を聞けて、
あとはそのカップの形とかご当地ラーメンっていうのも結構今は当たり前だと思うんだけど、
実は一個一個が当時は新しい発明だったっていうのが聞いてわかって、すごいへえって思って、
サイエントークでもストローの歴史とか科学者紹介っていろいろやってるけど、
そういうのも今当たり前のものがどうやってできたかとか、その裏にある人の苦労とかの話をしてるじゃん。
じゃあしてるね。
だからサイエントークリスナーさんはこれすごい面白いって思うんじゃないかなって思った。
そう、開発してる人の話とかめっちゃ面白いよねやっぱ。
面白い面白い。
でさ、私たちのポッドキャストは基本的にレンがネットと本で調べてっていう情報が多いけど、
それもそれでいいんだけど、このポッドキャストは産経新聞さんが実際に人に取材して作ってるポッドキャストだから、
すごい品質が高いなっていうのは思いましたね。
そう、それをけっこう5分でぎゅって凝縮してくれてるから、いいっすよね。
でさ、前回レンが5分でできるから、インスタラーメン1個できる間に1個聞けるって言ってたけど、
でもこれはうなしのしんやさんが読んでるから超聞きやすいよ。
だから2倍速にしても聞けるなって思ったよ。
だからラーメン1個できる間に正直2個聞けるなって思った。
1話が5分だから。
で、食べてる間に残りの3話も聞けるんですよ。
なのでラーメンを作って食べてる間に、無料でインスタントラーメンの歴史をすべてわかるっていう、
超おいしすぎるポッドキャストになってるんで、
すごいプレゼンテーション。
ポッドキャストアプリから聞けるので、ぜひみなさん聞いてみてください。
はい、ありがとうございます。
なんで、この真空の話と潮の話と合わせてお楽しみいただければと思いますので、
よろしくお願いしますってことで。
よろしくお願いします。
じゃあ最後にお便りを紹介して終わりにしたいと思います。
はい。
お便りっていうか、DMもらったんですけど、
それがちょっと嬉しすぎたので、
ちょっと紹介しようかなと思いまして。
これエマさん個人へのDMですか?
そうなんです。なかなかないんですよ。
レンさんはいろいろDM受け取ると思うんですけど、
私は基本的にDM受け取らないんで、
それもポッキングだったんですけど。
あんまツイッター見てないから。
すごい嬉しい。
はい。
あのね、スミレさんから、
スミレさん。
全然どうでもいいことなんですけど、
サイエントークを聞くようになって、
辛い不眠症が治りました。
サイエントーク大好きですって来て。
すごくない?
すごい。
前も受験生で不眠気味だったのが、
ちょっと治ったみたいなコメントあったじゃん。
もらったね。
これ2人いるってことは、
3人、4人、5人いるんじゃない?
30:01
これは治療なのでは?
不眠症治療。
入眠系ポッドキャスターになるんじゃない?
入眠系ポッドキャスター。
いるよね、そういう人もね。
寝落ちする用のポッドキャスター。
俺も寝るとき結構聞いてるし。
でも嬉しいな、それは。
全然寝ていいんですよ、途中で聞いてるとき。
心地よければいい。
むしろ寝るために使ってくださいっていう。
全然使ってほしい。
嬉しいですね。
これを話してるエンディングのタイミングでは、
もう寝てるかもしれない。
そうですね。
それはせっかくこのお便りを紹介したので、
少なくともスミレさんは最後まで聞いてほしいな。
不眠症治った本人だからもう寝てるかもしれないですけど。
ぐっすり寝てほしいですよ。
そうだね。
スミレさんの健康の方が大事なんで。
でもありがたいね。
大好きですって言っていただいてて。
うん、嬉しい。
じゃあ今日はそんなところですか。
前もお知らせしましたけど、
4月29日夜9時からYouTubeライブやるんで。
もしチェックしてない方はぜひYouTube登録してお待ちください。
YouTubeでサイエントックって調べたらとりあえず出てくる?
調べても出てくるし、概要欄にもリンク貼ってるし。
僕らそんなYouTubeこれからガチでやるわけでは全然ないんですけど。
今回のイベントがあるから良ければっていう感じかな。
あとあれじゃない?
エマさんのサムネイルができるまで動画とか。
ちょこちょこ動画の何かおまけ的なやつは出したい。
基本ポッドキャストしかやらないですけど。
みたいなのを宣伝用としてYouTubeは活用できたらなと思ってるんで。
そういう系のやってるので。
良ければYouTubeの方も見てください。
YouTuberにはなりません。
ポッドキャスターですけど。
ポッドキャスターですけど。
ということで、今週もありがとうございました。
ありがとうございました。
32:18

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