死後の希望
最後の晩餐はフルコースで。
るりです。
あかりです。この番組は、現実と戦いながらも、欲張りに日常を生きる2人が、誰かにちょっと聞いてほしいを共有するポッドキャストです。
私さ、夫に常々お願いしてることがあって、
もし私が先に死んだら、
じきそうしてくれってお願いしてんのね。じきそう、ちょくそう。どっちの読み方が正しいかわかんないけど。
とにかく、病院で仮に亡くなったとして、病院からそのまま仮想場に行って、そのままもうすぐ燃やしてくれと。
つやも、国別式もしないでいいです。
即、体を燃やしてくださいって言ってんねん。
珍しい人だね。わかんないけど。
そこまでのこだわりを持つ人って、あんま多くないんじゃない?わかんないけど。
私もこの話すると、なんでそんな死んだ後に執着してんのって言われるんだけど。
そうやな、ちょっと初めて聞いた、そういう思想を。
別にそんな深い意味はなくて、その宗教的な意味があるわけでもないし、
とにかく自分の死んだ後に、自分の体を人目にさらしたくないのね。
なんか、おつやとかお葬式とか、別れの儀式として必要だし、っていうのはわかるんやけど、
別にそこに体なくてよくないって思うね。
別にさ、だって死んでんねんからさ、その体はもう空っぽなわけや、その中に私はいないわけで、
別に個人を忍ぶのに、遺体は必要なくないですか?
別にもう燃やして全部終わった後に、例えばちょっと友達で集まってさ、
同窓会みたいにして思い出を語ってくれるとかさ、そういうのしてもらったら嬉しいなって思うんやけど、
自分の死んだ後の遺体を、なんかバンされそうだな、死体とか言ってたら。
なんかこう、真ん中においてみんなで集まるみたいなのがめっちゃ嫌。
パーソナルスペースとリスペクト
あ、そうなんや。
それは、なんか何その、自分が意図してない姿を見られるのが嫌みたいな感じってこと?
あ、そう、それに近いかも。
てかだってさ、寝顔って人に見せないやん。
あ、まあそうね。
なんで死に顔は全オープンしなきゃいけないの?
はあ、まあもう、そう言われ、もうちょっと聞かせて。
なんか、何回かそういうさ、おつやとかお葬式行って参加したことあるけど、
すごい近くで覗き込む人とかさ、ベタベタ触る人とかいるでしょ?
遺体を。
そう、あの、なんていうのかな、
あなたそれ、この人が生きてた時にもしてたんですか?って思うね。
ああ。
生きてる時にそういうことをできる関係性だったんだったらしていいと思うし、
私も例えば夫からその遺体を触られたりとか近くで見られたりしても全然いいと思う。
けど、生きてる時その関係性じゃなかった人に、
その距離感で見られたくないですっていう。
しかもそのベタベタ触るっていうのもなんかちょっとあれだけど、
そういうのってさ、なんかあんたそこベタしたくなかったじゃなかったでしょっていう人がやってたりしない?
