マヨネーズとガラスの共通点
今回は、マヨネーズとガラスの共通点について、研究した論文というのを紹介してみたいと思います。
なんじゃそりゃって感じなんですけど、
面白いです。
この番組、サイエンスポットは最新の科学技術にスポットライトを当てるボットキャストです。
ホストはサイエントークのレンです。
ということで、今日は、
さっきも言ったように、マヨネーズとガラスで、これが実は物理学の視点で言うと非常に関係が
あるといった研究を紹介したと思います。
これ、東大と九州大学の共同研究のプレスリリースからです。
例えば、マヨネーズとか、シャンプーの泡とか、
コーヒーの泡とかでもいいんですけど、
ああいった柔らかい粒々が牛乳に詰まっているみたいな物質、
あれに名前がついていて、ソフトジャム固体と言います。
これ、液体のようにワーッと並ばれていくわけでもないし、
固体、石とかみたいにカチカチに固まっているわけじゃなくて、その間のような
不思議な性質を持っていて、
これを粘断性と呼ぶんですね。ソフトジャム固体の粘断性。
粘るに弾けるに性質。
例えば、蜂蜜は粘性が高いです。ドローッとしている。
ゴムは弾性がありますね。弾むので。
このソフトジャム固体というのは、蜂蜜みたいに粘っとしていて、かつゴムみたいに弾むっていう
両方の性質を持っているものが粘断性になります。
この粘断性について色々調べられたりもしてるんですけど、
この中でも異常粘性損失っていう面白い現象があります。
で、これはどういうことかっていうと、
ゆっくりとした変形に対して、
物質の粘り系、粘性が急激に増大するっていう
現象になっています。だから、ゆっくり動かすほど、
より大きく抵抗を感じるっていうものを想像できますかね。
そういったことがあって、この粘断性を示すものは。
そういった現象がなんで起きるのかっていうのは、結構謎が多かったみたいなんですよね。
なんかイメージとしてなんですかね。スライムみたいな感じ。ゆっくり動かした方がなんか抵抗強いな。
早く動かした方が抵抗少ないみたいな。そういうのが異常粘性損失っていうものですね。
で、もう一つちょっと似たようなもので、今度ガラスですね。
ガラスみたいなものっていうのは、
軽素からできてるんですけど、
軽素原子と酸素原子が
バラバラになって乱雑になったまま固まった物質なんですね。ガラスっていうのは。なので、
個体みたいに綺麗に原子が規則正しく並んでるわけじゃないけど、
原子だけ見ると液体みたいな形をしたまま固まってるっていうものがガラスなんですよ。
で、これすごく昔サイエントークっていう方でも
ガラスはなぜ透明なのかっていうエピソードがあるので、ぜひ気になる人そっちも聞いてみてほしいですが、
こういった個体のことをアモルファス個体と言います。
アモルファスっていうのは原子とか粒子とかが
乱雑にランダムに配置されているような個体
になってます。
で、
これの今言ったソフトジャム個体っていうマヨネーズみたいな
粘断性があるものとアモルファス個体
液体みたいな個体みたいな。これって共通点があるんですかねっていうのが
この今回の研究の問いになってますね。
で、
今回のやられた研究としてはソフトジャム個体の粘断性を
定量的に理解するっていうのに世界で初めて成功したっていう話
なんですね。
要はマヨネーズって
よく見るとものすごい密度が高い油のつぶつぶみたいのが
あるんですよね。で、それが集まってマヨネーズになってると。
なのでまずこの
密度として大きさをちゃんと揃えたまずマヨネーズみたいなものを作ります。
エマルジョンって言いますけど高密度エマルジョンっていうやつで
直径0.5マイクロメートルのめちゃくちゃちっちゃい油の粒からなる
エマルジョンっていうのをまず用意します。
で、このエマルジョンを粘性を測る実験っていうのができるんですね。
これマイクロレオロジー実験って言うんですけどマイクロレオロジーっていうのは
物質全体に何か力をかけるんじゃなくて
物質の中にめっちゃちっちゃい粒子を挿入して入れてあげて、その粒子の動きをレーザーで追跡してあげると。
だから要はマヨネーズの中にちっちゃい粒入れて
それをレーザーで追跡してどこに流れていくかなっていうので物質の
