ということで、奥が深いのの一番究極としてはね、塩じゃないかなって思うんだよね。
塩ね。塩ね、僕もちょっと若いとき、バーベキューよくやってたときは、岩塩なんてね、結構好んで生きてましたけど。
岩塩いいですね。
なんか去年ね、絵があって、枝村、静岡のね。
ああ、はいはい。戸田って書くとこね。
そうです。っていう、富士山が望めるいい場所があるんですけど、
まあそこがね、塩が結構名産なんですよ。
本当?
で、そこでちょっと塩の勉強したんだけど、
まあ製法の違いでだいぶ違うねみたいなのあるみたいでさ。
本当。
あの、枝の塩はね、海水、あそこの駿河湾の海水汲み上げてきてさ、
それをこの薪で、この釜でぐずぐず煮て炊いて蒸発させたその残り塩。
すっげえ手間かかるし、コストめっちゃかかる。すごいですよ。
それを手作業でやってるんですけど。
もう価値がある。
まあ価値あるけど、塩ってただ蒸発させただけなんだっていうのをなんかこう見てて、
ちょっとなんかガクッとくるというか。
まあガクッとこなくてもいいと思うけどね。
でもこれ、こんなん誰でもできるじゃんみたいな。
大量生産やり放題じゃないの?とか思って。
原料が回数だったりしてね。
薪でやる意味とか何なんだろうなとかさ。
だからやっぱ奥が深いのが塩っていうところでね。
プロセス科学とかってやるとね、そこら辺がちょっと解説しやすくなるんだけど、
何かっていうとその沸点があってね、水に。
それのコントロールをすることによって、できる塩のその成分が違うのよね。
おお、なるほど。
どんな成分がどれぐらいで積出するかみたいなね。
煮詰めていくとだんだん塩が固まってくるじゃね。
塩の結晶がね、飽和を通り越すとどんどん水分が少なくなってくるとね、塩ができてくるじゃね。
で、その最初の塩がね、どうやらNACLって純粋な塩。
塩だよね。塩化ナトリウム。
これだけだとおいしくないんで、塩化マグネシウムだとか、いろんな他の成分が違う条件になるともっと積出してくるタイミングがあるとかね。
そこら辺をすごくコントロールするところが、手加減、味の根源になってるみたいなね。
そういう話がよく解説されてるけども、すごく微妙らしいんだよね。
あの岩塩ってのは何なんですか。
岩塩。岩塩の定義って俺も聞いたことないけど。
岩塩は海のじゃないですよね。
岩塩っていうのは元が海だったかもしれないけどね。
岩のように積もった塩、それを砕いて使うみたいなね。
なんか山に、地層みたいに山にあんのかなって俺イメージしてるんだけど。
一部あるだろうけども、岩塩とよく言われてるのが、それこそ死海の飽和したところから自然にできるような塩。
それをそのまま砕いて食べるととんでもなく苦いんだよね。
苦いんだ。苦りみたいな。
そう。苦り成分ね。苦り成分の多くは塩化マグネシウムだと思うんだけど。
塩化マグネシウムっていうのは苦いんだけども、ちょっと入ってると味になると。
だからナトリウムとマグネシウムだけじゃなくて、いっぱい金属イオンが海水に入ってんじゃない。
それが塩素だとか他の成分だとかと溶け合ってね、そのバランスっていうのが無茶苦茶バリエーションができるわけよね。
作るプロセスが違うからさ。
今ちょっと見たけど、やっぱり地層みたいだね。
地層のところから出てくるんだね。
岩塩、堆積してね。
すごいなんか価値があるみたいで、すごく栄養ありそうだけど、でも岩塩よりも海水の蒸発させた塩の方がミネラル豊富だとかって。
要は元が岩塩なのか、海水を煮詰めてなのかね。
岩塩とてもともと海水だったのか、いろいろ由来はあるだろうけども、結局食べるときに塩素とナトリウムの部分っていうのが人間にめちゃめちゃ必須だから美味しく感じるっていう根源になってると。
だから調味料だと。
同じ素材でも塩分が少なすぎたり多すぎたりすると美味しくないじゃない。
薄すぎると味がないとか言ってね。濃すぎるとしょっぱすぎる。関西弁では辛いって言うんだけどね。
辛い。
辛いってトンカラシの辛いじゃなくてしょっぱすぎることも辛いって言うんだけどさ。
塩辛い。
塩辛いことを辛い。
塩辛い。要は塩辛すぎると料理にならないし。
そこら辺のところから生まれた言葉が塩梅じゃない。これ塩梅がいいねってね。塩梅がいいじゃない。
あれなんで塩梅って書くのあれ。
いやわかんないけどさ、梅干しの梅がなんでそこに登場するんでしょうね。ちょっとパブってみなきゃわからないけど。
梅干しの塩加減。
梅干しも塩?