うーん、まあまあまあ、分かるね。
すっごい久しぶりに会った遠い親戚とかがさ、
はいはいはい。
なんかこう、すごい近くでさ、ベタベタ触りながらさ、されると、
いや、あなたと私そういう感じじゃないですよね。
そこまでじゃないですよね。
まあそうやなあ、そこも結局なんか、そのね、死んでるからできるみたいなことがわかるやん。
それってさ、死んだ人に対してリスペクトがなくない?っていう気もしたい。
そう説明されたらちょっとわかるってなるかも。
生きてる時と同じ距離感で接してくださいって。
いや、死人にもパーソナルスペースがいるよってことよね。
そういうこと。すごいキラーワード。
いや、本当にでもそう思う。
私がもともとその人と距離近いのがあんまり得意じゃないし、
こう友達同士でスキンシップっていうかそういうのもあんまり得意じゃない。
女の子同士なんかさ、こう距離近い子っているやん。
ああ、いるよね。
手繋いだりとかさ、そういうのもちょっと苦手やねん。
私が生きてる間は別に自分の意思でそれはコントロールできるやん。
けど、死んでしまったらさ、私にはそれを防御するすべがないし。
死後の準備と想い
されるがままだもんね。
そうそうそうそう。
それを想像するとめっちゃ嫌って思う。
なるほどな。
だからもう、体はもうただの入れ物なので、もう空っぽになっているので、
それには執着せずそのままもうすぐに焼いてください。
その後に思い出をね、いつくしむというか、そういう儀式があってもいいと思うんだけど、
そこに別に遺体は必要ないでしょって。
まあ入れ物やもんね。
そうそうそう。
だからその友達とかにも全部終わってから知らせて欲しいって思う。
悲しむよ、でも友達は。
そうかな。
だからそれはやっぱね、ちゃんと書いておくべきやと思うよ。
遺言。
私はこういう意思なので、だからこうしましたっていうのを。
それはね、でもしたいって思ってる。
うんうん、その方がいい。
私、子供の頃になんかのドキュメンタリーかなんかで見て、すごいいいなって思ってるのが、
なんかね、ガンだったかな、病気と戦ってる人の糖病のドキュメンタリーみたいな感じだったんだよね。
で、その人が画家で、自分の死期が迫ってることを自分でわかってるから、
自分が亡くなった時に、知り合いに出す歯書きを自分で書いてたんだよね、絵を。
その、なんかこう自分で書いた、自分が亡くなった時に出すような歯書きを自分で用意してて、
そういうの私もやりたいなって思って。
あー。
そこに、個人の意思で。
さっさと燃やすんで。
さっさと体を燃やすという。
体を燃やしますって。
体を燃やしてしまいましたけども、みたいな。
時間がある、機会があれば、集まった時にでも、私のことを思い出して、美味しいものでも食べてくださいみたいな、そういう。
そこはもうお任せするんだ、相手に。
お任せする。もしくはなんかこう、残された家族に余力があれば、お食事会みたいなのを開いてほしい。
そこにはちゃんと漏れてる写真を飾ってもらって、死んだ顔が漏れてるってないやん。
綺麗な死に顔ね、みたいなさ、よく言うけどさ、生きてる時より綺麗だったことってないじゃん。
まあ、そうだね。
だからね、それはね、本当に思ってるんだよね。
まあ、あるよな、ほんまに。
なんかもう、だって今とかさ、そんな常々それを考えながら生きてるわけじゃないけど、
ほんまに今死んだら大変やな、みたいなこといっぱいあるもんね。
あー、本当にそれはそう。
死に方じゃないけどさ、死ぬ前の進展整理みたいなのとかはさ。
そうそうそうそう。
ほんまになんか、死ぬとしたら、全然まださ長生きはしたいけど、
死ぬってなったら、ある程度こう準備をして、それこそ就活、終わる方の就活をさ、ちゃんとして死にたいよね。
急に明日死んだりしたら、もうなんか化けて出るしかない。
化けて出る。
未練ある?もし明日さ、突然死ぬとするやん。
うん。え、あるあるある。
あ、そう。
未練しかないと思う。
私別にそういうのあんまないねんな。
ほんまに?
なんか別に、なんていうの、別に死にたいと思ってるわけじゃないんだけど、
なんか、明日死ぬ、まあ死ぬのは怖いよ。
怖いっていうのは痛いとか、苦しいとかそういうのが怖いけど、
明日突然自分の命が終わるって言われても、
あ、そうなんだ。
わかりましたってなる気がする。別に悔いはない。
へー。え、すごいな。
まあ、私も別にやりたいことをやりながら生きてるから、
なんか、悔い、やっぱあれかな、先々に楽しい予定をやっぱり入れてるから、
それはいいことだね。
それをできずに、
あのライブいきなり終わるみたいな。
そうそうそう。
待って待って、みたいな。あれも見てないし、これも見てないし、みたいな。
あそこにも行ってないし、みたいな感じになるかな。
そっか。
そうだね。でも、なんかできる限りコントロールしたいよね。
自分の死と死後のことを。
何も自分が操作できないのが怖いから、すぐにいなくなりたいって思う。
あ、そういうことね。
自分の身体を自分の意図しないふうに扱われるかもしれないんだったら、
その可能性を排除したいっていう感じ。
あー、そういうことね。
もうマイナスにされるぐらいだったら、ゼロになっちゃう。
そうそうそうそう。
私さ、忘れられない出来事があって、
父が亡くなってるんですけど、
父さんのおつやの時に、父さんの友達が来てくれて、
おしおこをするやんか。
で、私たちは遺族が横に立って並んでるやん。
で、おしおこをしてくれてるのを見てるんやけど、
その子、おしおこ終わってこうやって手合わせた後に、
私たちに、失礼しますって言って、
立って写真撮ったの。
遺体の。びっくりせえへん?