粘断性を調べるっていう方法があるらしいですね。これマイクロレオロジー実験っていうらしくて
だから
そのマヨネーズの中のちっちゃい粒を追いかけて測ってみたと。
で実際これを
そこからその動きから数学のモデルに落とし込むこともできて
実際にマヨネーズだからその動きを計算で予測することができたと。
で面白かったのが実験事実と計算結果が定量的にちゃんと一致したっていう。
だからソフトジャム固体の粘断性っていうのを結構正確に予測できるようにまずなったっていうことみたいです。
でじゃあこの理論からソフトジャム固体の今言ったゆっくりになった方が抵抗がかかると
異常粘性損失って最初に言ったやつですね。
でそれがガラスが持っている性質である現象と結構関連するっていうのがこれ分かってきました。
アモルファス個体の研究
でこれがちょっと難しい単語いっぱい出てきちゃって申し訳ないですけど
ガラスのこの原子とか分子が綺麗に波みたいに振動するときですね。
振動するときに綺麗に振動するんじゃなくて乱れてガタガタと振動する現象。
でこれボゾンピーク振動っていうものがあります。
でこのガラスの物理学で結構よく知られた現象らしくて
だからこの波が一定じゃないと、だから要は
ガラスの中さっき原子とか粒子とかがバラバラになってるって言ってましたけど
そういうので波を何か振動を伝えたときに
局所的にガタガタしたりしなかったりみたいなそういったことが起きるので
でこれがソフトジャム固体マヨネーズの中とかでも
同じように空間的に乱れて粒子がこううねってると
でそのガタガタ動く運動っていうのがマヨネーズの中で
ゆっくり動いたら異常に粘り気を持って抵抗がかかるっていう異常燃性損失ですねそれを起こす原因が
このガラスのガタガタする運動と同じだったんじゃないっていうのが今回の研究
ですね
まあ結構伝わりますよねだからつまりガラスのよく知られてたこの
ボゾンピーク振動っていう
ガタガタ振動を示す現象がマヨネーズでも応用して
その計算とかもできるし
そういう粘り気の説明に使えるよっていうことが今回わかったことらしいです
まあこれ
なんですかね意外なところに共通点あるんだなっていうの面白いですけど
このアモルファス固体だから液体と固体の間って結構いろいろ不思議なことが起きていて
でそこの説明をどうつけるかどういうふうに予測するかとかは
結構今の研究されてるのは僕も全然知らなかったんですけど
それをマヨネーズみたいなやつでやるの面白いなと思いましたし
あとこれマヨネーズじゃなくても
砂の動きとか
粉粒体って言われるめっちゃ粒々が集まってるものが動くっていう時に
それがどういう物理法則で考えられるかっていうことに関しては
まだ結構研究途中な部分があるらしくて
でそういったものが細胞とかも言ったらめちゃくちゃちっちゃい粒が集まって
それがどう動くかみたいなところにも繋がりますし
ソフトジャム固体って
要はマヨネーズのものみたいなのって結構いろいろあって
そういったものの動きを予測したりとか
基礎的な理解をしていくっていうのに
重要な貢献なんじゃないかっていうのは言われてますね 今回の発表に関して
なので意外と一見全然違うところにも共通点あるよっていうのは
結構面白い話かなと思いましたね 今回のものについては
結構難しい単語いろいろ言っちゃったんですけど
マイクロレオロジー実験とかボゾンピーク振動異常年齢損失とかね
その辺が結構うまく繋がってるなっていう僕的に面白い話だなと思って
今回紹介してみました
ってことで
サイエンスポットは平日毎日朝に日本語と英語で配信しています
今回のエピソードも面白いなと思ったら
ハッシュタグサイエンスポットで投稿してもらえると嬉しいです
ちょっと全部の記事ノートとかで
台本みたいなの公開してもいいかなと思ったんですけど
ちょっと毎日だと大変すぎるんで
どっかまとめてとかでもいいかなって思ったりとかしてるんですけど
ちょっとまだ何もできてないですね
そこはおいおい積み重ねていくところで
結構これ財産になる気がしてるんで
ちょっと今後のことも考えながらやりたいなと思います
ちょっとやや忙しい面になってきてるので僕の生活も
でもこのポッドキャストはきっちり続けていきたいなというふうに思います
ということで今回は以上です
また次回ありがとうございました