ドローンによる雷の研究
今回は、雷を捕まえるドローンの研究を紹介したいと思います。
サイエンスポットは、最新の科学技術にスポットライトを当てるポッドキャストです。
ホストは、サイエントークのレンです。
てことで、皆さん、避雷針とか雷を集める針ですね。
あれとか聞いたことあると思うんですけども、
あれをドローンを使って代替しようみたいな研究がされているっていうのを見つけました。
この雷っていうのは、何にも対策しないと結構、僕らの社会に被害を与えるもので、
例えば、大規模停電とか通信設備を壊してしまうとか、
建物の火災の原因になっているとか、一応日本国内でも年間
1000億から2000億ぐらい被害が出ているという推定がされています。
雷で。
そのメインの対策として、避雷針使われているんですけども、
全部設置するのは限界があると、守れる範囲は限定的ということですね。
例えば風力発電の風車とか、
あとは大きいイベントの会場とか建設現場とか、
そういったところって、そもそも避雷針を設置するのがコスト的にも物理的にも難しいと。
なので、固定された的でしか雷を受け止められないというのが今まででした。
で、そこでNTTですね、有名な会社ですけども、
そこがドローンを使って雷を積極的に誘発して、
安全な場所に誘導するっていうドローン誘伝っていう技術を作っています。
なので、これかなり雷が今まで落ちてくるのがどうしようもなかった
っていうところから、雷をコントロールしようっていう発想の転換かなというふうに思いました。
実験と技術の詳細
ただ、ドローンとか壊れちゃうんじゃないとか、
本当にそんなことできるのっていうのはすごい思いますよね。
僕もなんか想像したことはありますけど、雷を飛行機やドローンとかで捕まえるみたいな。
で、一応実験した内容としては2024年の12月から2025年1月にかけて、
これ島根県の浜田市っていうところですかね。
山の方で雷が発生しやすい場所があるそうで、そこで実験を行ったと。
で、雷のこの電界の強度っていうのがありまして、
待機中のこの電界強度がどんどん高まってくると、
雷が落ちる可能性がどんどん上がっていくと、それは観測ができるそうです。
で、そこの可能性が高まったタイミングで対雷掲示、
要は雷に耐性がある装備を持っている特殊なドローンっていうのを高度300mで飛行させますと。
で、まあそのドローンが雷が落ちる前に飛ぶわけですけど、
このドローンは金属製のシールドで包み込まれているみたいな設計になっていて、
で、この包み込んでいるケージは雷が直撃した時に流れるものすごいでかい電流を本体から迂回させていくと。
要は内部に入り込まないようにするっていうことですね。
なのでドローンは飛び続けることができると。
で、その電流をケージの表面で放射状に電流を流していくっていう構造になっていて、
そこで雷を打ち消すと。
なのでドローンへの変な磁力がかかったりとか電気なのですると飛行に影響を与えるんですけども、
その影響も最初期に抑えるっていう仕組みになっています。
要は雷がボーンと来るところをうまくいなしていくような仕組みになっています。
で、今回の実験では自然の落雷の98%をこれを防ぐっていうかカバーすることができて、
実際に平均的な自然の落雷って30キロアンペアとかになるそうなんですけども、
その5倍、だから150キロアンペアの人工的な雷を当てるとかいう実験をやってもドローンは無事ですと。
だから自然の雷の5倍耐えれたら相当耐えるよねっていう。
なので鉄壁のボディなわけですね。
で、雷を積極的に誘発するって技術も合わせて研究されてまして、
このドローンには有電性、導電性ですかね、電気が通るようなワイヤーがついていて、
これが地上に接続されていますと。
で、雷雲の中で電界が高まって雷が落ちやすくなってくるっていうタイミングに、
地上の高度がつながっているところの高耐圧スイッチを押して、
ドローンと地上を急激に導通って言うんですけど、電気を流すと。
そうするとドローン周囲の電界の強度が一気に上がります。
そうすると雷雲の中に1箇所だけ雷がすごく起きやすいスポットが発生して、
そこで雷がこのドローンに吸い寄せられるように落ちるみたいな。
なのでその周りでは雷が起きにくくなりますよっていうことみたいですね。
実際にこれ、2024年12月13日に実際の自然環境でも実験されていて、
そのワイヤーに大電流が雷落ちて流れて、2000ボルト以上の電圧になっていて、
雷がドローンに誘発されることが確認できたと。
ただ誘発したと同時にものすごい光と、
あとはこの帯雷ゲージのケージの一部が溶けてしまうというところが見られました。
溶けちゃったんですけど雷の衝撃を受けた後も、
このドローン自体は安定に飛行していたよっていうことみたいですね。
なのでまだ改良の余地はあるかもしれないんですけど、
雷の未来と可能性
これドローンを使った雷を誘発するっていう世界で初めての例になっているみたいです。
なのでNTTとかは通信設備とかをちゃんと雷から守らなきゃっていうことで
こういう研究をやっていると思うんですけど、
なんていうか、ただ落とすだけじゃなくて地上から操作して雷を起こしやすくしてっていうところは
すごい能動的に雷をコントロールしていこうっていう面白い研究ですよね。
これがもっともっと使えるようになると、
例えば雷のこのエネルギーを逆に蓄積して活用するっていう未来もありえるんじゃないかとか、
今のところ雷ってただただ怖い、そして被害、災害を起こすというものなんですけど、
新しいエネルギー源になる日が来るかもしれないと。
ということみたいですね。
これすごい面白いなと思って、
僕がやっているサイエントークの方でも電気の始まりの歴史の話をしたことがありまして、
それでも昔の人って雷っていうものと地上で起きる静電気ですね、
物を擦ったりした時に発生する電気っていうものが同じかを確かめるために
タコ揚げしてそこに雷落として、それを地上に繋いでいる電池に貯めるっていうことを昔やっていて、
めちゃくちゃ危ないんで絶対真似しちゃいけないんですけど、
ある意味それの最新版というか、ドローンを使って
雷を集める最新版の研究だなというふうにこれを見てて思いました。
これはNTTやってるのすごいなって思うんですけど、
確かに実際雷めっちゃ怖いですしね、
こういう技術があるとなんか風景も変わりそうですよね。
ドローンが雷近くなると飛ぶみたいな社会がもしかしたら来るかもしれないっていうことですね。
ということで今回こんな感じでした。
サイエンスポットは平日毎日朝に日本語と英語で配信をしています。
こういったちょっとライトめのニュースかなと思うんですけど、今回のやつは。
そういったものも紹介していますので、ぜひフォローですとかいいねもしてもらって、
感想等もハッシュタグサイエンスポットで投稿してもらえると嬉しいです。
それではまた。