そうやな。
それっていいの?と思ったら、
全員もう、え?みたいになって固まってしまって、
止める隙もなく、パパって写真撮ってさーって帰ったの。
その写真どうすんのかな?
友達に送るの?
館桶の?
館桶に入ってる。
家とかで?
家じゃなくて、実物。
ちょっと聞いたことない。
どんびきしちゃって、
そういうのもあって、
自分にそれされたら絶対嫌だったよ。
絶対嫌やなー。
あの時止めてあげれなくて、ごめんねお父さんって思ってる今でも。
今でも、追っかけてそれ消してくださいって言えばよかったって、
思ってるぐらい。
そういうとんでもないことするやついるやん。
でもそれがあってから怖いと思って。
それ経験しちゃうと、ちょっとその思想になるのもわかるかも。
めっちゃ嫌じゃない?
嫌やなー。
やろう?
それは人それぞれの感覚だからさ、
分かんないけど別にね、悪気はなかったと思う。
悪気はないでしょ。
忘れたくないとかそういう方はね、
どちらかというとポジティブというか、
慕ってる気持ちから来るものだっていうのは分かってるんだけど、
その感覚は私とは相入れないと思って。
でもうちのお父さんは自分のこと大好きなタイプだったから、
葬式とサーモンの美味しさ
写真撮られて喜んでると思うけどね。
本当に?
喜んではいるか分かんないけど、
お父さんが喜んでそうなんやったらまあいいけど。
私みたいに嫌がったりはしてないと思う。
めっちゃしょうもないんやけどさ、
おつやで一番覚えてるエピソードがあって、
なんか中学生の時におじいちゃんが亡くなったんやけど、
なんか結構元気やったんやけど、
なんかで体調崩して、
ほんまにそれで結構急に亡くなっちゃったみたいな感じで、
もうすごい元気な人やったからみんな親戚もびっくりして、
私も親族が亡くなったのが初めてやったんよ。
そうなんだ。
で、中学生やから結構なんかいろいろ戸惑ったりもしたけど、
でも結局さ、
ああいうお葬式とかおつやとかってさ、
なんかやること多いやん普通に。
多い。
だから悲しんでる暇あんまないっていうか、
それはあるよね。
なるよな、なんか忙しいやん。
バタバタしてさ、
割となんかトントンと進んでいくみたいなところがあるやんか。
だから私も意外となんかバーって進んで。
で、おつやの後かな、
親戚と個人を囲んでお食事会みたいなをして、
お寿司をとってたのね。
多分それなりにいいお寿司をとってて、
で、食べるやんか。
で、私は当時お寿司のサーモンを食わず嫌いしててん。
えー、そうなの?
なんか、なんやろ。
子供ってサーモン好きじゃない?