梅干しも塩だねあれ。最近梅干しさ、塩を抜いた梅干しばっかり売れるのよ。
あーなるほど。
この前ねちょっとあの、みなべって知ってる?
知らないっす。
南部って書くんだけどさ、北部西部東部南部の南部って書くんだけどみなべってとこがあるんだよね。
うんうん。
和歌山にね。そこが梅の産地、梅干しの産地なわけですよ。
でそこから出てくるその梅干しっていうのがもうブランド梅なんだけどさ。
売り場のね、まあ実際に調べたんで1週間前にね、いや数日前にね調べたんですが、梅干しと名乗れる梅。
梅干しと名乗れる商品っていうのがまあ1割もないんだよね。ほとんどが調味梅干しっていうんだよ。
塩を抜くの。塩梅を良くすんだね。食べた時に。
で黙ってたら20%の塩分の梅干しをパクッと口に入れるとさ、酸っぱいのは酸っぱいんだけどものすごいしょっぱいわけよ。
塩辛いわけ。なのでちょっと健康にもヤバそうな感じするし、そもそもしょっぱすぎちゃって、もう梅干し一つまみというか一掛けでご飯いっぱいいけるみたいなね。
いやなんか梅干しってその塩抜くっていうの意味わかんないんじゃないみんな。
みんなわかんないでしょ。
みんなというかまあ僕もわかんないけどなんか前ふるさと納税でこの梅干しはなんか塩抜く前のやつですみたいな書かれてるのがあって、
で、何これっていうので初めて知った。塩抜くって何?何ですか塩を抜くってみたいな。
なんでご自身で塩を抜いてくださいみたいな書いてあって。
それでちょっと初めて知ったけど、出回ってるのって全部抜いてあったんでしょほとんど。
ほとんどが今そうなっちゃったんだけども、例えばどうでしょうかね50年前とか。
日本の梅干し流通なんていうのはもうしょっぱい20何%とか20%の梅っていうのが当たり前だったんじゃないかな。
まあその塩がねものすごい濃いもんであるという食品だったんだけども、それでは売れないようになったんじゃないかなと思うんだよね。
健康志向もあるしおかずとしてパクパクいけるようなものの方がさ売れるじゃない。
それってさ、塩抜かずに使うものだったんですか。
それしかなかったからね。
抜いて食べるものだったんだよ。
だって樽からポンと出して小皿に置いといたらさ塩吹いてきたなんていうのは当たり前だよね。
その表面に塩がね積出しちゃうんだよね。
そんぐらい濃いわけよ。
なるほど。
24%だっけな。
この前見たやつは20%って書いてあったけどね。
それは梅干しと名乗れるんですね抜いてないから。
なるほどね。
抜いてないからね。
なんで抜くかって言ったら、人間が美味しいと感じるそのベロの表面で美味しいと感じるのが、
例えば5%でもおかずで濃いなって思うぐらいの5%ぐらいから8%とかね。
よくなんかはちみつ梅干しだの、しそ梅干しだのっていろいろ種類あるよね。
甘いのが好きだっていう人結構いて、はちみつ梅干しとか。
そうなんです。
でももはや梅干しな気がしないけどね僕としては。
だから蓋を開けるとね、売られてるやつの9割以上は梅干しでないんですよ。
梅干しにそっくりな形してるけど。
じゃあ何、製品表示見ると梅干しって書いてないの。
調味梅干しですね。
調味梅干し。
はい。
そうですか。
ということで梅干しを持ってこいということで持ってきました。
持ってきたら。
お家にある梅干し裏を見ましょうってことですね。
賞味期限切れてる。
大丈夫です。
大丈夫?
調味梅干しって書いてある。
そうですね。何%って書いてある?
何%書いてないよ。
別に書いてないかもしんないね。
奇臭南高梅かっこはちみつ。
商品名。
名称調味梅干し。
原材料。
梅。
付け原材料。
これは塩、砂糖、寒原、水飴、はちみつ。
あと調味料はみのさん。
甘味料。
酸味料。
とうとうみたいな。
みんなこれってこと?