そうそう、子供サーモン好きやけど、
なんか分かんない、見た目のピンクの感じが、
鮮やかすぎる。
鮮やかすぎてちょっと気持ち悪かったんか分かんないけど、
なんかサーモン食べたことなかったやん。
食べたことなくて、でもちょっといいみたいになっててんけど、
妹がサーモンはすごいおいしいよって言ってて横で。
じゃあ食べてみって一回みたいになって、
食べたらめっちゃおいしかったって、サーモンが。
よかったね。
サーモンってこんなおいしいんやって思って、
で、もうそこからもうさ、結局大人たちはさ、
もうなんかちょっと食べて、お酒飲んで、
もうあともうお話みたいになってるやん。
でもその間、私と妹と、
私と妹の間の学年に女の子のいとこがいるんやけど、
もう3人で周りの机のお寿司をさ、
とっては食べ、とっては食べみたいな。
サーモンめっちゃおいしい。
むっちゃ食べたって。
だから私はおじいちゃんのおつやの後のご飯食べてるときに、
サーモンのおいしさを知ったって。
おじいちゃんありがとう。
すごいなんか、ちょっと不謹慎やけど。
でもなんかそうなるよね。
お葬式ってやっぱりさ、
友達とか親戚とかが集まるからさ、
結局すっごくくだらない話で大爆笑してたりするよね。
でもなんか、そうやって、
元気に私たちは過ごしてますよっていうのをお伝えするっていうことでいいか。
また都合のいい解釈してる。
そうそう、すぐ都合よく解釈。
それでいいと思うよ。
おじいちゃんもきっと喜んでるよ。
そうそう、よかった。
サーモンのおいしさも知ってくれて。
いまだにずっと覚えてる。
なんかこう、お葬式とかおつやとか忙しいから、
それで気が紛れるみたいのはあるよね。
大変は大変だけどね。
死者へのリスペクト
それこそほら、
うちおじいちゃんとおばあちゃんも両方とも亡くなってて。
だからそれぞれのお家の整理とかもしなあかんかって、
もうちょっとおもしろかったもんね。
なんかもうさ、ちょっと合宿みたいな感じでさ、
数日間かけて今日はこの部屋、今日はこの部屋みたいな。
前のさ、卒ある会でもちょっと話したけどさ、
やっぱ父親の実家とかやから、
もうさ、ずっと住んでたお家やから、
もう昔のものがめちゃくちゃ出てきてさ、
そう、ほんでうわ、これ時のなんちゃらや。
またそれで時間かかってる。
途中でなんかみんなでピザとったりしてさ、
そうそうそう。
そう、ちょっとしたイベントやったりするから。
確かにね、そういうのあるよね。
大変だけどね、整理すんの。
そうやな、結局だからもうほとんどほかしたもん。
そうやろな。
昔の家ってなんか無駄に広いしな。
いや、そうやな、物も多いしさ、
物多い。
食器とかさ、何人家族なんて。
いや、ほんまに。
だから物もね、あんまり溜め込んどいちゃだめだなって思うよね。
そうやな、そうやな。
まあでもね、元気にね、
まだまだ、そんな真のことを考えないでいいように、
健康に生きていく。
健康にね。
そう、そう、そう、体に良さそうなもん食べてな。
私がもし近いうちに死んだとしたら、
この回を友達に聞いてもらって。
そうやな。
私はこうやって送られたいと思ってたらしいというのは。
友達みんなに。
アピールしとこ。
いやいや、知らんとる通り。
長生きしてほしい。
長生きね。
長生きしたいってあんま思ってないんよな。
あー、なんか言ってたな、それ。
なんか、自分が一番先に死にたいと思ってる。
大切な人たちの中で、めちゃくちゃ無責任なんだけど。
それはさ、残されるのが悲しいってこと?
そうそう、残されたくない。
とか言って、かなり年上の夫と結婚してるんですけど、
どうしよう。
夫に、私の死んだ後のことを託してあるけど、
絶対無理だろっていう。
絶対無理だろ。
自然の節理で言ったら、私の方が絶対長いので。
それはそう。
それはちょっとね、どうしよう、誰に託そうかな。
確かに。
あかりに託そう。
あ、わかった。
めちゃくちゃ責任重大。
こんな軽々しく引き受けることちゃうからね。
ほんまにそれすぎるな。
いや、でも生きててください。
死ぬ気は全然ない。
もうちょっと、もうしばらく長く生きること、
まだいっぱいあるでしょ。
確かにね。
いっぱいあるから。
もうしばらくは健康に生きたいと思います。
そうしてください。
こんな感じで。
死人にもパーソナルスペースが必要という、
リスペクトをもって接しましょう、死人にもというお話でした。
教訓です。
ここまで聞いてくれた方、ありがとうございました。
ありがとうございます。
ハッシュタグサイフル、ひらがな四文字でサイフルをつけて、
Xなどで感想ポストしていただけるとすごく助かります。
喜びます。
何か質問とか話してほしいテーマとかある方は、
概要欄のお便りフォームからお便りもどんどんお待ちしてます。
どんどんお待ちしてます。
どしどしお待ちしてますので。
ぜひぜひ送ってください。
お願いします。
それではまたお会いしましょう。
さようなら。