だけどもそれが今の現状であって、それをみんな梅干しと呼んでいるっていうことだよね。
なるほどね。
じゃあさ、あれですよね。
来ました。今日の本題かな。
本題に近いかもしんないね。
遠かった。
スパイスはね、こりに凝って集めたときあるんだけども、やっぱりプロには敵わないと。
これを痛感したよね。
スパイスってなんすか?カレーとかに入れるやつ。
一番身近なのは胡椒じゃない。
胡椒ね。
白胡椒と黒胡椒って実は同じもんだけどみたいなさ。
胡椒だってさ、ブラックペッパーみたいに黒く見えて粗いやつ。
これは辛味というよりは、引き立てをかけることによって香りを引き立てて、料理の素材は邪魔しないと。
こういうものから、見えないんだけどもすごく細かくして味の一部にするっていうような白胡椒とかね。
ラーメンに白胡椒なんてものすごい発明だと思うよね、あれね。
よく置いてあるやつ、白黒ミックスのやつでしょ。
だから子供はかけなくてもいいけど大人はかけた方がいいんじゃね?ぐらいのラーメンの一部じゃない?って思うんだけども。
とりあえずみんなかけるもんね。
でも実はカラクリがあって、ラーメンのタレ、当然のごとく胡椒が多少なり入ってるわけだね。
胡椒だけじゃなくていろんなスパイスね。
スパイスね。スパイスってあんまり注目してみたことなかったな。
スパイスってのは結構独特な香りを発するものがあるので、間違ったものを入れちゃうと全然別物になっちゃったり、これちゃうわって言って全然美味しくなくなっちゃったりすると。
スパイスってあんまり家庭にないイメージあるな。
それをアビーブはめっちゃこだわったんでしょ?
こだわっちゃった時があってさ、これはね、じゃあ例えばセイジは肉料理にいいとかいうと1個小さいの買っていろいろかけてみたりするんだけど、素人が思いつきでパパパッといろいろやるとだいたい失敗するわけよね。
その結果、店で鍋振ってるバイトをやってた友達が家に来てさ、これなんかうまくいかねえんだよねって言ったら、じゃあ俺ちょっと適当に野菜炒めか焼きそばか何か作ってやるからって言ってパパパって出してきてくれたものがすげえうまかったのよ。
何使ったのって言ったら、基本的なものと塩と醤油と酢ちょっとみたいなね。何も普通のスパイスは使わなかったわけよ。
いや、スパイスを使わない方がうまいじゃんっていう風に気がついて、もうスパイスに凝るのはやめようって言って全部ぶん投げた。捨てちゃった。
いろいろやってうまくいかないからもうやめたんだ。
そう。で、今生き残ってる中で、今でも使ってるのがクミンのホールのね、やつだね。ホールのクミンとか、あとはファージョウって言ってね。
ファージョウね。
中華のね。
花椒。
花椒ね。あれとか。
ピリピリの山椒みたいなやつ。辛い山椒みたいなやつ。
そうね。
痺れる系の。
それと夏めぐとかちょっとしたものだよね。あとあれだね、クリームシチューとか作る時にはね、ローリエ。ローリエの葉っぱ。ローレルとも言うけどさ。
あれ一発入れるだけでもうむちゃくちゃ洋風になるからさ。それぐらいかな。
結構、それぐらいでも結構あると思うけど、何種類ぐらいやってたの?
一番ピークでは20種類ぐらいあったんじゃないかな。
やば。
それでね、やっぱそういうのってどんどんダメになっていくわけよ。
あ、鮮度が?
香り付け系のものはそうだし、あと辛味とかね。レッドペッパー、チリペッパーあるじゃない。
ああいうのとかもね、どんどんダメになるしね。
劣化しちゃうのやだね。そんなに使わないのにね。
で、結局そうか。あ、一個うちまだあるのがあるね。小さい缶のカレー粉。
SBのカレー粉みたいな。
まさしくそれ。一番ちっちゃいやつね。味変わらないうちに使うっていうやつだね。
こないだそれ買いましたよ。
あれいいでしょ。
カレーも何ですか?スパイス?
カレーはね、9割ぐらいルー使って、で、香り付けで自分の好きなようにね。
カレー粉をちょっと足したり、インスタントコーヒー足したり、あとチューブのニンニク足したり。
なんかいろいろ、理科の実験みたいに混ぜ混ぜするの好きだね。
そうそう。もともと化学系なんでね、混ぜるのは好きなんですが。
料理好きなんだ。
料理はまあまあやりますよ。
料理研究家ですね。
だけど、食べるほうが、自分が食べたいものを作りたいっていうね、そっちのほうで。
人にお出しできるようなものはできないんですが、味っていうのがさっきのだしと塩分じゃない?
それに香り。
だから醤油っていうのはね、もう日本人としてやっぱり大発明じゃないかなと思うんだよね。
そうだよね。
醤油って言っちゃいけないのか、あの魚醤だよね。
魚醤?
魚醤。魚醤、魚醤じゃないごめん。ジャンだよね、ジャン。発酵食品だよね。
ジャン。
醤油の醤はね、中国から来てるんでしょうかね。
醤油も絶対オリジナルがね、日本から出たとはちょっと思えないんで。
全世界にあるじゃない?醤油的なもの。
そうね。
特にアジアでね、やっぱりこの醤油的なジャンがね、すごく有名だけども。
日本では独自にその濃い口醤油っていうのがめちゃめちゃ流行っちゃったと。
なるほどね。日本を出て海外に赴任した人が一番最初に欲しくなるのが、日本のキッコンマンが欲しいって言うんだよね。
海外にはない?
なかったんだけども、みんなが欲しがるから今はだいぶ流通してんじゃない?
でも海外の人は使えるのかな、醤油なんて。
醤油もね、使いにくいっちゃ使いにくいよね。そのままかけて食べておいしいものって限られるから。
スープの一部として使ってね、ちょうどいいように作るっていうのが日本料理なんでね。
だからそのつけておいしい醤油と、出来上がって醤油が生きている、効いている、もしくは隠し味で醤油みたいなのはね、すごく日本料理になるよね。
香りがつくからね。塩分と香りが。日本料理的な香りというのはもう醤油の香りと言ってもかなりいいんじゃないかなと思うんだよね。
ほんとその思ったね。この間ね、家でちょっと唐揚げ揚げたんですけど、最後ちょっとこんがり焼くと醤油の焦げた香りがね、すごい香ばしくてね。
あーって感じでした。
あーって感じでしょ。
例えば中華料理屋さん行ってもさ、中華料理っていう名前だけども中国料理じゃないんだよね。日本的にアレンジした中国発祥の料理風なやつっていうのが中華料理って日本では言ってるけども。
あれ一番分かりやすいのがチャーハン作るときに最後に温められた中華鍋にね、醤油をぴゃっとかけるんだよね。
あ、そうなんだ。
そうすると塩分がそんなにプラスされないにもかかわらず香りがブワッと出るわけよ。
香ばしい香りね。
香ばしい香り。で、塩分はどこで感じるかっていうと最後の方に振る、その表面にくっついているある程度粒子の粗い塩、これがベロにくるんだよね。
だから醤油だと溶けちゃってるじゃない。
醤油の塩でチャーハン作ろうと思うとジャージャー入れなきゃならないし、味変わっちゃうんだわ。
醤油チャーハンっていうのはそれを出すんだろうけどね。
だから最後に鍋肌にぴゃっとかけて香りを出すなんていうのがね、上等手段で使うと。
やっぱ醤油ね。
僕は焼きそばがあんま好きじゃなくて、焼きうどんが好きなんですよ。
焼きうどん。
差はさ、醤油かソースかの差なのかなと思ってて。
焼きそばを醤油で今度作ってみようかなと思ってます。
焼きうどんは醤油で作るの?
焼きうどんは醤油で作るんですよ。
俺もそうだな。
だからそっちならいいのかもしれないと思って。
ソースっていうのもね、これが日本のソースうまいって言う人多いんだよね。海外の人でね。
日本のソースって何が元かっていうとウスターソースだと思うんだよね。
明治時代かなんかにウスターシャーっていうイギリスの都市のウスターソースを日本に持ってきて、
これが迫来品の向こうの醤油であるみたいな感じで食ったらこれうまいじゃんってなって。
それが独自に日本で発達して今のね、それこそとんかつソースとかさ。
ウスターソースとんかつソース、あと中濃ソースっていうのは関西にはないんだけどね。
そういうのとか、あと俺がわざわざ関西に行った時には必ず買ってくる泥ソースとかね。
そういうのにつながってると。
岐阜の方のドビソースっていうのもありますよ。
聞いたことある。どういう味?それ。
それはなんかデミグラスっぽい感じかな。
いいね。
一時期ずっとそれ使ったけど、この間全部なくなっちゃった。
ドビソース。
ちょっと今度買おう。
ドビソースって。